有酸素運動にプロテインを活用し、きれいに痩せる方法をお伝えします。有酸素運動後にもプロテインを飲むことできれいに痩せることができます。有酸素運動はダイエットの手段として広く取り入れられていますが、ダイエットはボディメイクとも言い換えられます。きれいに痩せるためには筋肉量の維持が大切なのです。
有酸素運動で筋肉は太くなる?細くなる?
有酸素運動はダイエットに効果的と言われる一方で、ランニングは脚が太くなる、水泳は肩幅が広がるなんていう話を聞くこともあります。有酸素運動って実のところ筋肉は太くなるんですか?細くなるんですか?
植松駿太監修トレーナーからのアドバイス
Fit Arc認定ランニングアセスメントスペシャリストアドバンストレーナー
一言で言い切れない部分があるので、詳しく解説しますね。勘違いしている部分もあるかもしれませんので、正しい知識を持って運動に取り組んでみてください
有酸素運動は、基本的には筋肉は太くならない
有酸素運動は一気に強い力を出し切らないため、筋肉の中で強い力を発揮するのが得意な速筋繊維は温存され、力は弱いけど持久力のある遅筋線維の活動が多くなります。この遅筋線維は、速筋繊維に比べ細いです。そして、トレーニングしても筋肥大しにくい繊維です。
なので、有酸素運動をいくらやったところで、目に見えて筋肉が太くなるようなことはありません。分かりやすく言うと、有酸素運動で筋肉がどんどん太くなるようなら、マラソンランナーの脚は皆筋骨隆々です。
ここで気になった人もいると思います。特に女性。
ランニングで脚が太くなった経験があるという人。全くの勘違いではないと思いますが、その原因は、ランニングフォームや筋バランス、筋疲労による張りやむくみなどが原因かもしれません。ランニングが絶対ダメなわけではなく、ランニングで脚が太くなってしまうような脚の使い方をしてしまっている、もしくはむくみが取れていない状態が続いている、といったことが原因にあると思います。
【プロトレーナー監修】「ダイエットがしたい」、「体力維持の為に」ランニングを始める理由は人それぞれですが、まずは『正しいランニングのフォーム』を身につけましょう。特に初心者の場合、早い内に正しいランニングフォームを知っておけば無駄な体力を使わずにランニングの恩恵が得られます。正しいフォームのポイントを紹介します。
タートルネックや丸首の服、女性らしいかわいいファッションが似合わない。たくましく見えてしまうなど肩幅の広さを気にしている女性は意外に多いもの。今回は肩幅が広くなる要因と、肩幅を狭くするストレッチ&エクササイズについて解説いたします。
有酸素運動は逆に筋肉が細くなりやすい
まず前述の様に、遅筋線維はそもそも肥大しにくいということ。
そしてあまり速筋繊維を使う運動をせず、有酸素運動しかしない場合、体の中で徐々に筋線維の割合に変化が生じます。速筋繊維の割合が低下し、遅筋線維の割合が増えるのです。これはトレーニングの仕方によるもので、十分に予防できますので、後述します。
細くなりやすい理由は、エネルギーの消費とも関係があります。
有酸素運動の特徴は、筋トレ以上にその「運動中」に消費できるカロリーが高いことです。この時主に消費しているエネルギー源は糖質と脂質です。糖質は限られた量しか体内に貯蔵できないため、有酸素運動を長時間すると、ヒトは糖質を節約し、徐々に脂質を使う割合を増やします。脳への糖質供給が無くならないようにするためです。実は同じような理由で、アミノ酸をエネルギーに使う割合も増えます。
この「アミノ酸」、体内に貯蔵しているのかというと、その量はごくわずか。実は、今ある筋肉をアミノ酸に分解し、そのアミノ酸をエネルギーに使っているのです。つまり、体内にある糖質が少ない状態で走れば走るほど、筋肉が微量ながら分解されていきます。
筋トレを取り入れたり、エネルギー補給を工夫すれば予防が可能なので、筋肉量を維持しながら痩せたい方はこれらも考慮しましょう。
