年齢別・身長別男性のウエストの平均とは?もしかしたらメタボかも!?

監修者

Yuta(長谷川 祐太)

ヨガインストラクター、操体法施術者、マッサージセラピスト。ヨガ歴15年以上。ヨガ指導歴5年以上。マッサージセラピスト歴5年以上。 日本、オセアニア、インドにてハタヨガ、シヴァナンダヨガ、沖ヨガを主に学び、TTCを修了。インドにてアーユルヴェーダマッサージの修了証、タイにてタイ古式マッサージの修了証、日本にて操体法の修了証を取得。東洋医学、栄養医学を基にしたライフスタイルアドバイスも行う。

驚きのデータが!日本人男性の半数以上がメタボ&予備軍!自分のウエストと理想の数値・平均値を比較してみましょう。男性のお腹の脂肪は主に内臓脂肪です。食事、運動、呼吸など生活習慣を改め、生活習慣病を予防しましょう。

メタボの基準はウエストサイズだけではない

厚生労働省による2018年のメタボ基準

Yuta(長谷川 祐太)監修トレーナーからのアドバイス

ヨガインストラクター、操体法施術者、マッサージセラピスト。ヨガ歴15年以上。ヨガ指導歴5年以上。マッサージセラピスト歴5年以上。 日本、オセアニア、インドにてハタヨガ、シヴァナンダヨガ、沖ヨガを主に学び、TTCを修了。インドにてアーユルヴェーダマッサージの修了証、タイにてタイ古式マッサージの修了証、日本にて操体法の修了証を取得。東洋医学、栄養医学を基にしたライフスタイルアドバイスも行う。

日本では2008年から、医療保険加入者を対象にメタボ健診が義務付けられています。

メタボ健診で引っかかってしまわないか心配です。ウエストサイズの基準はあるのですか?

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はい、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の診断には明確な数値の基準があります。ウエスト周囲(内臓脂肪蓄積)が男性であれば85cm以上、女性であれば90cm以上となったら要注意ですが、実はこれだけの条件だけではメタボとは診断されないんです。

メタボの基準は国によっても違いますし、改定されることもあります。

日本におけるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の診断には、内臓脂肪の蓄積(ウエスト周囲径)が必須条件で、それに加えて血圧・血糖・血清脂質のうち、2つ以上が基準値を超えていることが条件となっています。

ウエスト周り(おへその高さの腹囲)が男性で85cm、女性で90cmを超えて、かつ高血圧・高血糖・脂質異常の3つのうち2つに当てはまると、メタボリックシンドロームと診断されます。
そして、高血圧・高血糖・脂質異常の3つのうち1つに当てはまると予備軍と診断されます。

1.高血圧の基準は、収縮期(最大)血圧130mmHg以上かつ/または、拡張期(最小)血圧85mmHg以上です。

2.高血糖の基準値は、空腹時高血糖が110mg/dL以上です。

3.脂質異常の基準は、中性脂肪(トリグリセライド)50mg/dL以上かつ/または、HDLコレステロール(善玉コレステロール)40mg/dL以下です。

予備軍でもメタボ対策は必須

40~74歳の日本人について、男性の2人に1人、女性の5人に1人が、メタボリックシンドロームの該当者または予備軍と考えられています。その数は該当者数が約960万人、予備軍者数が約980万人、併せて約1,940万人となっています。
予備軍でもがん、心臓病、脳卒中、糖尿病など、何らかの生活習慣病を患う危険性は大きいですから、見過ごさないで対策をするべきです。

さらに言うと、腹囲やBMI(肥満の基準として使われている指標)が基準値未満でも、血圧や血糖値、血中脂質濃度に異常があると、生活習慣病の発症リスクが高まります。また逆に腹囲が基準値以上でも、それ以外の異常がない場合はリスクに変化がないとする研究結果もあります。

腹囲は内臓脂肪蓄積の目安にはなるものの、腹囲が基準値以上であれば必ず内臓脂肪の蓄積があるわけではなく、基準値以下でも内臓脂肪の蓄積がある可能性もあるからです。ですからウエストサイズだけにこだわらず、しっかりと生化学検査やCTを受けるべきです。

男性は半数以上がメタボ、およびメタボ予備軍

メタボ基準のウエストサイズの理由

なぜ男性85cm以上、女性90cm以上なのですか?

