腹筋ローラーで腕が筋肉痛になるのは間違い!お腹に効かせる方法とは?

監修者

大小田 健介

ACSM/EP-C 加圧トレーニングインストラクター 健康運動実践指導者

腹筋ローラーで腹筋を鍛えたいのになぜ腕ばかりが筋肉痛になってしまうのか。その原因と腹筋ローラーをしっかり腹筋に効かせて、初心者でもできるだけ腕が痛くならないようにする方法を解説します。
正しいフォームで腹筋に効かせてトレーニングしましょう!

腹筋を鍛えたいのに腕が痛い!原因とは?

夏に向けて腹筋を割ろうと思い、腹筋ローラーを使い始めたんですが、なんだか腕が痛くて・・

大小田 健介監修トレーナーからのアドバイス

ACSM/EP-C 加圧トレーニングインストラクター 健康運動実践指導者

腹筋に効いてる感じはありますか?

いえ、腕ばかり筋肉痛になってしまいます。使い方が間違っているんでしょうか?

大小田 健介監修トレーナーからのアドバイス

ACSM/EP-C 加圧トレーニングインストラクター 健康運動実践指導者

そうですねぇ。正しいフォームでできていない可能性もありますので、なぜ腕が痛くなるのか原因を考えてみましょう。

腹筋ローラーで腕が痛くなる原因

さて、なぜ腹筋ローラーを使っているのに腕が痛くなり筋肉痛になるのでしょうか?

それはやはりフォームに問題がある可能性があります。

◯間違ったフォームのポイント①
フォームの問題として、腹筋ローラーをやるときに体重を腕にかけてしまい腹筋よりも腕立てをやっているような形になってしまい腕の筋肉が鍛えられてしまいます。

◯間違ったフォームのポイント②
さらに、腕を伸ばした状態から、腕で腹筋ローラーを戻そうとしてしまっていることも二の腕が筋肉痛になってしまって痛い!という状態に陥りやすいポイントです。

そもそも腹筋ローラーで二の腕が鍛えられるのもの?

そもそも腹筋ローラーは二の腕にも効果があります。
どれだけ正しいフォームで実践しようが、二の腕も腹筋と同時に鍛えられます。
ただし、やり方が間違っていれば二の腕ばかりが痛くなってしまいます。

正しい使い方をしても上半身全体が鍛えられますので、腕にも負荷がかかりますが、やはり正しい使い方で行えば腹筋の方が筋肉痛になりやすいです。

腹筋よりも腕が痛いならまずは正しいフォームでトレーニングしましょう。
正しいフォームでトレーニングすることで腕が痛いのは軽減され、目的の腹筋にしっかり効果が得られるようになるでしょう。

腕の痛みを和らげる腹筋ローラーの正しい使い方

腕を使いすぎていることが筋肉痛になっている原因だったんですね。ではどうすれば腹筋にもっと効果があるんでしょうか?

大小田 健介監修トレーナーからのアドバイス

ACSM/EP-C 加圧トレーニングインストラクター 健康運動実践指導者

それはやはりフォームを改善することで腕の痛みを和らげ、腹筋にしっかりと効かせるようにすることです。間違ったフォームを改善し正しいやり方をマスターし、目的の腹筋を目指しましょう。

では、さっそく腹筋ローラーの正しい使い方とフォームを解説していきましょう。
と言っても初心者のうちは頭で正しいフォームを理解しても少しは腕が痛くなります。しかし意識して腹筋ローラーを使ってるうちに身体の感覚が良くなってきますので、まずはしっかりと正しいフォームを意識するようにしましょう。そうすることで腹筋ローラーの効果が最大限得られるようになります。

腹筋ローラーの正しい使い方とフォーム|膝コロ

①床に四つんばいになります
②腰から押し出すように腹筋ローラーを転がしていきます
③猫背がキープできるぎりぎりの位置でストップします
④お腹に力を入れて身体から元の位置に戻ってきましょう

腹筋ローラーのポイント

◯ポイント1
②の時に腰が反らないように少し丸まったぐらいの姿勢を維持して転がしましょう。手首が返ってしまわないようにすることも気を付けましょう。
◯ポイント2
そして、④の時に腕から引き戻さないように気を付けましょう。
おへそを覗き込むような形でお腹に力を入れて戻るようにしましょう。
◯ポイント③
初心者の方は①から④までのやり方で、少し丸まった姿勢を維持しながら手首を返さずに、丸まったイメージで戻ってくるというフォームを意識して腹筋ローラーを使ってみましょう。

腹筋ローラーのトレーニング効果

腹筋ローラーで腕を使いすぎないためのフォームがわかって良かったです。腹筋ローラーは特にどんな効果が見込めますか?

大小田 健介監修トレーナーからのアドバイス

ACSM/EP-C 加圧トレーニングインストラクター 健康運動実践指導者

腹筋ローラーでは、普通の腹筋運動とは違った筋肉の使い方をするため比較的強度の高いトレーニングになります。お腹の引き締めや体幹の強化になりますよ。

強度は高い筋トレになるんですね。実際どれぐらいトレーニングするのがいいのでしょうか?

