とろろのカロリーは?ダイエット向き?糖質・脂質・タンパク質比較

さっぱりとした風味でつるんと入る食感が特徴のとろろは、ダイエットには向いている食材なのでしょうか?とろろのカロリーは高い?糖質、脂質、タンパク質にも注目してみましょう。さらに、とろろをちょっと変わった美味しい食べ方も紹介します。

とろろのカロリーはどのくらい?ダイエットに向いているのか?

とろろとは?

とろろといえば芋類の中では唯一生で食べられる食材であり、熱々のご飯の上に乗せて食べると食欲も沸きます。だしの利いたとろろご飯が好きという人も多いでしょう。そんなとろろは長芋?山芋?という疑問が生じます。実は、とろろになる芋の中で一番向いているのは自然薯です。しかし、自然薯は高価であったり珍しいので、スーパーでいつも売っているわけではありません。そこで、とろろと呼ばれるものには、長芋や山芋も含まれるのです。おろして生で食べられる、このような芋類のことを総称して、とろろと呼ぶのです。

とろろのカロリー・糖質・脂質・タンパク質(100gあたり)

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
長芋とろろ 72 16g 0.3g 2.4g
山芋とろろ 98 22.2g 0.5g 3.4g
とろろになる芋には山芋や長芋などとなっています。今回は長芋をとろろにした場合の食品分析を見てみましょう。とろろは100グラムあたり72キロカロリーとなっており、糖質は16グラムと糖質は野菜に比べると高いです。トマト1個で糖質は6グラムとなっているので、芋類は糖質が高めです。とろろは芋類なので、じゃがいもと同じくらいの糖質です。一方で脂質とタンパク質は少なめと言えます。

とろろでダイエットはできる?カロリーは高い?低い?

とろろはご飯にかけても、そのまま食べても美味しい食材です。長芋は100グラムあたりカロリーが72キロカロリーとなっています。この72キロカロリーというのは標準的な数字と言えます。芋類はどうしてもカロリーが高いと思われがちですが、食べ過ぎなければカロリーは問題ありません。一度に300グラムも400グラムも食べることはないと思うので、カロリーは気にするほどではありません。

とろろのカロリーを他食材と比較

とろろと他のイモ類のカロリー比較(100gあたり)

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
とろろ(長芋) 72 16g 0.3g 2.4g
じゃがいも 76 16.3g 0.1g 1.6g
里芋 58 10.8g 0.1g 1.5g
さつまいも 131 29.7g 0.2g 1.2g
とろろは長芋の場合は72キロカロリー、山芋の場合は98キロカロリーと、若干山芋の方がカロリーが高めになっています。しかし、その差はそれほど大きくはありません。100グラムは小鉢一杯程度の量なので、他のメニューと合わせてもカロリーの過剰摂取にはなりません。とろろと呼ばれるものには山芋や長芋が使われますが、カロリーを知っておくと普段から使いやすいでしょう。また、とろろ以外のカロリーを比較してみると、長芋とじゃがいものカロリーには大きな違いがないことがわかります。里芋はとろろに使用される長芋よりもカロリーは低くなっています。一方で甘みが強いさつまいもは、同じ量でもカロリーは131キロカロリーとかなり高い数字になっています。こうしてみると、芋類の中でもとろろはカロリーが高い食品というよりは平均的と言えるでしょう。

とろろの調理方法別のカロリー比較(1人前)

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
まぐろの山かけ(小鉢一杯120g) 114 9.71g 1.07g 15.84g
とろろの定番の食べ方としてはご飯にかけて食べるという方法がありますが、いろんな調理法で美味しく食べることができる食材でもあります。ご飯にかけるとろろという食べ方の他に、まぐろの山かけがありますが一杯114キロカロリーとなっており、まぐろが加わるので通常のとろろだけよりもカロリーは上がります。しかし、まぐろの山かけは小鉢に一杯食べるだけでもお腹が膨れてくるので、このカロリーの低さはダイエット中にはありがたいです。また、蕎麦屋にあるとろろそばも夏場は美味しく感じられますが、そばととろろの組み合わせになると、1玉で366キロカロリーとなります。それでもうどんやラーメンに比べるとカロリーは低く、満腹感も得られるのでダイエットにおすすめです。そば自体が低カロリーな食材なので、とろろと組み合わせてもさほどカロリーが高くなっていません。

とろろの糖質・脂質・タンパク質量を他の食材と比較

とろろと他のイモ類との糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)

食品 糖質 脂質 タンパク質
とろろ(長芋) 16g 0.3g 2.4g
じゃがいも 16.3g 0.1g 1.6g
里芋 10.8g 0.1g 1.5g
さつまいも(100g) 29.7g 0.2g 1.2g
とろろに使用される芋を長芋として、他の芋類の糖質、脂質、タンパク質量を比較してみましょう。とろろより糖質、脂質、タンパク質量が少ないのは里芋です。とろろとじゃがいもは糖質をはじめ脂質やタンパク質量に大きな差はありません。さつまいもはカロリーが高いことから、糖質が高くなっています。さつまいも糖質は高くなっていますが、脂質とタンパク質量は少ないのが特徴となっています。脂質とタンパク質量に関しては、さつまいもよりとろろの方が多くなっています。

とろろの調理方法別の糖質・脂質・タンパク質量比較(1人前)

食品 糖質 脂質 タンパク質
まぐろの山かけ(小鉢一杯120g) 9.71g 1.07g 15.84g
とろろはいろんな調理法が楽しめて、美味しさも感じられる食材です。その中でも定番となっているのが、まぐろの山かけととろろそばでしょう。まぐろの山かけは小鉢一杯で、タンパク質が適度に摂取できます。糖質や脂質は少なめになっています。そのためダイエットの際にもおすすめのメニューと言えます。とろろそばも炭水化物のメニューとしては糖質が少なくなっています。ダイエット中もそばはおすすめの炭水化物となっているので、とろろと合わせてタンパク質量もしっかり摂取できるようにしたいです。