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見た目ではなく、医学的な根拠があります。

内臓脂肪を正確に調べるには、CTスキャンによる検査が必要です。
内臓脂肪の面積が100㎠以上だと内臓脂肪過剰蓄積となりますが、高血圧、高血糖、脂質異常症(高脂血症)などの合併症が50%以上高くなることから、日本肥満学会により基準値が設定されました。

CT検査はどこでも簡単に行えるものではないため、スクリーニングとしてウエスト周囲径が採用されました。
内臓脂肪面積100㎠に相当するウエスト周囲径として、男性85cm女性90cmと決められているのです。
女性のほうが基準が緩いのは、皮下脂肪が付きやすいからです。

日本人男性は特にメタボ割合が高い

私は40歳男性でウエストが88㎝なんですが、ヤバいですかね?

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生化学検査の数値がわからないと正確なことは言えませんが、実はちょっとダイエットを頑張れば基準値の85㎝を下回る人は多いのです。

2016年の国民健康・栄養調査によると、女性20~74歳で基準値を上回る割合は約20%で、年齢が上がるとともに少しずつメタボの人が増えていきます。
小数点以下は四捨五入していますが、20代7%、30代10%、40代12%、50代18%、60代24%、70~74歳30%となっています。

男性も年齢とともに増える傾向は同じですが、基準値を超えている人の割合が女性より圧倒的に多いです。
20代35%、30代42%、40代52%、50代57%、60代61%、70~74歳60%で、全体で55%もの人が基準値を超えています。40~74歳に限ると59%にまでなってしまいます。

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データを見ると、本当に2人に1人がメタボなんですね!若い世代でも比較的多いのに私も驚きました。
とても危機感を覚えましたので、ここからは男性に限って話をしていきます。

基準値を少しだけオーバーしている85~90㎝未満の人の割合が最も多く、全体の23%、40~74歳に限ると25%です。ということは、対策をきちんとすれば4~5人に1人は基準値を下回ることができるということです。
もし彼らが全員基準値を下回ることができれば、オーバーしている人の割合は33%、つまり3人に1人にまで減ります。

また、90~95㎝未満という人も多く、全体で15%、40~74歳でも16%ですので、ウエストが85~95㎝未満の人が約40%ということになり、対策次第で多くの人がメタボ脱出を図れるでしょう。

しかし、80~85㎝未満という人も21%と、結構な割合です。油断するとメタボになってしまう人も多いのです。基準値を下回っているからと安心せずに、普段から気を付けなくてはなりません。

男性の年齢別、身長別ウエスト平均値は?

年齢別ウエストの平均

40歳男性、身長171㎝、ウエストが88㎝なんですが、平均はどのくらいなんですか?

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ウエストの平均は年齢によってかなり違ってくるので、年齢別にお答えします

まず、20~74歳の男性の平均身長は約171㎝です。
ウエストの平均は、20代75㎝、30代82㎝、40代85㎝、50代87㎝、60代~74歳87㎝です。全年代の平均は85㎝なので、メタボ基準と一致しますね。ただ、もう少し細かく見ていくと驚きの事実がわかります。

ここでちょっと女性と比較してみましょう。
女性の場合、20代前半と比べて40代前半が、ウエストの平均が67㎝から71㎝に上がります。20年かけて4㎝の増加です。

男性はというと、20代前半の平均が73㎝、20代後半が78㎝、30代前半が82㎝、30代後半が84㎝、40代前半が85㎝と、なんと12㎝も増えてしまうのです。40代後半から74歳まではほぼ横ばいの77㎝となっています。

