【決定版】広背筋の筋トレメニュー5選!男は背中で語る!

監修者

小川 雄翔

日本トレーニング指導者協会の資格(JATI-ATI)保持者。パーソナルトレーナーとして科学的根拠に基づいた指導が得意。

【プロトレーナー解説】広背筋の構造、作用だけでなく筋トレ方法まで徹底解説します。逆三角形の身体を作るために欠かせない広背筋ですが、初心者はジムに行ってもついつい鍛えることを忘れがちです。ジムやマシンを使った鍛え方だけでなく、自宅でも鍛えられるメニューを紹介します。

広背筋ってどんな筋肉?作用について

小川 雄翔監修トレーナーからのアドバイス

日本トレーニング指導者協会の資格(JATI-ATI)保持者。パーソナルトレーナーとして科学的根拠に基づいた指導が得意。

いきなりですが、背中の筋トレはやってますか?

えっ、背中ってあまり意識していないですね…。胸筋とか腹筋の方がモチベーションが上がるというか…

小川 雄翔監修トレーナーからのアドバイス

日本トレーニング指導者協会の資格(JATI-ATI)保持者。パーソナルトレーナーとして科学的根拠に基づいた指導が得意。

確かに身体前面の筋肉は目に見えやすいのでモチベーションは上がりやすいですよね。しかし、例えば逆三角形など上半身をカッコよくするためには広背筋など背中の筋肉の方が重要なんですよ!

そうなんですか!?知らなかったです…

小川 雄翔監修トレーナーからのアドバイス

日本トレーニング指導者協会の資格(JATI-ATI)保持者。パーソナルトレーナーとして科学的根拠に基づいた指導が得意。

そんな背中の中でも大きな筋肉、「広背筋」について解説します。

筋トレというと、胸筋や腹筋を鍛えるというイメージがあるかもしれません。実際、身体の前側の筋肉を鍛えると腹筋が割れるなど自分の目で効果を確認できるため、ついつい前側ばかりを鍛えがちになります。しかし、背中には大きな筋肉組織が広がっていて、私たちの重い頭を支えるという重要な役割を果たしてくれているのです。

その中でも広背筋は人の体で一番面積が広い筋肉で、腰や肩甲骨の下から脇の下を通り、上腕にまでに大きく広がっています。例えば懸垂をするときなど腕をまっすぐ伸ばした状態から身体を引き上げる動作を行う場合に最も働く筋肉が広背筋なのですが、多くの方が背中が丸まってしまう事や、足が前に出てしまい広背筋を十分に使えていない方が多いです。

まずは広背筋とはどんな筋肉なのか?構造と作用について簡単に解説します。

英語名称

latissimus dorsi muscle

広背筋の起始・停止

起始:①第6胸椎〜第5腰椎棘突起、②正中仙骨稜、③腸骨稜、肩甲骨下角
停止:④上腕骨

広背筋の作用について

上の図や前述した内容から、広背筋は背中の大きな面積を占める非常に大きな筋肉なので、様々なヒトの動作に関与します。
その中でも広背筋の主な機能は以下の通りです。

○肩関節の内転
○肩関節の伸展
○肩関節の内旋
○肩関節の水平伸展上腕骨が水平面上で後方へ向かう動き

腕を動かすときにはほぼ確実といって良いほど広背筋が作用するということですね。

この広背筋を鍛えるメリットについて次の章で解説します。

広背筋を鍛える5つのメリット

背筋を鍛えても自分の後姿は確認しにくいのですが、実は広背筋を鍛えると、下記のような多くのメリットがあります。

①逆三角形で魅力的な後姿を作ることができる

広背筋は逆三角形の要です。逞しい身体のために逆三角形のシルエットは欠かせません。つまり、上半身のボディラインを美しくするには実は胸筋などの前面の筋肉ではなく、広背筋などの背中の筋肉なのです。広背筋や僧帽筋を鍛えることで逆三角形のボディラインが形成されるのです。

もう少し具体的に説明すると、上半身を美しく見せるための黄金比率は、腰幅を1とすると、胸幅が1.5、肩幅が1.6くらいとなります。広背筋は胸幅を広くするために鍛える必要がある筋肉です。

②重い物を楽に持ち上げられる

重い物を持ち上げる場合、腕の筋肉よりも広背筋の力が必要になります。

③姿勢が良くなる

広背筋を鍛えると、姿勢を楽に保つことができるようになります。姿勢が良くなると猫背や背中のコリが改善されて疲れにくくもなります。

小川 雄翔監修トレーナーからのアドバイス

日本トレーニング指導者協会の資格(JATI-ATI)保持者。パーソナルトレーナーとして科学的根拠に基づいた指導が得意。

姿勢が良くなると自信があるように周りから見られます。これは精神的にとても重要なことです。

④基礎代謝がアップする

背中全体を覆う面積の広い筋肉なので、ここを鍛えることで身体全体の基礎代謝アップが期待できます。広背筋の筋トレでスタイルも良くなり、ダイエット効果もあるとは一石二鳥ですね。

⑤お腹がへこむ

お腹をへこませるには腹筋と思いがちですが、広背筋を鍛えると、身体の側面と後面からお腹を引っ張ってくれるので、結果的にお腹がへこみ、ウエストのサイズダウンにつながります。

