【ボディメイクのプロが伝授!】筋トレメニューの組み方の全て!部位別に紹介!

監修者

中島 健

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

【1000人以上のボディメイクを成功させた一流トレーナーが解説!】全身の部位別筋トレメニューをやり方だけでなく、それぞれの組み方まで徹底解説します。これだけ見れば十分!

筋トレメニューを組む前に| 「とにかくやってみる」は危険?

筋肉をつけたいので筋トレを始めようと思います!

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

おー!それはいいですね!

筋トレメニューに詳しくないのでいろんな種目を教えてください。早くやりたいです!

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

ちょっと待ってください!怪我をしないためにも筋トレを始める前にまずは押さえておくべきことを説明します。

筋トレ初心者がやりがちなこと。それは「筋トレをしよう!」と意気込んで、いきなり腹筋や腕立て伏せなどの運動を始めることです。しかし、自分に合ったトレーニングメニューを知らない場合、思うような結果が出ず、怪我の原因にもつながります。

そこで、まずは『自分がなりたい体』をきちんとイメージするところから始めましょう。ボディービルダーのようなゴリゴリのマッチョを目指したいのか、ある程度の筋肉と余計な脂肪を落として細マッチョになりたいのか、筋肉も脂肪もつけたくないのか…など、人によって異なるため、必要となるトレーニングの内容も変わってきます。

目的によって筋トレメニューの組み方が変わる

まず、あなたはどんな身体になりたいですか?ゴリマッチョなのか、細マッチョなのか、女性であれば引き締めたいのか…。目的によって筋トレの負荷(重さ)や回数、週に行う頻度も変わるのです!
以下に目的別の負荷・回数の目安を紹介します。

筋力アップ:1セット6RM以下(6回ギリギリ行える重さ)、3セット以上、セット間インターバルは2分と長め。

筋肥大:8〜12RM、3セット以上、セット間インターバルは1分程度。

筋持久力アップ(引き締めたい場合はこちら):15R〜20RM、3セット程度、セット間インターバルは30秒と短め。

基本的にどの筋トレメニューでも上の回数・負荷は同じです。

回数や頻度、インターバルの取り方については以下の記事に詳しく解説してありますので参考にしてください。

何と言っても重要なのはフォーム!

そして最も重要と言っても過言でないのが筋トレの「フォーム」です。
正しいフォームで行わないとしっかり効かせたい部位に刺激が入らないかもしれません。せっかく頑張っているのにその苦労が水の泡になるのはもったいない!

それどころか下手をしたら身体を痛めてしまい、筋トレをしたくてもできなくなってしまうかもしれません。

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

この記事では「正しいフォーム」に特に重点を当てて解説します。ぜひフォームを意識して効果的に筋肉を鍛えましょう!

部位別筋トレメニュー|自宅でできるものからジムのマシンまで

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

では早速部位ごとの筋トレメニューを見ていきましょう。

腕(上腕二頭筋、上腕三頭筋、前腕筋群)

まずは腕の筋肉からです。男性であれば盛り上がった力こぶなど、女性は引き締まった二の腕が欲しいですよね。
腕の筋肉を構成するメインの筋肉は主に次の3つがあります。

・上腕二頭筋
・上腕三頭筋
・前腕筋群

<上腕二頭筋>
上腕二頭筋は、「二」頭筋という名の通り、「長頭」「短頭」という2つの筋肉から構成されています。まさに力こぶにあたる筋肉です。

自宅で上腕二頭筋を鍛えるおすすめメニュー

・ダンベルカール(アームカール)
上腕二頭筋を鍛えるのであればダンベルカールが代表的です。ダンベルを使って自宅でも簡単に行うことが出来るのでおすすめの種目です。
また、単一の関節のみを動かすアイソレーション種目であり、上腕二頭筋に集中的に刺激を与えることができます。

1.まず肩幅程度に足を開き直立します。両手にダンベルを持ち、手のひらを身体正面に向けます。これがスタートポジションになります。
2.そのまま肘を固定したまま、上腕二頭筋の力のみを使うイメージでダンベルを持ち上げます。

【ポイント】
下ろすときは2点ポイントがあります。
①ゆっくりと重力に逆らいながら下ろす
②肘が伸びきる手前まで下ろす

①はエキセントリック収縮(伸張性収縮)を意識したものです。エキセントリック収縮とは、筋肉が引き伸ばされながら力を発揮していることです。
実は筋肉は縮む場合よりも引き伸ばされる場合の方がより刺激が入りやすいのです。

