ハンマーカールの効果!部位やフォーム、コツ(重量や回数)を解説!

監修者

石井 利幸

加圧インストラクター

オルタネイト・ハンマーカールは上腕の前面を鍛えることができる、ダンベルを用いたトレーニングです。主に、上腕筋を鍛えることに効果があります。同時に、上腕二頭筋にも効果があります。前腕筋や手首の強化が期待でき、握力向上にもつながります。

ハンマーカールとはどんな筋トレ種目か?使用部位と効果

ハンマーカールはあまりやったことがないのですが、どんな種目ですか?

石井 利幸監修トレーナーからのアドバイス

加圧インストラクター

ハンマーカールは前腕(上腕も使う)を鍛える為に効果的な筋トレ種目です!

ハンマーカールとは?

ハンマーカールとは手首をニュートラルポジション(手の平同士が向き合っている状態)のままカール動作を行う種目です。
名前の通り、ハンマーを打つような動きになります。

肘関節の屈曲動作(肘を伸ばした所から曲げていく動き)になるので、上腕二頭筋も使いますが、腕橈骨筋上腕筋を狙って行うのが一般的です。

使用部位と効果

使用部位は前述した通り、上腕二頭筋、上腕筋、腕橈骨筋となります。
それぞれの筋肉の主な機能は以下の通りです。

・上腕二頭筋:肘関節の屈曲、前腕の回外、肩関節屈曲の補助
・上腕筋:肘関節の屈曲
・腕橈骨筋:肘関節の屈曲、回外位から安静位までの前腕の回内、回内位から安静位までの前腕の回外

上腕二頭筋は肘関節と肩関節を跨ぐ、二関節筋なので肩を動かすときも補助筋として働きます。
また上腕二頭筋は前腕の回外をすることで完全収縮しますので、この辺りを押さえておくとハンマーカールにおいて狙った部分を効果的に鍛えることが可能になると言えます。

この後に説明する、フォームなどを深く理解する為にしっかりと覚えておきましょう!

ハンマーカールの基本的なやり方とフォーム【ダンベルカールとのやり方の違いは?】

肘を曲げるという単純な動きにもこれだけ色々なことがあるんですね!

石井 利幸監修トレーナーからのアドバイス

加圧インストラクター

はい!一見複雑ですか、これを頭に入れてやることはシンプルに考えるといいですよ!

ハンマーカールの基本フォーム

1.大腿部に手の平が向くようにダンベルを両手に持ち、軽く膝を曲げて立ちます。 

2.息を吐きながら、肘を曲げきったところで親指が肩の方を向くようにします。

上腕と肘は体側からあまり離さないようにします。前腕の回旋が入らないように行うようにしていきましょう。また肩をすくめたり、背中を反らせたりしないように注意が必要です。

以上が基本フォームと注意点になります。

ハンマーカールとダンベルカールとの違いは何か?

先ほど上腕二頭筋の機能でも触れましたが、上腕二頭筋は回外という前腕部分を外側に向けて回旋させることで最大収縮となります。

そのため、回外した状態で行うダンベルカールは上腕二頭筋への負荷が高くなります。

一方、ハンマーカールは回外はせず、前腕がニュートラルな状態のまま行う為、上腕二頭筋の収縮が少なくなります。そのため上腕筋や腕橈骨筋への負荷がかかりやすくなります。

以上のようにダンベルカールとハンマーカールの1番の違いは、前腕の回旋があるかどうかによって上腕二頭筋への負荷が大きいか?少ないか?になります。

ハンマーカールの重量設定・回数・インターバル

ハンマーカールのやり方とダンベルカールとの違いはわかりました。ところで重量や回数はどうすればいいですか?

