フロントプレスのやり方と効果とは?三角筋前部を鍛えるなら最適!

監修者

福山 宏

NSCA認定パーソナルトレーナー JFTA認定ファンクショナルトレーナー

三角筋を鍛えるにはもってこいの筋トレメニュー「フロントプレス」の正しいやり方・フォームを紹介いたします。三角筋には、前・中・後部があります。主に、前部への効かせルための注意点と、正しいフロントプレスのやり方を、お伝えしていきます。

フロントプレスの効果とは?鍛えられる筋肉部位はどこ?

丸くて大きな三角筋を手に入れるにはどんな筋トレがいいですか?

福山 宏監修トレーナーからのアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー JFTA認定ファンクショナルトレーナー

ショルダープレスが有名ですが、今回はフロントプレスを紹介します!バーベルを使ったりバリエーションが豊かなので筋トレメニューに組み込んでみましょう!

フロントプレスは、主に三角筋の前部がターゲットとなる筋トレ種目です。

三角筋とはこのような筋肉です。

三角筋は、肩を前後と中央から肩関節を覆っている筋肉でです。

そのパーツは、前部の鎖骨部中部にある肩峰(けんぽう)部後部の肩甲棘(こうきょく)部の3つに分けることができます。

この3つのパーツはそれぞれ働き方が異なります。従って、三角筋のトレーニングを行う場合は、トレーニングの種目を変えて鍛えるのが理想的です。

また、大胸筋や広背筋などに比べてそれほど大きな筋肉ではありません。そのため鍛えるときもフォームで微妙に効き方が変わってしまいます。

体幹の角度、肩甲骨の位置、肘の角度などがポイントとなってきます。この辺りをしっかり押さえてトレーニングすると怪我も少なく、しっかり発達させることができます。

次章から以下4つのフロントプレスのやり方や効果について紹介します。

・フロントプレス(バーベル)
・フロントプレス(スミスマシン)
・フロントプレス(ダンベル)
・フロントプレス(バーベル立位)

フロントプレス(バーベル)のやり方とコツ

バーベルを使ったフロントプレスのやり方を説明します。
バーベルの場合は比較的、重量を重くできることが利点です。
やり方は以下の通りです。

1. パワーラックのバーベルを置くフックの高さを肩(三角筋前部)の高さと同じ所にセットし、バーベルを置きます。

2. バーベルを大胸筋上部(鎖骨のあたり)で支えるように、順手で持ちます。

3. 軽く膝を曲げて肩甲骨の下角を後ろの肋骨に固定するようにして下げて、体を安定させます。

4. 小指側で押し上げるように、バーベルを頭上に上げます。

5. 肘が完全に伸び切らないように、少し余裕を持って伸ばすところまで上げたらゆっくり顎の高さまで戻します。

6. 同じ動作を、8〜12回、3セット行いましょう。

<フォームのコツやポイント>
・パワーラックのフックの高さがポイントとなります。
フックの位置が高すぎると、バーベルを外すのが難しくなったり、フックにバーベルを置けなくなってしまうこともあります。

バーベルを持つときはバーベルのやや手前に足を着地するようにしましょう。バーベルからあまり離れてしまうと、腰や肩を炒めたり、そもそも持ち上げられないこともあります。

