長引きやすく辛いぎっくり腰をなるべく早く治すための正しい知識をご紹介します!ぎっくり腰になってしまう原因とは?安静にした方がいいの?ぎっくり腰を予防するには?などを徹底解説します。
ぎっくり腰の原因とは?
ぎっくり腰になりやすい人とは?
私はよくぎっくり腰になるのですが、なりやすい人とかいるのでしょうか?
神田 光浩監修トレーナーからのアドバイス
NESTA認定パーソナルフィットネストレーナー / TPI認定ゴルフフィットネスインストラクター
ぎっくり腰になりやすい人は、ある共通した3つの特徴がありますのでご紹介します!
物を持ち上げるには体を屈めなければいけません。体を屈めることによって、腰の負担は立っている時と比べて1.5倍になり、更には屈んだ状態で物を持つことで2.2倍となります。
つまり腰に負担がかかる姿勢で、重い物を持つことでぎっくり腰のリスクがグンと高くなります。
②座っている時間が長い人
座っている姿勢も腰への負担が掛かります。特に背中を丸めて座っていると、立っている時と比べて1.8倍の負荷となりますので、それを何時間も続けていれば、腰の筋肉もその状態を保つことも限界となり、ぎっくり腰になりやすくなります。
③ストレスを溜め込んでしまいやすい人
このようなストレスを抱えてしまう人は、自律神経のバランスが崩れてしまい、筋肉が緊張してしまっています。この状態が続けば、座っている人と同じように、筋肉の限界がぎっくり腰となります。
また、ストレスを抱えた心理状態では痛みをブロックをする体の働きを邪魔してしてしまうので、ぎっくり腰になりやすいと言えます。
ぎっくり腰を早く治す方法とは?
ぎっくり腰になったらとりあえず安静にしているのですが、もっと早く治す方法などありませんか?
神田 光浩監修トレーナーからのアドバイス
NESTA認定パーソナルフィットネストレーナー / TPI認定ゴルフフィットネスインストラクター
ぎっくり腰になると、ほとんどの人がベッドの上などでコルセットなどをして安静にしていると思うのですが、それでは痛みが長期化してしまい、逆に治るのが遅くなってしまう可能性があります。早めに治すにはいくつかの対処法がありますので、ご紹介します!
①アイシング
ぎっくり腰になると、痛みにより腰周りの筋肉が硬くなります。
これは筋スパズムと言って、腰を動かすと痛みを感じてしまうことから脳からの指令で筋肉を硬くしてしまう反応のことです。
この反応が続いてしまうと、ぎっくり腰には関係ない筋肉まで硬くなることで、血流不足となり、筋肉への酸素が行き渡らず、痛みの物質を出してしまいます。
この余計な痛みが長引く原因となるので、筋スパズムを防ぐために、アイシンングを行います。
アイシングは患部を冷やすことで、筋肉を硬くさせる痛みの感覚を抑える働きがありますので、筋スパズムの悪いスパイラルを断ち切ることができます。
②安静にせずできる範囲で動く
ヨーロッパやアメリカなどの急性腰痛ガイドラインにも「安静にしているよりもできる範囲で日常生活を送った人の方が仕事に早く復帰できる」ということが明らかにされています。
これは先ほどの筋スパズムを助長することにもなりますし、安静にしていることで、痛みを受け止めきれず、ストレスが溜まり、腰痛が余計に悪化しかねません。
できる範囲で日常生活を送り、「意外と動けるんだな」と思えられることでストレスから逃れられ、痛みが緩和されていきます。
【プロトレーナー解説】急性期の腰痛(ギックリ腰)の場合は安静が良いですが、腰が張ったり重だるい慢性的な腰痛の場合は運動をしないと改善されません。しかし、間違った運動は逆に悪化させてしまうこともあります。正しい運動とは、腰を動かさない様にするのでは無く腰から体を動かします。
③股関節周りの筋肉のストレッチ
腰に直接ストレッチを行うのは痛みを伴いますが、股関節の筋肉をストレッチすることで、関節的に腰周りの筋肉の緊張をする緩めることができます。
筋スパズムを防ぐことにもなりますし、無理のない日常生活のできることも増えるので、少し楽になってきたら、積極的に股関節周りの筋肉のストレッチを行うようにしましょう。
【専門家解説】股関節の筋肉の作用とは?腰痛などの痛み予防のためになぜ股関節が重要なのか?解説します。さらにストレッチやトレーニング方法についても解説します。股関節周りの筋肉をほぐす。ほぐした後は正しく刺激する。重心、軸を意識して扱うことで股関節の痛みは勿論、膝の痛み、腰の痛み、間接的には肩こりの改善にも繋がります。
ぎっくり腰を根本から治す方法・予防法
ぎっくり腰の再発が怖いのですが、ぎっくり腰を事前に予防する方法はあるんですか?
