【プロトレーナー解説】男性の皮下脂肪を落とすためには筋トレ・有酸素運動・食事をどのように行えば良いでしょうか?男性は女性よりも内臓脂肪がつきやすいのですが、身体をかっこよく見せる為には皮下脂肪もしっかりと減らす必要があります。
皮下脂肪とは何か?筋トレ・有酸素・食事?一体どれが重要?
ダイエットをすると皮下脂肪や内臓脂肪とよく耳にします。それぞれ落とし方が違うのでしょうか?
石井 利幸監修トレーナーからのアドバイス
加圧インストラクター
いいえ!基本的には同じです!
皮下脂肪とは
皮下脂肪、内臓脂肪とありますが基本的には脂肪組織なので落とし方に大きな違いはありません。
一方内臓脂肪は、お腹の内側(腹腔内)にある脂肪組織のことで皮下脂肪同様、内臓を守る働きをしてくれます。
しかし、多くつきすぎるとインスリンの働きを低下させたり、動脈硬化や高血圧などの原因にもなります。
代謝が活発な為、内臓脂肪のほうが先に落ちると言われます。
皮下脂肪を落とすために最優先すべきことは『食事』
筋力トレーニングや有酸素運動は食事をコントロールした上で取り組むことでより効果を発揮します。
有酸素運動だけで言うとフルマラソン2回分で体脂肪1㎏分に相当すると言われます。
これだけを聞いても運動だけでダイエットをするのは効率が悪いことがわかりますね!
仕事をしながらこれだけの運動をするのはかなり大変なことだと思います。
体重や体脂肪を落とす為にはカロリーの収支をマイナスにすることが必要です。
消費カロリー>摂取カロリー
これを基本に各栄養の割合を決めていくようにします。
体内に蓄えられている体脂肪1kgを減らすには、何キロカロリー必要なのか? ダイエットを行ううえで、気になる部分ですよね。結論からいうと、約7,500kcal燃焼する必要があります。この記事では、なぜこの数値になるのか詳しく解説するとともに、体脂肪とカロリーの関係についてもお話します。
食事以外に筋トレ・有酸素運動は必要?
では運動は必要ないのか?もちろんそんなことはありません。
筋トレや有酸素運動が必要なのは以下の理由からです。
<筋トレ・有酸素運動が必要な理由>
①筋肉量の減少を防ぐ
②インスリン感受性を高める
③脂肪の分解を促進する
体脂肪減少するときはカロリー収支がマイナスなため、筋肉が落ちやすく代謝が下がりやすくなります。
そのため筋トレと有酸素運動の両方を行うにしても筋トレの優先順位を高くするようにすることが勧められます。
それではこれから皮下脂肪を効率よく落とすためのポイントを食事から順に説明していきます。
皮下脂肪を落とす為に食事で気をつけるべき事
食事をコントロール・・。大事なのはわかってるんですけどね(笑)
石井 利幸監修トレーナーからのアドバイス
加圧インストラクター
そうですよね!わかってはいるけどなかなか取り組めない。そんな方でも食事の優先順位をすることで計画を立てやすくなります。
食事の注意点!基本はこの3つ
食事の気をつけ方の基本は、
・量(どのくらい食べるのか)
・内容(何を食べるのか)
・タイミング(いつ食べるのか)
食事を気をつけよう!と思ったら気をつけるべき点この3点です。
どれも欠かすことは出来ませんが、上から順番に優先順位も高くなります。
基本中の基本は食べ過ぎないこと
ごく当たり前かもしれませんが、どんなに身体にいいものでも食べすぎはよくありません。
身体にいい内容の食事を心がけても毎食毎食が満腹になっているようでは、体脂肪を減らすことは難しいです。
まずは腹7~8分目に抑えるようにしましょう!
GI値を気にして食事をされている方も多くなっていますが、根本的に量が多いと体脂肪を落とすのは難しくなります。
『もう少し食べたいな』と思うところで止めるようにしましょう。
そうするために私がおススメする方法の1つが【一口を小さくすること】です。
いつも箸やスプーンですくっている一口分を半分にします。すると同じ量でも単純に倍の時間をかけて食べるようになります。
満腹中枢は20分くらいから刺激されるようなので、食事の時間を少し長くする工夫はおススメです。
特にダイエットで問題になりやすく、時間もとりやすい夕食で実践してみましょう。
まずはタンパク質を優先させましょう
続いては内容についてですが、まずはタンパク質を必要量食べることを最優先させましょう!
運動していない方でも体重×1g(例70Kgの男性の場合70g)は最低限摂っておきたいですね。
目標は体重×2gです。
このタンパク質の量を3食で確保するおかずを決めてから腹7~8分目になるようにご飯やその他おかずを決めるといいですね!
