バックランジのやり方!フロントランジとの効果の違いとは?

監修者

松岡羊輔

NSCA認定パーソナルトレーナー、FSEMダイエットトレーナー、JCCAひめトレアドバンストインストラクター、JCCAベーシックインストラクター

【プロトレーナー解説】ランジには多くのバリエーションが存在します。そのバリエーションの一つであるバックランジ。バックランジの効果を理解して是非トレーニングに取り入れましょう!

バリエーションが豊富なランジ

下半身のトレーニングといえばスクワットが最もポピュラーですが、いつも同じ筋トレメニューになってしまい反応が鈍くなったような気がします。何かスクワットに変わる下半身の筋トレはありますか?

松岡羊輔監修トレーナーからのアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー、FSEMダイエットトレーナー、JCCAひめトレアドバンストインストラクター、JCCAベーシックインストラクター

スクワットは下半身のトレーニングの代表格ですが、マンネリを防ぐにはランジがオススメです。

ランジには様々なバリエーションが存在しますが、これらはそれぞれにメインターゲットとなる筋肉に若干違いがあります。その違いを理解して効率的にトレーニングしていくことは時間の節約、ケガの予防の観点からも大切です。
トレーニングのバリエーションとして是非活用したいですね。では今回はランジの基本フロントランジとバリエーションの一つでヒップアップに効果があるバックランジの説明を致します。

スクワットとランジの違い

スクワットとランジはどちらも下半身の代表的トレーニング種目です。

スクワットは基本的に両脚同時そして重心が上下に移動するトレーニングですが、ランジは片脚で身体を支持し片脚を動かして重心は上下以外にも前後や斜め方向にも移動するトレーニングです。

また、スクワット、ランジともに様々なバリエーションが存在しますが、特にランジはバリーエーション毎にトレーニング効果がある部位がハッキリ違います。そしてスクワットは両脚で負荷を支えますが、ランジでは片脚に大きな負荷が掛かりますので自重でも高強度の筋トレが出来ます。

ランジの基本!フロントランジ

バリエーション豊富なランジの中で最も基本的な種目になります。
立位から片脚を1歩踏み出して、戻るトレーニングです。

フロントランジのやり方

・両脚を腰幅程度に開いて立つ
・片方の足を大きく踏み出し、着地しながら膝を曲げる(90°位)
・残った方の脚は、膝が床に当たらないように注意する
・踏み出した方の脚で床を強く踏み込み、元の姿勢に戻る
・バーベルを担いだり、ダンベルを両手に持ってトレーニングする事も出来る

フロントランジの注意点

踏み出した側の膝が内側に入る場合は、中臀筋や足部のアライメント等に問題があると思われますのでトレーナーに相談してください。
残った方の脚は膝を床に着けるとケガする場合がありますので、床に着けないようにする
脚を踏み出す際に左右の脚幅が狭くなり不安定になる事がありますので、脚の幅はスタートポジションの幅を維持してください。
脚を踏み出したときに上半身の姿勢が崩れないように注意する。

フロントランジの効果

フロントランジで主に使われる筋肉は、大腿四頭筋(太ももの前)、ハムストリングス(太ももの後)です。
走る動作や階段や坂道を下る動作などの強化に有効です。

バックランジをマスターしよう!

バックランジは立位から片脚を後に引き、また戻るトレーニングです。
トレーニングする側の足を床に着いたまま行いますのでフロントランジよりバランスを保ちやすい種目です。
フロントランジが難しい方は、まずバックランジからトレーニングしてみてください。

バックランジのやり方

・両脚を腰幅程度に開いて立つ
・片方の足を後に引きながら前脚に膝を曲げ(90°位)、後に引いた脚はカカトを浮かせ指のつけ根の所で着地する
・引いたほうの脚は膝が床に当たらないように注意する
・前に残った足でジャンプするように床を強く押して元の姿勢に戻る
・バーベルを担いだり、ダンベルを持ってトレーニングする事も出来ます

バックランジの注意点

後に脚を下げますので、そのスペースに人がいたり、物が置いてないか確認しトレーニング中も注意する。
後に引いた脚の膝は床に着けるとケガする場合がありますので、床に着けないようにする
片脚を後に下げる際に、左右の脚幅が狭くなり不安定になる事がありますので、脚の幅はスタートポジションの幅を維持してください。

