ウエストのくびれを作るために腹筋は無駄!?効果的なエクササイズをご紹介!

監修者

菅原志津穂

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

【プロトレーナー解説】腹筋をすればウエストのくびれができる!は間違い。くびれを作る正しいエクササイズを紹介!アスリートの様な美しいボディーラインを作りたい女性ではエクササイズの仕方が違います。ダイエットをするための運動と思ってジム通いを始めたらムキムキになった経験はありませんか?

ウエストのくびれを作るポイント①:姿勢

ウエストのくびれ作りに姿勢が重要な理由

なぜウエストくびれを作るのに姿勢が大切なのでしょうか?

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

そう思われますよね。

実は、姿勢が悪く骨格がゆがんでいると、筋肉が本来あるべき位置からずれてしまい、正しく機能することが出来なくなります。

現代人は、パソコン・スマートフォンを使用することが多く、また、デスクワークや公共機関の移動、車の運転などで長時間座っていることが多くなっており、姿勢が悪くなる要因となっています。
みなさん思い当たる節がありますよね?

悪い姿勢①:上位交差症候群(猫背)

代表的な不良姿勢に上位交差症候群(いわゆる猫背)があげられます。
猫背になると、肩が丸まって内側に入り、肋骨が横に広がります。その結果、ウエストがなくなりお腹周り(特に下腹)に脂肪がつきやすくなってきます。

お腹周りが出ているということは、普段、腹筋郡(アウター:腹直筋・外腹斜筋、インナー:内腹斜筋・腹横筋など)がほぼ機能していない状態です。

悪い姿勢②:下位交差症候群(腰椎前弯症)

私は、猫背ではないですし、姿勢をよくしようと意識しているので大丈夫ですね

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

いえいえ、姿勢に気をつけているから大丈夫と思っている方も要注意です。

もう一つの代表的な不良姿勢に下位交差症候群(腰椎前弯症)があります。
姿勢を良くしようとして腰が反りすぎていたり、胸を張りすぎて肋骨が前へ飛び出してしまったり、頚の位置が悪かったりなど、この場合も上記と同様に腹筋郡が正しく機能していません。

悪い姿勢③:その他

それ以外にも、不良姿勢はいろいろあります。ほとんどの方が、正しい姿勢を取れずに間違った筋肉の使い方をしていることが多いのです。そうすると、ウエストくびれを作りたいのに作れないということになってしまうのです。意外とダイエットで体重が落ちても、姿勢が悪いことが原因でスタイルが悪く見えている人も多いのです。

ですので、まず正しい姿勢を学習することが大切になってくるのです。

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

今の自分の姿勢を鏡でチェックして可能な方は正面や横から見た姿勢の写真を撮っておきましょう。
あとから紹介するエクササイズを行った後にまた同様に鏡と写真でチェックしてみて下さい。エクササイズを行った後の姿勢のほうが格段に良くなっているはずです。変わっていない方は上手に出来ていないかもしれませんね。

ウエストのくびれを作るポイント②:骨盤の歪み

ウエストのくびれ作りに骨盤の歪みが重要な理由

では、姿勢さえ治せばウエストのくびれを作れるということでしょうか?

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

いえ、他にも骨盤の歪みが関係しています。

骨盤は、寛骨・仙骨から形成されています。骨盤は普段の姿勢に影響され、上前腸骨棘(左右のウエストから下にたどると触れる骨)の位置が左右でずれていることが多いです。
そのため、仙腸関節が緩んだり、硬くなりすぎたりなど、不具合を生じることが多いのです。
骨盤矯正という言葉をよく耳にすると思いますが、この仙腸関節の緩みや硬さを調整して骨盤のゆがみを整えています。

