遅筋の鍛え方|正しい筋トレでダイエットにも効果的!

筋肉には、速筋と遅筋があります。速筋は瞬発的な力を発揮し、遅筋は長時間にわたって力を発揮する筋肉です。目的によって鍛え方が変わります。ダイエットをしたい方は、遅筋を鍛えるとよいとされています。この記事では、遅筋の鍛え方を紹介します。

ダイエットには遅筋を鍛えると効果的

遅筋は酸素を使って脂肪をエネルギーに変えます。ダイエットのターゲットである脂肪を優先的に使うので、遅筋を鍛えることで効果が出ます。筋トレでダイエットの効果を出すためには、遅筋の筋繊維を太くしていく必要があります。

遅筋とは、散歩をしたり軽いジョギングをしたりするときに使用される筋肉です。ゆっくりと長時間にわたって使われる筋肉です。遅筋を使った有酸素運動を続けると、脂肪がエネルギーとして燃焼される割合が高くなります。脂肪が燃焼されるので、スレンダーで引き締まった体に変わっていきます。遅筋は、赤筋ともいわれ、疲労しづらく、長時間動かし続けることができます。

有酸素運動を行うことで、遅筋を鍛えることができます。有酸素運動は、酸素を体に取り込みながら行います。酸素は脂肪を燃やす燃料になるため、有酸素運動がダイエットに効果的なことがわかります。

一方、短距離走などの無酸素運動は、エネルギー源として酸素を使用せず、筋肉にあるグリコーゲンを使用します。速筋は鍛えられますが、ダイエットにはあまり効果的ではありません。
有酸素運動は開始後20分が経つとエネルギーとして脂肪が糖より使われる割合が高くなるため、20分以上は行うようにしましょう。6割くらいの力で30分程度の有酸素運動をすることがおすすめです。

遅筋の鍛え方|RM(レペティション・マキシマム)を知る

筋トレのメニューには様々なものがありますが、どのメニューをこなしても速筋と遅筋を鍛えることができます。ざっくりと述べると、速筋は負荷が大きく、回数が少ないトレーニングで、遅筋は負荷が小さく、回数が多いトレーニングになります。

ダイエットに効果的な遅筋を鍛えたい場合、低重量の運動を持続的に行います。軽い筋肉の低重量状態を作り出して、遅筋を働かせるトレーニングです。ゆっくり持続的にといっても、実際にはどのくらい回数を繰り返したらいいか迷うかもしれません。そこで役に立つのが、レペティション・マキシマムという考え方です。レペティション・マキシマム(Repetition Maximum)は、その頭文字を取ってRM法とも呼ばれます。ある決まった重さに対して、何回反復して運動を行うことができるかによって、運動の強度を決める方法です。1回が限界の負荷を1RM、ギリギリ5回繰り返せる負荷を5RMというように表します。

速筋の増加を目的とするならば、6RM以下が目安になります。筋肥大を目的とするなら、5~14RMで、遅筋を鍛えることを目的とする場合は15RM以上が目安となります。つまり、15回以上繰り返して負荷をかけることのできる重さでトレーニングを行うと、遅筋が鍛えられるいうことになります。

遅筋の鍛え方|トレーニングメニュー

それでは、実際に遅筋を鍛えるためのトレーニングメニューに入っていきます。ここでは、全体的に遅筋を増やすことができるような鍛え方を紹介します。

四の字クランチ

まず、腹部を鍛えるトレーニングから紹介します。四の字クランチは、腹筋全体をバランスよく鍛えることができる体幹トレーニングです。お腹を引き締めたい人におすすめの鍛え方です。

四の字クランチは、床に仰向けになって、片足を90度に曲げ、もう片方の足をひざの上に載せます。両手を頭に添えて、肘を膝につけるようにして、上体をあげていきます。遅筋を鍛えるには、ゆっくりと15回以上行うようにしましょう。