上腕二頭筋を見てみると、ダンベルを下ろすときがまさにエキセントリック収縮の状態であり、この状態をよりゆっくり行うと非常に効果的に鍛えることができます。「持ち上げるときよりも下ろすときをゆっくり」を意識して行いましょう。

②は肘が伸びきると力が分散してしまうことと、肘関節を痛める可能性があるためです。肘が伸び切る手前で止めましょう。

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

初心者の方は椅子などに座ってダンベルカールを行ってもいいでしょう。その方が立って行うよりも体幹が安定するのでフォームに集中しやすくなりますよ。

【注意点】
肘が固定されていないと上腕二頭筋への刺激が腕に分散されてしまいます。

ジムで上腕二頭筋を鍛えるおすすめメニュー

・ケーブルカール
ジムのマシンを使って上腕二頭筋を超効果的に鍛えることができるのがこのケーブルカールです。
ダンベルカールとの違いは、腕の角度が「どの角度で最も上腕二頭筋に刺激が入るか」です。

先程紹介したダンベルカールは肘の角度が90度前後で最も上腕二頭筋に負荷がかかりますが、これは初動の0〜45度の位置や、終動の100度〜の位置では負荷が小さくなってしまいます。しかしケーブルカールは、ケーブルの設定位置次第で0〜45度や、100度〜の位置で最も負荷を高くすることができるのです!

ジムで上腕二頭筋を鍛える場合は、ダンベルカールで鍛えた後、ケーブルカールで仕上げることで上腕二頭筋を満遍なく徹底的に鍛えることができます!

ここでは0〜45度、100度〜の2パターンのやり方を紹介します。

・肘の角度0〜45度で最も負荷がかかるケーブルカール

1.ケーブルを一番下に設置し、ケーブルマシンを背中に向けて直立します。
2.脇を締めて胸を張り、ここでもやはり肘を固定したまま肘を曲げてケーブルを持ち上げましょう。

【ポイント】
肘の角度が初動〜45度で上腕二頭筋に負荷がかかりますが、90度〜は負荷がほとんどかからないので、0〜45度の範囲で行います。

・肘の角度100度〜最も負荷がかかるケーブルカール

1.ケーブルカールを上に設置し、ケーブルカールマシンに向かって膝立ちします。
2.脇を締めて肘を固定し、両手を身体に寄せるように肘を曲げます。

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NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

この場合は普段全く負荷がかからない角度ですので、テンポよく小刻みに動かすことで効果絶大です!

<上腕三頭筋>
上腕三頭筋は上腕二頭筋の裏側、いわゆる二の腕に当たる筋肉です。上腕「三」頭筋という名だけあって、外側頭、内側頭、長頭の3つの筋肉から構成されています。
腕の筋肉の中では最も大きな筋肉群なので、腕を太くしたいのであれば上腕三頭筋を鍛えることが最も効果的です!

二の腕は細くしたいですが、太くなるのでは?と心配です…。

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

女性で「腕が太くなるかも」という心配は無用です。負荷を高く鍛えても引き締まりますよ。

自宅で上腕三頭筋を鍛えるおすすめメニュー

・ナロープッシュアップ
ナロープッシュアップは、通常のプッシュアップ(腕立て伏せ)より両手の幅を狭くすることで上腕三頭筋に刺激を与えることができます。(通常のプッシュアップは大胸筋)

1.手の幅は肩幅にします。
2.そのまま通常の腕立て伏せのように、腹筋に力を入れて身体が動作中常に一直線になるようにしながら行いましょう。

【ポイント】
負荷が大きい場合は膝をついて行いましょう。

【注意点】
脇が開くと上腕三頭筋に刺激が入りにくくなるので脇を締めることを意識してください。

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

たまに手の幅を極端に狭くしたり、両手で三角形を作るようなフォームが散見されますが、それは誤りです。

・リバースプッシュアップ(ディップス)
1.椅子やベンチを背にして両手をその上に置きます。
2.背筋を伸ばしたまま、かつ脇を締めて肘を曲げてかつ上体を落とします。

【注意点】
この際、肘の角度は90度になるまで曲げます。それ以上上体を落とすと肘に負荷がかかり過ぎて肘を痛める原因になるので注意しましょう。

その他、上腕三頭筋の鍛え方にはトライセプスキックバックなどがあります。詳しくは以下の記事を参照してください。
<前腕筋群>

自宅で前腕筋群を鍛えるおすすめメニュー

・ハンマーカール

ダンベルカールと似た筋トレメニューですが、スタートポジションの手のひらの向きを変えるだけで前腕筋群をメインに鍛える筋トレメニューになります。
ダンベルカールは手のひらを身体正面に向けますが、ハンマーカールは身体側面に向けます。