骨盤の歪みを作る要因①:左右非対称の作業

普段の姿勢で、パソコン作業のとき片側にあるディスプレイばかりを見ていたり、立っているときに片脚ばかりに体重をのせていると簡単に骨盤はゆがんできます。

骨盤がゆがんでいると、そこから積みあがる背骨や肋骨などもずれてきて、左右非対称になってきます。ひどい方は見た目でもわかりますよね。骨も筋肉も左右対称に綺麗に働くことで、初めて正しい姿勢を保つことが出来るのです。

骨盤の歪みを作る要因②:出産

また、産後の女性も要注意です。出産により骨盤が開いてしまうことで、骨盤底筋と言われる筋肉が緩みやすくなり、骨盤のゆがみの原因となっていることも多いです。

骨盤の歪みのチェック方法

骨盤の歪みが姿勢を崩してしまうことはわかりました。でも、自分の骨盤の歪みを確かめる方法はあるのでしょうか?

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

はい、ありますよ。簡単にチェックしてみましょう。

①鏡の前に立ちます。
②ウエストから手の平を当てて下に向かって降ろしていきます。1番はじめに触る飛び出た骨が上前腸骨棘です。そこの高さを比べてみましょう。大体は、高い方の寛骨が後傾しています。
③次に鏡越しの正面に目標物を決めて片脚立ちをしてみましょう。骨盤後傾しているほうが目標物から大きくずれ、不安定となります。

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

自分の骨盤のゆがみをチェックできましたか?簡単なエクササイズを紹介するので、エクササイズを行ったあとに片脚立ちをしてみて下さい。左右ともに立ちやすくなっていると思います。

ウエストのくびれを作るポイント③:内腹斜筋

ウエストのくびれ作りに内腹斜筋が重要な理由

イメージ的に腹筋(腹直筋や外腹斜筋)を鍛えたほうがお腹が締まる気がするんですが?

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

実は、違うんですよ

腹部の筋肉には、腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋があります。
腹直筋は腹部の表面にあり、いわゆるシックスパックに割れると言われている部分です。外腹斜筋は体幹側面にあります。その下に内腹斜筋・腹横筋があります。腹直筋・外腹斜筋はアウターマッスルに分類、内腹斜筋・腹横筋はインナーマッスルに分類されます。

アウターマッスル(外腹斜筋)

アウターマッスルとは、トレーニングをすると筋肉が膨隆してムキムキに見える部分です。今、話題のクロスフィットトレーナーのAYAさんを見て頂けると分かりやすいかと思います。

ばっちり鍛えられてますよね。腹直筋も外腹斜筋も綺麗に筋腹が出ており模型のように分かります。外腹斜筋は体幹の側面についています。そのため、筋肉が膨隆して大きくなるとくびれが意外となくなってしまうんです。AYAさんのようなボディーを目指す方はそれでOKだと思います。

インナーマッスル(内腹斜筋)

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

綺麗なウエストくびれを作るとなると話は変わってきます。

綺麗なウエストくびれを作りたいと思われる方は、実はインナーマッスルである内腹斜筋、腹横筋を上手に使えるようにするほうが綺麗なウエストくびれが出来るんです。

もちろん、最低限の外腹斜筋の機能は必要です。肋骨と骨盤の中の腹腔(消化器などの臓器が入る場所)をインナーが保ってくれますが、それを支えてくれないと困りますからね。臓器が下に落ちてきて、それこそポッコリお腹の原因になってしまいます。

ウエストのくびれを作るポイント④:インナーマッスル

ウエストのくびれ作りにインナーマッスルが重要な理由

じゃあ、内腹斜筋を鍛えればウエストくびれが出来るんですね!

