ゴリマッチョを目指すのか、細マッチョを目指すのかで筋トレのやり方が変わってきます。筋トレのやり方で筋肉のつき方が変わるため、目指す目的に適したトレーニングを行う必要があるのです。ゴリマッチョ、細マッチョになるための筋トレメニューや食事、プロテイン摂取のポイントを解説します。
筋トレメニューによってゴリマッチョになるか細マッチョになるか変わる
筋繊維には大きく分けて「速筋繊維」と「遅筋線維」の2つがあります。速筋繊維には5種類、遅筋線維には2種類あり、ゴリマッチョを目指すのであればこのうちのゴリマッチョに関係する筋繊維を鍛える必要があるのです。
まず、ゴリマッチョになるためには「速筋繊維」を鍛える必要があります。速筋繊維は収縮速度が速く、大きい力を出せるため、鍛えることで筋肉も肥大します。
筋肉を大きくするためには「筋トレの負荷」が非常に重要な要因になり、「ギリギリ10回行える程度の負荷」を3セット行いましょう。そうすることで速筋繊維が刺激され、筋肥大につながります。
10回ギリギリで行える重さはセットを重ねることで変化するため、ダンベルなどを使って行う場合はセットごとにダンベルの重さを調節しましょう。
ゴリマッチョになるための効果的な筋トレメニュー
FG筋を効率的に鍛えるには、8回未満で限界になるような超高負荷の筋トレを行いましょう。
1日の筋トレで身体全体のFG筋を鍛えることができるのは筋トレ上級者であり、初心者や中級者は途中でエネルギーが枯渇してフォームが崩れたり、怪我をするなどの危険が伴うのでオススメしません。
そのため、部位ごとに鍛える日にちを分ける「スプリットルーティン」で筋トレメニューを組みましょう。
スプリット・ルーティンのやり方
まず、スプリット・ルーティンをする上で重要な考え方に「拮抗筋」という筋肉の鍛え方があります、拮抗筋とは腹筋と背筋、大腿四頭筋とハムストリングス、といったどちらかが伸びたらもう片方が縮む筋肉です。
その上で、スプリット・ルーティンの基本的な分け方は「上半身」と「下半身」の2つに分けることです。
上半身は拮抗筋を「押す筋肉」と「引く筋肉」で筋トレメニューを分けやすいのですが、下半身は「押す筋肉」のボリュームが大きくなり、「引く筋肉」はレッグカールなど小さな筋トレメニューとなってしまいます。
これらを踏まえ、スプリット・ルーティンを用いたゴリマッチョを目指す筋トレメニューの組み方は「上半身の押す筋肉」、「上半身の引く筋肉」、「下半身」の3つに分けて行うといいでしょう。
(参考:石井直方(2014)『石井直方の筋肉まるわかり大辞典』(ベースボール・マガジン社))
ゴリマッチョになるための筋トレメニュー
週3回筋トレを行う場合のトレーニングメニューを例示します。
【月曜日:上半身の押す筋肉を鍛える】
■ダンベルベンチプレス:6~8回で限界がくる重量で3~5セット
ベンチに仰向けになり、ダンベルを使って行う筋トレ。大胸筋が鍛えられ、たくましい胸板作りに効果的です。三頭筋や上腕三頭筋も同時に鍛えられます。
肩幅を広げる三角筋を直接鍛えられる筋トレ。肩の筋肉に作用し、肩幅を広くします。
手幅を狭くして腕立て伏せを行う筋トレ。上腕三頭筋を集中的に鍛えることで、たくましく引き締まった二の腕になります。
■ダンベルシュラッグ:6~8回で限界がくる重量で3~5セット
僧帽筋が鍛えられる筋トレ。僧帽筋を鍛えることで上半身を力強く見せられるため、たくましい後ろ姿になります。
背筋の中でもっとも大きい広背筋を鍛える筋トレ。後ろから見ても前から見ても、たくましい上半身になります。
主に上腕二頭筋を鍛える筋トレ。トレーニングを重ねるうちに、目に見える効果を実感できます。
【プロトレーナー解説】筋トレは毎日やると逆効果にもなり得るということをご存知でしょうか?筋肉痛がなければ毎日やってもいい、というのは大きな間違いかもしれません。正しい筋トレの頻度、ジムや自宅でのメニューの組み方もあわせて解説します。
ゴリマッチョ、細マッチョになるには食事を疎かにしてはいけない
ゴリマッチョになるために必要な栄養素
筋肥大を促すにはタンパク質や糖質、脂質、ビタミン・ミネラルなどの栄養素が必要です。とくにタンパク質の摂取は不可欠。
■タンパク質
100gあたり77g前後のタンパク質を含むので、ゴリマッチョになりたいなら、どんぶりご飯にたっぷりかけて食べるようにしましょう。
ふかひれもタンパク質を多く含みますが、日々の食事には向かないでしょう。
■脂質
