筋肉量が増えるというのはどういうことか?

編集部

太い腕などたくましい身体に憧れるんですが、そもそもなぜ筋トレをすることであんなに身体が太くなるんでしょうか?

千陽 ハーヴェイ 監修トレーナーからアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー

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お、鋭いことを聞きますね。筋肉量を増やすとはどういうことか?そのメカニズムを知ればより筋トレの効果を高めることができるでしょう。具体的な筋肉量を増やす方法もこの記事で紹介しますね。

筋肉というのは、1本1本の細い「筋繊維」が束になって作られています。

この筋繊維というのは、必ずしもすべてが一緒に動いているわけではありません。運動中でも休んでいる筋繊維もありますし、運動習慣のない人の筋肉には、全く使われていない筋繊維というのも存在します。

筋トレなどの運動をすると、この筋繊維の稼働率が徐々にアップしていきます。その結果高重量を扱えるようになっていくわけですが、今ある筋繊維がフルに鍛えられていくことによって、徐々に1本1本の筋繊維が太くなっていくのです。これが、いわゆる「筋肉量が増える」という状態です。

編集部

なるほど。筋肉量が増えるというのは筋繊維の本数が増えるわけではないのですね。

千陽 ハーヴェイ 監修トレーナーからアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー

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そういうことです!

筋肉量を増やすメリットとは?代謝がアップする!

こうして筋肉量が増えていくことで、体にどんな変化が起こるでしょうか。

まず単純に、筋肉量が増えれば持久力や瞬発力といったパワーが大きく底上げされます。またそれだけでなく、筋肉量が増えることでそれらが消費するエネルギーも増えていくわけです。このエネルギーの消費を代謝と呼びます。

筋肉量が増えて代謝がアップすると、今までエネルギーが有り余って脂肪となっていた体が、徐々にその脂肪を消費するようになります。その結果、運動時以外でも脂肪を燃焼しやすい「痩せやすい体」が完成するのです。

基礎代謝について

ヒトの1日の代謝は、「基礎代謝」+「運動代謝」の合計になるのですが、この前者の基礎代謝という言葉は聞いたことがあるでしょう。基礎代謝についてもう少し詳しく見てみます。

基礎代謝とは、次のように定義されています。
『何もせずじっとしていても、生命活動を維持するために生体で自動的に(生理的に)行われている活動で必要なエネルギー』

ヒトは1日で特に活発に運動をしなくても心臓をバクバク鼓動させて全身に血液を流したり、モノを見たり聞いたり、考えたりするために脳を動かすのにエネルギーを必要とするのです。これが基礎代謝であり、平均的な男性であれば約1500kcal、女性は約1200kcalになります。ヒトって結構燃費が悪いですよね。

そしてこの基礎代謝の数字を見ると推測できるように、基礎代謝は1日に消費するカロリーの割合が運動による代謝より割合が大きいのです。基礎代謝が約70%で、運動によるカロリー消費は約20%になります。つまり、基礎代謝を上げることがダイエットや痩せやすい身体につながる理由はここにあるのです。

基礎代謝の内訳についてもう少し見てみましょう。基礎代謝の内訳は以下のようになります。

臓器・組織比率
骨格筋22%
脂肪組織4%
肝臓21%
20%
心臓9%
腎臓8%
その他16%


【参考文献】
加齢とエネルギー代謝(e-ヘルスネット)

これらの中で自身の力で変動可能なのは骨格筋と脂肪組織のみです。つまり、筋肉をつけることは基礎代謝を上げるためのキーファクターとなるのです。

千陽 ハーヴェイ 監修トレーナーからアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー

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安静時の状態で、筋肉は0.5kgで約5〜6kcal消費します。比較的に少ない数字ですが、トレーニングによってダメージを受けた筋肉は修復される際にさらにカロリーを消費します。そのため、筋肉が多いほど、基礎代謝が高くなります。

