アミノ酸とタンパク質の違い

筋肉量や強度を向上させるためには、タンパク質が不可欠です。
タンパク質は肉類や豆類に豊富に含まれており、食事以外でもプロテインやアミノ酸といったサプリメントから補うこともできます。

ところで、アミノ酸とタンパク質にはどのような違いがあるのでしょうか?

簡単に説明すると、タンパク質とは20種類のアミノ酸が繋がってできたものであり、アミノ酸とはタンパク質を構成している最小単位の有機化合物のことです。
筋肉づくりに役立つ代表的なサプリメントであるプロテインはタンパク質であるため、最終的には体内でアミノ酸に分解され、吸収されていきます。

アミノ酸と分類されるものには約500種類もあります。
そのうちのタンパク質を構成する20種類のアミノ酸は、タンパク質を構成するという働き以外にも、単独でそれぞれ別の働きを持っています。
例えば、血管拡張作用をもつアルギニンなどがあげられます。
またこの20種類のアミノ酸以外にも、アミノ酸の一種として、瞬発的な力を高めるクレアチンや脂肪燃焼を助けるL-カルニチン、などといった働きを持つアミノ酸も存在します。

ちなみに、アミノ酸が2個以上繋がっているものを全てペプチドと呼びます。
専門的には、2個繋がったものをジ・ペプチド、3個繋がったものをトリ・ペプチド、10個繋がったものをオリゴ・ペプチドと言い、アミノ酸が50個以上繋がると、ペプチドではなく、タンパク質に分類されるのです。

ペプチドは同じ種類のアミノ酸同士が繋がっているわけではありません。
例えば、「グルタミンペプチド」と呼ばれていても、このペプチドを構成するすべてのアミノ酸がグルタミンというわけではなく、すべての内の1/3程度がアミノ酸としてのグルタミンであるということになります。

タンパク質はアミノ酸やペプチドよりも分子量がはるかに大きいため、タンパク質は消化・分解され、アミノ酸にならないと吸収が始まりませんが、2~3個のアミノ酸が繋がった短いペプチドは、タンパク質よりも速く吸収されます。しかし、ペプチドを摂取する際には、目的のアミノ酸だけのペプチドはあまり存在しないということになります。

筋トレに必要な必須アミノ酸

タンパク質を構成する20種類のアミノ酸は、9種類の「必須アミノ酸」と、11種類の「非必須アミノ酸」に分けられます。

必須アミノ酸には、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン(スレオニン)、トリプトファン、バリン、ヒスチジンがあり、非必須アミノ酸には、チロシン、システイン、アスパラギン酸、アスパラギン、セリン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、グリシン、アラニン、アルギニンがあります。

これら必須アミノ酸は体内で合成することができないため、肉や魚、卵などの食品やサプリメントから摂取する必要があります。

食品に含まれる必須アミノ酸のうち、約半分はBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)が含まれており、特にロイシンは筋合成を促す重要な役割を担っています。
ロイシンは特に肉や魚などの動物性たんぱく質や、乳製品に含まれています。

必須アミノ酸にはそれぞれの性質があり、アミノ酸同士の組み合わせによって様々な効果が生み出されます。
例えば以下のようなものがあります。

〇免疫力を高める・・・グルタミン、アルギニン
〇脂肪燃焼・・・・・・リジン、メチオニン
〇筋肉の回復・・・・・バリン、ロイシン、イソロイシン
〇瞬発力を高める・・・アルギニン、グリシン、メチオニン

アミノ酸サプリを購入する際には、こうした組み合わせによる効果を考慮して購入すると、目的に合った効果が期待できます。

タンパク質は1日どのくらい摂ればよいの?

厚生労働省によると、20歳以上のタンパク質摂取推奨量は、女性で50g/日、男性で60g/日と言われています。
つまり1日3食では、1食あたり約20gのタンパク質の摂取が必要だということになります。

1食約20gのタンパク質の摂取にあたっては、小分けにするよりも1度に摂取することをおすすめします。
これは、BCAAの中で最も筋合成に関与しているロイシンの血中濃度が、摂取するタンパク質の量に伴って上昇するためです。
タンパク質を少量ずつ摂取してしまうと、血中のロイシンの濃度が上がらず、効果的に筋合成を促進させることができないのです。

