プロテインの効果を徹底解説!【プロトレーナー監修】

監修者

野島 賢

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー) ISA-CSTP(日本ストレッチング協会認定ストレッチングトレーナーパートナー) JCCAベーシックインストラクター(日本コアコンディショニング協会) JBBF(ジャパンボディビルフィットネス連盟)公認指導員 日本スタビライゼーション協会スタビライゼーション・アドバンサー 国際救命救急協会 CPR+AED

筋トレをしてる人がよく飲んでいるプロテイン。ですが、プロテインも正しく飲めていないとかえって体に悪影響を与えてしまうことがあります。ここでは、筋トレとプロテインの関係。そしてプロテインの正しい飲み方について解説します。

そもそもプロテインってどんなもの?

一般的にプロテインと聞くと、筋肉がムキムキの人が飲むものというイメージがありますがプロテインとは、日本語にすると「たんぱく質」という意味です。

たんぱく質は、炭水化物・脂肪に並ぶ、体の三大栄養素のひとつであり、水分の次に体内に多くあります。そのため、人間の皮膚や筋肉、爪や髪なども、たんぱく質でできています。

また、筋トレをしている人が1日に摂るべきたんぱく質の量は、『自分の体重1kgあたり2g』と言われています。つまり体重70kgの人の場合、1日あたり140gのたんぱく質が必要になります。
ちなみに、どの食品にどれだけのたんぱく質が含まれているのかというと、鶏ささ身の場合100gあたり23g、ブロッコリーの場合100gあたり3gなど、普段の食事のみで1日に必要なたんぱく質を得ることは難しいことが分かります(その他の食品のたんぱく質の量や、オススメのレシピに関しては『筋トレは食事とセットでなければ意味がない?』をご覧ください)。
食事での上手なたんぱく質の摂り方については、以下の記事をぜひ参考にしてください。

本当に効果あるの?プロテインの役割とは

上記のように、普段の食事だけでは摂ることが難しいたんぱく質を補ってくれるのが『プロテインパウダー』、通称『プロテイン』です。

筋トレで壊れた筋肉を修復するためには、いつも以上にたんぱく質が必要になります。そのため、筋トレ直後にプロテインを飲むことで、その後の超回復(筋肉がトレーニング前よりも大きくなること)の効果を高めることができるのです。

飲むだけでは意味がない!? プロテインの正しい飲み方

筋肉を効率的に成長させて行く為には、1日必要量(体重1kgあたり2gが目安)のたんぱく質摂取を継続する事が大切です。トレーニングをしてない日であっても同量の摂取が必要です。食事で必要量が摂取出来ない場合は積極的にプロテインを利用する事をオススメします。

もちろん、筋トレ後のたんぱく質摂取も大切です。筋トレで壊れた筋肉が修復されるときに、十分なたんぱく質を摂取しましょう。筋トレ後30分以内に飲むことが大切です。

体質やトレーニングの量にもよりますが、袋から1〜2杯のプロテインを水もしくは牛乳で割って飲みます。水で飲む場合と、牛乳で飲む場合の大きな違いは、体に吸収されるまでの時間です。一般的に、水で飲む場合の方が、体に早く吸収されると言われています。

筋トレ後はすぐに寝る場合などは、体への吸収を抑えた方が良い場合もあるため、用途に合わせて使い分けるといいでしょう。

プロテインを飲みすぎると太るって本当!?

たんぱく質が足りていないからといって、プロテインの飲みすぎは体にさまざまな悪影響を及ぼします。

よく言われるのが「プロテインを飲みすぎると太る」というのもですが、これは関連性の低い噂です。たんぱく質が直接脂肪に結びつくことはありません。むしろ、筋トレの量や普段の食事による影響の方が大きいと考えるべきでしょう。

もうひとつ、プロテインを飲みすぎると体臭がキツくなるという話がありますが、これはたんぱく質を分解する肝臓、もしくはそれを排出する腎臓で、たんぱく質を処理しきれなくなることが原因と言われています。

そのため、筋トレを始めたからといって、必要量以上、または自分のたんぱく質処理能力を超えた量のプロテインを飲んでいると、内臓に負荷をかけることになるので注意しましょう(※上記のようにたんぱく質を処理できていない状態だと、健康診断で肝臓や腎臓で引っかかる場合があります)。

プロテインと一緒に飲みたいBCAAとは?

筋トレ後の筋肉痛を抑えるために、プロテインと一緒に飲みたいのが『BCAA』とよばれるアミノ酸です。一言にアミノ酸と言っても、その種類は20にも及びます。

そのうち、人の体内で作り出すことのできるアミノ酸を『非必須アミノ酸』、体内で作り出すことのできないアミノ酸を『必須アミノ酸』と言い、BCAAはこの必須アミノ酸のうち、バリンロイシンイソロイシン合わせたものを指します。

BCAAを摂ることで、壊れた筋肉の修復が早まり、筋肉痛の原因と言われている乳酸を抑える効果があると言われています。たんぱく質と同じように、BCAAも普段の食事ではなかなか摂ることができない栄養素なので、プロテインと一緒に飲むことをオススメします。BCAAはトレーニング中に摂取すると効果的です。

プロテインの正しい飲み方とは

●プロテインとは、体内で不足しがちな「たんぱく質」のこと
●プロテインは正しく飲むことで、その効果を最大限に活かせる
●筋肉の回復を助けるBCAAを一緒に飲もう
なぜ、筋トレと合わせてプロテインを飲む必要があるのかを解説してきました。しかし、何事においてもそうですが「やり過ぎ」はよくありません。プロテインも自分に必要な量とタイミングを理解したうえで飲むようにしましょう。