石井 利幸監修トレーナーからのアドバイス

加圧インストラクター

ではこれから重量や回数とその考え方について説明していきます。

◯重量・回数の目安
前腕にある腕橈骨筋や上腕二頭筋などは拮抗する上腕三頭筋と比較して高回数に反応しやすいといわれている為、ハンマーカールも高回数で実施している方をよく見かけます。

腕橈骨筋や上腕二頭筋の筋肥大を狙うにはいいかもしれませんが、上腕筋は小さいですが羽状筋ですので上腕三頭筋同様、ある程度高重量が必要であることも覚えておきましょう。

その為ハンマーカールを行うときは高回数の日(12~15回)高重量の日(6~10回)を交互に行うことをオススメします。

また、筋トレ中級以降の方は反動を使って挙げるように行う日を設けてもいいと思います。(降ろすときはコントロールする)
この方法は負荷が大変大きいので頻繁に行うことは避けるようにします。また反動を使うような重量の場合、握力が先に疲労することもありますので、ストラップなどのトレーニングギアも上手に活用してみてください。

◯インターバル
インターバルについては、高回数の日は45~60秒程度高重量の日は90秒~2分程度とるようにしてみてください。

ハンマーカールの効果を上げるためのコツと注意点

違いはわかりました!具体的にハンマーカールの効果を上げるには何を気をつければよいでしょうか?

石井 利幸監修トレーナーからのアドバイス

加圧インストラクター

ではこれから、ハンマーカールを効果的に行うポイントを紹介します。

肘の固定して行う

上腕二頭筋は肩関節も跨いでいる為、肩関節の屈曲補助の役割もあります。
そのため、ハンマーカールのフォームに不慣れなうちに肩関節の屈曲も入ってしまうような重さで行うことはハンマーカールの狙いから外れてしまう事があります。
初めは肘を軽く固定した状態で上げられる重量で行うようにすることをオススメします。

※上腕筋は羽状筋で力が強い為、反動を使うような重さを利用することもあります。

身体をやや前傾させて行う

上半身をやや前傾させて行うことで、負荷が抜けにくくハンマーカールを行うときのポイントとなります。

身体が慣れないように変化をつける

先ほどの重量設定や回数のところでも触れましたが、高回数の日や高重量の日を分けて行うことも身体への慣れを防ぐ為に有効です。
身体の変化はストレスへの応答反応ですので、身体がトレーニングに慣れてしまいストレスがかからなければ変化も少なくなってしまいます。
前腕の強化の為にハンマーカールを取り入れる方もこの後ご紹介するバリエーションもトレーニングメニューを変更する際の参考にしてください。

ハンマーカールのバリエーションは?

ハンマーカールのバリエーションを教えてください!

石井 利幸監修トレーナーからのアドバイス

加圧インストラクター

はい!では以下にハンマーカールのバリエーションをご紹介します!

ケーブルハンマーカール

名前の通り、ケーブルを使用して行うハンマーカールです。

ケーブルマシンは常に一定の張力がかかる為、負荷が抜けにくく、タイムアンダーテンション(=1セットにかける時間の長さのこと。以下TUT)を維持するのに効果的です。

TUTが長いと筋肥大効果など筋トレの効果が高くなります。特に高回数で行うときはTUTも重要ですので、ケーブルでのハンマーカールはオススメです。

ロープのアタッチメントを使用するので片手ずつで行うワンハンドケーブルハンマーカールもオススメです。片手ずつ行う場合、一方が動作しているとき、もう一方は休んでいるので、インターバルには注意しましょう!

EZバーリバースカール

リバースカールとはオーバーグリップでバーを握って行うトレーニングです。
通常のオリンピックバーやストレートバーでは手首への負担が大きいためEZバーで行うようにしましょう。
ハンマーカールと同じく前腕の回外動作が起こらないため、前腕や上腕筋へのトレーニングもおすすめです。

EZバーはケーブルアタッチメントのものもありますので、ケーブルリバースカールもEZバーで行うと手首への負担を減らして実施することが出来ます。

プリーチャーカール(ダンベルorEZバー)

プリーチャーカールとは専用のプリーチャーベンチ、またはアジャスタブルベンチの角度をつけて行うトレーニングです。プリーチャー台に肘を乗せて行う為、肩関節屈曲方向の負荷が少なくなります。そのため上腕筋へのストレスが高くなります。

プリーチャーベンチでのワンハンドハンマーカールやEZバーリバースカールも非常に有効な種目となります。

石井 利幸監修トレーナーからのアドバイス

加圧インストラクター

たくましい前腕を作るのにハンマーカールはとても効果的な筋トレ種目ですのでぜひ行ってください。マンネリ化した場合は上で紹介したバリエーションを行うことでモチベーションを高く維持して前腕の筋トレを行うことができますよ。