筋トレに糖質(炭水化物)は必要不可欠!その理由とは?

監修者

田口純平

ベストボディ・ジャパン2015男子総合グランプリ

筋トレ中は糖質が非常に重要であり、筋肉と糖質の関係を理解することで、今後の筋トレの効果は大きく変わります。糖質にも種類があり、筋トレと相性のいいもの、その効果的な摂取タイミングなど徹底解説します!

筋トレに糖質が必要な理由とは?

「筋トレは身体を鍛えればいいんでしょ」「ガシガシ筋トレすれば筋肉はつく」と思っている方も多いのではないでしょうか。確かに筋トレという言葉は筋力トレーニングの略語であり、トレーニングを想起させます。

しかし、筋トレの本質は理想のカラダをつくること。身体を構成する食べ物をしっかり摂取することが大切です。

筋トレ時にタンパク質やプロテインを摂取することは一般的ですが、それと同じくらい大切なのが糖質を摂ることです。筋トレで大切な糖質の摂り方や、摂るタイミングなどについて見ていきましょう。

糖質はエネルギーの源

疲れたときに甘いものが欲しくなった経験はありませんか?それは身体が糖質を欲しているサインであり、疲れたときにエネルギーを補充するために起こる現象です。

糖質は脳や身体のエネルギーであり、摂取することで筋肉の分解を防ぎます。
さらにトレーニングに必要なパワーを発揮するためのグリコーゲンの材料にもなるので、筋トレの時には糖質は重要な栄養素なのです。

筋肉に効果的な糖質は2種類

筋トレに糖質が重要なことは説明しましたが、摂取の方法を知ることで筋トレがより効率的になります。
糖質には大きく4種類に分類され、特に筋トレに効果的な糖質は次の2つです。

●糖類 :単糖、二糖類・・・ブドウ糖や果糖、砂糖、乳糖、麦芽糖
例)果物、はちみつ、さとうきび、乳糖など(いわゆる甘いもの)

●多糖類:単糖×3~10・・・オリゴ糖、でんぷん、グリコーゲン
例)いも、米、豆など(炭水化物)

この2つの糖類は、摂取タイミングを分けることで筋トレに効果的になります。

◯単糖、二糖類
体内に入るとすべて単糖(ブドウ糖)に変わり、筋肉にすぐに蓄えられます。使われたりすることになります。つまり、糖類(単糖+二糖類)はほとんどそのまま筋肉などに吸収されますが、

◯多糖類
単糖が3~10個結びついていて大きいので、消化・吸収に時間がかかります。

上記の糖類と多糖類が筋肉に吸収されるまでの時間差が、筋トレに糖質を賢く利用するための肝となります。

糖質を摂取する適切なタイミング

筋トレ前=『多糖類』

筋トレ前の食事のタイミングについては諸説ありますが、2時間前に普通の食事を摂るのがベストだと言われています。ご飯やパン、麺類などの多糖類を多く含む食べ物をしっかりと摂取しておきましょう。

筋トレ中に血液中の糖分濃度、すなわち血糖値が低い状態だと、身体が筋肉を分解してエネルギーに変えてしまう場合があります。せっかく筋トレをしても逆効果になるリスクがあるのです。

しかし、会社や学校などで忙しい方にとって、なかなか食事のタイミングを合わせられない場合もあるでしょう。そういった場合には筋トレ数十分前に糖類(単糖や二糖類)を摂っておくと良いかもしれません。大切なのは、筋トレ時に空腹でないことです。

田口純平監修トレーナーからのアドバイス

ベストボディ・ジャパン2015男子総合グランプリ

減量中でもトレーニング前には、糖質を摂りましょう!