それ以降のやり方はダンベルカールと同じです。
肘を固定してゆっくりダンベルを持ち上げましょう。

【注意点】

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

上腕二頭筋より前腕筋群は小さい筋肉なので、扱える重さは軽くなるので注意!ダンベルを軽くして、かつ片手ずつ行いましょう。

その他、自宅で前腕筋群を鍛える筋トレメニューには、リストカールリバース・リストカールウルナ・フレクションなどがあります。

胸(大胸筋)

大胸筋人体の中でもかなり大きな筋肉なので鍛えることで代謝が上がる効果が期待できます。もちろん、見た目の上でも男性であればたくましい胸板、女性はバストアップの効果があります。

自宅で大胸筋を鍛えるおすすめメニュー

・プッシュアップ
腕立て伏せですね。プッシュアップはシンプルですが大胸筋をとても効果的に鍛えることができます!

1.両手を肩幅より拳1個分程度広くとります。高さは胸の高さにしましょう。
2.目線は少し前を見ながら肘を曲げて身体を上下させます。

【注意点】
腰が落ちたり浮いたりすると負荷が小さくなってしまうので、腹筋に力を入れて常に身体が一直線になることを意識しながら身体を上下させます。

ジムで大胸筋を鍛えるおすすめメニュー

・ベンチプレス
筋トレ種目BIG3の1つ、ベンチプレスです。その効果は絶大!バーベルを使って大胸筋を強烈に鍛えることができる筋トレメニューですが、多くの方がやり方を間違えているのでここでしっかり押さえましょう。

1.バーベルを乳頭の上辺りに設置します。
2.ベンチに仰向けになりますが、胸をアーチさせるようにしっかり張ります。
3.両手の幅を肩幅より拳1個分広く取り、バーベルを持ち上げます。
4.顎を引いたまま、バーベルを真下に、胸につく手前まで下ろし、持ち上げます。

【ポイント】
大胸筋の画像を見ると分かるように大胸筋の筋繊維は横に走っているので、胸張ってアーチさせることで大胸筋がより引き伸ばされます。つまりより刺激が入るのです。

【注意点】
バーベルの位置を肩辺りまで上げて行うと三角筋や上腕三頭筋なども動員されて、持ち上げられる重量は重くなりますが、大胸筋にかかる負荷が小さくなってしまうので、乳頭の上辺りにバーベルを設定しましょう。

大胸筋は上下左右に大きな筋肉なので、1つの筋トレメニューで全体を鍛えることは難しいです。上部・中部・下部の3パターンで満遍なく鍛える必要があります。

大胸筋上部は「インクライン・ベンチプレス」
ベンチを角度をつけて頭が上になるようにしてベンチプレスを行います。

大胸筋下部は「デクライン・ベンチプレス」
ベンチを角度をつけて、頭が下になるようにしてベンチプレスを行います。

腹(腹直筋、腹斜筋、腹横筋)

<腹直筋>
腹筋は身体表面にある順から腹直筋、腹斜筋、腹横筋と3種類あります。引き締まったウエストを手に入れるためには、これら3つを鍛える必要があります。

まずは腹直筋です。最も外側にあるアウターマッスルで、シックスパックに代表される筋肉です。

自宅で腹直筋を鍛えるおすすめメニュー

・クランチ(腹直筋上部)
自重で腹直筋を鍛えるならコレ!自重ですがその負荷が強烈です。初心者や女性は10回やっただけでヘトヘトになるかもしれません。

1.仰向けになり、足をベンチや椅子などに置き、膝が90度になるようにします。
2.両手を胸の前でクロスし、顎を引き、上体を持ち上げます。
3.肩甲骨が浮くくらい(目線がおへそを見られるくらい)までゆっくり上体を上げ、ゆっくりまた下ろします。

【ポイント】
腰を浮かせるのではなく、腰より上の上体を曲げて起こすイメージで行いましょう。

【注意点】
足を地面につけて膝の角度が三角形になるようにして行う腹筋運動はシットアップと呼ばれ、腹筋よりも股関節周りに負荷がかかります。

学校でよくやりましたが、腹筋を鍛えるには非効率だったとは…

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

それどころか腰に負荷がかかるので腰痛の原因にもなりかねない筋トレメニューなんですよ。

・レッグレイズ
クランチは腹直筋上部ですが、レッグレイズは腹直筋下部を鍛えることができます。

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

腹直筋下部は最後まで脂肪が残りやすく、かつ筋肥大しにくい部位なので綺麗なシックスパックを目指すのであればしっかり鍛えましょう!