とろろの特筆すべき栄養素

とろろに使用される山芋や長芋は栄養価が非常に高い食材として知られています。今回は山芋の栄養価について見てみましょう。
山芋は生で食べられる珍しい芋です。その山芋には、以下の栄養素が特徴的となっています。

タンパク質の吸収を高めるムチン

山芋のヌルヌルした食感は、このムチンが豊富に含まれているからです。ムチンはタンパク質を分解する酵素を持っているため、摂取したタンパク質が効率よく消化・吸収されます。ここから疲労回復が期待できます。山芋が滋養強壮に良い食材として知られているのは、このムチンが含まれているからなのです。さらに、ムチンは粘膜を保護する働きもあるので、胃腸の調子を整えてくれます。その他にも抗ウイルス作用や細胞を活性化させる効果があります。さらに、
ムチンは血糖値を下げる働きもあるという点から、糖尿病予防や改善にも役立てることができます。糖尿病においては血糖値をいかにコントロールするかが鍵となります。そんな時にもムチンは活躍してくれるのです。

むくみ予防に効果的なカリウム

山芋はミネラルも豊富な食材ですが、その中でもカリウムを豊富に含んでいます。カリウムはむくみ予防に良いので、ダイエット中の体重コントロールやむくみ改善に効果が期待できます。

脂肪分解を促進するアルギニン

山芋にはアルギニンも含まれています。アルギニンは脂肪の分解や燃焼を促す栄養素となっており、ダイエットの際にはこころ強い存在となってくれるのです。このアルギニンを豊富に含む山芋を食べることで、自然と痩せやすい体に変わっていくのです。ダイエット中には嬉しい栄養素と言えますね。

食物繊維

食物繊維が豊富に含まれているため、腸内環境を改善してくれます。体内に溜まっている老廃物も排出してくれるので、ダイエットの時にはデトックス効果が期待できます。

とろろのおすすめ調理方法・レシピ

とろろは生だけでなく、加熱しても美味しい食材です。ここでは、とろろのおすすめ調理法やレシピを紹介しましょう。

一番は生で食べるのがおすすめ

山芋や長芋をおろして、そのまま食べるのは一番手軽です。手軽かつムチンという栄養素をたっぷり摂取できる食べ方でもあります。まぐろやそばにかける以外に、だし汁と合わせてとろろご飯も美味しいです。長芋や山芋は千切りや短冊切りにして、そのまま食べることもできるので、副菜として活用できます。

とろろお好み焼き

とろろを生以外の調理法で食べたいという時におすすめの一品がとろろお好み焼きです。作り方はとても簡単です。

材料・・・とろろ(山芋でも長芋でもOK)200グラム、卵1個、だし汁大さじ1、片栗粉大さじ1、サラダ油大さじ2、かつおぶし適量、万能ネギ適量

作り方
①すりおろした山芋または長芋にだし汁と卵、片栗粉を入れてよく混ぜ合わせる。
②フライパンにサラダ油を引いて、お好み焼きを作るように焼いていく。両面に火が通ったら出来上がり。仕上げにかつおぶしやネギを散らしてもOK。お好みでソースやポン酢をつけるのもおすすめ。

普通のお好み焼きを食べるよりは低カロリーに抑えることができ、ダイエット中も満足感が得られるメニューとしておすすめです。

とろろでダイエットの注意点、健康上に問題、太ってしまう理由

とろろはダイエットの際におすすめな食材です。簡単に食べられて栄養価も高く、適量を食べることでダイエットをサポートしてくれます。そんなとろろでのダイエット、注意点やうっかり太ってしまう恐れはないのでしょうか?ここではとろろダイエットにおける注意点についてまとめていきます。

とろろをかける主食選びに注意

とろろは単体で食べるというよりは、何かにかけるという食べ方が多いです。ご飯やそばなどの炭水化物にかけるという人もいるでしょう。この炭水化物をいつもと同じ量食べていたり、もしくは大盛りで食べたりしていると、ダイエットの効果は現れません。とろろ単体ではカロリーが低くても、ご飯やそばなどの炭水化物と一緒に食べる際には量に注意したいです。また、主食のカロリーを把握しておいて、うどんではなくそばにとろろをかける、白米ではなく玄米にかけるといった工夫をすることで摂取カロリーのコントロールができるでしょう。

醤油などの塩分に注意しよう

とろろはそのまま食べても何も味がしません。そのため、だし汁と合わせるか醤油をかけることになります。まぐろの山かけなら醤油をかけますし、とろろご飯もだし汁や醤油、塩などを少し合わせて食べることで美味しく感じられます。その際に味付けを濃くしてしまうと、醤油や塩から塩分を多く摂取してしまうことになります。薄味に心がけて、調味料の使いすぎには注意しましょう。

料理のバリエーションが少なくて飽きてしまう

とろろは食べているときは美味しく感じられ、食も進みます。しかし、まぐろの山かけやとろろご飯、とろろそば以外に、あまりバリエーションがありません。生で食べた方がムチンという栄養素が摂取できるのは事実ですが、料理のレパートリーが増えません。加熱するとお好み焼き風や山芋のステーキなどアレンジができますが、それ以上メニューが思いつかないという事態に陥ってしまいます。このようにとろろは料理のバリエーションが少ないため、飽きやすいです。ダイエットは、しばらくの期間続けることが前提で結果が出るものです。そんな時に料理のバリエーションが少ないとろろは続けにくいというデメリットが出てきてしまうのです。