ダンベルカールの効果とやり方のポイント【プロトレーナー解説】

監修者

福山 宏

NSCA認定パーソナルトレーナー JFTA認定ファンクショナルトレーナー

【プロトレーナー解説】上腕二頭筋を鍛える代表種目「ダンベルカール」の効果、鍛えられる筋肉、そして、ダンベルカール(アームカール)のバリエーション種目を紹介します。

ダンベルカールの効果とは?

腕をもっと太くしたいです!

福山 宏監修トレーナーからのアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー JFTA認定ファンクショナルトレーナー

たくましい腕、かっこいい腕で連想するといえば、盛り上がった力こぶ、そして、ぐっと隆起した二の腕の後ろ側。これをイメージしますよね。

ここでは、たくましい力こぶを作る上腕二頭筋のトレーニングを紹介します。
腕を鍛える筋トレは数多くあります。そして、特に力こぶの筋肉「上腕二頭筋」を鍛える種目といえば、何と言ってもアームカール(ダンベルカール)ですね。

ベーシックなダンベルカールは、動作も単純で簡単です。ダンベルやペットボトルなどがあれば、自宅でも暇なときにできるという嬉しい利点もあります。筋トレ初心者にも手軽に取り組むことができ、効果も見えやすい種目なのでおすすめです。

アームカール(ダンベルカール)で鍛えられる筋肉

アームカールは肘関節を曲げる動作に負荷をかけます。単一の関節のみを動かす種目(アイソレーション種目)なので、特定の部位を重点的に鍛えることになります。
アームカールで重点的に鍛えられる筋肉は、力こぶの筋肉「上腕二頭筋」、そしてその内部の上腕筋です。
ダンベルカールのバリエーション種目をやることで、肩の筋肉で「三角筋」の前部、加えて、前腕の外側にある「腕撓骨筋」も補助的に鍛えることもできます。

福山 宏監修トレーナーからのアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー JFTA認定ファンクショナルトレーナー

バリエーション種目については後述します。

次に基本的なダンベルカール、バリエーション種目とそのポイントを説明してます。

ダンベルカール(アームカール)のやり方とポイント

アームカールは「腕を太くしたい」という方には欠かせないトレーニングです。その上でトレーニングを効果的に行うために、知っておくべきポイントがいくつかあります。

例えば、アームカールではトレーニングをする時の「手のひらの向き」によって、効かせる筋肉が微妙に違ってきます。狙った筋肉を的確に刺激し、自分が目指す肉体をより正確に実現するためには、動作中は「手のひらの向き」、肩甲骨の位置、重心の位置、といった細かいポイントまで押さえておくとより効果的にトレーンングを進められます。

動作中の姿勢について

基本的にこの記事で紹介する種目については、姿勢のポイントは同じと考えてください。

まず、肩幅程度に両足を開いて立ちましょう。この時膝、股関節は軽く緩めておく感じです。あまりロック(固まって、ガチガチな状態)してしまわないように、適度にリラックスしておきましょう。

動作が始まった時の意識は、地面からの反力をもらうイメージです。脚から丹田(おへその下の奥あたり)、背中、前鋸筋を通って肩甲骨あたりから腕が伸びている感覚で、小指側に力を入れて体全体で支えるようにして、持ち上げます。

この後紹介するスクリューカール、ハンマーカールでもほぼ同じ意識で行いましょう。

ダンベルカールのやり方

1.両手にダンベルを持って、手の甲を後ろ側に向け、肩は落として脱力しておく。
2.胸を張った状態を維持して、片方の肘を曲げてダンベルを持ち上げる。
3.肘をゆっくり伸ばしダンベルを下ろす。

4.この動作を交互に行う。

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留意点
・動作の最初に息を吸う
・上腕二頭筋を収縮させるのを意識する
・動作の最後に息を吐く
・一気に下ろさず動作はゆっくりを心がける

フォームが崩れてしまうと、上腕二頭筋よりも前腕や肩に効いてしまいます。正しいフォームを心がけましょう。
小指側から、肘を通って、肩甲骨あたりまで、一本の線に力を通すイメージでやると良いでしょう。

重さ・回数について|初心者は10kg×10回から目指そう!

重さはどのくらい扱えるといいんですか?

福山 宏監修トレーナーからのアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー JFTA認定ファンクショナルトレーナー

初心者であれば男性であっても片手に10kgのダンベルを持ってダンベルカールを行うのは簡単ではありません。まずは10kgを10回行えるようになるといいですね。

筋トレ全体に言えることですが、重さや回数は筋トレを行う目的によって変わります。
目的ごとの重さ・回数は以下の通りです。

筋力アップが目的:6RM(6回ギリギリ行える重量)以下で3セット以上。セット間インターバルは2分程度と長めに。
筋肥大が目的:8〜12RMで3セット以上。セット間インターバルは1分程度。
筋持久力アップが目的(引き締めたいなども):15RMで3セット以上。セット間インターバルは30秒と短めに。

たくましい腕にしたいのであれば8〜12回ギリギリ行える重さがいいんですね。

福山 宏監修トレーナーからのアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー JFTA認定ファンクショナルトレーナー

その通りです!

