下を向いていることが多く、気づくと背中を丸めて猫背になりがち。見た目の印象を良くするためにも、寝ながら行えることやタオルや壁を使って手軽にできる、猫背を解消するストレッチをプロトレーナーが徹底解説いたします。
あなたの姿勢は大丈夫?猫背になると起こる影響とは
多くの人は、その時の姿勢を気にしないのではないでしょうか。ふと気づくと猫背になっていたとしたら…
仕事でパソコンに向かっていることが多いせいか、最近猫背になってきたようです。友人からも指摘されるようになったし、どうにか解消したいなと思っています。
金子由美監修トレーナーからのアドバイス
ACSM-EPC 健康運動指導士 PHIピラティスインストラクター マスターストレッチインストラクター
猫背になってきたことが気になっているのですね。それを解消させるためにも猫背になると起こる影響についてを知ることでイメージがつきますので、まずはそれについて解説します。
猫背とはどのような姿勢?
そして、猫背には大きく分けて2つのタイプがあります。
1、背中を丸めて頭が前に下がっているタイプ
この姿勢だと頭の重さが首にかかるため、首こりや肩こりの原因にもなるでしょう。
骨盤は後ろに傾いている典型的な猫背だと言えます。
2、丸めた背中を後ろに引き、顎を突き出しているタイプ。
そのため首に負担をかけてしまっていることでしょう。
後ろ側の頭と首の境い目を触ってみてください。
そこにはくぼみがあり、そこをギュッと縮めた状態の姿勢ですので血流が悪くなることで頭痛を起こす可能性もあるのです。
多くの場合、骨盤が前方にスライドしたスウェイバックという姿勢も伴い腰への負担も否めません。
どちらにしても首や肩などに負担をかける姿勢だと思ってください。
猫背による体の影響とは?
◯見た目
例えば、前に歩いている人やすれ違う人が猫背だとしたらどのような印象を受けますか?おそらく好印象とは言えないのではないでしょうか。
年齢が若くても、姿勢が良くなければ老けて見えたり元気がなさそうに見えたりしますよね。
本来ならもっと素敵なはずなのに・・・猫背だというだけでもったいない事です。
◯痩せにくい体質
猫背の状態だと肩甲骨は外に開いていて正しい位置に保つことができません。
この肩甲骨周りには褐色脂肪細胞というものがあり、体内のエネルギーを熱に変え体温を保つ役割をしてくれています。
ここが働かないということは、脂肪燃焼の効率が悪くなり痩せにくくなるのです。エネルギーを熱に変え燃焼させるためにも猫背は解消したいですね。
猫背の影響っていろいろあるのですね、よくわかりました。どうにか解消したいと思います。
現代人は猫背の方がとても多いですが、猫背が及ぼす身体へのデメリットをご存知でしょうか?街中で歩いている人を見ると、姿勢が悪い人が多くてビックリします。猫背のデメリットを理解して、猫背を改善する解消法を実践していただこうと思います。
なぜ猫背になってしまうの?その原因と対処法とは
その原因として考えられるのは、筋力と柔軟性の低下、そしてボディイメージです。
ボディイメージというのは、自分の体の正しいポジションを感覚で知ること。
無意識にとっている不良姿勢から良い状態の感覚を身につけ維持することが大事なのです。
そのためにも、重力に対して体を支えることのできる筋力と縮まって動きにくくなっている筋肉の柔軟性を確保することが必要となります。
猫背になる原因①|筋力低下、その部位
猫背の場合、その中でも脊柱起立筋と広背筋という背中の筋肉を鍛える必要があります。
これらは自分では見えない部分にありますし意識をすることは簡単ではないかもしれませんが、この部分の良いボディイメージを持ちつづけるということは大事な要素の一つです。
背中を鍛えると猫背は治る!と聞いたことはあるでしょうか。果たしてそれだけで猫背の問題を解消できるのか徹底的に検証。猫背を根本解決するために必要なことは、実は意外なところにあった。
猫背になる原因②|硬くこわばった筋肉の張りを取り戻そう