神田 光浩監修トレーナーからのアドバイス
NESTA認定パーソナルフィットネストレーナー / TPI認定ゴルフフィットネスインストラクター
ぎっくり腰の再発は不安ですよね。適切な方法を行えば辛いぎっくり腰を予防することはできます。
・正しい立ちしゃがみ方、屈み方
・正しい姿勢
・ぎっくり腰予防エクササイズ
①正しい立ちしゃがみと正しい屈み方
エクササイズで言えば、スクワットです。足を腰幅よりやや大きめに開き、顎を引き、背筋を伸ばしたまま、しゃがんでいきます。
立ち上がる瞬間に、お腹に力を入れて立ち上がるようにしましょう。
屈むというのは、洗面台で顔を洗うような姿勢です。
この際に背筋を伸ばし、背中が丸まらないというところは立ちしゃがみと同じですが、必ず意識して欲しいことは股関節を使って屈むようにすることです。
デッドリフトという筋トレのようなポーズです。
②正しい姿勢や動作を身につける方法
これは、姿勢や動作が脳にインプットされているため、意識して変えようとしても、元々あるプログラミングを脳は簡単に変更してくれないためです。
この間違ったプログラミングを新しいものに書き換える方法は、自ら正しい動きを繰り返すしかありません。
それを行うのがストレッチや筋トレどのエクササイズとなります。
ぎっくり腰を予防するエクササイズとは
神田 光浩監修トレーナーからのアドバイス
NESTA認定パーソナルフィットネストレーナー / TPI認定ゴルフフィットネスインストラクター
ぎっくり腰にならない正しい体の使い方を身につけるエクササイズには、適切な順番があります。
その姿勢の歪みの状態を改善させるために、硬くなっている筋肉をストレッチして、弱っている筋肉を鍛えながら、筋肉のバランスを整えることで、姿勢の歪みを改善させていきます。
その次に行うのが、背中が丸まらずまっすぐとした姿勢を維持できる、体幹の筋肉を鍛えることです。
特に腹筋と背筋がメインとなるのですが、順番としては、腰を包んで支える腹筋を鍛えた後に、背筋を伸ばす背筋を鍛えるようにします。
腹筋ばかり鍛えて背筋を鍛えることを忘れていませんか?ヒトの身体の構造は対になっており、腹筋と背筋はまさに互いに対を成すもの。両方を鍛えることの重要性を詳しく解説します。
先述した立ちしゃがみのスクワット、屈む動作のデッドリフトなどを行うことで、歪みなく正しく日常動作に必要な筋肉を鍛えながら、正しい動作も身につけていきます。
その他にも上半身との連動したエクササイズや、呼吸のエクササイズなどもとい入れることで、より確実に正しい動作を身につけることができるでしょう。
スクワットは動きがシンプルなので誰にでも取り組みやすいですが、実はそのフォームは奥が深く、間違って行う人が多いのです。スクワットを行って筋肉痛になった部位でフォームの正しさが分かるかもしれません。筋肉痛になる部位の特徴と回復方法も解説します。
正しい動作が身につく期間は?
その継続する期間は、最低で1年は必要だと言われています。
何十年もの間違った動作を書き換えるわけですから、数日で新しい動作を行えるようになるには、なかなか難しいのが現状です。
焦らず、地道に継続すること。
これを忘れずに正しい体の使い方を身につけて欲しいと思います。
なるほど、よく分かりました。ぎっくり腰になったら無駄に安静にしすぎず、無理のない範囲で日常生活を送りながら治します!
神田 光浩監修トレーナーからのアドバイス
NESTA認定パーソナルフィットネストレーナー / TPI認定ゴルフフィットネスインストラクター
そうですね!でも一番大切なのは予防です!そうならないように日頃から体の使い方を意識しておきましょう!
はい、エクササイズも頑張ります!
突然襲ってくるぎっくり腰の強烈な痛み。痛みが強くて横になれない方も多いですね。そんな時の痛みを軽減する寝方と、コルセットの効果的なつけ方、横になれないときの対処法をお伝えします。