1.仰向けになり、両手は身体横に置きます。両脚を伸ばしたまま地面に対して垂直になるまで持ち上げます。
2.ゆっくり重力に逆らいながら膝を伸ばしたまま足を下ろします。
3.地面に着く手前まで足を下ろし、一瞬止めます。そして足を元の位置に戻します。

【注意点】
腰に負担がかかりやすいので、もし負荷が大き過ぎると感じる場合は両手を腰の下に敷きましょう。負荷を下げることができます。

<腹斜筋>
腹斜筋は横腹の筋肉で外腹斜筋と内腹斜筋の2つに分かれており、腹直筋より深層部にあります。

お腹周りでは体脂肪が最後までついている部位なので最も割れにくい部位とも言えます。
男性であれば体脂肪率を7〜8%程度まで落とさないと割れた腹斜筋は見えませんが、ここが割れるとメチャクチャカッコいいのでぜひ鍛えましょう!

自宅で腹斜筋を鍛えるおすすめメニュー

・サイドクランチ
1.地面に横向きに寝ます。
2.下の手を身体前方に置きバランスを取り、上の手は耳に添えます。
3.腹斜筋を曲げるイメージで上体を持ち上げます。

【ポイント】
上体を横に持ち上げるというよりは、腹斜筋を曲げるというイメージで行うと、より腹斜筋に刺激が入ります。

その他、腹斜筋を鍛える筋トレメニューにはサイドベンド“>サイドベンド、サイドプランクなどがあります。

<腹横筋>
腹筋の中で最も深層部にあるインナーマッスルで、お腹のコルセットのような役割を果たします。ぽっこりお腹を引き締めるなら腹横筋を鍛えましょう!

・プランク
1.両肘と両脚のつま先4点で身体を支えます。
2.目線を手前に置き、身体を一直線にしたまま、その体勢を60秒キープします。

【ポイント】
腰が浮いたり落ちたりすると腹横筋の負荷が小さくなります。しっかり腹筋に力を入れて身体が一直線になるようにしましょう。

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

女性にも人気の筋トレメニューです。60秒キープするだけのシンプルなトレーニングですが、効果は絶大ですよ!

肩(三角筋)

鍛えることで肩幅が広くなるなど男性にとっては必須の筋肉ですね。
三角筋は大きな筋肉なので、鍛えるときは前部・中部・後部の3つに分けて行うことで満遍なく鍛えることができます。

自宅で三角筋を鍛えるおすすめメニュー

前述したように三角筋は前部中部後部で分けて筋トレをしましょう。それぞれのおすすめメニューは以下の通りです。

・前部:フロントレイズ
・中部:サイドレイズ
・後部:リアレイズ

それぞれ直立して両手にダンベルを持ち、肘を少しだけ曲げた状態(ほぼ真っ直ぐ)で、

・身体正面に持ち上げればフロントレイズ
・身体側部に持ち上げればサイドレイズ
・身体後部に持ち上げればリアレイズ

になります。

・サイドレイズ

【注意点】
三角筋にしっかりと刺激を入れるのは意外と難しく、ダンベルの重量が重すぎると三角筋ではなく腕の筋肉を使ってトレーニングを行ってしまいがちです。
あまり重すぎる重量を扱わず、4〜5kg程度のダンベルで高回数行いましょう。

背中(広背筋、僧帽筋、脊柱起立筋)

<広背筋>
背中の中で最も大きな筋肉で、逆三角形の上半身を作るなら広背筋を鍛えることで実現します。

自宅で広背筋を鍛えるおすすめメニュー

・懸垂
自重トレーニングでは最高レベルの強度を誇るトレーニングです。

1.両手の幅を肩幅より拳2個分広く取り、バーをつかみます。
2.両足を交差させ、顎を上げ、胸を張った状態で腕ではなく広背筋の力を使って身体を持ち上げる。

【ポイント】
顎がバーの高さに来るまで状態を持ち上げます。

【注意点】
手幅が狭くなると広背筋ではなく、上腕に刺激が入りやすくなってしまいます。両手の幅を広くするだけ広背筋に刺激が入りやすくなります。

・ワンハンドローイング
懸垂は初心者や女性には難しいかもしれません。そんな方はこのワンハンドローイングがおすすめです。

1.足を肩幅に広げて、片手と片足をベンチに乗せます。手は肩からまっすぐ下に置きます。
2.脇を締めた状態でダンベルを持ち上げます。肘が背中よりも高くなるまで持ち上げましょう。

