腰痛の原因になる座り方!正しい姿勢を維持するストレッチも紹介!

監修者

神田 光浩

NESTA認定パーソナルフィットネストレーナー / TPI認定ゴルフフィットネスインストラクター

間違った座り方で座り続けると腰痛を引き起こす場合があります。どのような座り方が間違った座り方なのか?腰痛にならない正しい座り方とは?正しい座り方を維持するためのストレッチまで紹介します。

なぜ長時間も座っていると腰が痛くなるのか

デスクワークで何時間も座りっぱなしだと腰が痛くなった経験のある方も多いと思いますが、なぜ座り続けていると腰が痛くなるのでしょうか。

腰が痛くなる座り方とは?

仕事柄パソコン作業で長い時間座っていると腰が痛くなるんです。これにはどんな原因があるんですか?

神田 光浩監修トレーナーからのアドバイス

NESTA認定パーソナルフィットネストレーナー / TPI認定ゴルフフィットネスインストラクター

どうしてもデスクワークの方は、座り続けることで腰が痛くなりますよね。そもそも人間の骨格は座るようにはできていないんです。

え?!そうなんですか?!

神田 光浩監修トレーナーからのアドバイス

NESTA認定パーソナルフィットネストレーナー / TPI認定ゴルフフィットネスインストラクター

そうなんです。だから座るという姿勢は本来人間にとっては無理な姿勢なのです。

ほとんどの人は、座ることで骨盤の坐骨結節というお尻の頂点の部分が座面の上に乗り、骨盤は後ろへ倒れるように傾いてしまいます。

これによって、背中が丸まり、背中の上部を背もたれに掛けて、顎を突き出した姿勢でパソコンなどの作業をしがちです。

心当たりある姿勢ですね…

座っていると腰が痛くなる原因は?

この悪い姿勢をし続けることによって、腰の筋肉が引き伸ばされ続けます
すると、筋肉の間を通り酸素を運ぶ毛細血管が圧迫され、血流の流れが悪くなり、腰周りの細胞に酸素が適度に行き渡らなくなります。
これが続くことで、酸素不足となった腰の筋肉は危険信号として、痛みの物質を発散させ腰痛が起きてしまうのです。

その他にも、足を組んだり、左右どちらかのお尻に体重が偏って乗せられ続けることで、骨盤が歪み、腰に負担が掛かり、痛みを引き起こしてしまいます。

覚えておいてほしいのは、腰を丸めた姿勢は、筋肉以外にも、腰椎の間にある衝撃を吸収する働きのある椎間板にも負担をかける姿勢ということです。

それを放っておくと腰椎椎間板ヘルニアという腰痛になり、痛みだけでなく神経症状が出てしまい、脚の痺れや、重度によっては排尿機能障害をも引き起こす可能性があります。
ただの腰痛だと思って、座っている姿勢を軽く見てしまうと後々、取り返しの付かない状態になりかねませんので、今のうちに正しい姿勢を身につけておきましょう。

腰痛を防ぐ正しい座り方とは?

腰に負担をかけずに、なるべく楽に座り続けられる座り方とはどんな座り方なのでしょうか。そのポイントをご紹介します!

腰に負担の掛けない姿勢ってあるんですか?

神田 光浩監修トレーナーからのアドバイス

NESTA認定パーソナルフィットネストレーナー / TPI認定ゴルフフィットネスインストラクター

もちろんあります!背筋を伸ばして骨盤を立て、上半身をリラックスさせましょう!

なるほど!その姿勢を維持させる座り方のコツがあれば教えてください!

神田 光浩監修トレーナーからのアドバイス

NESTA認定パーソナルフィットネストレーナー / TPI認定ゴルフフィットネスインストラクター

分かりました!腰に負担の掛けない姿勢を作る座り方のコツを5つご紹介します!