大小田 健介監修トレーナーからのアドバイス

ACSM/EP-C 加圧トレーニングインストラクター 健康運動実践指導者

そうですね。強度の設定や回数なども解説していきましょう。

腹筋ローラーの効果

腹筋ローラーは初心者から上級者まで正しい使い方で使えば、お腹の引き締めや体幹の強化に効果を発揮してくれます。

初心者の頃は膝コロ(膝をついた状態で行う)でもかなり腹筋が筋肉痛になり、効果があります。
上級者になってくると膝コロではあまり効果がなくなってきますが、立ちコロ(立った状態からスタート)することで上級者の腹筋にも効果をもたらしてくれます。

このように腹筋ローラーは初心者から上級者まで効果を発揮してくれるツールです。

腹筋ローラーで鍛えられる筋肉部位

◯腹直筋と腹斜筋
腹筋ローラーで鍛えられる主な筋肉は「腹直筋」と「腹斜筋」です。

姿勢を保つことで腹直筋全体が引き伸ばされるのを耐えながら力を発揮していくのと、腹斜筋は体幹を安定させ、骨盤の位置や肋骨の位置を保つ働きをしています。

これら腹直筋と腹斜筋が引っ張られながら力を発揮するので、普通の腹筋運動とは異なり筋肉にかかる負担は大きくなります。その為、腹筋の弱い初心者は、腹筋が耐え切れずに腕の筋肉で支えたり動かしたりしてしまいがちにあるのです。

◯背筋群
また、腹筋群が引き伸ばされながら力を発揮しているのと同時に、背筋群も同じように姿勢維持に関わります。
腹筋の力が抜けてしまうと背筋群にほとんどの力がかかってしまうため、腰痛を引き起こしやすくなります。

そして、二の腕が痛い場合は回数を減らしましょう。腕が痛くなってしまったら無理せず休むか回数を減らして、回復したらまた正しいフォームを意識してトレーニングしましょう。

腹筋ローラーの筋トレプログラム

では実際に腹筋ローラーで筋トレをするのにどれぐらいの頻度や回数を行えばいいんでしょうか

大小田 健介監修トレーナーからのアドバイス

ACSM/EP-C 加圧トレーニングインストラクター 健康運動実践指導者

強度が高い筋トレなだけに無理は禁物です。やりながら調整をしていけるよういくつかポイントをお伝えしましょう。

腹筋ローラーの筋トレプログラム

腹筋ローラーを使った筋トレとして基本にあげた「膝コロ」がありますね。
まずは「膝コロ」をきついと感じる回数行ってみましょう。

この時に、腕の痛みが強い場合や腰が痛い場合はその回数でストップします。
それまでできた回数を基準にもう1~2セット行ってみましょう。

だんだんできる回数が少なくなっても構いません。体力差が関係しますので、しっかりと正しいフォームが維持できる範囲で行いましょう。

腹筋ローラーは毎日やった方がよい?おすすめの頻度

腹筋ローラーでの筋トレは毎日やればいいというわけではありません。

腹筋ローラー初心者は、最初から頑張りすぎて挫折してしまう人も多いです。強度が高いトレーニングなので休息して回復させることで筋肉が強くなります。

ですので腹筋が筋肉痛になるくらい腹筋ローラーをしたなら、次の日筋肉痛になっていれば2日ぐらいは空けたほうが効率的。

腹筋ローラーは3日に一回くらいで十分効果があります。
毎日やってしまうとそれが返って二の腕の筋肉痛を引き起こしてしまったり、腰痛の原因になります。やりすぎず、適度に継続するという気持ちで腹筋ローラーに励みましょう。

膝コロで慣れたら強度を上げる

そして膝コロでのトレーニングが楽に感じてきたらさらに強度を上げていくことをおススメします。

初心者の頃は膝コロからスタートしますが、上級者になると立ちながら腹筋ローラーをする「立ちコロ」や、もっと上級者になれば、片手や片足でやる使い方、足でやるという使い方もあります。

このように腹筋ローラーの使い方は様々で、鍛えたい部位や負荷を変えたいときに使い方を変えて有効にトレーニングしましょう。

腹筋ローラーで腕を痛くしないために

初心者のうちはとにかく腹筋に意識をもって行うことが大切になります。
二の腕が筋肉痛になってしまったり、腰が痛くなってしまうのは腹筋ローラーを始めた方がほとんど経験することです。

腕や腰が痛くならないようにするには正しいフォームを意識して実践すること。
腹筋に最大限効果を発揮させるには伸びた状態から戻すときに腹筋を引き締めて戻す意識をすることが大事になります。

慣れない初心者のうちはなかなか意識と言われても難しいかもしれませんが、意識して実践していれば必ず腕が痛いのも和らぎますし、腹筋も強くなります。難しくても意識して実践するようにしましょう。