では、タンパク質はどんな食べ物にどのくらい含まれているのでしょうか。一部ご紹介します。

肉類

(100gあたり)
・牛すね、牛すじ肉:28.3g
・鶏ささみ:23.0g
・豚ヒレ:22.8g
・鶏むね(皮なし):22.3g

魚類

・さんまの塩焼き(中1尾)
・アジの干物(70g):17.2g
・鮭(80g):17.8g
・ホッケの開き干し焼き:33.0g

その他

・枝豆(20さや):3.3g
・さきいか(30g):13.7g
・納豆(50g):8.3g
・バナナ(1本):1.0g
・牛乳(コップ1杯):6.9g

タンパク質摂取時の注意点

過剰摂取は避ける

何においても、食べ過ぎには注意が必要ですが、タンパク質も摂りすぎによって身体に悪い影響を及ぼすことが考えられます。

①肝臓や腎臓への負担
タンパク質の分解過程において発生した窒素は毒素の強いアンモニアへと変わるため、肝臓にて解毒作用が起こり、尿素に変換されます。そしてその尿素は腎臓で濾過され、尿に混ざって排泄されます。

タンパク質を過剰に摂取すると、この窒素を処理するために肝臓や腎臓に大きな負担がかかってしまうのです。健康な人に関してはリスクは少ないですが、もともと肝臓や腎臓が弱い人は、機能の低下を引き起こす原因となることが考えられるため、タンパク質の摂りすぎには注意しましょう。

②使われなかったアミノ酸は脂肪に変わる
タンパク質を構成するアミノ酸は、アミノ酸の状態のまま貯蔵することはできないため、使いきれずに余った分は脂肪となって蓄積されていきます。つまり、タンパク質の摂りすぎは、筋肉を増量させるつもりが脂肪を増加させてしまうことになってしまうのです。

プロテインの作り置きはやめましょう

プロテインを作り置きすると、空気に触れることで成分が変質し、本来の栄養価が下がってしまいます。
また、雑菌の繁殖も考えられるため、作り置きは避け、飲む直前に作成することをおすすめします。

糖質の摂取も忘れずに

タンパク質を摂取して、効果的に筋合成を促進させたり、タンパク質を筋肉にする際のエネルギーとしても、糖が必要になってきます。

しかし、運動することによって貯蔵グリコーゲンを消耗させてしまうため、このグリコーゲン量を回復させる必要があります。消耗したグリコーゲンを補充するためには、運動した後にバナナやおにぎりとプロテインを一緒に摂るなど、糖分とタンパク質を3:1の割合で摂取するのがおすすめです。

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アミノ酸とタンパク質の使い分け方

アミノ酸もタンパク質も、筋肉を作るのに必要な栄養素です。
この2つの違いとしては、前述したように、分子の大きさが違うということです。つまり、吸収速度が違います。

タンパク質を摂取した場合、吸収するために消化・分解する必要があるため、血液中にアミノ酸が出現してくるまでに2時間程度かかります。

一方、アミノ酸は消化や分解の過程が省かれるため、約30分程度で血液中に出現しており、タンパク質と比較すると、約1時間30分速く吸収されているのです。しかし吸収が速い分、血液中のアミノ酸濃度は速く下がってしまうという側面もあります。

血液中のアミノ酸濃度を効率よく維持するためには、タンパク質とアミノ酸それぞれの性質を理解し、上手に使い分ける必要があります。
例えば、空腹時やトレーニング中にはアミノ酸を、食後やトレーニング後にはプロテインを飲むことによって、アミノ酸濃度を高く保ち続けることができます。

プロテインにも種類によってそれぞれ性質があるため、この性質を利用するのもアミノ酸濃度を維持する1つの方法となります。
例えば、最も吸収の速い「ホエイ」と、ゆっくり吸収される「カゼイン」を利用すると、「ホエイ」だけを利用した時よりも、長い時間アミノ酸濃度を維持することができます。

アミノ酸とタンパク質の違いを理解して効率よく利用しよう

アミノ酸とタンパク質を使い分けてより効果を出すためには、それぞれの性質を理解し、摂取するタイミングを意識することが大切です。

分子量の大きさによって吸収速度は異なり、分子量が小さいほど吸収は速くなります。
アミノ酸はタンパク質よりも分子量が小さいため、吸収速度が速く、空腹時に摂取することでその吸収速度を生かすことができます。

仮に、食後にアミノ酸を摂取してしまうと、他の食べ物の消化や分解のために、アミノ酸の吸収スピードが阻害されてしまうのです。
また、アミノ酸は運動の前に摂取すると運動のエネルギーとして消費されてしまうので、効率よくタンパク合成させるためにも、運動後に補給するようにしましょう。

タンパク質の場合、消化吸収されるまでに時間がかかるため、完全に消化吸収されるまでに3~4時間かかってしまいます。
そのため、運動を取り入れるタイミングとしては、最低でもタンパク質の消化吸収が始まる(血中アミノ酸濃度が上昇し始める)食後30~40分空けた後がおすすめです。
血中アミノ酸濃度は食後45~60分でさらに上昇していくため、このタイミングでトレーニングをするのが最適です。

このように、アミノ酸とタンパク質にはそれぞれの性質があります。ぜひこれらの特徴を踏まえて上手に活用し、筋トレに生かしていきましょう。

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