猫背で筋トレをすると効果がない!?猫背の改善に効果的な筋トレとは?

監修者

佐藤 誠

健康運動実践指導者 タイ政府公認タイ伝統医療協会認定タイ古式マッサージセラピスト

姿勢が前のめりになって見える猫背。猫背だと様々な体調不良の原因になってしまうのですが、実は筋トレにも悪影響があるのをご存知ですか?今回はそんな猫背のデメリットと、猫背改善におすすめの筋トレ方法をご紹介します。

猫背の原因とは?

なんとなく姿勢がだらしなく見えてしまう猫背はなぜなってしまうのでしょうか?

その主な原因は筋力と筋肉の柔軟性の低下です。人の体を横から見ると、背骨がキレイなS字カーブをしています。しかし猫背気味な人は、ある場所の筋力が弱くなっているせいでこのS字カーブがなくなってしまったり、あるいはカーブがきつくなってしまうのです。

毎日デスクワークばかりをしている人や、ついつい暇があればスマホを見ている人。こういった習慣が原因で、徐々に筋肉が弱く、そして硬くなってしまうというわけです。

猫背で筋トレをするとこんなに危険がいっぱい

猫背の状態で筋トレを行うと、ケガのリスクが大幅に上がってしまいます。

猫背は通常よりも頭が前に出ているのですが、実は頭の重さは成人の場合6kgとかなりの重さになるのです。猫背の人はそれだけで、腰や肩にこの頭の重量分の負荷がかかっているようなものなのです。

そんな姿勢で筋トレを行うと、特に普段から負担の強い腰などに、一気に負荷が集中してしまうことがあります。最悪の場合、ぎっくり腰など重大なケガにつながってしまうのです。

猫背改善には「腸腰筋」を鍛えるのがベスト

さきほど猫背になってしまう原因として、ある場所の筋力が低下するとお伝えしました。その場所とは、インナーマッスルの1つである「腸腰筋」と呼ばれる筋肉です。
名前の通り腰回りにある筋肉で、体の軸を保ち安定させてくれる役割があります。

例えば腸腰筋の筋力が低下してしまうと、上半身は後ろ向きに傾いてしまいます。そうすると、背骨のS字カーブがゆるくなってしまうのです。逆に腸腰筋がこわばって萎縮してしまうと、今度は上半身が前のめりに傾き、結果S 字カーブがきつくなってしまいます。

また、腸腰筋を鍛えることで、便を排出する筋肉がつくため、便秘の改善にもつながります。
詳しくは『筋トレを生活習慣に取り込み便秘を解消しよう!』をご覧ください。

猫背を治す腹筋(腸腰筋)トレーニング

腸腰筋を鍛えるための筋トレメニューとしておすすめな種目を主に2つご紹介します。

レッグレイズ

仰向けになった状態で足を伸ばし、その足をゆっくりと持ち上げます。もしこの時に腰に負担を感じる人は、両手を 腰の下に添えるようにしましょう。足はなるべく伸ばして行った方がいいですが、辛い時には足を曲げて行うことで負荷を軽減することができます。

バイシクルクランチ

通称「足こぎ腹筋」と呼ばれる種目です。

基本的な動きは腹筋と同じですが、そこに下半身の足上げを連動させて行います。手は頭の後ろで組み、右の肘と左足のひざ、左の肘と右足のひざをくっつけるように動かします。この筋トレも、ゆっくりと行うことでインナーマッスルを刺激させるのがコツです。

猫背を治してかっこいい姿勢を手に入れよう!

猫背は見た目がかっこ悪くなってしまうだけでなく、日常生活や運動でも様々なデメリットがあります。

今回紹介した2つの筋トレを使ってインナーマッスルの腸腰筋の筋力と柔軟性を取り戻すことで、猫背を改善してかっこいい体を手に入れてください。

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