身長別ウエストの平均・理想は「身長×0.43」

私のウエストも同じように大きくなってしまいました。

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男性は加齢とともに内臓脂肪が蓄積しやすいようですね。次に身長別で見ていきましょう。

理想のウエストサイズは身長×0.43(男性)身長×0.38(女性)です。
160㎝なら69㎝、165㎝なら71㎝、170㎝なら73㎝、175㎝なら75㎝、180㎝なら77㎝となります。

近年流行りのベストボディコンテストやフィジークなどに見られるような、細マッチョを目指すなら身長×0.41と言われています。

あくまでも理想ですので、ここまで細くできなくても近づけていけばメタボ基準からは大きく外れます。

続いて、20代と30代を例に挙げて見てみましょう。
身長165㎝の20代男性のウエスト平均は72㎝ですが、30代だと80㎝です。なんと8㎝も差があります。

170㎝の場合、20代75㎝に対して、30代は83㎝で差が8㎝。
175㎝だと、20代77㎝、30代84㎝で差が7㎝。
180㎝だと、20代80㎝、30代87㎝で差が7㎝です。

やはり若いうちから男性は急激に内臓脂肪が付き始めます。

理想のウエストサイズと比べてみても、20代は1~3㎝ほど大きいだけですが、30代になると9~10㎝も大きくなってしまいます。現実は厳しいですね。

では、どうしたらウエストを細くする、内臓脂肪を減らすことができるのでしょうか。次からはその方法について解説していきます。

ウエストを細くし内臓脂肪を減らす方法

ウエストを細くし、内臓刺激を減らす具体的な方法を教えてください。

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できることから少しずつ、コツコツと取り組みましょう。
要点を解説していきますが、以下の記事も参照するとより詳しくわかります。ぜひご覧ください。

メタボになってしまう原因は、食生活の乱れ、運動不足、ストレスなど生活習慣によるものがほとんどです。生活習慣病という言葉通りですね。
ですから、誰もがなりうる可能性があるし、逆に誰でも防ぐことができるのです。

何はともあれ食事が大事

内臓脂肪を減らすには、食事を工夫するのが一番です。脂っこいものを控える、お酒を控える、摂取カロリーを控えることは基本中の基本です。あまりやりすぎるとストレスが溜まってかえって良くないので、無理がない程度に行いましょう。

例えば、夜に炭水化物を抜くだけでも効果があります。糖質制限ダイエットというのも流行っていますよね。いきなり全く摂らないようにするのは大変なので、夜だけでもやってみるといいでしょう。意外に簡単にできますよ。

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私は夜に、大量の野菜を食べ、主食は豆腐にしています。こうするだけでかなり満足感が得られ、お腹もいっぱいになります。
また、みそ汁などのスープを飲むのもオススメです。

栄養が不足しては本末転倒なので、炭水化物を減らしてもその他の食品をしっかり食べましょう。野菜や海藻類は食物繊維も豊富で、ダイエットに向いています。ビタミンやミネラル、ファイトケミカルや酵素も摂取できます。
ダイエット時でなくてもたくさん食べてほしいものです。
たんぱく質も体を作る元となるのできちんと摂取しましょう。

植物性たんぱく質の代表選手は大豆製品です。幸い、日本には大豆製品がたくさんあります。納豆は発酵食品でもあり、食物繊維も豊富なので一石二鳥です。中性脂肪とコレステロールの吸収を抑える効果も期待できます。

肉や魚など動物性たんぱく質は、調理法によっては脂を摂りすぎてしまうので、揚げ物ではなく蒸したり焼いて脂を落としたり工夫しましょう。特に食べてほしいのがイワシ、サバ、サンマなどの青魚です。血液をサラサラにしてくれるEPAが摂取でき、動脈硬化の予防に繋がります。

青魚の油に含まれていますので、この油は落とさずに食べられる工夫をしましょう。

実は、私たち日本人はとても恵まれた環境に暮らしているんです。それは、日本食がいつも食べられるからです。日本食は栄養のバランスがとても優れているのに摂取カロリーが低く、海外の健康志向が強い方々の間でも推奨されています。