【ポイント】
常に背中が地面に対して並行になるようにします。

【注意点】
脇が開くと広背筋ではなくダンベルを持っている腕ばかりに負荷がかかってしまいます。脇は締めて行いましょう。

ジムで広背筋を鍛えるおすすめメニュー

・ラットプルダウン
動きは懸垂とほぼ同じですが、懸垂は自信の体重全てを持ち上げる必要がある一方、ラットプルダウンはマシンを使って重量を設定できるので初心者や女性でも行いやすくなります。

1.ラットプルダウンマシンに座り、やはりここでもバーを持つ手幅は肩幅より2個分広く取ります。
2.胸を張り、顎上げてバーを身体全面に引き下げます。

【ポイント】
バーが顎の高さに来るまで引き下げます。

<僧帽筋>
首の付け根から肩、背中中央部の三角形をつくるような大きな筋肉です。
主に肩こりの原因となる筋肉であり、英語では肩こりを「僧帽筋のコリ」と表現するほど肩こりと関係の高い筋肉です。

自宅で僧帽筋を鍛えるおすすめメニュー

・ダンベルシュラッグ

1.足幅を肩幅程度に広げ、直立した状態でダンベルを両手に持ちます。
2.胸を張った状態で肩を耳に近づけるイメージで肩を上げます。

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

肩こり持ちの方はぜひやってみてください!

<脊柱起立筋>
脊柱起立筋は頚椎から骨盤にかけて、背骨に沿って走っている非常に細長い筋肉です。またこの筋肉は大小様々な筋肉をまとめた「棘筋」「腸肋筋」「最長筋」という3つの部位で構成されています。
これだけ上下に長い筋肉なので上体の動きに大きく影響します。正しい姿勢を保持するためにも大きく貢献するので、肩こりや腰痛持ちの方はぜひとも鍛えたい筋肉です。

自宅で脊柱起立筋を鍛えるおすすめメニュー

・バックエクステンション
自重で行うことができます。

1.地面にうつ伏せになり、両手を耳に添えます。
2.反動を使わずにゆっくりと上体を持ち上げます。

【注意点】
反動を使って思いっきり上体を持ち上げる→下げる、を繰り返すと腰に負担がかかり腰痛の原因になるので注意してください。

お尻(大臀筋)

お尻の筋肉は大臀筋、中臀筋、小臀筋と3つに分かれ、単一の筋肉としては人体で最大のサイズです。

しかしあまり細かいことは考えず、まずは大臀筋を鍛えることを意識すればいいでしょう。大臀筋を鍛えることで女性には嬉しいヒップアップ効果があります。

自宅で大臀筋を鍛えるおすすめメニュー

・スクワット
ベンチプレス、デッドリフトと並んで筋トレBIG3の1つです。BIG3の中で唯一自重で行えることも魅力の1つですね。
実はこのスクワット、大臀筋ではなく大腿四頭筋(太もも前の筋肉)、ハムストリングス(太もも裏の筋肉)など下半身の大きな筋肉群を一度に鍛えることができます。だからこそ筋トレ種目BIG3の1つに名を連ねているのです。

後ほど紹介する大腿四頭筋やハムストリングスの自重トレーニングもこのスクワットで十分です。

1.両脚を肩幅より少し広めに取り、つま先を少し外側に向けます。
2.背筋を伸ばしたまましゃがみます。この際、膝を曲げるのではなく股関節を使うイメージで身体を落としましょう。
3.膝が90度程度まで曲がるまで上体を落としたら、そのまま身体を持ち上げます。

【ポイント】
上体と脛の角度が並行になるようにしましょう。

【注意点】
しゃがんだ際に膝が過度につま先より前に出過ぎると大腿四頭筋(太もも前の筋肉)ばかりに負荷がかかり、大臀筋を鍛えることができません。

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

スクワットは一見単純ですが、実は正しいやり方は難しかったりします。しっかり習得しましょう!

