もしも2ヶ月で腹筋を割るなら、何をしたらいいでしょうか?シックスパックを手に入れるためには腹筋の肥大化だけでなく、皮下脂肪を落とすなどいくつかのポイントがあります。正しい食事の摂り方や筋トレの方法を解説します。
腹筋をシックスパックにするための3STEP
バキバキに割れたシックスパックってどうやったら手に入るんですか?
小川 雄翔監修トレーナーからのアドバイス
日本トレーニング指導者協会の資格(JATI-ATI)保持者。パーソナルトレーナーとして科学的根拠に基づいた指導が得意。
シックスパックは簡単ではありませんが、しっかり効率良くやれば決して難しくありません。まずは「腹筋とは何か?」その性質を知りましょう。
そして一般的にシックスパックと呼ばれる部位にあたるのは腹直筋なのですが、この筋肉は、4つや6つなど人それぞれ割れ方に個人差はありますがもともと割れています。しかし、それなのにお腹が割れていないということは、腹筋が脂肪で隠れてしまっていることと、腹筋自体が筋肥大していないことが原因としてあげられます。
そのため、シックスパックを作り上げるためには、脂肪の燃焼と腹筋の筋肥大の両方を行う必要があるわけです。具体的には、以下のような3STEPを踏むのがオススメです。
STEP1:食事のコントロールをする
STEP2:筋トレで筋肥大と代謝アップを狙う
STEP3:有酸素運動
次からは、それぞれのSTEPでどんなことをすればいいのか具体的に見ていきましょう。
シックスパックを作る食事のコツ
① 炭水化物を減らしたり食材を変える
というのも、炭水化物に含まれる糖質は、タンパク質を使って筋肉を合成するのをサポートする役目があるからです。
しかし、現在ちょっとお腹がぽっこりしているという人は、普段炭水化物を摂りすぎていることがほとんどです。そのため、今食べている炭水化物の量を減らしたり食材を変えたりする努力は必要でしょう。
普段食べるものを変える時には、「GI値」を参考にするのがオススメです。糖質は体内(血中)に取り込むことで血糖値が上がります。血糖値が上がることによってインスリンを分泌しますが、これによって血糖値が上がり、結果として脂肪の分解が阻害されてしまうというデメリットがあります。
そして、GI値が高いほど血糖値が急上昇しやすいことを示しています。
そのため、ダイエット中は血糖値がゆっくりと上がる=低GI値の食材を選ぶのがいいでしょう。具体的には、玄米・ライ麦パン・全粒粉パン・そば などがあげられます。
皮下脂肪か内臓脂肪か?
上で紹介した低GI値の食事の摂り方などは、内臓脂肪を落とすには効率的です。
体脂肪には「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の2つがあり、後者の内臓脂肪は食事のコントロールによって比較的簡単に落とすことが出来ますが、皮下脂肪はそうはいきません。
皮下脂肪は落ちるのに時間がかかるため、単純に食事のコントロールだけでは、長続きせず失敗に終わってしまう可能性があります。次から紹介する食事の摂り方や、筋トレを実施してください。
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② たんぱく質を多く取る
小川 雄翔監修トレーナーからのアドバイス
日本トレーニング指導者協会の資格(JATI-ATI)保持者。パーソナルトレーナーとして科学的根拠に基づいた指導が得意。
例えば体重60㎏の人であれば、60gのタンパク質が必要になるのです。
・鶏肉:胸肉(皮なし)、ささみ
・豚肉:ヒレ肉
・牛肉:ヒレ肉、もも肉
・魚:鮭、アジ、カツオ
・豆:アーモンド、ミックスナッツなど
豆類で紹介したアーモンドやミックスナッツなどは、脂質も多く含みます。脂質と聞くとついつい警戒してしまいますが、そのほとんどが不飽和脂肪酸であり、体内で固まらない良質な脂質なのです。
脂質は三大栄養素にも数えられ、細胞やホルモンの材料にもなっていますから、適度に摂った方がいいわけです。
たんぱく質と筋肉の関係については、以下の記事に詳しく解説してあります。ぜひ参考にしてください。
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③ 様々な食生活ルール
1日3食しっかり食べる
小川 雄翔監修トレーナーからのアドバイス
日本トレーニング指導者協会の資格(JATI-ATI)保持者。パーソナルトレーナーとして科学的根拠に基づいた指導が得意。
過度な食事制限をしようとして食事を抜く人は多いです。しっかり3食、少しずつ摂りましょう。
アルコールの量を減らす
また、お酒の席では揚げ物や高カロリーのおつまみが多いので、それらを食べてしまう機会が増えてしまいます。
シックスパックを作る筋トレのやり方
① 高負荷で筋肥大+脂肪燃焼を狙う
「筋肉を強く太くする=筋肥大させる」ためには、6〜12回が限界な高負荷のトレーニングを行うようにしてください。自宅でのトレーニングがメインな方は、「ゆっくりと動作を行う」というのを基本にすることで負荷を高めることができます。
また、筋トレというのは無酸素運動であり、脂肪燃焼効果が高いというわけではありません。しかし、ハードな筋トレ後はしばらく体が酸素を多く取り込む状態が続き、結果として脂肪が燃焼されやすい状態になります。そのため、高負荷の筋トレによって代謝アップ+脂肪燃焼の2つを狙うことができるようになるのです。
「脂肪を燃やす=有酸素運動」という考え方が浸透していますが、腹筋を割るにはまず筋トレを重視して行うといいでしょう。
シックスパックを作る筋トレ
② オススメの腹筋トレーニング
プランク
腹直筋、腹斜筋、腹横筋全体を鍛えられるトレーニングです。動きはシンプルですが腹筋の筋トレでは非常に高強度で行えます。
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一度、自分のやり方が正しいか見直してみましょう。
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③ 腹筋以外の筋肉も鍛えよう
シックスパックのかっこいい体を作るのなら、腹筋だけにこだわらず、全身の筋肉を鍛えたほうが消費カロリーが増え、体脂肪が落ちるので効果的です。
スクワット
太もも、お尻の筋肉をはじめとして、下半身の多くの筋肉を鍛えられます。非常にサイズの大きい筋肉を鍛えられるので、トレーニング時の消費エネルギーや代謝アップを期待できます。
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シックスパックを作る有酸素運動は「早歩きのウォーキング」
そのため、もしも有酸素運動をするのなら、適度な強度を選択するのがポイントです。
そこでオススメしたいのが、やや早歩きのペースで行うウォーキングです。
少し息が上がりつつも周りの景色を楽しむ余裕があるペースのウォーキングが、最も脂肪を燃焼しやすいのです。時間は20分以上が目安と言われていますが、無理なく継続できる範囲で行うといいでしょう。
シックスパックの腹筋を作る最大の近道は「王道」にある
腹筋を割ってシックスパックを作るのには、体脂肪を減らす「除脂肪」と筋肉量を増やす「筋肥大」を同時進行させます。
そのためには、過度な食事制限や有酸素運動は逆効果になってしまう場合があるので、短期間で腹筋を割るなら「食生活」「運動」という非常にオーソドックスな方法を地道にやるのが一番です。
1つひとつのポイントを今のライフスタイルに取り入れつつ、ぜひ目標であるシックスパックの腹筋を手に入れてください。
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