バックプランクの効果とやり方!できない人向けの対処方法も解説!

監修者

菅原志津穂

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

意外と知らないバックプランクの効果!立位姿勢や歩くときに必要になってくる、後面の筋トレや体幹の強化ができます。また、普段うまく使えてない筋肉を呼び起こすことで姿勢改善も期待できます。少し負荷の高いエクササイズになりますが、ぜひやってみましょう!!!

バックプランクとは?

バックプランクってどんなエクササイズですか?

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

意外と、フロントプランクやサイドプランクは知っているけでバックプランクを知らない方多いですよね。バックプランクについて解説していきますね。

バックプランクもしくはリバースプランクと呼ばれてるエクササイズです。

バック(Back:『後ろ』の意味)・リバース(Reverse:『逆』の意味)の意味合い通り、フロントプランクを逆さまにしたようなエクササイズになります。

大きく分けて3つの効果があります。

バックプランクの効果①:下肢・体幹後面の筋トレ

下肢・体幹後面の筋肉をメインで使うエクササイズになります。主に脊柱起立筋・殿筋・ハムストリングスなどです。
関節の動きはないですが、アイソメトリック(筋肉の長さが変わらず収縮が起きる)でしっかり収縮を入れていきます。
応用バージョンでは、下肢の関節運動が入ってくるため、さらに負荷のかかる筋力トレーニングとしての効果も期待出来ます。

また、下肢・体幹後面の筋肉を協働して使うことで、立位姿勢の改善や運動時のパフォーマンスアップに効果があります。

現代人は、座って作業する時間が長いため、前面の筋肉を使う作業ばかりです。使いずらくなっている背筋は意識して鍛えていかないと姿勢を崩してしまいます。
特に殿筋はオフモードになりやすい状態です。殿筋の働きが悪い状態で動いてしまうため、さらに姿勢のバランスが崩れてしまいます。

抗重力筋と言われる、筋肉に刺激を入れてあげることで、効率の良い動作が出来、腰痛改善などにもつながってきます。

バックプランクの効果②:体幹の安定性

体幹後面の筋トレをしながら、前面の腹筋群の安定性を向上させてくれます。

エクササイズ中、常に体幹のラインを一直線にすることを意識して行うことで、腹筋郡でも主にインナーマッスルである、内腹斜筋・腹横筋に作用します。

また、脊柱起立筋と腹直筋は拮抗して働くため、その再学習も出来ます。

そのため、ぽっこりお腹の改善やウエストのくびれを作る効果もあります。体幹が安定することで、綺麗なスタイルになることが出来ます。

バックプランクの効果③:姿勢改善

特に頭部前方変位姿勢(猫背)やスウェイバックの改善に効果があります。

姿勢が崩れてくると、筋のアンバランスが生じやすくなり、本来の位置から逸脱してきます。そのため、姿勢がどんどん悪くなってしまいます。

背中の丸い状態が続くと、胸椎部分にある自律神経節のコントロールがうまくいかなくなり、交感神経・副交感神経の切り替えが上手にできにくくなります。
バックプランクでは、腕を後方について、胸を前方へ開く動作があります。これによって、胸椎の可動性UPが図れ、大胸筋にストレッチがかかります。

結果、猫背が改善し、肩関節の可動性がアップします。
正しいポジションで収縮を入れることで、姿勢改善の効果があります。

さらには、腕で持ち上げた体幹を支えるため、二の腕や気になる背中回りの引き締めにも効果があります!女性には嬉しい効果だと思いますよ。

筋トレをしつつ、姿勢の改善が出来るという非常に効果的なエクササイズの1つです。

バックプランクの正しいやり方!

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

早速、エクササイズをしていきましょう

出来るかなあ~

バックプランクのやり方〜基本編〜

1.長坐位で座ります。

2.肩幅のラインで腕をお尻より少し後ろにつきます。このとき手の指は足の方向へ向けて下さい。 肩甲骨を引き下げて、肩の斜め後ろへ手をつき身体を支えます。(上腕骨は外旋位です)手で体重を支えた姿勢で座ります。

3.脚は坐骨幅に開き、股関節から脚をまっすぐに伸ばし、足先も軽く伸ばします。

4.骨盤は前方トライアングルを体幹に対して垂直にして、多裂筋と腹横筋を効かせ、肋骨が浮いてこないように内腹斜筋を意識して、お腹を薄くするイメージで姿勢を保ちます。

※骨盤の前方トライアングル:両骨盤を上から触った前の突起部分と恥骨を結んだ三角形のこと

ここまでがスタートポジションです。

5.スタートポジションから、上肢に体重をかけて体幹を持ち上げていきます。この時、肩から脚先まで一直線になるように意識して綺麗なラインを作ります。
※みぞおちがくぼみやすく、一直線のラインが作れないので意識して持ち上げましょう。