運動の後は十分な糖質も摂取しましょう
最後にタイミングですが、昨今男性でも甘いものが好き、または白米はたくさん食べたいという方も多いですね。
そんな時はトレーニングの後に甘いものや白米の割合を多く持ってきてみてください。
『運動後は吸収がよくなってるし、せっかく消費した分がもったいない』という意見もよく耳にしますが、トレーニング後はインスリンの感受性が高く、筋肉に作用しやすい為、体脂肪にはなりにくくなっています。
そのためトレーニング終了から数十分後に糖質を多く含むものとプロテインなどを一緒にとりましょう!
その際に気をつけたいのは脂肪が少ない食べ物を選ぶことと、プロテインなどの吸収の早いタンパク質をセットにすることです。
ダイエット成功のポイント!筋トレで意識すべき事
ダイエットの運動と聞いてまず思い浮かぶのは有酸素運動ですが、筋トレは必要ですか?
石井 利幸監修トレーナーからのアドバイス
加圧インストラクター
有酸素運動をまず取り入れる方は多いですね!でも筋トレもダイエットには非常に効果的です。
①筋肉量の減少を防ぐ
皮下脂肪を落とすために食事をコントロールしているとどうしてもカロリー不足から筋肉の減少が起こりやすくなります。
そのためもあって十分なタンパク質を摂取することが必要なのですが、筋トレも必要な要素となります。筋肉がつく(大きくなる)というのはストレスに対する応答反応なので、筋肉を落とさないためにも十分な強度(8~12回程度で限界となる重さ)が必要になります。
皮下脂肪を落とすためとはいえ基本は変わりません。
しかし、筋トレも身体が慣れてくることを防ぐ為や皮下脂肪が減ってくると関節への負担も増す可能性が考えられることから変化の1つとして高回数のトレーニングも行っていくといいですね。
20~30回程度が限界になる重量でのトレーニングをすることで成長ホルモンの分泌を促すことも出来ます。成長ホルモンは脂肪分解に極めて重要なホルモンですので、基本を実行しつつ取り入れてみてください。
②インスリンの感受性を高くする
トレーニング後は筋肉のインスリン感受性が高くなります。インスリンは非常に強い同化作用を持っているので脂肪の合成にも一役買ってしまいますが、筋トレの後は筋肉へのグリコーゲンやアミノ酸の取り込みに作用しやすい為、筋トレによるインスリン感受性の向上は重要になります。
甘いものも運動後にとる方がいいというのはこの働きがあるためです。
③脂肪の分解を促進する
【筋肉の減少を防ぐ】のところでも少し触れましたが、筋トレをして成長ホルモン分泌が活発になると脂肪の分解も促進されます。
脂肪は、分解→運搬→燃焼という順番でエネルギーになるので、まず分解を促すとことが必要になります。
『有酸素運動は筋トレの後がいい』というのはこのためです。
オススメの筋トレメニュー
皮下脂肪を落とすために食事をコントロールしていると筋肉も落ちやすくなる為、ある程度重量を扱うことができ、物理的な刺激をしっかりとかけられる運動を優先すべきです。
関節の可動域を十分に使えるダンベルベンチプレスやチンニング、ショルダープレスなども合わせて行いたいとところです。
これらの種目をメインとしながら【①筋肉量の減少を防ぐ】にも記載した、成長ホルモンの分泌を促す為の高回数(20~30回)のトレーニングを単関節運動を交えてトレーニング終盤に入れていくことも効果的だと思います。
時間と頻度がポイント!有酸素運動について
皮下脂肪を効率よく落とす場合には組み合わせが大事なんですね!
石井 利幸監修トレーナーからのアドバイス
加圧インストラクター
そうですね!どちらか一方になるよりは両方のバランスが大切です。
有酸素運動の時間は時間と頻度がポイント
有酸素運動と聞くと『30分以上やら無いと意味ないでしょ?』とおっしゃる方がいます。
しかし、運動と関係がない時間でも消費されているエネルギーの約50%は体脂肪から供給されています。
有酸素運動のような比較的低強度の運動の場合、運動開始から20分ほどすると体脂肪から得たエネルギーが多く利用されるようになります。
これが30分以上やらないと意味が無いと思ってしまう理由です。
最近ではHIIT(ハイ・インテンシティ・インターバル・トレーニング)のような高強度できわめて短い運動などもあります。
基本的な有酸素運動は1回の運動時間と頻度がポイントとなります。
20~40分程度を毎日行っても構いません。時間帯は朝やトレーニングの後がおススメですが、心臓血管系の疾患をお持ち方などは朝早い時間帯は避けるようにしていきましょう。
しかし、男性が皮下脂肪を落とし、引き締まった身体を作る為には有酸素運動がマイナスに働く場合もあります。
そのためおススメは筋トレ後のみ実施、またはOFFの日のお買い物などで少し多めに歩くようにしていきましょう。
除脂肪メソッド ハンディ版
まずは取り組みやすいことから始めましょう
基本は優先順位どおりに行うことが最も効果的ですが、それよりも考えるべきは取り組む本人が続けられるかどうかという点です。
どんなに優秀な方法も続けなければ効果は得られません。
効果を求めることも欠かせないとは思いますが、まずは無理なく始められる程度からスタートしましょう!
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