ジムで大臀筋を鍛えるおすすめメニュー

・ヒップスラスト
バーベルを使います。スクワットは多関節運動(鍛えられる筋肉が複数の関節にまたがり、複数の筋肉を鍛える運動)ですが、ヒップスラストは大臀筋を集中的に鍛えることが出来ます。

1.ベンチに仰向けの状態で肩と頭を乗せます。脚は腰幅から肩幅くらいで90度になるようにします
2.バーベルを股関節の前に乗せて、骨盤を前傾させお尻を下げた状態を作ります。
3.お尻を締めるようなイメージでバーベルを持ち上げます。

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

バーベルがない場合は自重でも行うことが出来ます。

太もも(大腿四頭筋、ハムストリングス)

<大腿四頭筋>
太もも前の筋肉です。大体「四」頭筋という名の通り、4つの筋肉で構成されています。
大腿四頭筋は人体の中で最も大きな筋肉です。

ジムで大腿四頭筋を鍛えるおすすめメニュー

先程大臀筋を鍛える自重トレーニングでスクワットを紹介しましたが、スクワットは大腿四頭筋を含め下半身の筋肉を鍛えることができるので、大腿四頭筋の自重トレーニングもスクワットを行えばいいでしょう。

・レッグプレス
ジムで大腿四頭筋を鍛える筋トレメニューはレッグプレスが有名です。スクワットとは違い、大腿四頭筋のみを集中的に鍛えることができます。

1.レッグプレスマシンに座り、足幅を肩幅程度にしてフットプレートに置きます。
2.足の高さはくるぶしの角度とお尻の角度が同じになるような高さに置きます。
3.プレートを足で前に押し出します。

【ポイント】
足が伸びきると大腿四頭筋に入る刺激が抜けてしまうので膝が伸びきる手前までにしましょう。

【注意点】
レッグプレスの動作中に息が止まってしまうと低血糖になる可能性があり非常に危険です。
足を押し出す前に息を吸い、押し出した後に息を吐き、しっかり呼吸をしましょう。

自宅でハムストリングスを鍛えるおすすめメニュー

・レッグカール
ハムストリングスを集中的に鍛えられる種目です。

1.地面にうつ伏せになり、両足首にトレーニングチューブを巻きます。
2.片足だけ膝の角度が90度になるまで曲げます。

【ポイント】
足を戻す際はチューブの反動に逆らいながらゆっくり行いましょう。

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

チューブで行うやり方と全く同じでジムでレッグカールマシンを使ってハムストリングスを鍛えることができます。

筋トレメニューの組み方は一週間単位で考えるべし!

各部位の筋トレメニューを紹介しましたところでさらに実践に移りましょう。各筋トレメニューの組み合わせ方です。

頻度は初心者か中級者以上かで変わる

筋トレを行う頻度はどのくらいがいいのでしょうか?

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

多くの方が悩むところですよね。初心者が中級者以上で変わります。

「筋トレは毎日してはいけない」ということは一度は耳にしたことがあるでしょう。筋トレをすると筋繊維が傷つき、その回復を待ってからまた同じ部位をトレーニングすることで筋肉がより成長するというメカニズム。超回復と呼ばれるものです。
では、実際どのくらいの頻度で行えばいいのでしょうか?

よっぽどの上級者でない限りは週2〜4日で十分鍛えることは十分可能です。
また、週に筋トレをする日数が同じであっても、初心者か上級者かで筋トレメニューの組み方は変わります。

一週間の筋トレメニューを作ろう!

「◯ヶ月後にこんな身体になりたい!」という数カ月先の目標があったとしても、まずは一週間の筋トレメニューを作りましょう。数ヶ月という長期間の筋トレスケジュールを立ててもなかなか計画通りにはいかないものです。

全身を鍛えることを目標に考えても、一週間という長さは十分足りる期間です。また、一週間は普段の生活パターンを決める大きな軸であるため、一週間で筋トレメニューを作り、それを繰り返す、というのはとても理にかなっているのです。

スプリット・ルーティン

前述したように筋肉の成長には「超回復」というものがあるので毎日同じ部位を鍛えることは非効率です。それどころか、下手をすると筋肉が弱まってしまう可能性もあります。
この超回復にかかる期間ですが、部位によって差があり、大体48〜72時間です。

超回復については以下の記事をぜひ参考にしてください。

「あれ?3日間も休まなければいけないなら週3日も筋トレができないじゃないか」と感じる方、実は裏技があるんです!