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

実はインナーマッスルが他にもあり、すべてが同時に使えることでうまく機能してくるんです。先程お伝えした、内腹斜筋・腹横筋に加えて、横隔膜・骨盤底筋・多裂筋が大切になってきます。

①横隔膜

横隔膜は呼吸をするときに働きますが、猫背で呼吸が浅くなり、うまく使えてない方が多いのです。
●確認方法
自分の横隔膜が使えてるか確認してみましょう。
腰を反らないように骨盤しっかりを起こして、肋骨に手をあてて、深呼吸してみましょう。呼吸に合わせて肋骨がしっかり動いていますか?動いていない方はうまく横隔膜が機能していません。

深呼吸をしながら10秒程数えましょう。吸って10秒、吐いて10秒これを数回繰り返すと横隔膜にストレッチがかかり、動きはじめます。

②内腹斜筋

内腹斜筋は第10肋骨から骨盤に付着しています。

●確認方法
立って姿勢を良くした姿を横から見てみて下さい。下のほうの肋骨が浮いてみえませんか?これが内腹斜筋がうまく働いていないために起こります。息を吐きながら肋骨を薄くするように意識してみましょう。その状態で呼吸を続けてみましょう。下部肋骨が締まることでウエストくびれが出来てきます。

③腹横筋

内腹斜筋の下にあり、第7肋骨から骨盤に付着しています。

●確認方法
息を吐ききったあとに下腹部を触ってみてください。奥で硬くなっているのが腹横筋です。腹横筋がしっかり働くことで、肋骨や骨盤もしまり姿勢が安定してきます。ちょっと前にブームになったロングブレースダイエットは腹式呼吸を使ってこの腹横筋をターゲットにしています。

④多裂筋

多裂筋は背骨に長くついています。1番筋肉のボリュームがあって分かりやすいのが、第4腰椎、第5腰椎あたりになります。
●確認方法
骨盤の後ろの下前腸骨棘(骨盤の後ろを触って一番飛び出ている骨)の少し内側を触って、骨盤を前後傾に動かしてみましょう。筋肉が膨らんでるのを指で感じてみましょう。それが多裂筋です。意外と多裂筋をうまく使えていない方が多く、余談ですが多裂筋が上手に使えると腰痛が改善します。

⑤骨盤底筋

ここが動いているの感知するのはとても難しいです。が、産後の女性や普段運動をしない方などは、ほぼ上手く使えていないです。

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

実際にこれらのインナーマッスルを意識して姿勢改善のためのエクササイズをしてみましょう。

よく一般的に言われる体幹トレーニングと違い、上記の筋肉をしっかり意識してエクササイズを行いましょう。そうすることで自然とインナーマッスルが使えるようになってきます。筋肉を使っているを意識がなければきつくなく、ほんとにこれでいいの?という感じになると思います。

ウエストのくびれを作るエクササイズ4選

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

今回は、器具などを使わず簡単に出来るピラティスエクササイズをご紹介していきたいと思います。

①骨盤エクササイズ

1.仰向けで寝て自分の骨盤に手を当てます。
2.最初にチェックした、骨盤の後傾しているほうを後傾方向に、前傾しているほうを前傾方向に動かしていきます。このとき、骨盤を回旋(逆方向へ捻じる)イメージで行います。
3.次に逆向きに動かしていきます。こちらの動きのほうが動かしにくいと思います。
※体幹の側屈で代償しないように回旋(捻るイメージ)を意識します。
このエクササイズで、骨盤のゆがみをなるべく正常な位置に戻してあげます。各方向10回程度ずつ行います。

②サイドベンドエクササイズ

1.横向きにon hand(手の平をついて指先は30°外を向きます)の状態で手をつきます。このとき肘が過伸展にならないように気をつけます。手首は、体幹を持ち上げた時に肩の真下に来る位置です。
2.上側の脚を前方へクロスさせ、スタートポジションをセットします。
3.スタートポジションから、最大限にウエストくびれの部分を伸長、収縮を繰り返します。綺麗に弧を描くように意識して行います。この動作時に肩が前方へ抜けてこないように体幹の真下でキープします。
※横向きでの体幹が崩れやすので骨盤が回旋しないように体軸をまっすぐ保つように意識します。
このエクササイズでくびれを作りながら余分な脂肪(セルライト)をつぶしていきます。同時にインナーマッスルの促通を行います。左右各3~5回行いないます。

