【決定版】大腿二頭筋の鍛え方5選!

監修者

田口純平

ベストボディ・ジャパン2015男子総合グランプリ

【プロトレーナー監修】「大腿二頭筋」はハムストリングスと呼ばれる、太ももの裏にある筋肉群の1つです。ハムストリングスの中でも大きめの筋肉である大腿二頭筋にはどんな働きをしていて、どのような鍛え方があるのか。今回はこの筋肉の働きからオススメの筋トレを6つ厳選して紹介します!

大腿二頭筋はどんな筋肉?

大腿二頭筋は太ももの裏にあるハムストリングスと呼ばれる筋肉群の1つです。ハムストリングスには大腿二頭筋以外に、半膜様筋、半腱様筋という筋肉があります。この筋肉は骨盤にある坐骨結節と呼ばれる場所から、脛にある腓骨などに伸びています。

骨盤につながっているこの筋肉は、股関節を屈曲させるために働きます。スポーツでは走ったりジャンプしたりといった推進力を生むのに欠かせません。

この筋肉を使わずにいて柔軟性が失われると、骨盤が後傾気味になってしまうというデメリットがあります。そうすると、骨盤が後ろに下がるので猫背気味になったり、腰痛や肩こりなどの原因になってしまう場合があるのです。

ウェイトトレーニングではついつい体の前面を優先して鍛えてしまうことも多く、太ももの表にある大腿四頭筋とハムストリングスの筋肉バランスが崩れている人も少なくありません。そこで、次に紹介するようなトレーニングを行うことで下半身の筋肉バランスを整えるのです。

大腿二頭筋の筋トレ①スタンディング・レッグカール

最初に紹介する筋トレは「スタンディング・レッグカール」です。このトレーニングは非常に負荷が軽めなので、これから筋トレを始めようという方や運動不足気味な方にオススメしたいトレーニング種目でもあります。
スタンディング・レッグカールは直立した状態がスタートポジションです。また、片足立ちになるので壁に手を添えて体を支えてあげるようにしましょう。壁に手をついたら、片足の膝を曲げてかかとを持ち上げましょう。この時股関節や太ももは動かさず、膝から下だけを動かすようにしましょう。

かかとを持ち上げたら、ゆっくりとまた下ろしていきます。片足立ちでバランスが崩れがちですが、なるべく上半身は背筋を伸ばしたまま、姿勢が崩れないように体幹に力を入れてください。

基本的に自重だけで行うトレーニングで、慣れてきたら他の種目に切り替えていくのがオススメです。もしも負荷を高めたいという場合は、トレーニングチューブを足に巻き、チューブの張力を使ってトレーニングをします。

このトレーニングは15回3セットを目安に行います。反動はつけず全体的にゆっくりとした動作を心がけましょう。

大腿二頭筋の筋トレ②ワイドスタンス・スクワット

スクワットは筋トレでもBIG3に数えられる人気メニューですが、そのバリエーションとして紹介したいのが「ワイドスタンス・スクワット」です。このトレーニングではスクワットよりも大臀筋、ハムストリングス、そして内ももにあたる内転筋群を鍛えることが可能です。

このトレーニングは直立した状態がスタートポジションですが、足は肩幅よりも広いスタンスで行います。そして、つま先は平行ではなく八の字に開いて行うようにしましょう。

そして、スタートポジションからゆっくり腰を落とします。そして、太ももが地面と平行になるまで腰を落としましょう。腰を落としたところで少し静止し、ゆっくりと腰を上げていきます。

トレーニングを通して、股関節の内側やお尻の筋肉が伸縮しているイメージを持って行います。また、トレーニング中は姿勢が崩れないよう背筋を伸ばして行うようにしてください。

このトレーニングは基本的に自重で行いますが、ダンベルを持つ場合は両腕を体の前に出し、両手にダンベルを持つようにしましょう。トレーニング中はダンベルの重量で背筋が曲がらないように注意してください。

ワイドスタンス・スクワットは10回3セットを目安に行いましょう。

大腿二頭筋の筋トレ③デッドリフト

デッドリフトもスクワット同様、筋トレBIG3に数えられるメジャーなトレーニングです。このトレーニングは今回のターゲットであるハムストリングスをはじめとして、大臀筋、脊柱起立筋、そして背中や上半身の幅広い範囲の筋肉を鍛えることができます。上半身のトレーニングを行う場合は、必須とも言えるほどのトレーニング種目です。

