腰痛は股関節と関係あり?腰痛を股関節から治す方法を解説!

監修者

川西 健太

神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。

【専門家解説】腰痛の原因は股関節にある場合もあります。腰痛と股関節の関係、あなたの腰痛が股関節性かチェックし、その対処法をお伝えしたいと思います。

腰痛の原因は股関節だった!?

腰痛の原因=股関節は本当か?

多くの方が悩まれている腰痛ですが、最近股関節が原因ではないかという話をよく聞きます。それはなぜか詳しく教えていただけますか?

川西 健太監修トレーナーからのアドバイス

神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。

はい。お答えしましょう。
腰痛を、簡単に説明すると、それは腰の筋肉が緊張していたり、伸びてしまったりしてうまく機能しなくなり痛みを出している状態なんです。

なぜそのような状態になってしまうのですか?

川西 健太監修トレーナーからのアドバイス

神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。

重心位置がズレてしまうことで、本来股関節を支点にして動きたい場面で、支点が腰になってしまい、腰の筋肉にストレスがかかり硬く緊張してきてしまうのです。

運動をすると腰が痛くなるという方は、その重心位置がズレていることが原因です。それだけでなく、膝痛や変形性膝関節症、40肩、肩こり、肘痛、まですべて重心がズレることでおこるといっても間違いではありません。その重心のズレがおこる原因として「股関節の硬縮」が大きな要因として考えられます。

そのぐらい股関節はとても大切な関節ですが、うまく使えている人がとても少ない関節でもあります。

股関節からくる腰痛の特徴

腰痛にも様々な原因があり、脳からくるものや、精神的なストレス性、ヘルニアなどの疾患からくるもの。
そして今回説明させていただく股関節性の腰痛などがあります。

股関節からくる腰痛の特徴をいくつか紹介します。

<股関節からくる腰痛の特徴>
・長時間座った後、立ち上がると痛む。
・座っていて立ち上がると、腰が伸びない。
・歩いたり、運動した後に痛む。
・下までしゃがめない。しゃがむと後ろに倒れてしまう。
・前屈時に手が下につかない。
・重だるい慢性的な痛みであることが多い。

等があります。

これらがいくつか当てはまり、腰痛があれば、股関節の硬縮からくる腰痛と考えられます。

みんなが知らない腰痛と股関節の関係性

腰痛と股関節の関係性

では、股関節と腰痛の関係性を教えてください。

川西 健太監修トレーナーからのアドバイス

神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。

股関節と骨盤と腰椎は連動して動いています。専門的になりすぎるので、詳細は省きますが、股関節が動かなくなると、股関節の代わりを腰がしてしまうのです。

腰が股関節の代わりをするのですか?

川西 健太監修トレーナーからのアドバイス

神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。

そうなんです。本来股関節でしたかった動きができないため、それを腰で補うように動かしてしまうのです。いわゆるトリックモーションというやつですね。

トリックモーションは重心位置をずらすことによっておこるので、体幹がぬけてしまいます。体幹がぬけるということは、腰痛予防に大切な「腹横筋」というお腹のインナーマッスルも機能しなくなるため、よりいっそう腰痛を起こしやすくなってしまうのです。

腰痛を改善する体幹トレーニングの落とし穴

だから体幹トレーニングが腰痛に重要とされているのですね。

川西 健太監修トレーナーからのアドバイス

神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。

はい。でも、ここで多くの方が陥っている落とし穴があるんです。

川西 健太監修トレーナーからのアドバイス

神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。

それは、重心位置を無視した体幹トレーニングを皆さんが行っていることです。本来、体幹は重心位置が最適な位置にあれば、重りを持ったり動作をしたときに、勝手に収縮してくる筋肉なんです。

勝手にですか???