筋肉量を増やす方法

筋肉量を増やすのに最適なのは「筋トレ」

筋肉量が増えることで、単純に体脂肪が落ちやすい体になるということはわかりました。

それでは、筋肉量を増やすにはどんな運動が一番効率的でしょうか?それが、冒頭で紹介したボディビルダーが取り組んでいる「筋トレ」です。

筋トレのメリットは2つあります。まず1つ目は、目的に応じて簡単に負荷が調整できるという点です。筋肉量を増やしたい、あるいは筋肉の持久力を上げたいといったそれぞれの目的別でトレーニングができます。

そして2つ目は、特別な器材がなくてもできるという点です。ダンベルやバーベルがなくても、自宅にあるものや自分の体1つでできるというのも、筋トレの大きな魅力と言えます。動員する筋肉量やその効果の大きさから筋トレ種目BIG3の1つと呼ばれる『スクワット』は自重で行うことができるのでぜひ行ってみてください。


食事は筋肉量を維持するために重要

筋肉量をつけるためには筋トレや運動だけでは不十分です。食事、特にタンパク質(プロテイン)の摂取は必須です。
タンパク質は三大栄養素の1つであり、身体にとって非常に重要な役割を果たします。髪の毛や爪先もタンパク質でできています。そして筋肉もタンパク質で出来ており、体内に取り入れるタンパク質の量が少ないと、身体は筋肉を分解してタンパク質を作り出し、不足している部位に回してしまうのです。結果、基礎代謝が低下してしまいます。タンパク質が食事で不足することは避けなければなりません。

1日に必要なタンパク質の量は『体重1kgあたり1g』です。体重が60kgであれば、1日に60gのタンパク質を摂取しましょう。

日本人の平均的な食事は約60%が糖質であり、タンパク質が不足しがちです。なのでプロテインなどを活用し、タンパク質を意識的に摂取するようにしてください。

筋肉量を増やすのに「有酸素運動」はNG?

体脂肪を落とすという目的であれば「有酸素運動」もありますね。しかし、有酸素運動は筋肉量を増やすという場合にはあまり積極的に行わない方がいいとされています。

その理由は、有酸素運動の性質にあります。

ジョギングやマラソンなど比較的長時間かけて行う運動は、体内にあるエネルギー資源だけではなく、筋肉を分解して作るエネルギーも使用してしまいます。そのため、2時間3時間などの有酸素運動を行うと、かえって筋肉量が落ちてしまうという場合があるのです。

有酸素運動自体に脂肪燃焼効果があるため、ダイエット目的ではオススメです。しかし、筋肉をつけて理想的なボディラインを作りたいという場合は、有酸素運動の運動量には気をつける必要があるでしょう。

人によっては、有酸素運動を行うと、空腹感が増し食欲が増えてしまったり、疲労で運動以外の時間の身体活動が極端に減ってしまい、結果1日の代謝が普段よりも下がることになってしまうという、といった逆効果になってしまう場合もあります。

千陽 ハーヴェイ 監修トレーナーからアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー

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自分の体調や食欲、睡眠などしっかり観察しながら、有酸素運動を無理のない範囲で取り入れていくようにしましょう。有酸素運動は長時間行えば行うほど結果がでる、というものではないのです。

有酸素運動が筋肉を分解するメカニズムは、以下の記事に詳しく解説してあります。ぜひ参考にしてください。

コツを押さえてダイエットに活用しよう!

効率的に筋肉量を増やしたい場合は、以下の2つのコツを参考にするといいでしょう。

①しっかりご飯を食べる

炭水化物・タンパク質・脂質といった3大栄養素をしっかりとらないと、筋肉量は増えません。1日3食の食事をしっかり取りましょう。

中でも、1日のタンパク質摂取量は自身の運動強度に合わせて「体重1kgあたり1.2g〜2.0g」を目安に食事メニューを考えましょう。

②有酸素運動よりも筋トレを優先に行う

週3〜5日の筋トレに加えて、1分間の心拍数120〜140の間の運動強度で、20〜30分、週2回程度の有酸素運動がオススメです。

千陽 ハーヴェイ 監修トレーナーからアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー

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筋肉量が増えることで、体の脂肪がつきにくくなります。それだけでなく、筋肉によって体のラインが整い、メリハリの効いた美しい肉体へと近づくことができるでしょう。

健康的で引き締まった身体を手に入れたいという方は、ぜひ筋トレなどで筋肉量アップを目標にしてみてください。

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