ランニングとウォーキング、どっちの方が痩せる?

監修者

MIZUKI

ICBインターナショナル公認 ウォーキング・インストラクター、一般財団法人 日本コア・コンディショニング協会(JCCA)ベーシックインストラクター、コア・フォーストレーナー、デューク更家式ウォーキングスタイリスト(2005-2011)、一般社団法人ぴんしゃんウォーキング協会 ウォークニスト

【ウォーキング・スペシャリスト解説】ダイエットや健康維持のために始める方が多い、有酸素運動の代表格、ランニングとウォーキング。どちらの方が痩せるの?と気になる方も多いですよね。ランニングとウォーキングのダイエット効果、運動効果、取り組む際の注意点について考えてみましょう!

ランニングとウォーキング、それぞれの特徴と効果

ダイエットのために運動を始めようと思うのですが、ウォーキングとランニングではどちらの方がオススメですか?

MIZUKI監修トレーナーからのアドバイス

ICBインターナショナル公認 ウォーキング・インストラクター、一般財団法人 日本コア・コンディショニング協会(JCCA)ベーシックインストラクター、コア・フォーストレーナー、デューク更家式ウォーキングスタイリスト(2005-2011)、一般社団法人ぴんしゃんウォーキング協会 ウォークニスト

どちらもメリットとデメリットがありますので、一概にこちら!とは言えませんが、まずは消費カロリーの観点から見ていきましょう!

大まかなカロリー消費量としては、体重60Kgくらいの方で、ランニング60分で500〜600Kcal前後、ウォーキングで150Kcal〜300Kcal前後と言われています。この数値だけで見ると圧倒的にランニングの方が効果が高く見えます。しかしランニングを60分続けることは、かなりきつい運動。

ダイエットなどのために気軽に始める方が多いランニングですが、ランニングは両方の足が地面から離れる瞬間があり、着地の際には膝や関節などの身体への負担は大きい運動と捉えましょう。運動に慣れていない方、体力に自信のない方、持病をお持ちの方などは、無理せずウォーキングから始められることをオススメします。

運動習慣がつき、体力や筋肉がついてきたところで、少しづつ速度を早め、ウォーキング〜ジョギング〜ランニングへと無理せず運動強度を上げて行きましょう。痩せるぞ!と意気込んで、ご自身の体力に合わない運動を行い、短期間で断念してしまうよりも、無理せず始められることから。どんなエクササイズにも言えることですが、継続できなければ意味がありません。継続できるとご自身の身体に徐々に変化が現れ、楽しく続けられますよ!

痩せやすい運動って?

痩せやすい運動強度は心拍数で数値化されることが多いようです。簡単な式ですと、以下になります。

最大強度(心拍数)=220 – 年齢

例えば、50歳の方でしたら最大強度(心拍数)は170ということです。最大強度は自分の限界に挑むトップアスリート以外はなかなかと到達することはない状態かと思います。

この最大強度を目安に、この強度の以下の割合別に得られる効果が変わります。

90-100%(かなりきつい状態):瞬発力・運動能力の向上、
80〜89%(きつい状態):筋力・基礎代謝量の向上、
70〜79%(ややきつい状態):持久力の向上、
60〜69%(ちょっと息が上がる程度):脂肪燃焼・体重減量、
59パーセント以下(楽にできる状態):運動開始時・ウォーミングアップ

大まかな目安ですが、ダイエット効果、脂肪燃焼効果を求める場合は、60〜70%くらいを目安にしましょう。50歳の方では、心拍数が100〜120くらいを目標に。心拍計を個人で所持されている方は少ないかと思いますので、身体で感じる状態としては、ちょっときついと感じる、少し息が上がる程度、軽い会話ができる状態でのウォーキングや軽めのランニングが一番効果的だと言えます。

MIZUKI監修トレーナーからのアドバイス

ICBインターナショナル公認 ウォーキング・インストラクター、一般財団法人 日本コア・コンディショニング協会(JCCA)ベーシックインストラクター、コア・フォーストレーナー、デューク更家式ウォーキングスタイリスト(2005-2011)、一般社団法人ぴんしゃんウォーキング協会 ウォークニスト

楽すぎず、きつすぎず、少しきついなと感じる、身体に少し負荷をかけた状態を続けることが大事と言えるでしょう。

短期的な体重の減少だけではない!嬉しい効果も!

ウォーキングやランニングの健康効果は、カロリー消費、脂肪燃焼を目的とした短期的なダイエット効果にとどまりません。

徐々に筋肉量も増えていくことで、歳とともに減少してくる基礎代謝量をアップ。どんどん太りにくい身体へと変化していきます。食事制限でリバウンドする方の多くは、過度な食事制限で大事な筋肉を減らしてしまい、痩せにくい身体に自ら陥ってしまう方も多いのです。痩せたいと思って食事を我慢したり努力しているのに、これでは本末転倒です。ウォーキングやランニングを継続する事で食事制限だけでは得られない、健康的に痩せる、体調を整えることが可能になります。

その他にも様々な健康効果が期待できます。
心肺機能の向上、血流のアップにより、冷え性などの不定愁訴(なんとなく体の調子が悪い状態)の改善、歳とともに減少してくる様々はホルモンの分泌を促し、アンチエイジング効果も期待できます。例えば、成長ホルモンの分泌による美肌などのアンチエイジング効果、幸せホルモンと言われるセロトニンの分泌で精神面の安定、うつ病の予防など、心も元気になって行くのです。ただ体重が減るだけではない、見た目も、より健康的に綺麗にかっこ良くなれることが期待できるのです!また身体全体をフルに使う全身運動で、脳の機能も向上、記憶力のアップやアルツハイマー病の予防、学力のアップなども期待できるそう。書き出したらきりがないくらい。すごいですね!