川西 健太監修トレーナーからのアドバイス

神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。

勝手にです(笑)。これは体感してもらわないと表現が難しいんですけど、勝手に収縮します。僕のトレーニングを受けて頂いてる方は、皆さん体感されると驚かれますね。世間では体幹固めて~、しっかりドローインして~と指導されるのが当たり前になってしまっていますから。

それは知りませんでした。

川西 健太監修トレーナーからのアドバイス

神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。

僕は、「もっとお腹のぬいて~」と指導するから、皆さん最初は驚かれます。けど、これは運動学的に当たり前のことであって、何も不思議なことではないんです。

川西 健太監修トレーナーからのアドバイス

神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。

皆さんも一度前屈してから、次にお腹に力を入れてから前屈してみてください。さっきより、いきにくくなった方がおられると思います。これは体幹が固まることによって股関節が可動域を制限されているからです。その制限されたストレスは、腰に集まってくる。で、腰痛が発生するというメカニズムです。

それは、驚きです・・・・・。

川西 健太監修トレーナーからのアドバイス

神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。

股関節が機能できる重心位置で体幹を緩めてトレーニングすれば、腰痛が起こらない体幹の鍛え方(股関節の正しい使い方)が獲得できるのです。

トレーニングして腰痛が治らない方は、一度、重心位置を見直してみた方がいいと思います。

あなたの腰痛の原因は股関節?チェック方法

股関節の機能が正常に働いているかチェック法

では、股関節が正しく動いているかチェックしてみましょう。

川西 健太監修トレーナーからのアドバイス

神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。

簡単なチェック法として、僕は、「前屈を」してもらっています。
(前屈で強く痛む場合は無理にしないでください。)

<チェック方法>
1.まず何も意識せずに前屈します。(できれば鏡などが横にあるとわかりやすいです)
2.通常は柔軟性をチェックするのですが、今回は重心をチェックします。
3.前屈したときに、お尻が後方に逃げいていないかをみてください。
4.鏡が無い場合は、足の裏の重心が踵に逃げていないか?つま先が浮いていないか?を感じます。
このとき、重心が後ろに移動してしまっている方は、お尻を後ろにずらしてしまったり、つま先が浮いてきます。
ちなみに、伸びている個所は膝裏あたりで、股間付近に伸び感は感じられていないことが多いです。

この様な方は、股関節が動いていないため、腰支点でかがんでいるということになり、腰部に強いストレスがかかっています。
数回、この前屈を行うだけで腰が張ってくると思います。

この動きは、デッドリフトにも共通する股関節の使い方なので、デッドリフトで腰が張るといった方も股関節が機能していません。

ちなみに、かがんだ時に、「ぎっくり腰」などをしてしまう方もこれが原因です。

股関節からくる腰痛の解消法

川西 健太監修トレーナーからのアドバイス

神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。

先ほどのチェックで、股関節が上手く機能していなかったあなたに、その解消法をお伝えします。

ハムストリングスのストレッチ

いくつか方法はあるのですが、まず最初に挑戦していただきたいのが、ハムストリングスのストレッチです。
伸ばし方もいくつかパターンがありますので動画を参考にしてみてください。

●ハムストリングスのストレッチ(パターン1)
●ハムストリングスのストレッチ(パターン2)
では、先ほどの前屈チェックでそのままハムストリングス(太もも裏)ストレッチをしてみましょう。

ポイントは、前屈をしたときにお尻が後方に逃げないようにすることです。
重心位置を逃がしてストレッチしてしまうと、更に重心位置は後方に逃げ腰痛はひどくなってしまいます。

ハムストリングスが硬くてどうしても後方に逃げてしまう方は、先に膝を曲げて前屈します。
膝が曲がっている分、重心は逃げずに前屈できると思います。
その状態で、ゆっくり膝を伸ばしていきましょう。

膝が曲がっている分、股関節は先ほどよりきれいに折りたためていると思います。

そして、後方に逃げたくなるのを我慢しながら、ゆっくり、ゆっくり膝を伸ばしていきます。
重心が残っているため、太ももと、お尻のつなぎ目あたり、股関節付近にストレッチ感が得られると思います。

ストレッチ後、立った姿勢がすっと上に伸びた感覚が得られているはずです。
その重心位置が、股関節が機能する位置です。

川西 健太監修トレーナーからのアドバイス

神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。

どうですか?腰は軽くなりましたか?股関節が原因の場合、かなり楽になっていると思います。軽い腰痛の場合はこれで、解消できますので、無理しないよう挑戦してください。

川西 健太監修トレーナーからのアドバイス

神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。

痛みが強く出る場合は無理せず、専門家にご相談してくださいね。最後までお読みいただきありがとうございました。

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