【プロトレーナー解説】糖質制限ダイエットを行う上での注意点・安全に行う方法。糖質制限は危険なのか?正しい糖質制限や効果を詳しく解説していきます。また停滞期やチートデイについてもご紹介します。
糖質制限ダイエットについて
もうすぐ夏なのでそろそろ本格的にダイエットを始めようと思います。
田中哲監修トレーナーからのアドバイス
加圧トレーニングインストラクター
そうですね、2,3ヶ月あれば何とか身体も作れそうですね。
糖質制限ダイエットをやってみようかと思うのですが、食事メニューなどどうすればいいですか?
田中哲監修トレーナーからのアドバイス
加圧トレーニングインストラクター
それではご説明していきますね。
糖質制限ダイエットとは
まず始めに糖質制限というワードはダイエットを行う上で必ず聞いた事がある言葉になりつつあります。それほど世間の方にも浸透してきているのではないでしょうか?
過去の記事で書かせて頂いていますがダイエットとは食事療法や量・種類の制限という意味になります。
糖質制限ダイエットは所謂、低炭水化物ダイエットと呼ばれそもそもは肥満者・糖尿病患者の治療を目的とした炭水化物(糖質)の摂取比率や摂取量を制限する食事療法だったんです。
本来、炭水化物の摂取量の基準として60~70%程度なのですが、アトキンスダイエットやケトジェニックダイエットといった糖質量をかなり厳しく節制するようなダイエット方法もあります。
痩せるメカニズム
田中哲監修トレーナーからのアドバイス
加圧トレーニングインストラクター
糖質制限ダイエットが何故痩せるのか?簡単にそのメカニズムを解説します。
つまり、摂取する糖質の量を制限することでインスリンの分泌を抑えて、中性脂肪として体内に蓄えられるのを抑えるのです。
糖質制限ダイエットは危険なの?
田中哲監修トレーナーからのアドバイス
加圧トレーニングインストラクター
ただ長期的に行う場合は総死亡率が上昇するとの報告もされていますが、動物性タンパク質や飽和脂肪酸の摂取量のデータも使っていることから果たして低炭水化物が原因なのか他の原因でなのかは個人的には疑問が残ります。
短期的な低炭水化物ダイエットと低脂質ダイエットを6ヶ月という短い期間で実地した時、体重の減少は低炭水化物のほうがあったが1年間を通した時、大きな差は見られなかったとのことです。
また6ヶ月以内の間に、口臭・筋痙攣・下痢・脱力感・発疹などの症状がみられたことから長期的な低炭水化物ダイエットは推奨できないです。
行う場合はしっかりと知識をつけるか、知識のある専門家に相談しながら行ってみて下さい。
正しい糖質制限ダイエットをするために|まずは3大栄養素を知る
最初にタンパク質ですが、お肉やお魚から摂れる動物性タンパク質と大豆製品から摂れる植物性タンパク質があります。筋肉を作る材料は勿論のこと、皮膚や爪・血液など体を構成する栄養素となります。
次に脂質ですが、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類に大別されます。体を動かすエネルギーになったりホルモンを作る栄養素となります。
そして炭水化物(糖質)です。お米・パン・麺類・果物やお菓子もそうですね。主に体のエネルギー源となります。
上記の情報を見るだけでも、炭水化物はエネルギーでしか使われません。
そんな炭水化物ですが、摂取比率も多くなりやすく、余剰に摂った炭水化物は脂肪として体に蓄えるという性質まで持っています。ただ摂取カロリーが消費カロリーを下回っていれば糖質を多く摂っていたとしても体重が増えるという事はありません。
糖質制限ダイエットを成功させるには
えっ、糖質を取るのは良くないんじゃないですか?