それは「鍛える部位を日によって分ける」という技。これがスプリット・ルーティンとよばれるものです。

例えば月曜日に胸の筋トレをすると、次に胸の筋トレをするのはその2〜3日後なので水曜日か木曜日がいいですが、それは胸の筋肉に限った話なので、他の部位はいつ行っても問題ないですよね。

また、1日で全身を鍛えるのは体力的にも筋力的にも非常に難しいです。そういった意味でもスプリット・ルーティンを活用して筋トレの頻度を上げ、「今日は集中して下半身を鍛えるぞ!」ということができるのです。

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

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スプリット・ルーティンのやり方も初心者と上級者で変わります。

中級者以上のスプリット・ルーティンのやり方

仮に週3日筋トレをするとしましょう。

初心者は全身を一度に鍛えるのは難しいので、おすすめの分け方は以下の2つです。

①上半身
②下半身

シンプルですね。わかりやすいですし、あれこれ考えずに「今日は上半身だ!」と集中できるのもメリットです。

中級者以上の方はさらに細かく、以下の3つに分けて筋トレをしましょう。

①上半身の押す力
②上半身の引く力
③下半身

おそらく、中級者以上の方であれば1日に上半身と下半身の両方を鍛えることが可能です。超回復を考慮すると、1日にそれだけの筋肉を鍛えると同じメニューを週に何度もこなすのは難しくなります。

そこで、上半身を「押す力」「引く力」に分けるのです。
実はこの考え方は非常に重要で、胸筋の見た目ばかりを気にしてベンチプレスのような押す力ばかりを鍛えていると、引く力との差がどんどん開き、身体のバランスが悪くなってしまいます。ベンチプレスをしたら同じ分だけプル系・ローイング系(引いて背筋を鍛える種目)もする必要があります。

身体には腹筋と背筋のように対をなす拮抗筋があり、このバランスが崩れると怪我をしやすくなってしまいます。腹筋ばかりを鍛えると身体が前面側(腹筋側)に引っ張られ、猫背のような姿勢になってりまうのは想像がつくでしょう。

中級者以上の方は押す力と引く力も意識して筋トレメニューを組みましょう。

筋トレメニューの組み方一覧

以下から具体的な筋トレメニューを紹介します。
自分が当てはまる筋トレメニューを選んで見てください。

筋トレメニュー① 初心者の週2日

筋トレメニュー② 初心者の週3日

筋トレメニュー③ 中級者の週2日

筋トレメニュー④ 中級者の週3日

筋トレメニュー⑤ 中級者の週4日

筋トレメニュー① 初心者の週2日

初心者で週2日筋トレをする場合は、1日は上半身、もう1日は下半身です。

自宅で行う筋トレの場合
<上半身>

部位 筋トレメニュー
プッシュアップ、ダンベルベンチプレス
サイドレイズ、ショルダープレス
背中 バックエクステンション
上腕二頭筋 ダンベルカール(アームカール)
上腕三頭筋 リバースプッシュアップ
<下半身>

部位 筋トレメニュー
スクワット、ランジ
スクワット、ヒップリフト
上半身でも上記部位全てを一度に鍛えるのは体力的に難しいかもしれません。その場合は週ごとに分けてみましょう。今週は胸・肩・背中、来週は腕・胸といった感じです。
集中的に鍛えたい部位は毎週鍛える、ということももちろんOKです。

スクワットは既に解説したように、下半身の大きな筋肉群を複数一度に鍛えることができるのでとてもおすすめです。
スクワットでしっかりお尻にも効かせるためには膝関節曲げるイメージではなく、股関節を使ってしゃがみ、膝が脚のつま先より過度に前に出過ぎないことを意識しましょう。

ジムで行う筋トレの場合
<上半身>

部位 筋トレメニュー
ベンチプレス、バタフライ
サイドレイズ、ショルダープレス(マシン)
背中 ラットプルダウン
上腕二頭筋 ダンベルカール、バーベルカール
上腕三頭筋 トライセプスキックバック、リバースプッシュアップ
<下半身>

部位 筋トレメニュー
スクワット(ダンベルorバーベル)、レッグプレス
スクワット(ダンベルorバーベル)
各部位一種目から始めましょう。
もしジムのマシンを使ったことがない場合は、インストラクターなどに使い方を教えてもらってください。

危険なのでくれぐれもいきなりフリーのベンチプレスマシンなどは使わないようにしましょう。最初はスミスマシンや動きが固定されているマシンを使えば怪我のリスクが少なくなります。

筋トレメニュー② 初心者の週3日

初心者で週3日筋トレをする場合は、以下の2通りにしましょう。
①上半身、下半身、上半身を繰り返す
②上半身、下半身、全身

①も②も実施する筋トレメニューは上記の「初心者の週2日」で紹介したメニューと同じです。

全身を鍛える場合は、「重い重量を扱える種目」から行ってください。
重い重量の方が筋トレの効果は当然高くなります。そのため、一番重い重量を扱える筋トレ種目からやることによって、筋トレの効果を最大限に享受することができるのです。

重い重量を上げられる種目というのはその人の部位にもよりますが、分かりやすい目安としては「使う筋肉の大きさ」です。

例えばベンチプレスは大きな筋肉である大胸筋や腕・肩の筋肉を動員するため、使う筋肉量は多くなり、結果的に重い重量を扱うことができます。それに比べてリストカールは前腕を鍛える筋トレなのでベンチプレスと同じ重さを扱うことなんてできないですよね?