デッドリフトは足を腰幅に開いて行います。ダンベルを持って行う場合は太ももの前でダンベルを持ち、バーベルで行う場合は、お尻を突き出して上半身を前傾させて、両手でバーを握ったところから始めます。

デッドリフトの動作のポイントは、背筋を伸ばしたまま体を這わせるように重量を扱うという点にあります。体を下ろす時は、お尻を突き出して膝を曲げ、体を前傾させていきます。この時、ダンベルやバーベルは体から離さず、太ももや膝、ふくらはぎに沿って動かすようにし、かかと重心にすると良いでしょう。

お尻から腰にかけてが30度になるくらいまで腰を落とした後、ゆっくりと元の位置に戻ります。

デッドリフトで最も注意したいのが腰のケガです。体を動かしている時に背筋を丸めたり、腰が反ってしまうと腰への負担が増して腰痛やギックリ腰の原因になってしまいます。動作中は、常に背筋をまっすぐにする意識を忘れないでください。もし腰に不安があるという方は、他の種目に切り替えた方がいいでしょう。

デッドリフトは10回3セットを目安に行います。

大腿二頭筋の筋トレ④ステーショナリー・ランジ

「ステーショナリー・ランジ」はレッグランジと呼ばれるトレーニングメニューのバリエーションの1つです。このトレーニングでは、ハムストリングスと一緒に大臀筋を鍛えることができます。どちらもあしのラインや骨盤の位置矯正に欠かせない筋肉です。

このトレーニングは、直立した状態から片足を1歩2歩後ろに下げた状態がスタートポジションです。ダンベルなどの重量を持つ場合は、両腕にそれぞれ持つようにしましょう。この状態から前足の膝を曲げてゆっくりと腰を落とします。太ももが地面と水平になったら静止し、またゆっくりと体を起こしていきます。

トレーニング中は、背筋を伸ばしたままを維持しましょう。また、体を上下させる時には体は前後に動かず、元の位置で上下に動くイメージで行うのがポイントです。前足のハムストリングス、大臀筋の伸縮を感じながら体を動かしましょう。

また、しゃがんだ時に前足の膝がつま先より前に出てしまうと、膝関節を痛めてしまう場合があります。その時は、両足の幅を微調整しながら適正な位置にしてあげるといいでしょう。

ステーショナリー・ランジは10回3セットを目安に行いましょう。

大腿二頭筋の筋トレ⑤オルタネイト・フロントランジ

「オルタネイト・フロントランジ」はステーショナリー・ランジと同様に、レッグランジのトレーニングバリエーションの1つです。ハムストリングス・大臀筋を鍛えられる他、太ももの表側にある大腿四頭筋も合わせて刺激することができる種目です。

オルタネイト・フロントランジは直立した状態がスタートポジションです。そこから背筋を伸ばしたままに、片足を前へ出して腰を落とします。この時、前足の太ももが地面と水平になるのを目安を腰を落とすようにしましょう。そして、踏み込んだ状態で静止した後、太ももに力を入れて足を元の位置に戻します。

ちょうど沈み込んだ時の姿勢がステーショナリー・ランジと似た体勢になります。トレーニング中に上体がブレるとトレーニング中に転倒をしてケガをしてしまうといった危険があるので、体幹に力を入れて姿勢を維持させるようにしましょう。

オルタネイト・フロントランジは踏み出す距離が近いと大腿四頭筋への刺激が強くなります。そして両足の距離が遠くなる、大臀筋やハムストリングスにより刺激が入るようになります。

大腿二頭筋の筋トレで姿勢や脚のラインを改善させよう!

大腿二頭筋の働きや筋肉の特徴と、オススメの筋トレをまとめて解説してきました。ハムストリングスはスポーツでも重要な役割があるだけでなく、姿勢の維持や下半身のラインを整えるのにも欠かせない筋肉です。

今回紹介した筋トレ種目を日々の筋トレライフに取り入れつつ、ハムストリングスを徹底的に鍛えていきましょう。

田口純平監修トレーナーからのアドバイス

ベストボディ・ジャパン2015男子総合グランプリ

上記の①番以外の種目は、すべてかかと重心で行うとハムストリングをピンポイントで効かせる事ができます。 上半身だけでなく、下半身もバランス良く鍛えましょう‼︎

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