腹横筋の箇所と作用について

お腹には大きく腹直筋腹斜筋腹横筋という3つの主要な筋肉があります。そのうち腹横筋は、お腹のインナーマッスルで最も深層部にある筋肉です。この筋肉は名前の通り、お腹の正面から脇腹、そして腰の方まで広がっている、まるでコルセットのような筋肉です。

冒頭で触れた通り、腹横筋は「呼吸筋」の1つでもあります。呼吸と言えば思い浮かぶのは横隔膜ですが、横隔膜は主に息を吸う時に働く筋肉で、腹横筋はそれに対して息を吐く時に働きます。このように、相対する働きを持つ筋肉のことを「拮抗筋」とも呼びます。

それ以外に、腹横筋は腹腔内の「腹圧」を高める時にも働きます。腹腔というのは、お腹の内臓などが収まっている場所です。人体の中でも、この場所には背骨以外の骨がなく、筋肉によって支えられていると言っても過言ではありません。

例えば重いものを持ち上げたりくしゃみをすると、この腹腔に圧力がかかります。この圧力のことを腹圧というのですが、これがしっかりかからないと体をうまく扱うことができません。そんな腹圧を高めるときに働くのが腹横筋なのです。

腹横筋を鍛えるメリット

腹横筋の働きで触れたように、この筋肉は呼吸の他にも腹圧を高めるために必要不可欠です。逆に、この筋肉が弱くなると次のような体の不具合が生まれるとされています。

腰痛の悪化

腹横筋が衰えることで腹圧が弱くなってしまうと、お腹の姿勢を保つ力が弱くなり、猫背気味になってしまいます。そうならないよう、周りの筋肉、特に腰回りの筋肉が体を支えるためにより強く働く必要が出てきてしまうのです。

その結果、筋肉の負担が増すことで腰痛が悪化してしまうというケースに見舞われてしまいます。

内臓の機能低下

腹横筋は肺、胃腸と言った内臓の位置を整えるのにも重要な役割を担っています。腹横筋が弱くなってしまうと、これらの臓器が下垂しやすくなり、ぽっこりお腹の原因になったり内臓の機能低下を招いてしまうのです。

腹横筋は、鍛えることでメリットが多いというよりも、衰えによって起こるデメリットを防ぐために鍛えた方がいい、というのが正しい言い方かもしれません。

それでは次から、腹横筋を鍛えるのにオススメな6つのトレーニングを紹介していきます。

腹横筋のトレーニング① ドローイン


最初に紹介するのは「ドローイン」というトレーニングです。ドローインは仰向けに寝て行うのですが、この種目はトレーニングというよりも、腹式呼吸を行うエクササイズの1つとして取り組むといいでしょう。

腹式呼吸では、鼻から息を吸った時にお腹を膨らませ、吐いた時にお腹を凹ませるという呼吸法です。ドローインではこの動きを、できる限り大きく行いましょう。特に息を吐く時には、お腹が床につくくらいの気持ちで大きく凹ませてください。

動かす範囲が大きい分、腹横筋と横隔膜をより鍛えることができます。呼吸はゆっくり行うようにして、吸って吐いてを1回として10回の3セットを目安に行いましょう。

【ドローインについてもっと詳しく知りたい方はこちらから】

腹横筋のトレーニング② プランク


「プランク」はトレーニングの中でも、一定の姿勢を維持することで筋肉を鍛えるアイソメトリックトレーニングの1つです。プランクは腹横筋以外にも腹直筋や腹斜筋など、お腹の筋肉を幅広く鍛えることができます。

プランクはうつ伏せの姿勢で行います。両肘とつま先を床につけ、この4点を支えにして体を浮かせましょう。姿勢はなるべくまっすぐでお尻を沈めたり浮かせたりしないようにして、その姿勢を30秒維持してください。トレーニング中は呼吸を止めないようにするのがポイントです。

維持できる時間は出来る範囲で行いましょう。慣れてきたらセット数を増やし、30秒の3セットで取り組んでみてください。「腹筋トレーニングはしたいけど腰などに不安がある」という人にも、このプランクはオススメです。