田中哲監修トレーナーからのアドバイス
加圧トレーニングインストラクター
糖質制限だからといきなり炭水化物を全く摂らないというのは極端すぎます。
糖質制限は体調面もみながら続けてもらえれば良いかと思いますが、多く摂っていると感じている方はまずは少しずつ摂取量を減らしていきましょう。
そして摂取しなくなった糖質の分はタンパク質・脂質にカロリーをまわしましょう。
そうしないと熱を作り出す事が出来なくなってしまい、燃費の悪い身体(リバウンド)しやすくなってしまいます。特に定期的な筋肉トレーニングを行っている場合は、糖質は非常に重要な役割を果たしますので全カットはしないように。
運動を普段行わない方は糖質の摂取量の目安としては1日120~140g前後になります。
田中哲監修トレーナーからのアドバイス
加圧トレーニングインストラクター
この数値は人間の脳と赤血球に1日に必要なブドウ糖が120~140g前後とされているからです。
ケトン体とは?体内の糖質が少なくなると作られる
このブドウ糖が枯渇してしまうと体にはケトン体という物質が肝臓から作られます。これはアセトン・アセト酢酸・β-ヒドロキシ酢酸という3つの物質の総称で、ブドウ糖の代わりにケトン体をエネルギーとして使う事も出来ます。
ただ、ケトン体をエネルギーとして使う場合、身体をケトン体回路という状態に持っていかなければなりません。これは体質変化になり、ケトーシスという体内にケトン体が多い状態を保たなくてはいけません。ケトン体にはストレス・疲労感も出る事から長期的なダイエットには向きません。
また、ケトーシスを保つためには、中タンパク質・高脂質の食事も必要になってきます。お肉やお魚から動物性タンパク質の摂取やプロテイン、大豆食品から植物性タンパク質を積極的に摂って下さい。
脂質もオメガ3脂肪酸と呼ばれる脂質を摂るようにします。これは普段摂りづらい脂質で、亜麻仁油・エゴマ油・フィッシュオイルなどから摂取する事が出来ます。オメガ3脂肪酸は熱に弱く酸化しやすいのでサラダなどにかけて摂取してみてください。
また、食物繊維やミネラルも摂取するようにします。葉物野菜やキノコなどから食物繊維を摂取しやすいです。
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停滞期やチートデイについて
体重が落ちなくなってきました・・チートデイで甘い物を食べようかと思うのですがどうですか?
田中哲監修トレーナーからのアドバイス
加圧トレーニングインストラクター
まずは一度食事を見直してみましょう、それでも落ちないようであれば正しく行って下さい。
意外と糖質が多く入っている食品を食べていたり、高カロリーの食品だったりする場合もあるので今一度、食事の見直しをしてみて下さい。
上記のチートデイですが、ボディビルダーさんやボディコンテストに出ているような日々食事をストイックに制限している方の食事制限のテクニックになります。
直訳すると「騙す日」ですが、ほぼ毎日のように大会に向けて減量で食事制限をしていても、体重や体脂肪率が落ちにくくなる停滞期は来ます。そこで普段、節制している栄養素を摂り入れることで身体に熱を作り出し、停滞期を乗り越えるというテクニックになります。
これは極限の減量をしている為、筋肉も同時に落ちていくので代謝も落ち停滞していくのですが、1・2日大量の(主に糖質)を摂る事で体重は一時的に増えるかもしれませんが、これは水分による増加なので水分が抜ければ、次の日にまた体重が落ちやすくなったりします。
あまり一般の方向けではないように思いますが、もし体重が何をしても落ちなくなっているようであれば試してみてもよいかもしれませんね。
ただ、何でも食べれば良いというわけではありません。これはあくまで足りない栄養素を大量に摂る事なので、脂質が足りている状態で高糖質・高脂質の食品を摂ってしまうと失敗する恐れがあります。糖質が足りていないからといって、洋菓子やスナック菓子を摂取するのではなく純粋な糖質(おにぎりなど)を多く摂るようにしましょう。