・バーベルを持つ時の手の幅は、肘の角度が90度になるように持つといいでしょう。

・腰が反らないように、骨盤が極端に前に出ないように下腹に力を入れましょう。

・動作中の可動域については、バーベルを下ろす位置は顎の辺りまでが安全です。鎖骨まで下ろしてしまうと、ストレッチがかかりすぎて怪我をしてしまうことがあります。

フロントプレス(スミスマシン)のやり方とコツ

次に、スミスマシンを使ったフロントプレスのやり方を説明します。

スミスマシンの場合は軌道が決まっているので、ダンベルフロントプレスの次の段階で、安全に重量をあげて行くのにも役立ちます。

やり方は以下の通りです。

1. ベンチの背もたれを80度くらいに起こし、スミスマシンのバーを肩(三角筋前部)の高さと同じ所にセットします。

2. バーを大胸筋上部(鎖骨のあたり)で支えるように、順手で持ちます。

3. 軽く膝を曲げ、肩甲骨の下角を後ろの肋骨に固定するようにして下げて、体を安定させます。

4. 小指側で押し上げるようにバーを持ち上げます。

5. 肘が完全に伸び切らないように少し余裕を持って伸ばすところまで上げたら、ゆっくり顎の高さまで戻します。

6. 同じ動作を、8〜12回、3セット行いましょう。

<フォームのコツやポイント>
・スミスマシンではベンチに座りますが、バーの高さとベンチの位置がポイントとなります。
高さは肩の高さ。ベンチの位置は、バーが大胸筋上部から顎スレスレの位置を通るように設置します。バーからあまり離れてしまうと腰や肩を痛めたり、そもそも持ち上げられないこともあります。

・バーを持つ時の手の幅は、バーベルと同じく肘の角度が90度になるように持つといいでしょう。

・腰が反らないように、骨盤が極端に前に出ないように下腹に力を入れましょう。

・動作中の可動域についても、バーを下ろす位置は顎の辺りまでが安全です。下げすぎるとストレッチがかかりすぎて怪我をしてしまうことがあります。

フロントプレス(ダンベル)のやり方とコツ

次に、ダンベルを用いてのフロントプレスのやり方を説明します。

ダンベルでやるとショルダープレスと同じになりませんか?

福山 宏監修トレーナーからのアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー JFTA認定ファンクショナルトレーナー

よくご存知ですね。これはショルダープレスと表現されている場合もあります。効かせるターゲットが同じになるので、この項でも加えて紹介します。

やり方は以下の通りです。

1.ダンベルを両手に持ってベンチに座ります。

2.ヒジを90度程度に曲げ、ダンベルを耳の横付近で構えます。

3.ヒジを伸ばしてダンベルを上げます。

4.肘が伸び切る直前まで上がったら、元の位置に戻します。

5.同じ動作を8〜12回、3セット行いましょう。

<フォームのコツやポイント>
・バーと違って、ダンベルでは各腕が自由に使えます。その分軌道を安定させるのが大変です。
片腕で扱う重量は、単純にバーベルやスミスマシンで行うときの半分の重量にすると危険です。重量はもっと軽く設定し、8〜12回できる程度の重さを丁寧に探して行きましょう。

・ダンベルを持つ時は肘の角度が90度になるようにして、ダンベルが耳の横あたりにくるように持つといいでしょう。

・ベンチに座っていても腰が反らないように、下腹に力を入れて体幹を維持しましょう。

・動作中の可動域についてもバーベル、スミスマシンの時と同じく、下ろす位置は顎の辺りまでが安全です。

・両手がフリーになるダンベルフロントプレスでは、ストレッチがかかりすぎて怪我をする可能性も高まります。肘の角度や下ろす高さなど、くれぐれも気をつけて行いましょう。

立って行うのと座って行うのは、どちらが効果が高いのか

フロントプレスのやり方には、大別すると「立ってやるもの(スタンディング)」と、「座ってやるもの(シーテッド)」に分かれます。

座って行う場合は、立って行う時と違って体の反動や脚の力、地面の反力を使えません。したがって、比較的集中して三角筋に刺激を与えられます。
実際にやっていても、「効いている」と言う感覚を得やすいです。初心者は、このシーテッドで行うと良いでしょう。

スタンディングとシーテッドには、優劣があるわけではありません。今の自分と目的に応じて上手に使い分けて行うのが良いのです。

そうして段階を経て、三角筋をしっかり育てていきましょう。

また、先に紹介したバーベルフロントプレスは、スタンディングの動作を説明してあります。しかし、スミスマシン、ダンベルと同じようにベンチに座って行うことも可能です。この方が体幹が安定し、腰を痛めるのを防ぎやすくなります。

福山 宏監修トレーナーからのアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー JFTA認定ファンクショナルトレーナー

私自身、三角筋に効かせるのには苦労するタイプです。その分段階を経て、フォームを大切に、肩関節を適切に使うことがポイントとなります。

それぞれのやり方と、コツやポイントを参考に、自身のレベルに合わせてたくましい肩を作って行きましょう。

根気よくやることで、必ず肩の形も変わって行きますよ。

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