アミノ酸がスポーツに関係することは多くの人が知っていると思いますが、一体アミノ酸にどのような効果があるのか知っている人は少ないと思います。アミノ酸はプロテインの代わりになるのか、同時摂取してもいいのかなどを解説します。
「ランニングをして痩せたいけど、どうしたら効果的に痩せることができるだろうか」 せっかくランニングに取り組むなら効率的に痩せることができると嬉しいですよね。 ランニング自体に痩せる効果はありますが、デメリットもあるため、その対策と効率的に痩せる方法を解説します。
筋肉量が落ちるとどうなるか。まず見た目としてはたるみが出やすくなります。特にヒップラインは明確です。大殿筋の厚みが、お尻のトップラインを作ります。その厚みがあった方が、お尻ともも裏の境目がきれいに出るようになり、Gパンを履いた時のシルエットがとてもきれいになります。お尻の厚みがあると相対的に太ももは細く見えますから、ももを細く見せたいという方も覚えておいてください。
筋肉量が落ちると、基礎代謝も落ちます。基礎代謝とは、生きるのに最低限必要なカロリーです。言い換えると1日安静にしていても勝手に消費するカロリーです。長い目を見た時に、この基礎代謝により体重に差が出てきます。筋肉量が増え、基礎代謝が上がった場合、どれだけダイエットに貢献するか考えてみましょう。
体重1kgは約7,000kcalに相当します。基礎代謝が10kcal上がった場合、10年後にはどれだけ体重に影響しているでしょうか?
10kcal/日×365日×10年間÷7,000kcal=5.2kg
たった10kcal/日の差で、将来5kg以上の差が出てきます。
植松駿太監修トレーナーからのアドバイス
Fit Arc認定ランニングアセスメントスペシャリストアドバンストレーナー
馬鹿にできない差だと思います。特に食事制限でダイエットを繰り返している女性には知っておいてほしい知識です。
有酸素運動はもちろん効果的ですが、筋肉量を落とさないようにプロテインや筋トレを活用して理想の体を目指しましょう。
有酸素運動と合わせてプロテインを飲むタイミングと量
プロテインはいつ飲めばいいですか?
植松駿太監修トレーナーからのアドバイス
Fit Arc認定ランニングアセスメントスペシャリストアドバンストレーナー
一般的には運動後ですね。食事やライフスタイルによっていつがいいか多少変わってきます。
プロテインを飲むのは運動後がいいと言われる理由
消化をするために、胃の滞在時間はアミノ酸より長めになります。量としても、1回に20g程度摂取するプロテインと、数gのアミノ酸では違いがあります。そのため、プロテインは軽食に似たものととらえましょう。運動前に飲むと、胃に負担がかかったり、運動パフォーマンスが落ちやすいので、どちらかと言えば運動後がお勧めです。
プロテインの摂取タイミングはライフスタイルや食事内容によって違う
特に激しい運動を行った場合は、アドレナリンなどの興奮物質の分泌量が多く、交感神経優位の状態がしばらく続きます。
消化吸収が良くはたらくのは副交感神経優位の時なので、無理に運動後すぐと考えなくても、やや時間をおいてのプロテイン摂取でも良さそうです。
運動後、それほど間を空けずに食事を摂れるという方は、その時の栄養補給は普通の食事にして、プロテインはタンパク質摂取量の少ない時間、例えば朝や就寝前などにするという工夫もできます。
プロテインの摂取量
1日に必要なタンパク質量は、運動を習慣化している方は体重の1.5倍のg数です。
つまり体重50kgの方なら、
50kg×1.5=75g ※gに変換します。
体重の1.5倍程度の量を食事で摂れていなければ、プロテインを有効活用してみるといいでしょう。有酸素運動でも微細な筋損傷は常に起きていますし、最初にお伝えした糖新生という筋肉を分解する代謝のせいで筋肉量を落としたくはないと思いますので、不足量は補っておきましょう。
筋肉量をとにかく増やしていきたい、マッチョな体を目指す方は1日で2,3回量を摂取することもありますが、ダイエット目的、ランナー、フィットネス愛好家レベルの方でしたら1日につき適切なタイミングで1回分で十分かと思います。