リストカールを最初に追い込んで前腕を鍛えてからベンチプレスをやろうとすると、すでに握力が疲れ切っていてせっかくのベンチプレスができなくなってしまいます。これではもったいないですよね。

「まずは大きな筋肉を使う筋トレから始め、最後に小さな筋肉を使う筋トレで追い込む」を基本にしましょう。

筋トレメニュー③ 中級者の週2日

中級者以上で週2日筋トレをする場合の筋トレメニューの組み方は以下の2つです。

①1日は上半身を鍛え、もう1日は下半身
②両日とも全身を鍛える

自宅で行う筋トレの場合
<上半身>

部位 筋トレメニュー
ダンベルベンチプレス、ダンベルフライ
サイドレイズ、ショルダープレス、リアデルトレイズ
背中 プルオーバー、ダンベルシュラッグ
上腕二頭筋 ダンベルカール
上腕三頭筋 リバースプッシュアップ
<下半身>

部位 筋トレメニュー
スクワット、ワイドスタンススクワット、ランジ
スクワット、ヘビーサイドブリッジ
上半身と下半身で鍛える日を分ける場合は、上記のトレーニングで各部位2種目以上行います。
上半身と下半身を同じ日に鍛える場合(全身)は、各部位を1種目ずつ以上行いましょう。

ジムで行う筋トレの場合
<上半身>

部位 筋トレメニュー
ベンチプレス、バタフライ
サイドレイズ、ショルダープレス(マシン)
背中 ラットプルダウン、ワンハンドローイング
上腕二頭筋 ダンベルカール、バーベルカール
上腕三頭筋 リバースプッシュアップ、プルオーバー
<下半身>

部位 筋トレメニュー
レッグプレス、レッグカール
スクワット(バーベル)
前述したように、「重い重量を扱える種目から始め、最後に小さな筋肉を追い込む」というルールを守りましょう。

筋トレメニュー④ 中級者の週3日

中級者以上で週3日筋トレをする場合は、筋トレメニューを「上半身の押す力」「上半身の引く力」「下半身」の3つにわけましょう。

自宅で行う筋トレの場合
上半身の押す力は、上記の「中級者の週2日」で紹介した上半身と同じです。これに加え、上半身の引く力も鍛える必要があります。

上半身の引く力で鍛えるべき筋肉は主に背筋です。
しかし、自宅で行える引く力の筋トレは懸垂やプルオーバーくらいです。なかなか懸垂を自宅でできる環境はないかもしれませんので、できればジムで鍛えてください。

下半身も上記の「中級者の週2日」と同じです。

ジムで行う筋トレの場合
上半身の押す力、下半身は上記の「中級者の週2日」と同じです。

上半身の引く力の筋トレは
[背中]ラットプルダウン、ローイング、プルオーバー

を行いましょう。

筋トレメニュー⑤ 中級者の週4日

中級者以上の週4日の筋トレメニューはバリエーションが様々です。

上半身と下半身を分けてもいいですし、全身を鍛える日や、部位別に分ける日が1週間のうちに混在していてもいいでしょう。

筋トレメニューは基本的に上記「中級者の週2日」で紹介した内容で、いろいろやってみてください。

筋トレメニューの組み方まとめ

部位ごとの筋トレメニューからその組み方まで紹介しました。
かなり網羅的に紹介したので、初心者〜中級者であれば今回紹介した内容を行うだけで十分全身を鍛え上げることが可能です。

筋トレを始めてからどのくらいの期間で見た目など効果が現れるか?は過去に運動をしていたかどうかや、その人の生まれ持った筋繊維のタイプなどで変わりますが、平均的な初心者であれば週2〜3日の筋トレで3ヶ月程度で見た目はかなり変わり始めるでしょう。
このことについては以下の記事を参考にしてください。

中島 健監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

筋トレをすることに何も悪いことはありません!思い立ったらぜひあなたも始めてみてください!

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