①お尻を椅子の奥に深く入れる

椅子の座面に浅く座り、背もたれに寄りかかると、骨盤は後ろに傾き、背中が丸く、顎が出た姿勢となります。
これを防ぐために、お尻は座面と背もたれの間まで深く入れて座りましょう。
そのまま背もたれに寄りかかれば、ちょうど腰から背中の真ん中あたりを押されるような感覚になり、骨盤が後ろに倒れるのを防ぎ、背筋を伸ばした姿勢を作ることができます。

②体と机の隙間を無くすように近づく

深くお尻を入れ、背筋を伸ばした状態で椅子をなるべく机に近づけるようにしましょう。
あまり体が机から遠いと、パソコンを覗き込んだり、手を前に差し出しているせいで上半身が丸まってしまう可能性があります。
また、体を机に近づければ、自然と腕は机の上になりますので、重い腕を支えるための上半身の力がリラックスできることで、余計な緊張のない背筋を伸ばした姿勢を維持することができます。

③顎を引く

顎を真っ直ぐに引くことで、脊柱が連動して、骨盤を立てて座ることができます。
骨盤を意識して背筋を伸ばしてしまうと、過剰に腰を反らせてしまい、上半身が緊張して、余計に腰に負担を掛けてしまいまいますので、骨盤ではなく顎を引く方を意識しましょう。

④脚を開く

イメージは偉い戦国武将のようにドンと構えた姿勢です。女性は抵抗があると思いますが、脚を40度ほど開くことで体の土台が広がり、姿勢が安定します。

⑤足の裏は地面に接地させる

椅子が高かったり、脚を組んでいたり、つま先だけ地面に接地するような、足の裏全体が地面に接地しないような座り方だと、地面を踏ん張る力が体全体に伝わらないため、姿勢が不安定な状態になります。しっかり足の裏が地面に接した状態で座るようにしましょう!
どうしても足の裏が地面に付かない場合は、雑誌などで足台を作り、足を乗せると姿勢が安定します。

正しい姿勢になるためのストレッチ3選

正しい姿勢を維持するために、ストレッチで姿勢の歪みを解消させることも重要なことの一つです。正しく座れる姿勢を作るためのストレッチもご紹介します!

正しい座り姿勢になれるストレッチなどありますか?

神田 光浩監修トレーナーからのアドバイス

NESTA認定パーソナルフィットネストレーナー / TPI認定ゴルフフィットネスインストラクター

はい、座り姿勢を作る簡単なストレッチがありますので、ご紹介しましょう!

①お尻のストレッチ

お尻の筋肉が硬くなると骨盤が後ろに引っ張られてしまい、傾いてしまいます。座っていると、どうしてもお尻は常に体重が掛かり潰されている状態が続き、硬くなりやすい状態と言えます。
しっかりお尻をストレッチしておくことで、骨盤が後ろに倒れるのを防ぎましょう。

②肩周りのストレッチ

肩周りが硬くなると、肩が丸くなり、背筋全体も丸まってしまいます。
肩周りの筋肉をストレッチすることで、胸を張ったまっすぐな姿勢を作るだけでなく、上半身の無駄な筋肉の緊張がなくなり、骨盤を立てるスイッチである顎を引く動作が行いやすくなるのです。

③脊柱全体のストレッチ

脊柱が柔らかく動きやすい状態が作られないと、顎を引く動作も、骨盤を立てることも、背筋を伸ばすこともできません。
脊柱全体を柔らかく使えるようにしておき、いつでも背筋を伸ばせるように準備をしておきましょう。
また、このストレッチは背中や腰の筋肉を解し、血流を増加させる効果もあります。
これで、座り続けることで腰が張り、痛くなってきた時の簡単な対処ストレッチにもなりますので、ぜひお試しください。

これは効きそうですね!他にデスクでできるストレッチはありますか?

神田 光浩監修トレーナーからのアドバイス

NESTA認定パーソナルフィットネストレーナー / TPI認定ゴルフフィットネスインストラクター

はい、実は一番簡単なストレッチがあるんです。

長時間座っている人に必ずやってほしい対処方法

上記のような、日頃から続けていただきたいストレッチも重要ですが、もっと簡単な座り姿勢の負担をリセットする方法があります。
それは、立ち上がって背伸びをすることです。
立ち上がり背伸びをすることで、座る動作と全て逆の動作を行うことができます。
これにより、腰周りを中心とした全身の筋肉のアンバランスを整えて、腰への負担をリセットします。

また、腰だけに掛かった圧を解放させることで、椎間板への負担を軽減させることができたり、息を思いっきり吸えることで、酸素不足になった腰周りの硬くなった筋肉に酸素を大量に送流ことができ、すでに起こっている痛みの緩和にも効果的です。

これは簡単ですね!無意識にやっていましたが、次は息を吸うことを意識して背伸びをします!

神田 光浩監修トレーナーからのアドバイス

NESTA認定パーソナルフィットネストレーナー / TPI認定ゴルフフィットネスインストラクター

日頃からストレッチを続けて、常にいいコンディションで座っての仕事を効率アップしていただければ嬉しいです。