自宅でできる広背筋の筋トレメニュー

懸垂|自重で広背筋を鍛える最強の筋トレ

自重で広背筋を鍛えることができる代表的なメニューですが、難易度は高めです。自宅でも掴まるものがあれば自重で広背筋を強烈に鍛えることができるメニューですのでおすすめです。ぜひ出来るようになりたいですね。

やり方は、まず両手を肩幅より拳2個分くらい広くとってバーを握ります。この際、両手の幅が狭いと広背筋ではなく上腕に刺激が入ってしまうので注意しましょう。これがスタートポジションになります。
膝を曲げ、両足を交差して固定しておき、腕の力ではなく広背筋の力を意識しながら肩甲骨を寄せるようにして身体を持ち上げます。

まずは5回でもできるようになれば初心者であれば上々でしょう。いきなり懸垂が難しい方は次のラットプレスや、ジムでマシンを使って行うラットプルダウンをぜひ行ってみてください。

小川 雄翔監修トレーナーからのアドバイス

日本トレーニング指導者協会の資格(JATI-ATI)保持者。パーソナルトレーナーとして科学的根拠に基づいた指導が得意。

ジムはやはり様々な部位を鍛えることができる器具が揃っているのが嬉しいですね。

小川 雄翔監修トレーナーからのアドバイス

日本トレーニング指導者協会の資格(JATI-ATI)保持者。パーソナルトレーナーとして科学的根拠に基づいた指導が得意。

自宅でもチューブがあれば広背筋を鍛えることができます、チューブを使った筋トレメニューを紹介します。

チューブローイング

広背筋が鍛えられたくましい後姿を作ります。

1.床に足を伸ばして座ります。足の裏からチューブを回して、その両端を持ちます。背筋をまっすぐに伸ばし、チューブをゆっくりと引きます。背中が曲がっていると腰を痛める恐れがあるので注意しましょう。

2.ひじが体の後ろにくるまでチューブを引きます。このとき、脇をしっかりと締めて、胸を張って行いましょう。また、肩甲骨を寄せるように意識しましょう。

3.チューブの力に逆らうようにゆっくりと元の位置に戻しましょう。これを10回、3セット行いまましょう。

ダンベルを使った広背筋の筋トレメニュー

次に、ダンベルを使い筋肉に負荷をかけて行う広背筋の筋トレを2つご紹介します。
ダンベルも自宅にあれば自宅で行うことが可能です。また、ダンベルは重さの調整が幅広く可能であり、とても効率的に広背筋の筋トレをすることができるのでとてもおすすめです。

この筋トレのポイントは、ダンベルを腕で動かすのではなく、肩甲骨を先に動かして、その動きに腕がついてくることと、肩甲骨を動かすというより寄せることを意識することです。

ワンハンドローイング

広背筋を鍛えて前から見ても後ろから見てもたくましい上半身に。

1.足を肩幅に広げて、片手と片足をベンチに乗せます。このとき、手は肩からまっすぐ下に置き、ひざは90度になるようにします。背中がベンチと並行になっていることを意識して、もう片方の手でダンベル(男性は5〜10kg、女性は1〜4kg)を持ちます。これがスタートポジションです。

2.脇を締めて背筋で持ち上げるように意識しながらダンベルをまっすぐ上に持ち上げます。肘が背中よりも高くなるまで持ち上げましょう。
3.ゆっくりとダンベルを下ろしてスタートポジションに戻ります。

4.1~3を8~10回繰り返します。

5.60~90秒のインターバル(休憩)

6.3セット行ったら終了です。

【ワンハンドローイングについてもっと詳しく知りたい方はこちら】

プルオーバー

広背筋と大胸筋が同時に鍛えられます。

1.ダンベル1つを縦にし、片側のプレート部分を両手で持ちます。

2.ベンチから頭が出るようにして仰向けに寝転びます。

3.ダンベルを胸の上に持ち上げ、頭の上方向に腕を伸ばしながら、ダンベルを遠くに置くイメージでゆっくり下ろします(息を吸いながら)。

4.ダンベルが頭と平行になる高さでキープします。 

5.ダンベルを持ち上げて、胸の上の元の構えの位置まで戻します(息を吐きながら)。8~12回を2~3セット行いましょう。

【プルオーバーのやり方についてもっと詳しく知りたい方はこちら】

広背筋の筋トレでの注意点

●筋トレ=胸筋や腹筋の筋トレではありません。体の前も後ろもバランスよく鍛えましょう。
●どの筋トレメニューも動作はゆっくりと行いましょう。勢いをつけすぎると腰や背中を痛める原因になる上に、せっかくの筋トレの効果が半減してしまいます。
●広背筋を鍛える種目は肩甲骨を寄せる意識をすることが多いです。腕の力で行わないように意識しましょう。

小川 雄翔監修トレーナーからのアドバイス

日本トレーニング指導者協会の資格(JATI-ATI)保持者。パーソナルトレーナーとして科学的根拠に基づいた指導が得意。

広背筋を鍛えることで、魅力的なボディラインを手に入れられるだけでなく、基礎代謝がアップしたり、ダイエット効果があったりと、より健康的な生活を送ることができます。

今回は、ジムに通わなくても自宅で簡単にできる広背筋の筋トレをご紹介したので、あなたも今日から毎日の生活に取り入れて快適な毎日を過ごしませんか?

【あわせて読みたい】