運動をしてダイエットをするという話を聞くと、どうしてもウォーキングやジョギングといった「有酸素運動」にスポットライトが上がりがちで、筋トレなどの「無酸素運動」はあまり注目されません。しかし、実は筋トレには有酸素運動にも負けない数々の減量効果があるのです。その驚くべき効果をまとめました。
実は意外に高い「筋トレの消費カロリー」
例えば25歳の女性(身長160cm、体重50kg)が30分ほどダンベルを使ったトレーニングを行うと、その消費カロリーは250kcal以上になるのです。ちなみにこれは、同じ人が50分間軽めのジョギングを行ったカロリーと同程度です。
トレーニング内容やその人の筋力レベルで差は変化しますが、筋トレで消費されるカロリーが想像以上であることがわかります。
筋トレ中だけでなく普段の生活も痩せやすい体質になる!
筋トレによる激しい運動を行った場合、運動終了後の安静にしている時も、脂肪の燃焼効率が良くなることがわかっています。この状態をEPOC、日本語では「運動後過剰酸素消費量」という難しい言葉で表現するのですが、要するに運動した後も脂肪燃焼が続くと考えるといいでしょう。
この状態は運動後1〜3時間続くとも言われています。そして筋トレと有酸素運動を比較した研究では、個人差や運動の程度にもよりますが、筋トレの方がより高いEPOC効果があることがわかっています。まさに筋トレは、ダイエットの強い味方と言えるわけです。
筋トレと有酸素運動の組み合わせでさらに痩せ体質に!
筋トレのような無酸素運動では、主に糖をエネルギーとして使います。それに対してジョギングなどの有酸素運動では脂肪をエネルギーとして使うため、脂肪燃焼には効率的なのです。
また筋トレによって分泌される成長ホルモンは脂肪の分解を促してくれるため、より有酸素運動による脂肪燃焼を助けてくれるのです。
60分間の筋トレ+20分以上の有酸素運動を目安にするといいでしょう。ただし、非常に高い強度の筋トレを行っている人は、有酸素運動をしない方が脂肪燃焼効果が持続するという研究結果も出ています。そこは人それぞれとも言えるかもしれませんね。
筋トレと有酸素運動の絶大なダイエット効果について、以下の記事に詳しく解説してあります。ぜひ参考にしてください。
「体型を改善するためにランニングをしたい」と思う人は多くいます。もしアナタが今からランニングを始めるなら、ぜひ筋トレも並行して行う事がオススメです! なぜならどちらか一方だけを行うよりも遥かに運動効果が高まるから。 この記事では筋トレとランニングの相乗効果を徹底解説します!
減量のための筋トレメニュー
下半身のトレーニングといえば、代表的な種目であるスクワットがあります。この種目は太ももやお尻を下半身全体を鍛えることができます。下半身は、人の体の中で最も筋肉量が多い部分であり、スクワットはかなりのカロリー消費が見込めます。
筋トレ種目BIG3のひとつであるスクワットですが、唯一ダンベルなどの器具を使わずにおこなえます。以下に様々なスクワットをご紹介します。
スクワット
筋トレと聞くと上半身ばかりを想像する人が多いですが、それは間違いです。上半身と下半身のバランスが取れていないと、いくら筋肉を大きくしてもモテる体は手に入りません。そこで今回は、下半身を重点的に鍛えるのに効果的な『スクワット』について詳しく解説していきます。
ワイドスタンス・スクワット
ワイドスタンス・スクワットは太もも内側の引き締め、大腿四頭筋、内転筋群を鍛えることができる筋トレ種目です。足を大きく開いた状態で膝を曲げて上体を下ろしていきます。太ももの内側が刺激されるためO脚の改善、スタイルアップにもよいとされています。
ブルガリアンスクワット
腹筋に、胸筋に、上腕二頭筋…筋トレは上半身をメインにおこなうイメージが強いですが、それだけでは全身で見たときのバランスが悪くなってしまいます。ダイエットも同時に考えている人は、大きな筋肉が集まる足の筋トレが効果的です。そこで、今回は足腰を強く見せるため、太ももの大腿四頭筋を鍛える『ブルガリアンスクワット』を紹介します。
シシースクワット
スクワットほどの知名度がないシシースクワット。シシースクワットとはどんなスクワットか?どの筋肉の部位、効果は?シシースクワットの正しいフォーム・やり方は?膝を痛めないためのコツなどを解説します!
インナーマッスルを鍛えることで姿勢や関節の位置を安定させることができます。
また、基礎代謝の底上げになるだけでなく、腸の動きを刺激して女性の悩みの種である便秘や肌荒れ、冷え性を解消してくれたりもするのです。この2種類はどちらも自宅で簡単にできるトレーニングなのも嬉しいところですね。
減量期はプロテイン(タンパク質)の摂取を上手におこなう
しかしここで、ダイエットを始めた人には気をつけて欲しい部分があるのです。それが、ダイエット初心者にありがちな「食事制限」。
筋トレによってエネルギーを消費しやすい環境ができている中で食事制限を行ってしまうと、体は飢餓状態に備えてエネルギーを蓄えようとしてしまいます。そうなるとせっかくの筋トレ効果も台無しです。筋トレによる減量を目指すなら、タンパク質を多めにした食事を意識してしっかりと食べる習慣も身につけるようにしましょう。
筋トレ中におすすめの食事については以下の記事でも詳しく紹介しています。参考にしてみてください。
【プロトレーナー解説】筋トレの効果を最大限高めるための食事の摂り方ご存知ですか?筋トレ前後の食事の摂り方は?夜は何を食べればいいの?肉?タンパク質?これら多くの疑問を筋肉ができるメカニズムと合わせて徹底解説します。1週間の食事メニューの例も紹介します。
筋肉を落とさずに減量することが大切
しかし、今まで運動習慣を持っていなかった方は、筋トレを始めることで自分の体が一気に変化することを実感できるでしょう。筋トレは、脂肪を燃焼させ、痩せる体質に近づく為の効率の良い方法なのです。
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