ウォーキングもランニングもフォームが大事

何のスポーツにおいても、フォームはとても大事です。間違ったフォームで運動することで、身体を壊してしまう原因にもなりかねません。

MIZUKI監修トレーナーからのアドバイス

ICBインターナショナル公認 ウォーキング・インストラクター、一般財団法人 日本コア・コンディショニング協会(JCCA)ベーシックインストラクター、コア・フォーストレーナー、デューク更家式ウォーキングスタイリスト(2005-2011)、一般社団法人ぴんしゃんウォーキング協会 ウォークニスト

私はウォーキングの講師ですので、ランニングのフォームは他のプロフェッショナルな講師の方々にお任せするとして!ウォーキングの正しいフォームについて書きたいと思います。

ウォーキングといっても、ただ何となく歩いているだけでは、健康効果は半減してしまいます。やはり正しくない歩き方でヒザや腰を痛めてしまう方も残念ながら少なくありません。歩く姿勢や、歩幅、身体の使い方を意識して、より健康効果の高いウォーキングを実践しましょう。

1. 姿勢を意識する(胸を開き、背筋を伸ばす)
2. 1本の線の上を歩く意識で、目線を前に
3.膝を曲げずにかかとから着地、しっかり蹴り出す

日常の歩きでは、腕は前ではなく後ろに引く意識で。早歩きで運動強度を上げたい時は、少し肘を曲げ、前後に振リましょう。正しい姿勢で歩くことで、ダイエット効果はもちろん、見た目にも美しい(かっこいい)姿勢と歩き方になりますよ!

なお、ランニングフォームについては以下の記事で紹介してあります。ぜひ参考にしてください。

体に負担が少なく運動効果の高いインターバル速歩のススメ

インターバル速歩(インターバルウォーキング)という言葉をお聞きになったことがあるでしょうか?早歩きと普通の歩きを交互に組み合わせて、より運動効果を上げるウォーキング法をいいます。

運動効果のイメージとしては、ウォーキング以上ランニング未満。ウォーキングの延長として行えるので、身体への負担が少なく健康効果の高い運動方法になります。運動強度も上がりますので、より高い筋力と持久力のアップも目指せます。早歩きでちょっと息が上がり疲れてきたかな、というところで普通歩きで呼吸と身体を整える。こうすることで、ただ早歩きで頑張るだけでは難しい、健康効果が高い状態で長い時間歩くことが可能になるのです。是非、チャレンジしてみましょう。

インターバル速歩

「早歩き3分」+「普通歩き3分」を交互に繰り返します。時間が取れるときは、この6分を5回、1日の目標30分で、十分な健康効果が期待できます。まとまった時間がないときは、この6分をこまめに5回でも大丈夫。週に3〜4回の実施が理想的ですが、週末に60分を2回など、一週間で120分を目安とするとよいでしょう。

インターバル速歩の基本は、「早歩き3分」+「普通歩き3分」ですが、ご高齢の方、体力に自信のない方は、これに限りません。例えば、「早歩き2分」+「普通歩き1分」の3分で1セット、これを5セット、一日15分以上を目標に始めましょう。無理なく続けられるようになったら、基本の3分+3分にチャレンジ!

毎日の歩きを意識するだけでも、身体は変わります。

どのようなエクササイズでも、継続できなければ効果は期待できません。ダイエットしたいと思いつつ、運動は疲れるから嫌だ、なかなか運動する時間が取れないという方は、日常の歩く行為を意識することから始めましょう。

正しい姿勢を意識して、いつもより歩幅を大きくとる、早足で歩いてみる。エスカレーターやエレベーターに頼りきりの生活を見直し、階段を利用してみる。ちょっとした心がけで体の運動量は上がっていきます。いつでもどこでも気軽に始められるのがウォーキングの最大の利点。以前は、脂肪燃焼するためには20分以上継続しての運動が必要とされていましたが、最近ではその20分も、細切れで実践しても同等の効果が期待出来ると言われていますので、自宅から駅までの10分、お昼休みに10分ちょっと外を散歩してみるなど、日常生活に取り入れることも可能です。

MIZUKI監修トレーナーからのアドバイス

ICBインターナショナル公認 ウォーキング・インストラクター、一般財団法人 日本コア・コンディショニング協会(JCCA)ベーシックインストラクター、コア・フォーストレーナー、デューク更家式ウォーキングスタイリスト(2005-2011)、一般社団法人ぴんしゃんウォーキング協会 ウォークニスト

さあ、今日も1時間走って痩せるぞ!と意気込んで3日坊主で終わるよりも、毎日少しづつ姿勢を正して歩くことから、運動習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。今日の自分が、明日の自分を作ります。忙しい毎日の中でも、自分の身体のことを気遣い、毎日気持ちよく動ける身体でいましょう。

【あわせて読みたい】