【プロトレーナー解説】ジムでも自宅でも簡単に取り入れることができ、様々な使い方のできるトレーニングチューブ。種類別のおすすめ種目とその効果について紹介していきます。
トレーニングチューブとは?筋トレに効果的なのか?
筋トレって言うとダンベルなどが頭に浮かぶんですが、チューブは効果的なんでしょうか?
守屋 直樹監修トレーナーからのアドバイス
健康運動実践指導者 NESTA-PFT
はい、もちろんです!特に初心者にはトレーニングチューブはおすすめですよ。チューブの特徴から解説しますね。
ダンベルのように重い器具を使用しないため安全に行うことができ、筋力に自身のない方やトレーニング初心者の方でも気軽に始めやすい筋トレです。
動きの自由度が高く、種目も豊富なため一本あれば全身鍛えることが可能です。
注意点としては強度を上げにくい点とゴムの劣化に注意が必要です。
やはり安全性が高い反面上げられる強度には限界があります。また、長期間使用しているとゴムが劣化し引っ張った拍子に切れてしまう場合があります。それほど高価なものでもないので、端の部分に切れ目が見え始めたりヒビが見え始めたら買い替えましょう。
トレーニングに使用するチューブにはいくつかのタイプがあります。
わっかの形をしたものをバンドタイプ、またループタイプと言います。主に両足を通し下半身を鍛える目的に使われることが多いです。
一本のひも状になっているひもタイプは汎用性が高く全身の種目を豊富に行えます。
両端に持ち手の付いたグリップタイプもあります。
ひもタイプを結びバンドタイプのように使うこともできますが結んだ部分が外れたり、その部分の劣化が早くなる恐れもあるのでひも、もしくはグリップタイプのものとバンドタイプのものを1つずつ持っておくとトレーニングの幅を大きく広げられます。
おすすめのトレーニングチューブ
守屋 直樹監修トレーナーからのアドバイス
健康運動実践指導者 NESTA-PFT
これらのトレーニングチューブを使ったエクササイズを次章から紹介します。
バンドタイプのチューブを使ったトレーニング4選
サイドウォーク(お尻)
背筋を伸ばし、お尻を後ろに引き中腰の姿勢のまま横へカニ歩きをします。足を開くときはバンドを広げるように、閉じるときはバンドに負けないよう動きをコントロールしましょう。
この動きを右へ5~10歩進んだら左へ同じ分戻ります。
動作中は常にバンドの張りを感じたままで行いたいので足の閉じすぎに注意してください。お尻がしまっていくのを感じましょう。
スクワット(下半身全体)
チューブをかけた状態で、足幅を一定に保ちながらスクワットを行います。チューブの収縮で足が閉じてしまうのに逆らいながら行いましょう。
普段のスクワットで膝が内側に入りがちの方のフォーム修正やX脚の矯正に効果的です。
レッグエクステンション(太もも前側)
膝を伸ばしつま先を天井に向けましょう。このときピンと伸ばし過ぎてしまうと膝への負担が大きくなってしまうので注意してください。
チューブの張りを感じながらゆっくりと膝を曲げます。片足ずつ10~15回行いましょう。
レッグカール(太もも裏側)
チューブの張りを感じながらゆくりと膝を伸ばします。こちらも片足ずつ10~15回行いましょう。
どの種目を行うときもチューブが緩んでいると十分な効果に期待できませんので注意しましょう。チューブの特徴である張りを感じながら引き締まった下半身を作りましょう。
グリップタイプのチューブを使った上半身のトレーニング種目5選
グリップタイプの場合はそのままグリップを握り、ひもタイプの場合は親指を外し手のひらに何周か回して握りましょう。
ローイング(背中)
チェストプレス(胸)
チューブの張りが足りない場合は片腕を前に伸ばしたままにし、片腕ずつ行いましょう。
サイドレイズ(肩)
肘が肩の高さまで上がったらゆっくりとおろしましょう。
アームカール(力こぶ)
同じ動きでも、手のひらを内側や後ろに向けた状態で行うことで少しずつ鍛える部分を変えることができます。
フレンチプレス(二の腕)
グリップタイプのチューブを使った腹筋のトレーニング種目4選
クランチ(腹直筋)
仰向けの姿勢で膝を90°に持ち上げます。足の裏にチューブをかけ、膝の部分で持った時に張りを感じるように調節しましょう。背中、肩甲骨回りが床から離れるくらいまで上半身を持ち上げます。
この種目はチューブを負荷としてではなく、動作のサポートとして使っているので腹筋が苦手な方にもおすすめな種目です。
チューブは補助にも使えるんですね!
守屋 直樹監修トレーナーからのアドバイス
健康運動実践指導者 NESTA-PFT
その通りです!
サイドベント(腹斜筋)
立位でグリップを握り、チューブを踏み固定します。仁王立ちの姿勢でチューブに十分張りを感じるように調整し、身体を横へ傾けます。脇腹に力を入れながら倒し、ゆっくりとまっすぐの姿勢に戻しましょう。
シーテッドツイスト(腹斜筋)
二つのグリップを両手を合わせるように持ち、足の裏にチューブをかけます。お腹をねじるように横を向き、チューブを引っ張ります。
クライマー(腹筋下部)
両足の甲にバンドをかけ、腕立て伏せの姿勢になります。背筋を伸ばしたまま片足ずつ膝をお腹に寄せチューブを引っ張ります。ゆっくりと足を揃え反対側も同様に行います。
グリップタイプのチューブを使った下半身のトレーニング種目3選
スクワット(下半身全体)
しゃがんだ姿勢のときに少し張りを感じるようにし、チューブの張りを感じながら立ち上がります。しゃがみなおす時もチューブの張りを感じながらゆっくとしゃがむようにしてください。
シングルレッグプレス(下半身全体)
チューブをかけた側の膝を身体に寄せたときに張りを感じるように調節をします。足の裏でチューブを押すように脚を伸ばします。ゆっくりと膝を寄せ、もとに戻します。
カーフレイズ(ふくらはぎ)
長座の姿勢で腰が丸まってしまう方は片足ずつ行い、反対の足は膝を立てておきましょう。
グリップタイプだけでも下半身を鍛えることは出来ますが、バンドタイプがあると種目の幅が広がります。
守屋 直樹監修トレーナーからのアドバイス
健康運動実践指導者 NESTA-PFT
上半身、腹筋はグリップタイプを中心に、下半身はバンドタイプを中心に使うなどして幅広いトレーニングを行いましょう!
自宅でのトレーニングにも活用しやすいチューブ。ダンベルと違い軽いためケガのリスクが少なく、負荷の調整もしやすいため男女問わず使いやすいトレーニンググッズです。そんなチューブを使ったトレーニング方法を、体の様々な部位別に解説していきます!