筋トレ後の食事は糖類を

筋トレ後にも糖類(単糖か二糖類)を摂取しましょう。筋トレ後は身体の中のエネルギーを消耗し、血糖値も低下した状態になります。

そうすると前述したとおり、身体は筋肉を分解してエネルギーを確保しようとします。そうならないためには、すぐに消化・吸収できる糖類(単糖や二糖類)を摂り、血糖値をすぐに高くしてあげる必要があります。また、筋肉のなかに蓄えられている糖分である筋グリコーゲンを補給しなければなりません。

「筋トレ後には甘いものを摂る」と覚えておくと良いでしょう。しっかりとした食事もあわせて摂ることができればベストです。

筋トレ後の45分間はゴールデンタイムと呼ばれており、このタイミングで糖類や糖質・タンパク質を含んだ食事、プロテインを摂ることで、しっかりと吸収されると言われています。

筋トレ後にはチョコレートがおすすめ

筋トレ後は甘いものを摂ると良いことは先ほどお伝えしましたが、特にチョコレートを食べると筋肉の発達により良い効果があります。チョコを嫌いな人はほとんどいないと思うので、これは嬉しい情報ですね。

筋トレ後にチョコレートを食べると良い理由はもちろんチョコに多く含まれる砂糖が血糖値を上げてくれるからです。それ以外にも、チョコレートに含まれるエピカテキンという成分が筋肉の成長を助ける働きがあると言われています。また、エピカテキンには疲労回復の効果もあり、筋トレで疲れた筋肉や身体全体の疲れもとってくれます。

チョコレートの摂取量の目安は板チョコ3分の1程度が良いとされています。それ以上の量を摂ってしまうと、血糖値を下げる働きのあるインスリンというホルモンを過剰に分泌する必要があり、身体にとっては大きな負担となってしまいます。

また、チョコレートはなるべく糖分の少ないビターチョコレートを選びましょう。普通のチョコレートやミルクチョコレートは糖分量が多すぎることや、エピカテキンの含有量が少ないようです。筋トレ後のチョコの恩恵を最大限に受けるために、ビターチョコを摂取してください。

田口純平監修トレーナーからのアドバイス

ベストボディ・ジャパン2015男子総合グランプリ

チョコの食べすぎには注意しましょう!

糖質制限中の筋トレでも甘いものを食べてもいいの?

糖質制限中の筋トレで甘いものを摂っても良いかについては、その方の糖質制限の取り組み方によります。例えば、体質を完全に変えることを目的として糖質を完全にシャットアウトしている方は、筋トレ後でも甘いものはとらない方が良いでしょう。筋トレ前後の食事でたんぱく質や脂質を多くとり、血糖値を下げないように努めましょう。

軽い糖質制限に取り組んでいる方は、先ほどお伝えした筋トレ後45分間のゴールデンタイムに少し甘いものを摂っても良いでしょう。しかし、基本的には多糖類の食事を中心にし、急激な血糖値の上昇が起きないよう調整をした方が良いです。また、こちらも糖質を制限している分はタンパク質や脂質を意識的に摂取しましょう。

糖質制限中は、血糖値が常に低い状態が続くことも多く、筋トレ中にめまいや吐き気を催すかもしれません。低血糖症状の可能性もあるので、速やかに筋トレを中断し飴やチョコなどの甘いものを摂るようにしてください。

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筋トレ時の糖質との付き合い方まとめ

●糖質の分類には主に糖類と多糖類がある
●筋トレ前の食事には多糖類を摂り、筋トレ中の血糖値を保つ
●筋トレ後の食事にはチョコなど甘いものを摂り、血糖値を上げる
●糖質制限中でも筋トレ後は甘いものを摂るのが好ましい

筋トレ中の食事は、筋肉をつくるタンパク質やプロテインを摂ることに注目してしまいがちです。しかし、筋肉量を減らさないためには糖質の摂り方も重要になります。効率よく筋トレをするために、糖質を上手く摂取しましょう。

田口純平監修トレーナーからのアドバイス

ベストボディ・ジャパン2015男子総合グランプリ

ボディメイクやダイエットをする上で、糖質の摂取するタイミングが大切!減量中やダイエット中でも糖質の摂るタイミングで体重は落とせます。過剰に摂取したり、過剰に制限しないようにしましょう!!

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