筋トレとセットのように強調される有酸素運動ですが、目的によってこの2つの組み合わせ方は大きく異なります。あなたが筋トレ+有酸素運動で実現したいのは、筋肥大ですか?それともダイエットですか?その目的に合わせた、正しい組み合わせを解説します!
筋トレの目的は3つ
まずはじめに筋トレですが、筋トレの目的は以下の3つです。
・筋肉の持久力を高める
・筋肉を強くする
・筋肉のサイズアップ(=筋肥大)を図る
同じ大きさの筋肉でも発揮できる力と筋持久力は異なり、トレーニングはそれぞれの目的に合ったプログラムで行うことが効率的です。
例えば、目的別筋トレの負荷や回数は以下のようになります。
・筋持久力を高める:低〜中重量で12〜20回のハイレップ
・筋肉を強くする :高重量で1〜5回のローレップ
・筋肥大を図る :中〜高重量で8〜12回のミドルレップ
※レップとは「Repetition」(反復)の略語で、回数と捉えてください。
有酸素運動の目的は「脂肪燃焼、心肺機能を高める」
確かに有酸素運動に脂肪燃焼効果があることは事実ですが、有酸素運動の目的はそれだけではありません。
有酸素運動のやり方によって、目的は以下の2つに分類されます。
①脂肪燃焼
②心肺機能を高める
有酸素運動の種類
①と②の効果を得るために、まず有酸素運動には次の3つの種類があることを押さえてください。
・HIIT (High Intensity Interval Training)
・MIC (Moderate Intensity Cardio)
・LISS (Low Intensity Steady State cardio)
HIITとは簡単に言うと、高強度の運動と休憩を繰り返し行うトレーニングです。
MICはHIITに比べると強度が低い運動(心拍数が120〜140拍/分)と休憩を繰り返し行うトレーニングです。
LISSはウォーキングやサイクリング、ヨガなどの低強度の運動を行うトレーニングのことです。
①の脂肪燃焼を効果を得るためにはHIITが効果的で、②の心肺機能を高めるためにはMICやLISSが効果的なのです。
千陽 ハーヴェイ監修トレーナーからのアドバイス
NSCA認定パーソナルトレーナー
脂肪が燃焼されれば、体脂肪が下がり、心肺機能が高まれば普段リラックスしやすく疲れにくい体質に改善されます。有酸素運動の種類と頻度は、目的や個人の運動能力によって選択するといいですよ。
レジスタンストレーニング(筋トレ)も心肺機能を改善してくれ、脂肪の燃焼にも大変効果的です。時間的に限りがあるのであれば、筋トレを優先させることをお勧めします。
ダイエット目的の人は「筋トレ→有酸素運動」がオススメ!
1つ目の理由は「エネルギーを効率的に使うため」です。
筋トレには大量のエネルギーと筋力を消費します。有酸素運動を先に行ってしまうとその分のエネルギーを使ってしまうので、筋トレの効率が落ちてしまうのです。
2つ目の理由は「脂肪燃焼効果を高めるため」です。
脂肪燃焼というと有酸素運動が注目されがちですが、実は筋トレを行うと、その後しばらく体が脂肪を燃やしやすい状態になっているのです。
そこで筋トレ後に、同じく脂肪燃焼を狙える有酸素運動を行うことで、さらにダイエット効果を高めることができます。
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筋トレ+有酸素運動の組み合わせで人気なHIITもアリ!
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筋肥大には筋トレ後の有酸素運動は要らない?
結論から言うと、筋肥大には有酸素運動はほぼ必要ありません。
筋肥大では基本的に、8〜12回が限界の高負荷のトレーニングを繰り返します。この過程で、エネルギーが大量に消費されます。それに加え、食事も炭水化物や脂質、タンパク質をたくさん取って体全体を大きくすることが大切です。
そのためウォーミングアップなどを除き、有酸素運動を加えるよりも、食事や睡眠など生活面での改善を心がけましょう。
筋肥大は筋トレのセット間インターバルにも気をつけてください。詳しくは以下の記事に解説してありますので、ぜひ参考にしてください。
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目的に合わせて筋トレと有酸素運動をうまく組み合わせよう
自分にとって理想的な肉体を手に入れるために、筋トレと有酸素運動をうまく組み合わせて取り入れてください。
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