しかし外食で様々な国の料理が食べられる現代において、日本食を食べる機会がかなり減っているのが現状です。そういった料理はグルメですからたまに食べる程度にして、できるだけ家で日本食を作って食べたいものですね。

呼吸法で内臓刺激・代謝を上げる

ヨガでも呼吸が本当に大切ですが、呼吸は24時間365日途切れることがないもの。その呼吸を使って内臓脂肪を燃焼させてしまいましょう。
深い腹式呼吸で内臓を活性化することができ、消化能力を上げ代謝を上げることができます。

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私のクライアントで1日に数回、特に寝る前は必ず、猫のポーズや屍のポーズで呼吸法を実践するだけで、1ヶ月で3㎏の減量に成功した人がいます。
この人はグルメで食事はなかなか変えられないのですが、呼吸法だけでも効果がありました。
見た目にもウエストが小さくなったのがわかり、主に内臓脂肪が減ったことが明らかです。

現代における我々の生活環境は、どうしても呼吸が浅くなってしまう傾向にあります。特に都会で働く人たち、パソコンを使う人たち、人間関係などのストレスが大きい人たちにその傾向は顕著です。

呼吸が深くなるとストレス解消になり、精神的に安定します。ストレスも生活習慣病の大きな原因の一つですので、そういった意味でも効果があるのです。

運動不足を解消する・筋トレと有酸素運動を組み合わせる

有酸素運動は、ジョギング、ウォーキング、サイクリング、スイミングなどがあり、30分以上続けると皮下脂肪より先に内臓脂肪が燃焼し始めます。よって運動をするだけでも効果が見込めます。
特にスイミングは消費カロリーが大きいのでオススメですし、筋肉量の維持や増加も期待できます。

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内臓脂肪は皮下脂肪より落としやすいとも言えるので、男性のお腹を凹ますのはそんなに難しくないんです。

筋トレでオススメなのはスクワットです。
様々な筋肉を鍛えることができ、大腿四頭筋など特に大きな筋肉を鍛えることができるので、全体の筋肉量アップにもってこいです。筋肉量が増えると代謝が上がるため、必然的に脂肪が燃えやすくなります。
腹筋のアウターマッスルを鍛えるには、レッグレイズクランチなどが適しています。
<レッグレイズ>
<クランチ>
10~20回くらいを1セットにし、3~5セット続けられる負荷で、翌日に筋肉痛が出るくらい行いましょう。
腹筋は姿勢を保つのにも、力を出す動作をするのにも必要な大事な筋肉です。腰痛予防にもなるので、衰えることのないようにしたいものです。

体幹トレーニングもとても有用です。
ヨガやピラティスなど、地味なのにじっくり効いている感じ、あれです。

力を使うのではなく、バランスを取ってポーズをキープすることで、インナーマッスルを鍛えることができます。特にお腹周りのインナーマッスルは内臓の近くにある筋肉でもあり、内臓機能を衰えないようにするためにも必要な筋肉です。
ヨガインストラクターがスレンダーな体型を維持している人が多い理由は、インナーマッスルをしっかり鍛えて内臓機能を強化していることが大きいように思います。

最後に

体型を維持したり、ダイエットで肥満を解消したり、見た目にも美しくなろうとすることは、内臓の健康にもつながり生活習慣病の予防にも繋がります。引き締まったウエストは誰が見てもカッコいいですよね。ファッションの幅も広がりますし、いいことだらけです。

特に男性は、体脂肪率を下げていくと自然と割れた腹筋が手に入ります。女性は皮下脂肪が多いのでなかなかそうはいきませんから、男性の皆さん、頑張ってください。

Yuta(長谷川 祐太)監修トレーナーからのアドバイス

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もう一度言いますが、日本人男性のお腹のデータを見て、本当に私は驚きました。
メタボの人、予備軍の人は絶対に対策をするべきですし、そうでない人も予防策として生活習慣を見直してみてくださいね。

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