リバウンドしないようにするには
どんなダイエットをしようと目標の体重・体脂肪率をクリアしたからといって、暴飲暴食してしまえば体重が増えていくのは至極自然なことです。
特に短期的に痩せようと考えている方のリバウンド率はとても高く感じます。普段トレーニングジムに通っていない・運動が嫌いな方・食事の見直しなどの短期間でのダイエットは高いストレスになります。
短期でのダイエットはしっかり行えば高い効果がある一方、元の身体に戻ろうとする跳ね返りも強いです。
これは身体にある恒常性という性質で、急激に変化していく(痩せていく)身体を異変と認知して元に戻そう(リバウンド)しようとします。これが生活に定着すれば良いのですが、おそらく無理です。
例えば糖質制限ダイエットで目標数値まで落とせたとして、その後も糖質制限出来るかと言ったら無理ですし健康面にも弊害がでるかもしれません。ダイエットにおいて重要なのは維持です。ライフスタイルの一つとしてトレーニングなり食生活が定着するようなことを選ぶ方は、スタイルや体重をキープしやすいです。
リバウンドする方はダイエットを成功した後は、好きなものを好きなだけ食べようとする場合がありますが、考え方が変わらない限り
ダイエット成功→リバウンド→ダイエット再開→ダイエット成功→リバウンド
まずはストレスが少なく、最低でも3ヶ月は継続出来るようなトレーニングや食生活を見つける事がおすすめです。
糖質制限をしているが、痩せない、繰り返しリバウンドしているあなた!実は間違った方法をしています!糖質制限のリバウンドをする理由を5つ、リバウンドを防ぐ対策を3つ解説します!リバウンドをしないようにする方法を理解して、糖質制限ダイエットを成功しましょう。
おすすめの栄養素、脂容性ビタミン・マグネシウム
ただ、飲みすぎ・食べ過ぎた・体重が1~2kg増えたからといって翌日から何も気にしない食生活には戻らないように。
ここで1~2kg増えた体重は全て体脂肪ということはありえません。
体脂肪を1kg増やすには約7200キロカロリーが必要になります。よっぽど大食いでもない限り摂取する事は難しいですし、女性の方はなおさら難しいです。
確かに普通に考えるとそうですね。。
田中哲監修トレーナーからのアドバイス
加圧トレーニングインストラクター
糖質が体内で脂肪に変わるまで48時間は肝臓に貯蔵されており、48時間経っても体内で十分な糖質がある場合には、その糖質が脂肪に変わるのです。つまり、食べすぎた後48時間で調整すれば太りません!
必要な栄養素してタンパク質やビタミンなどです。
てっとり早いのはお肉を食べる事なのですが、胃もたれをしてしまっている時はお魚や大豆製品を摂りましょう。それでも食欲がない場合は、サプリメントやプロテインなどでアミノ酸を摂取して下さい。糖質・脂質を多く摂ってしまったと感じたら翌日は極力控えるようにしましょう。
先程は3大栄養素の炭水化物・タンパク質・脂質について紹介しました。
食物には5大栄養素があり、残り2つはビタミンとミネラルでこれらにはカロリーがなく代謝に必要な栄養素です。
ビタミンには水溶性と脂容性の2種類あります。水溶性のビタミンは身体に蓄えられないので常時、摂取する必要があり脂溶性は身体に蓄えてしまう性質があります。脂容性のビタミンには筋肉や骨の合成や筋肉痛・肌荒れの緩和など効果があります。このビタミンは割と不足しがちで動物性の食品から多く摂取する事が可能です。
次にミネラルは色々ありますが、ダイエット目的として必要な栄養素とすればマグネシウムを挙げたいと思います。ちなみにマグネシウムは海藻類や豆類に多く含まれています。
マグネシウムには糖を代謝する効果があり、心身へのストレス緩和にも効力があるとされています。タンパク質やマグネシウムが不足してしまうと、チョコレートなど甘い物を欲してしまいます。
3大栄養素とともにビタミン・ミネラルにも気をつけてみてはいかがでしょうか?
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