【プランクについてもっと詳しく知りたい方はこちらから】

腹横筋のトレーニング③ ヒールタッチクランチ


「ヒールタッチクランチ」は先ほどのプランク同様、腹横筋だけでなく腹直筋、腹斜筋も刺激出来る複合的なトレーニング種目です。ただしその負荷は比較的高めなので、フォームに気をつけて行うにしましょう。

ヒールタッチクランチは仰向けになって膝を曲げ、クランチをする時のように背中を丸めて状態を起こします。そして体を起こしたところで静止し、両手でかかとに触れるように左右に体をスライドさせていきます。

左右を各10回、それを3セット行いましょう。疲れてくると上体を起こしたりかかとに手を伸ばしたりしてしまいがちですが、体をひねる時は脇腹が収縮するのを感じつつトレーニングをしてください。常に腹筋が緊張した状態でトレーニングをするのがこの種目の特徴です。

【ヒールタッチクランチについてもっと詳しく知りたい方はこちらから】

腹横筋のトレーニング④ ツイストクランチ

「ツイストクランチ」は腹横筋と、脇腹にある腹斜筋を鍛えられるトレーニングです。クランチの動きに、ひねりを加えて行います。

このトレーニングは仰向けになり、後頭部で手を組んで行います。その状態から、片足の膝を直角に曲げ持ち上げましょう。それに合わせて、体をひねって反対側の腕の肘を膝につけるように動かします。この動きを左右交互に繰り返します。

これを左右10回ずつ3セット行いましょう。ポイントとしては、体を起こすというよりは脇腹を収縮させてひねるようにして膝と肘をつけるという点です。トレーニング中、腰が床から離れないようにし肘だけで近づけようとせずしっかりとお腹をひねって膝と肘を近づけることを意識してください。

ツイストクランチに限らず、ここから紹介するトレーニングは比較的動きが大きいですが、インナーマッスルの腹横筋を鍛える時には「ゆっくりとした動作」が鉄則です。必ずフォーム意識でスローな挙動でトレーニングをするようにしましょう。

腹横筋のトレーニング⑤ バイシクルクランチ


「バイシクルクランチ」はその名の通り、自転車を漕ぐような動きで行う腹筋トレーニングです。腹横筋と腹斜筋が鍛えられ、体幹のトレーニングとしても優秀な種目です。

バイシクルクランチはツイストクランチのように、仰向けになり後頭部で腕を組んで行いますが、膝を曲げて両足は床につけておきます。

この姿勢から、右足の膝を上半身に向けて曲げ、左足はまっすぐに伸ばします。そして、上半身はひねって左腕の肘を右膝にくっつけるように動かしましょう。そのあとは、反対側の左膝と右肘をつけるように同じ動きを行います。

この動作を左右10回ずつの3セット行います。トレーニング中、腰を支点にして上体と足は床から離すことで腹筋にしっかり刺激を与えられます。

【バイシクルクランチについてもっと詳しく知りたい方はこちらから】

腹横筋のトレーニング⑥ アームレッグクロスレイズ

「アームレッグクロスレイズ」は腹横筋だけでなく、背中にあるインナーマッスルである多裂筋という筋肉も鍛えられる体幹トレーニングです。

このトレーニングは四つん這いの姿勢から、右手と左足を床から離してまっすぐ前方・後方へと伸ばし、元の位置に戻すという一連の動作を繰り返し行います。10回行ったら、今度は逆の左手と右足で行いましょう。

左右10回ずつのこのトレーニングを合計3セット行います。手足を元の位置に戻す時は、床に付けず浮かせたままトレーニングを行うようにしてください。

腹横筋の作用を知り姿勢悪化や腰痛悪化を防ぐ!

お腹のインナーマッスルである腹横筋の働きや、オススメのトレーニングをそれぞれ紹介しました。

腹横筋は呼吸や内臓の位置に関わっている大切な筋肉です。今回紹介したトレーニングなどで鍛えることで、日常の些細なトラブルを回避できるようにしましょう。

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