胸筋の自重筋トレ方法まとめ!内側から外側まで腕立て伏せで鍛える!

監修者

宮城島大樹

NESTA PFT 食コンディショニングアドバイザー

【プロトレーナー監修】自宅でできる胸筋の自重トレーニングといえば腕立て伏せ。正しいやり方でやれば胸筋の部位、左右上下を網羅的に鍛えることができます!様々な腕立て伏せをマスターして胸筋を徹底的に鍛えましょう!

胸筋の自重トレーニング「腕立て伏せ」の絶大な効果!

分厚い胸筋、憧れますよね。
たくましい胸板を手に入れるためのポイントは以下の2つです。

①大胸筋を上・中・下部に分けて鍛える
大胸筋は人体の中でもかなり大きな筋肉です。そのため、1つの種目で大胸筋全体を満遍なく鍛えることは難しく、各部位に合った筋トレをする必要があります。

②負荷を適切に設定する
軽すぎても重すぎてもダメです。筋肉が肥大する適切な負荷があるのです。(詳しくは後述します)

「なんだかムズカシソウ…」そう思う人も心配なかれ。
実は①も②も、マシンや器具は必要なく、自重の腕立て伏せで実現できるんです!!

まずは①、②の理由を解説します。

① 腕立て伏せで鍛えられる部位

腕立て伏せで鍛えられる筋肉部位は次の通りです。

・大胸筋(メイン)
・上腕三頭筋
・三角筋

腕立て伏せは、メインの大胸筋のどこ(上部・中部・下部)に負荷がかかるようにするかを、腕や足を置く位置によって選択できます。なのでパターンを変えることで大胸筋全体を鍛えることができます。

宮城島大樹監修トレーナーからのアドバイス

NESTA PFT
食コンディショニングアドバイザー

まさに腕立て伏せは上半身の万能筋トレ!

②腕立て伏せで胸筋の筋肥大は起こるのか?

筋肥大のメカニズムは自重かマシンを使った高負荷か、という違いではありません。筋肉が筋肥大を起こすメカニズムは「現状の筋肉では支えきれない負荷がかかった」ときです。

この負荷も重要であり、目的によって以下のように設定しましょう。

・筋肥大が目的
8〜10回ギリギリ行える負荷(これを8〜10RMといいます)

・身体の引き締め
少し軽めの15〜20RM程度。遅筋が動員され筋肥大というよりは身体の引き締めにつながります。

なので分厚い胸板を手に入れたいなら、8〜10RMになるように腕立て伏せの負荷を設定しましょう。(設定方法は後述します)

ちなみに、負荷が大きすぎると(自重の腕立て伏せではあまり発生しませんが)神経系のレベルアップが起こり、筋力はアップしますが筋肥大は8〜10RMに比べると起こりにくくなります。

この基本を踏まえた上で、次からは基本的な腕立て伏せのやり方から、胸筋を様々なアプローチで鍛えることのできる腕立て伏せのバリエーションを解説していきます。

腕立て伏せの基本的なやり方

まずは腕立て伏せの基本的なやり方です。

<やり方>
1.うつ伏せになった状態で、手は乳頭の真横を意識する
2.手の幅は、肘が90度になる程度の位置
3.体を持ち上げる時は、つま先から背中までが一直線になるよう意識する

◯ポイント
筋肥大のために負荷を高くするおすすめの方法は、「ゆっくり行う」スロトレです。

「身体を落とすときは3秒ほどかけてゆっくり、持ち上げるときは一気に」

次章から紹介する大胸筋の上部〜下部の部位別腕立て伏せでも、強度を上げる方法は同じです。

胸筋を鍛える部位別 自重トレーニング方法

大胸筋下部|腕立て伏せ

大胸筋を鍛える上で最もおろそかになりがちな大胸筋下部の鍛え方から紹介します。
大胸筋下部を鍛えると胸筋が下からもしっかり盛り上がるため、見た目が綺麗な胸筋が手に入ります。

やり方は、両手を置く位置を乳頭の横ではなく、さらに手を1個分下半身の方に下に置きます。手の位置が下半身の方に移動することで腕立て伏せで身体を落としたときに大胸筋の下部に負荷がかかりやすくなります。

大胸筋下部は、ダンベルがある場合は「デクラインダンベルプレス」もとてもおすすめです。自宅でできるのでぜひやってみてください。

大胸筋内側と上腕三頭筋|腕立て伏せ(ナロースタンス)

手の位置を狭くすることで、大胸筋の内側と上腕三頭筋への負荷がより強くなります。

ナロースタンスの腕立て伏せを行う場合は、次のポイントに注意するといいでしょう。

・肘は開かず、脇をしめてトレーニングする
・体が反らないよう、腹筋と臀筋(お尻の筋肉)に力を入れる

◯ポイント
・両手の幅を肩幅より手のひら1個分内側に置く
両手の幅を肩幅にすると、主に上腕三頭筋に刺激が入ります。
両手の幅を肩幅よりさらに狭くすると、大胸筋内側に刺激が入ります。

・脇を締めて行う
両手の幅を狭く取ったまま脇を開いて行うと、負荷が肘に強くかかってしまい、大胸筋内側に刺激が入りづらくなります。

大胸筋外側と三角筋|腕立て伏せ(ワイドスタンス)

ナロースタンスの腕立て伏せに対して、ワイドスタンスの腕立て伏せは両腕を普段より大きく広げて行います。

手の位置を広げることで、大胸筋の外側に強く刺激が入ります。また三角筋も鍛えることができます。

基本的なやり方などは通常の腕立て伏せと同じです。

◯ポイント
・手を外側に向ける
両手の角度を前に向けて行うのもいいですが、手を外に向けて、大胸筋を外から内へ締めるように行うのもオススメです。

手の幅はある程度自由度が高いですが、肩に痛みなどを覚えた人は、基本の腕立て伏せよりも拳1つ分だけ広げる程度に留めた方がいいでしょう。

大胸筋上部|腕立て伏せ(足を高くする)

両足をベッドやベンチに置いて足場を高くして腕立て伏せを行うことで、大胸筋の上部を鍛えることができるようになります。

足場を高くする以外は、通常の腕立て伏せと変わりはありません。大胸筋上部は普段鍛える機会が少ない一方、胸板の盛り上がりを作るのに欠かせない部位です。

自重トレーニングの腕立て伏せでも大胸筋をたくましくできる!

筋トレと聞くとどうしてもバーベルやダンベルといったウェイトトレーニングを思い浮かべてしまいますが、自重トレーニングでも十分筋肉を刺激することができます。

今回紹介した腕立て伏せのバリエーションを例えば1日3種類ずつ、週に2日行うだけで胸筋や肩まわり、2,3ヶ月ほどで二の腕が大きく変わるでしょう。腕立て伏せのバリエーションを極めて、ぜひたくましい胸板を手に入れてください!

自重の腕立て伏せは、プッシュアップバーという簡単な器具を使うと、さらに高負荷で行うことができます。プッシュアップバーについては以下の記事に詳しく解説してあるのでぜひ参考にしてください。

宮城島大樹監修トレーナーからのアドバイス

NESTA PFT
食コンディショニングアドバイザー

腕立て伏せは自宅でできるトレーニングの中でもかなり効果が高いかわりに難しい種目です。
一度ジムでしっかりとしたフォームを見てもらうことをおすすめします!