バックランジの効果

バックランジで主に使われる筋肉は、大腿四頭筋(太ももの前)、大臀筋(お尻)です。ヒップラインを綺麗に整える事が出来ます。またアスリートにとっては股関節伸展のパワーアップに有効ですので、競技力向上が期待出来ます。
階段や坂道を登ったり、椅子から立ち上がる動作などの強化に有効です。

フロントランジとバックランジの違い

フロントランジとバックランジでは足を動かす方向と主にトレーニング出来る筋肉が違うという事ですね。

松岡羊輔監修トレーナーからのアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー、FSEMダイエットトレーナー、JCCAひめトレアドバンストインストラクター、JCCAベーシックインストラクター

フロントランジとバックランジは単に脚を前に出すか、後に出すかという違いだけではありません。
ここでフロントランジとバックランジの違いを整理しておきましょう。

トレーニングする側の脚を動かすか固定しているか

フロントランジはトレーニングする側の足を踏み出しますが、バックランジではトレーニングする側の足は床に着けたままです。これは単に動作の違いという事だけではありません。
フロントランジはトレーニングする側の足を踏み出し着地し、着地の衝撃を膝を曲げながら太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)で吸収します。一方バックランジはトレーニングする側の足は床から離れず膝を曲げるだけです。これら二つの動作は筋肉に掛かるストレスに大きな違いがあります。

つまりフロントランジとバックランジでは膝に掛かる負担が全く違います。フロントランジの方が膝への負担はかなり大きくなりますので膝に不安がある方は無理しないでください。

フロントランジでは膝を曲げた直後に膝を伸ばしながら元の姿勢に戻りますので、このトレーニングでメインになって動いているのは膝関節で大腿四頭筋がしっかり働きます。

バックランジでは股関節を曲げながら体が沈み込んで、股関節を伸ばす筋力で体を持ち上げ元に戻ります。この時メインになって動いているのは股関節で大臀筋がしっかり働きます。
また、バックランジでさらに大臀筋をしっかりトレーニングする方法があります。バックランジで片脚を後に引いた際に上半身を前傾してトレーニングします。そうすると大臀筋への刺激が強くなります。ヒップアップしたい方にはおすすめです、是非チャレンジしてみてください。

ランジで結果を出すコツ

フロントランジ、バックランジ共通ですが、脚を前後に開き前の膝を曲げた体勢の時は膝がつま先の真上にくるようにしましょう。鏡の前でトレーニングすると確認出来ます。この時どうしても膝がつま先の真上ではなく内側に入る方は、股関節を安定させる筋肉がキチンと働いていないかも知れませんし、それは結果的に膝に負担をかけてしまいます。

股関節を安定させる代表的は筋肉は中臀筋や内転筋などになりますが、これらの筋肉もバランス良く強化して膝に余計な負担を掛けないようにしましょう。

また中臀筋、内転筋はともにお腹の引き締めにも関連します。これらの筋肉をトレーニングする事で下腹ポッコリ体型を卒業しましょう。さらに中臀筋の強化は、女性に多い骨盤の過度の前傾(反り腰)による腰痛の予防改善にもつながりますのでしっかりトレーニングしたいですね。

そして内転筋をトレーニングすることで太ももの内側を引き締めて体の機能だけではなく、美脚つくりにも欠かせない大切なポイントですのでこちらもトレーニングしましょう。

すべてのランジに共通するコツとして上半身の姿勢があります。
特にフロントランジとバックランジでは猫背や反り腰でトレーニングするとひざ痛、腰痛やバランスを崩す原因になります。常に背筋を伸ばし、胸を張った姿勢を心がけてください。

これはバーベルを担いでトレーニングする際は特に意識してください。ランジではスクワットのように重心が上下に移動するだけではなく、前後にも移動しますのでスクワットと比べるとバランスを崩しやすいトレーニングということもできます。また無理な負荷をかけないことも大切です。賢くトレーニングで最短で最高の結果を手に入れましょう!

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