バックエクステンション

続いて、バックエクステンションを紹介します。バックエクステンションは、背中の筋肉を鍛え、猫背の矯正にも効果があります。うつ伏せになって、手を頭の後ろで組みます。ゆっくりと上半身を起こし、あげきったところで1秒間静止しましょう。15回以上行うことで、遅筋が鍛えられます。

オルタネイト・ダンベルカール

オルタネイト・ダンベルカールは、15回以上できる重さのダンベルで行いましょう。

レッグ・エクステンション

レッグ・エクステンションは、チューブを使ったトレーニングです。15回以上行える負荷で行いましょう。

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遅筋の鍛え方|プロテインの摂取

筋肉は、速筋であっても遅筋であっても、タンパク質でできています。いくらトレーニングを行っても、タンパク質が不足していては、筋肉が増加しにくくなってしまいます。

タンパク質は食事で補うことが理想的ですが、1日に必要なタンパク質の量は、体重1kg当たり1gとされています。体重60kgの人だと、1日60gものタンパク質を摂取する必要があります。さらに、筋肉を増加させたいと思う人は、より多くのタンパク質が必要になります。ただし、どんなに多くても体重1kg当たり2gまでとしましょう。それ以上の摂取量は腎臓に負荷をかけてしまいます。

タンパク質は肉や魚、大豆製品や乳製品に多く含まれていますが、毎日、必要な量を食事だけで摂取することは難しいです。しかし、プロテインを摂取することで、不足したタンパク質を補うことができます。

プロテインには、様々なものが販売されています。ホエイプロテインとカゼインプロテインは、牛乳を原料としています。ソイプロテインは、大豆を原料としています。基本的には、どのプロテインを摂取してもかまいませんが、タンパク質の含有量に注意して選択しましょう。

プロテインを摂取するのに重要なのは、タイミングです。一般的に、トレーニング後の45分以内が最適とされています。遅筋を効果的に鍛えるには、遅筋トレーニングを行った後、45分以内にプロテインを摂取するようにしましょう。また、プロテインは就寝前に飲むことで、疲労回復の効果があるとされています。

遅筋の鍛え方|食事

筋肉をつける上で、食事はとても大切なものです。筋肉の材料となるのはタンパク質ですから、牛肉、豚肉、鶏肉などの肉類、魚類、卵や牛乳などをしっかりと食べましょう。また、動物性のタンパク質と植物性のタンパク質を組み合わせると、アミノ酸のバランスがとれて、良質な筋肉の形成に役立ちます。

次に、筋トレを行うために必要な炭水化物が必要になります。炭水化物を摂取しないと、エネルギーが生じませんので、ご飯、パン、麺類などの炭水化物もしっかりと摂取しましょう。また、炭水化物を同時に摂取することで、タンパク質の吸収を高める働きが期待できます。

脂肪はダイエットの大敵のように思われがちですが、脂肪をとらないと、筋肉の肥大に悪影響をおよぼすことがわかっています。脂肪も忘れずに食事で摂取するようにしましょう。

また、筋肉にとっては、ビタミンやミネラルも大切です。筋肉を直接作るのはタンパク質ですが、ビタミンやミネラルも筋肉の発達に影響を与えています。ビタミン、ミネラルは、体の様々な機能を調整していますので、健康にとってもとても大切なものです。タンパク質、炭水化物、脂肪、ビタミン、ミネラルとバランスのよい食事を心がけましょう。

効果的な遅筋の鍛え方を覚えよう

遅筋の鍛え方は、ゆっくりと持続的に筋肉に負荷をかけるということです。速筋ではなく、遅筋を鍛えたいと思っている方は、まず、そのことを念頭に置いておきましょう。

筋トレというと、重たい負荷をかけて、急いでやることで、効果が出るというイメージがあるかもしれませんが、それは遅筋には当てはまりません。ゆっくりと長く続けることで、徐々に効果が現れてくるものでもあります。遅筋を鍛えたい方は、焦らず、腰を据えて、取り組みましょう。

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