あとはタイミングが問題です。タンパク質は貯め置きがしづらい栄養素なので、1日の摂取量は足りているとしても、朝食抜きで昼食が麺類で夜に焼き肉がっつり、ではタンパク質を夜にドガ食いしている状態で、タンパク質摂取の観点からするとあまりいい食事とは言えません。
食事を変えていくのが一番いいのですが、食欲がない、時間がない、手間をかけたくない、など色々あるかと思います。そういう方は朝にプロテインを飲んでおくなどすると、バランスが良くなります。
【あわせて読みたい】
【プロトレーナー解説】ランニングをしていてもプロテインを飲む必要はあるのか?飲むならいつのタイミングが効果的か?プロテインの効果を最大限引き出すコツをお伝えします。
整理すると、
・運動後から次の食事までに間が空くという方はプロテインを運動後に飲みましょう
・運動後からあまり間を空けずに食事が摂れるという方は、プロテイン摂取を朝か就寝前にしましょう
・朝食でタンパク質摂取量が少ない方は朝にプロテインを飲むのもお勧めです
・1日の食事がバランスよく摂れていて、ハードなトレーニングをこなす方は就寝前にプロテイン。その場合はカゼインタイプ
ボディメイクのためには筋トレ+有酸素運動+プロテイン
ただ細いだけじゃなく、引き締めながら痩せたいんですが、そのためにはどんな運動や食事が適していますか?
植松駿太監修トレーナーからのアドバイス
Fit Arc認定ランニングアセスメントスペシャリストアドバンストレーナー
筋肉量を維持、もしくは若干増やしながら、脂肪は燃焼していければ、結果的に今イメージされている体型に近づくと思います。そのためには、有酸素運動だけでなく、筋トレも入れてみましょう。プロテインやタンパク質摂取をする意義も高まります
有酸素運動だけを過剰に入れていくと、やや筋肉は細くなりやすいです。プロテインでこれを防止する策はお伝えしましたが、より確実に筋肉を維持するには、有酸素運動の前に筋トレを入れることをお勧めします。理由は大きく分けて2つあります。
筋トレはその後の筋肉の合成を高める
通常の筋トレでは女性はムキムキになりませんので安心してください。
筋トレはその後の脂肪燃焼効果を高める
どうせ同じ時間やるならたくさん脂肪が燃えた方がいいと思います。逆の順番では、筋トレの質が落ちやすいので、あまりお勧めしません。
また、運動後には、通常よりも脂肪が燃えやすい時間が持続する、アフターバーンという時間帯が存在します。このアフターバーンは、有酸素運動による持続時間よりも、筋トレによる持続時間の方が長いことが分かっています。筋トレをすると、この状態は十数時間続くと言われています。
この法則を有効活用しましょう。よって、ダイエット目的の方も筋トレを取り入れ、筋トレ→有酸素運動→プロテイン(栄養補給)の流れを大事にしてみてください。
筋トレが苦手だったり、施設がない、トレーニング方法が分からないなど、何らかの理由で筋トレをせず有酸素運動メインでメインで取り組む方も、アフターバーン効果を高める方法はあります。
それは、運動中に一度心拍数を上げておくことです。運動中ずっと持続させる必要はありませんので、ピークを短時間でもいいので作っておきましょう。
話題になっているHIITトレーニングも、心拍数を高めることでアフターバーン効果を狙っています。
植松駿太監修トレーナーからのアドバイス
Fit Arc認定ランニングアセスメントスペシャリストアドバンストレーナー
ダイエット、ボディメイクを成功させるために、自分に合った運動方法と、プロテイン摂取などをうまく組み合わせてみてください。
最近巷で流行の「HIITトレーニング」をプロのトレーナーが徹底解説します。今HIITトレーニングは一般のフィットネスクラブでも行う人が多いですが、実際はどのような効果があるのか?最適な導入の仕方や他のトレーニングとの住み分けについて、さらにその手順などを徹底解説します!