もし筋肉が縮まり硬くなっているのであれば、胸を張る動作にやりにくさを感じるでしょう。
良い姿勢をとるには胸を張り、縮まって硬くなっている筋肉を伸ばすからこそそれを保つことができるのです。
猫背を解消するためには筋力だけでなく、柔軟性も必要なのですか。ただ単に胸を張れば良いというわけはなさそうですね。
金子由美監修トレーナーからのアドバイス
ACSM-EPC 健康運動指導士 PHIピラティスインストラクター マスターストレッチインストラクター
そうなのです。少なからず、筋肉が縮まったままではなかなか良い姿勢を保つことができないでしょう。
このあと猫背を解消するためのストレッチをご紹介しますので、是非行ってみてください。
猫背を解消するためのストレッチ9選
これらの柔軟性を高めることで姿勢が変わったら、さらに良いボディイメージを保つようにしましょう。
では、ご自宅でも手軽にできるおすすめのストレッチをご紹介します。
座ったり寝ながらできるストレッチ4選
1、座った姿勢から両膝を曲げて立てる。
2、両手の指先を後ろに向けて体の後ろにつく。
3、手で床を押しながら胸を天井へ向けて突き出し20秒キープする。
※ポイント:肩を下げて顔は斜め前方に向けたままにする。ゆとりがあれば手の位置をやや体から離してつき胸を突き出す。
1、四つ這いの姿勢から両手を20cmくらい前につく。
2、手のひらは内側に向け、両手を肩幅より広めに開いて伸ばす。
3、お尻を上げたまま胸を床に近づけるように上体を反らして20秒キープする。
※ポイント:首の負担がなければ顎を床についく。首に力が入り伸ばしにくい場合は手を台などに置き高くした状態で行う。
1、うつ伏せになり腕を肩幅にして肩の下に肘をつく。
2、肘で床を押し手前に引くようにしながら胸を前に突き出す。
3、肩を下げ首を長く保ち20秒キープする。
※ポイント:背中を引き下げるようにして肩を耳から遠ざけるようにする。
1、うつ伏せになり両手の甲におでこを乗せる。
2、右の膝を曲げて脚を持ち上げ左側へ捻る。
3、肘が床から離れないようにしながらつま先を床に近づけ10秒キープする。
4、反対側も同様に行う。
※ポイント:腰から反らさず、体の前全体を伸ばしながら捻るようにする。
タオルを使ったストレッチ2選
1、丸めたバスタオルを用意する。
2、両膝を立て、タオルを肩甲骨下部にあてて仰向けになる。
3、肘を曲げて肩の横につき、手のひらが天井を向くようにしながら腕の力を抜く。
※ポイント:胸のストレッチが足りない場合はタオルを厚くすると良い。
1、椅子に座って背すじを伸ばす。
2、手のひらを前に向けた状態でタオルを体の後ろで持つ。
3、肘を伸ばしたままタオルを体から離すように後ろへ引く。
4、胸と顔は斜め前方に向けたまま20秒キープする。
※ポイント:タオルを下に押しながら身体から離すようにすると肩が下がり胸が開きやすい。
壁を使ったストレッチ3選
1、左の肘を90度に曲げて壁にあてる。
2、そのまま上体を右へ向けるようにして20秒キープする。
3、この時に肩は十分下げて胸から上体を捻る。
4、反対側も同様に行う。
※ポイント:体を回す時に、肩甲骨を下げ胸から回すようにする。
1、左腕を斜め上に伸ばし小指側を壁にあてる。
2、そのまま上体を右へ向けるようにして20秒キープする。
3、この時に肩は十分下げて胸から上体を捻る。
4、反対側も同様に行う。
※ポイント:体を回す時に、肩甲骨を下げ胸から回すようにする。
1、左腕を斜め下に伸ばし小指側を壁にあてる。
2、そのまま上体を右へ向けるようにして20秒キープする。
3、この時に肩は十分下げて胸から上体を捻る。
4、反対側も同様に行う。
※ポイント:体を回す時に、肩甲骨を下げ胸から回すようにする。
金子由美監修トレーナーからのアドバイス
ACSM-EPC 健康運動指導士 PHIピラティスインストラクター マスターストレッチインストラクター
いかがでしょうか。手軽に行えるストレッチを1つか2つ選び、毎日コツコツと続けてみてください。