③リバースプランクエクササイズ

1.長坐位の姿勢から股関節・膝関節90°に屈曲させ、指先をつま先方向へ向け、肩幅より少し幅を取り、殿部の後ろへつきます。手首は体幹を持ち上げた時に肩の真下に来る位置です。
2.胸を開き、肩を後ろに寄せて下げ、肋骨が浮かないように締めます。スタートポジションです。
3.スタートポジションから、下腹部と殿筋へ力を入れ、身体を持ち上げ、肩から恥骨のラインが一直線になるようにキープします。
※お腹を突き上げすぎたり、胸の部分が下へくぼまないように体軸をまっすぐ保つように意識します。
4.キープが出来る方は、そのポジションから股関節を交互に90°屈曲してください。
このエクササイズで猫背を改善しながらインナーマッスルを使っていきます。5秒×5回行います。脚を動かせる方は、左右交互に6~10回行います。

④プランクエクササイズ

一般的なプランクは肘をつきますが、今回は肘をつかずに行います。

1.四つばい姿勢をとります。手首は肩の真下、膝は股関節の真下、つま先は立ててセットします。

2.骨盤を前傾させ多裂筋を効かせます。その状態で、下腹部を薄く上へ引き上げるようにへこまし、息を吐きながら肋骨を薄くして締めて、インナーマッスルを効かせます。背骨は腰椎から頸椎までS字カーブをイメージして一直線に持ってきます。
※頭部の位置が下がりやすいため、頭部がしっかり頸椎のライン上に乗るように意識します。
3.胸を広げてなるべく床より離し、肩がすくまないように、そして翼状肩甲骨(肩甲骨が肋骨から浮かないよう)にならないように意識をしてホールドします。ここまでがスタートポジションです。
ここまでの姿勢を作ってキープしているだけでインナーマッスルが入り、かなりきついと思います。きつい方はこの姿勢のキープから始めましょう。

4.スタートポジションをキープしたまま、体幹がぶれないよう片脚ずつ後ろに下げプランクの姿勢を取ります。キープしてるだけできついと思います。
5.キープが出来る方は、その状態から足を交互に軽く浮かせていきます。このとき最初に作ったラインが崩れないように意識しておきます。特に体幹の側屈の代償動作が起こりやすので気をつけて行いいます。

このエクササイズで、体幹のインナーマッスルを同時収縮で上手に使う練習をしていきます。5秒×5回行います。脚を動かせる方は、左右交互に6~10回行います。

回数が少ないですけどいいんですか?

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

大丈夫です。ピラティスエクササイズは、筋肉を意識して考えながら使うことで学習が出来るので、たくさんやれば良いと言うわけではありません。意識が出来ていない状態で回数を行っても変化してこないからです。上記の回数で問題なく出来る方は回数を増やしていただいてもかまいませんよ

菅原志津穂監修トレーナーからのアドバイス

理学療法士 PHIピラティスインストラクター JCCAベーシックインストラクター 姫トレ普及員、ブライダル耳つぼジュエリー アロマタッチテクニシャン

さて、エクササイズが終わったら、写真で姿勢や骨盤のゆがみのチェック、片脚立ちのチェックなどをして見てましょう。
きちんと、変化が表れている方は、インナーマッスルを意識してのエクササイズが上手に出来ていたと思います。特に変わらないという方は上手に意識が出来ていないと思うので、自分の中で筋肉を使ってるイメージが出来るように繰り返し行って見て下さい。少しずつですが変化が表れてくると思います。

ウエストくびれを作るためにエクササイズを継続して行うこと、そして何より普段の生活の中で意識して姿勢を保つように心がけて下さい。普段の自分の姿勢に目を向けることが綺麗なウエストくびれを作るための第1歩です。
【あわせて読みたい】