肘をしっかり固定した状態(正しいフォーム)で10kgを10回行えるようになれば腕はそこそこ筋肉がつき始めているでしょう。男性の平均は10kgくらいでしょう。
15kgを10回扱えるようになると中級者、20kgになると上級者と言っても良いかもしれません。

補足として

アームカールは座って行っても構いません。立って行う場合は、ダンベルを持ち上げる際に体幹を支える必要があります。しかし、座った状態では比較的腕の動作に集中することができます。

福山 宏監修トレーナーからのアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー JFTA認定ファンクショナルトレーナー

初心者の場合は座って行い、フォームを確認するのが良いですね。

ハンマーカールのやり方

福山 宏監修トレーナーからのアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー JFTA認定ファンクショナルトレーナー

アームカールのバリエーション種目1つ目、「ハンマーカール」です。

1.両手にダンベルを持って、手の甲をは外側に向け、肩は落として脱力しておく。
2.胸を張った状態を維持して、片方の肘を曲げてダンベルを持ち上げる。この時、手の甲の向きは変えないで、そのまま親指を上にして持ち上げます。
3.肘をゆっくり伸ばしダンベルを下ろす。

4.この動作を交互に行う。

留意点
・動作の最初に息を吸う
・怒り肩にならないように、肩甲骨は、下げて、肩の力を抜いておく
・上腕二頭筋を収縮させるのを意識する
・動作の最後に息を吐く
・一気に下ろさず動作はゆっくりを心がける

この種目では肩に力を入れがちになってしまいます。こうなると肩、僧帽筋に効いてしまい、終わった後も肩のこり、違和感が多く残ってしまいます。
こちらも言わずもがな、正しいフォームを心がけましょう。

肩甲骨の下あたりを起点にして肘から小指側に力を入れつつ、ダンベルを下からすくうように持ち上げると良いでしょう。

ハンマーカールの重さ・回数について

重さと回数についてはダンベルカールと同様です。

補足として

こちらも座って行っても大丈夫です。前腕の肘に近い根元あたりのディテールをもう少したくましくしたいというとき、補助的に役に立ってくれます。

スクリューカールのやり方

福山 宏監修トレーナーからのアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー JFTA認定ファンクショナルトレーナー

アームカールのバリエーション種目2つ目、「スクリューカール」です。

1.両手にダンベルを持って、手の甲をは外側に向け、肩は落として脱力しておく。
2.胸を張った状態を維持して、片方の肘を曲げてダンベルを持ち上げる。この時、肘が床と平行になるところで手の甲は下向き、それ以降上げきるまでに手の甲が内側に向くように、腕を肩の根元から捻るように持ち上げる。
3.戻す時は、先ほどと逆のように腕を戻しながら、肘をゆっくり伸ばしダンベルを下ろす。

4.この動作を交互に行う。

留意点
・動作の最初に息を吸う
・怒り肩にならないように、肩甲骨は、下げて、肩の力を抜いておく
・上腕二頭筋を収縮させるのを意識する
・動作の最後に息を吐く
・一気に下ろさず動作はゆっくりを心がける

正しいフォームを心がけましょう。

肩甲骨の下あたりを起点にして肘から小指側に力を入れつつ、ダンベルを下からすくうように持ち上げると良いでしょう。

スクリューカールの重さ・回数について

重さと回数についてはダンベルカールと同様です。

補足として

上腕二頭筋は鍛え上げていくと真ん中に線が入り、左右に二つ、別れたような形になります。この分け目をくっきりさせたい人はこのスクリューカールを活用することで効果が出やすいのです。

毎日が二の腕のトレーニング

この種目の他にもケーブルを使うもの、バーベルを使うものなどバリエーションがあります。慣れてきたらどんどんチャレンジしていくと、二の腕の変化を楽しめると思います。

また、二の腕のトレーニングとしてペットボトルを代用する種目がよく紹介されます。しかし、個人的にはそれ以外にも上腕二頭筋に効かせられる場面があると思います。

例えば、バッグを地面から持ち上げる、机をダンベルカールの要領で腰を入れて持ち上げるなど。日常の動作でも結構上腕二頭筋に効かせることができます。
ここでも大事なのは姿勢ですね。地面との関係を切らさないように体全体を使うことも、実は二の腕に効かせる大切なポイントとなります。

福山 宏監修トレーナーからのアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー JFTA認定ファンクショナルトレーナー

ではみなさん、普段のトレーニングで毎日の生活でかっこいい二の腕を作って行きましょう。

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