6.頭は軽くカールアップしている状態をキープしておきます。

7.呼吸は姿勢キープで吸い、吐きながら体幹を持ち上げていきます。ラインキープした状態で息を吸い直し、体幹を下げながら息を吐きます。

8.10秒キープ×5~10回程度行います。

バックプランクのやり方〜応用編〜

これが出来る方は応用編です。上級者の方はチャレンジしてみて下さい。
9.体幹を持ち上げた姿勢をキープしたまま、片脚を引き上げていきます。(レッグプルと言います)

10.呼吸は息を吐いて脚を持ち上げます。

11.片脚5回ずつ引き上げ動作を行い、1~3セット行います。

ここまでするとかなり強度が高いと思います。
無理をすると痛める原因になるので可能な範囲でしてみて下さいね。

バックプランクが出来ない場合のエクササイズ①

身体を持ち上げれないです

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

そうですね。腕の筋力が結構いるのと、胸椎部分が硬いと身体を持ち上げれないと思います。そういった方はこちらの方法でしてみて下さい。

1.膝立て位の坐位で座ります。(股・膝関節90°程度屈曲位)

2.肩幅のラインで腕をお尻より少し後ろにつきます。このとき手の指は足の方向へ向けて下さい。肩甲骨を引き下げて、肩の斜め後ろへ手をつき身体を支えます。(上腕骨外旋位です)手で体重を支えた姿勢で座位を保ちます。

3.脚は坐骨幅に開き、膝の間、うちくるぶしの間の幅を揃えます。

4.骨盤は前方トライアングルを体幹に対して垂直にして、多裂筋と腹横筋を効かせ、肋骨が浮いてこないように内腹斜筋を意識して、お腹を薄くするイメージで姿勢を保ちます

※骨盤の前方トライアングル:両骨盤を上から触った前の突起部分と恥骨を結んだ三角形のこと

ここまでがスタートポジションです。

5.スタートポジションから、上肢に体重をかけて体幹を持ち上げていきます。この時、肩から膝までが一直線になるように意識して綺麗なラインを作ります。

※みぞおちが落ちやすくなるため、一直線のライン作れるように意識して持ち上げましょう。

6.頭は軽くカールアップしている状態をキープしておきます。

7.呼吸は姿勢キープで吸い、吐きながら体幹を持ち上げていきます。ラインキープした状態で息を吸い直し、体幹を下しながら息を吐きます。

8.10秒キープ×5~10回程度行います。

これが出来る方は、次のステップへチャレンジしてみましょう。

9.体幹を持ち上げた姿勢をキープしたまま、片脚を股関節90°まで引き上げていきます。この時膝関節は90°の角度をキープしたまま行います。

10.呼吸は息を吐いて脚を持ち上げます。

11.片脚3~5回ずつ引き上げ動作を行います。1~3セット行います。

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

どうでしょうか?これなら出来ましたか?

バックプランクが出来ない場合のエクササイズ②

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

猫背のひどいかたは腕をついて体幹を持ち上げるのが難しいと思います。そういった方はこちらのエクササイズがお勧めです。

ショルダーブリッジ

このエクササイズで柔軟性をアップと筋出力をアップさせてからバックプランクを行うと良いと思います。
1.仰向けに寝た状態で膝を立てます。(膝の真下に踵が来るようにします)

2.膝の間と内くるぶしの間は握りこぶし1つ分あけます。

3.肩が床から浮きやすいので、肩甲骨を下げてなるべく肩を床につけた状態をキープします。

これがスタートポジションです。

4.スタートポジションから骨盤を丸めるように背中の隙間を埋めて行くようにイメージをして、お尻を持ち上げていきます。

5.腹横筋(お臍の下あたり)をしっかり効かせて、肋骨だけが浮かないように肩から膝までのラインを一直線に綺麗に保ちます。

※この時、殿筋にもしっかり力を入れて持ち上げていきましょう。また、足が外側に開きやすくなるため、握りこぶし1つ分の間をキープするように気をつけます。

6.まっすぐなラインからゆっくり元の位置へと戻ってきます。

7.呼吸を吸って、吐きながらお尻を持ち上げ、上で吸い直して、吐きながらお尻を戻してきます。

8.10回程度行います。動作がうまく行かない方は、5回×2セットで行っても良いと思います。

ここまで出来た方は難易度を上げて、脚をあげるエクササイズに挑戦してみましょう!

9.上記⑤の姿勢で一直線をキープしたまま、右脚を股関節・膝関節90°の状態で引きあげます。5秒キープしたら脚を左脚へと入れ替えます。

※片脚を上げた状態で支持脚の骨盤が傾かないように一直線をキープしてあげましょう。

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

いろんなバージョンのバックプランクを紹介しましたが、無理のない範囲で行いましょう。
すべての動作で体を持ち上げたときに一直線にキープすることが大切になります。このバランスが崩れると腰を痛める原因になるので注意して行ってくださいね。