筋トレとランニングの相乗効果!これであなたも理想的なカラダ!

監修者

野島 賢

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー) ISA-CSTP(日本ストレッチング協会認定ストレッチングトレーナーパートナー) JCCAベーシックインストラクター(日本コアコンディショニング協会) JBBF(ジャパンボディビルフィットネス連盟)公認指導員 日本スタビライゼーション協会スタビライゼーション・アドバンサー 国際救命救急協会 CPR+AED

「体型を改善するためにランニングをしたい」と思う人は多くいます。もしアナタが今からランニングを始めるなら、ぜひ筋トレも並行して行う事がオススメです! なぜならどちらか一方だけを行うよりも遥かに運動効果が高まるから。 この記事では筋トレとランニングの相乗効果を徹底解説します!

ランニングには筋トレをプラスすると良い!

アナタはランニングと筋トレの相乗効果をご存知でしょうか? ダイエットといえば有酸素運動、有酸素運動といえばランニングというのはもはや常識ですが、筋トレを並行しておこなうことの効果はあまり知られていません。実はランニングと筋トレを並行して行うと、どちらか一方だけを行うよりも遥かに運動効果を高める事が出来るのです!

ダイエットが目的の人は「腕や足が太くなるのはちょっと……」と、筋トレを遠ざけてしまう人もいます。しかしそれは非常にもったいないです。体重減少が目的なら、筋トレを運動メニューに取り入ることを強くオススメします。

ダイエット効果倍増! 脂肪燃焼の効率が良くなる!

ダイエットの為にランニングをするなら、筋トレを同時におこなう事がオススメです。なぜなら、脂肪燃焼の効率が良くなるからです。

筋トレによって筋肉に負荷が掛かると、成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンはアドレナリン、コルチゾールなど様々な種類がありますが、いずれも脂肪燃焼に必要なホルモンとされています。そもそも成長ホルモンには体脂肪を分解し、遊離脂肪酸を増加させる働きをもっています。遊離脂肪酸は運動する時のエネルギーに使われるのですが、使われなければ再び脂肪になってしまいます。

つまり筋トレで遊離脂肪酸を増やし、ランニングでその遊離脂肪酸を消費すれば、どちらかを1つだけやるよりもずっと脂肪燃焼の効率が良いという事になります。

有酸素運動のみで脂肪燃焼させる場合、少なくとも20分以上は継続しなければ効果が薄いです。
始めに筋トレをして体脂肪を遊離脂肪酸に分解させてやれば、それ以下の時間で十分なダイエット効果が望めます。

ちなみに、よく巷で「有酸素運動は20分以上おこなって初めて脂肪が燃焼され始める」と言われていますが、これは誤りです。

運動開始後20分間は脂肪より糖分を燃焼する”割合”が高いだけで、脂肪も少なくとも燃焼されています。

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筋肉の減少をカバー出来るため、基礎代謝が上がる!

ランニングなどの有酸素運動はダイエットに効果的なのは広く知られています。
しかし有酸素運動には、筋肉量も減ってしまうというデメリットもあります。もちろん体脂肪から優先的に減っていくのですが、ある程度体脂肪が少なくなるとエネルギーが不足するため、今度は筋肉が分解されていくのです。
有酸素運動が筋肉量を減らしてしまうメカニズムについて、詳しくは『ジョギングで筋力が減る原因と対策』をご覧ください。
筋トレを平行して行うと、脂肪を落としつつ筋肉が付くので身体がバランスよく鍛えられます。また、筋肉が増えると基礎代謝が上がり、太りにくい身体へと変化します。ダイエットというと有酸素運動のみを追求しがちですが、無酸素運動である筋トレも同時に行えばもっと効果的に痩せる事が可能です。

ダイエットなら筋トレが先! 筋力アップなら有酸素運動が先!

上述した通り、筋トレを行う事で体脂肪が分解され、エネルギーとなる遊離脂肪酸を増やす事が出来ます。つまりダイエットが目的なら筋トレを先にやりましょう。筋トレに限らず、ダイエット効果をアップさせたいなら「無酸素運動→有酸素運動」の順に行うのが良いです。

無酸素運動と有酸素運動を交互に行うことで、筋トレで傷ついた筋繊維の回復時間を無駄にすることなく、効率的に脂肪を燃焼させ続ける事が出来ます。

そして筋肉量を筋力アップさせたいなら、先に軽強度な有酸素運動を短時間おこないます。これは筋肉を暖めるためです。
あらかじめ有酸素運動で筋肉の血流を良くすれば、柔軟性や反応速度が上がり、より筋トレの効果を高める事が出来ます。「ウォーミングアップ、ウォームアップ」と言うように、筋肉を『暖める』のは運動面において大切な前準備です。

どんな筋トレをすればいいの?

ここまで筋トレとランニングの相乗効果を解説しました。では具体的にどんなトレーニングをすればよいのでしょう?

まず、筋トレは週に3回ほど行いましょう。筋トレで傷ついた筋繊維の回復には約48時間掛かるため、2日おきにする事で効果的に筋肉が鍛えられます。その後ウォーキングやランニングのような有酸素運動を最低30分以上、出来れば60分ほど行うと良いでしょう。

筋トレは腹筋、背筋、スクワットがオススメです。特にスクワットはランニングでもっとも負担の掛かる足を鍛える事が出来ます。ランニング初心者の人は身体作りの為にもメニューに取り入れると良いでしょう。時間とお金が許すならジムに通うのも有効です。

腹筋『クランチ』を以下に紹介します。
背筋『バックエクステンション』を以下に紹介します。
基本となるスクワットを以下に紹介します。
出来る人はぜひ、『シシースクワット』をおこなってみてください。難易度は高いですが、その分効果は抜群です。

ランニングと筋トレを同時におこなうと正に相乗効果!

いかがでしたか?ランニングに筋トレを加える事により、身体がランニングに耐えられるようになります。

そもそもランニングは全身運動であり、身体にかかる負担は筋トレよりも遥かに高いです。その高い負荷に耐えられる身体は、筋トレで作り出すことが出来ます。よくマラソン中継や駅伝などで、解説者が選手を「無駄のない走り」と評しているのを聞きます。これは「体幹が鍛えられ、無駄のないランニングフォームを保ったまま走っている」という意味です。

ランニングを続ければ走るための筋肉も鍛えられますが、これではどうしても時間が掛かります。筋トレを並行して行う事でその時間を短縮でき、より早くランニングの効果を得られるようになります。