ハードなトレーニングのためには、エネルギー元になる脂質の摂取が必要です。
牛バラ肉は100gあたり約50gの脂質を含むので、積極的に食べるようにしましょう。サーロインも脂質が豊富なのでおすすめです。
フォアグラは牛バラ肉と同等の脂質を含みますが、ふかひれ同様、日々の食事には向かないでしょう。
■糖質
大和芋やじゃがいもといったイモ類は糖質を多く含むため、バランスよくメニューに取り入れるようにしましょう。
その他、かぼちゃやとうもろこしにも、たくさんの糖質が含まれています。
■ミネラル
ミネラルを豊富に含む食材には桜えびがあります。ナトリウム、カルシウム、リン、カリウム、鉄といったミネラルをバランスよく含んでいます。
ウルメイワシや焼きのりもミネラルの含有量が多い食材です。これらをご飯のおかずにして、カリウムが豊富なカットわかめを入れた味噌汁を飲むのがおすすめです。
細マッチョを目指すうえで心掛ける食生活
細マッチョになるためには高タンパク質、低脂質な食事をしていくことが大事です。
■生野菜を摂る
酵素は消化と栄養素の吸収をサポートします。出来る限り生野菜を摂るように心掛けましょう。
■低脂質な食品を摂る
脂質の摂取は抑えるようにしてください。細マッチョになるためには脂肪を落とす必要があるため、脂質の摂りすぎには注意しなければなりません。
低脂質な食品を選び、牛乳は低脂肪乳にしましょう。
■高タンパク食品を摂る
筋肉の材料となるタンパク質をたくさん摂るように心掛けましょう。鶏肉はタンパク質を多く含む食材で、とくにササミは脂肪をカットしてあるのでおすすめです。
■炭水化物は制限しない
炭水化物が不足すると筋肉量の低下に繋がります。とくにトレーニング前には、しっかりと炭水化物を摂るようにしましょう。
【プロトレーナー解説】筋トレの効果を最大限高めるための食事の摂り方ご存知ですか?筋トレ前後の食事の摂り方は?夜は何を食べればいいの?肉?タンパク質?これら多くの疑問を筋肉ができるメカニズムと合わせて徹底解説します。1週間の食事メニューの例も紹介します。
ゴリマッチョ、細マッチョになるためのプロテイン摂取のポイント
細マッチョになるための効果的な筋トレメニュー
ですから、自重筋トレメインでメニューを組んでいく方が、細マッチョを目指す人には適しています。
細マッチョになるための筋トレメニュー
自重筋トレメインで組んだ1週間のトレーニングメニューを例示します。
【月曜日】
■フロントブリッジ(プランク):30~60秒×3セット
腹筋全体、腹横筋、体幹を鍛えられる筋トレ。下腹部の引き締めや姿勢をよくする効果もあります。
男なら誰もが憧れるシックスパックを手に入れられる筋トレ。腹直筋が鍛えられ、腹筋が割れてきます。
背中の筋肉である脊柱起立筋が鍛えられる筋トレで、姿勢の矯正にも繋がります。
■スクワット:10回×3セット
下半身を重点的に鍛えるのに効果的な筋トレ。大腿四頭筋、ハムストリングス、大臀筋が鍛えられ、引き締まった下半身になります。
腹筋に絶大な効果のある筋トレ。腹直筋、腹斜筋が鍛えられることで、ぽっこりとした下腹部が引き締まります。
効果的な筋トレと食事が大切!プロテインで効率的にマッチョに!
細マッチョを目指すなら、自重筋トレメインでメニューを組んでいく方が効果的です。
ゴリマッチョ、細マッチョどちらを目指すにしても、食事はとても大切です。筋トレ同様、気を遣うようにしましょう。
筋肉の成長に欠かせないタンパク質を手軽に補給できるプロテインを活用して、効率的にマッチョを目指してください。
宮城島大樹監修トレーナーからのアドバイス
NESTA PFT
食コンディショニングアドバイザー
どちらを目指すとしても基本的なトレーニングや食事は同じです。
量やボリュームに違いが生じるだけなので、もし今ぜんぜん筋肉がないのであればゴリマッチョに向けてトレーニングをして、その過程でちょうどいい体になったら少しペースを落とすのがおすすめですよっ!
筋トレ種目の順番って何からやればいいんだろう?と迷ってしまいがちです。筋トレの効果を効率よく発揮するためには、ある決められた順番で筋トレを行うとより良い効果を得ることができます。筋肉が喜ぶ筋トレの順番をまとめました。
「筋トレBIG3」をご存知でしょうか?筋トレの種類は数多くありますが、BIG3はその中で最も効果が高いとされる3つの種目です。筋トレBIG3だけでも絶大な効果が期待できるほどであり、初心者の方もぜひチャレンジしてください。