【柔道整復師、鍼灸師の国家資格を持つトレーナーが徹底解説】運動すると膝が痛いとお困りの方に膝痛の原因と解消方法を解説!実は筋力不足や運動不足だけが原因ではなかったのです。関節痛は放置すると関節が変形する恐れもありますので、今すぐ対処しましょう!
運動すると膝が痛い!関節痛が起こる原因とは?
関節痛が起こる原因
運動すると膝が痛いのですが、どうしたら良いでしょうか?
運動はもう中止した方がいいのでしょうか?
痛くても運動はした方がいいと聞きますが・・・。
川西 健太監修トレーナーからのアドバイス
神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。
大丈夫ですか?
関節痛は早い段階でケアをしないと最悪の場合、関節が変形してしまう恐れもあります。
改善に運動は大変重要ですが、もし運動中に強い痛みがある場合、そのままのやり方で続けると症状は悪化してしまいます。
正しいケアを行うために、まずは関節痛が起こる原因から見ていきましょう。
そのほかの原因で考えられるのは、膝の周りを支配している筋肉の神経が機能異常を起こして筋収縮が起こらなくなっている場合や、骨格や関節ポジションの不正で筋収縮が起こらなくなったりもします。
体の使い方の意識がズレている場合も筋肉にうまく力が入らなくなり、関節が体重を支えきれず、関節軟骨に強いストレスがかかってきます。
片側だけや前側だけの筋肉が働きすぎた時も、その筋肉に骨は引っ張られるので関節にズレが生じます。ズレた関節は一部分に負荷が集中するため、最悪の場合、軟骨に変形がおこったり骨棘などを形成し「変形性膝関節症」となります。
一度変形が進行してしまうと、元には戻らないため、ひどい場合は人工関節置換術が選択されることがあります。
関節痛を改善することは可能か?
なるほど。関節痛が起こる原因についてはわかりました。でも関節痛を治すことは可能なのでしょうか?
川西 健太監修トレーナーからのアドバイス
神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。
はい!もちろん可能ですよ。
うまくバランスが取れ、脚の筋肉がバランスのとれた筋力を出せていれば、変形の進行も抑止することができます。
では、どのように運動していけばいいのでしょうか?次はそれを説明しようと思います。
膝痛解消の方法!膝痛に「膝周りの筋力強化」は大間違い!?
膝痛は膝が弱っているから?
世間一般では、膝の痛みに膝周りの筋力強化がよく指導されていますね?
膝周りの筋力トレーニングにはどのような効果があるのですか?
川西 健太監修トレーナーからのアドバイス
神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。
膝だけで膝関節痛を説明すると、膝周り、特に膝の内側の筋肉である「内側広筋の筋力低下」が大きな原因となっていることが多いです。
立っている時に膝が曲がっている方、完全に伸び切らない方はこの内側広筋がとても弱っています。
すると膝関節の適合性が悪くなり、膝に常にストレスが常にかかった状態となり、痛みが発生してくるのです。
では、内側広筋のトレーニングが膝痛の解消法にいいということですか?
川西 健太監修トレーナーからのアドバイス
神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。
もちろんそうです!
内側広筋のトレーニングはかなり重要な運動になります。
しかし、実際の臨床の現場では内側広筋の筋力強化だけでは改善されない方が多くいることが事実なのです。
皆様に最新の運動学で、注目されている膝関節痛の真犯人とは・・・。
真犯人ですか!?
川西 健太監修トレーナーからのアドバイス
神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。
はい。
最近一部のトレーナー団体や、整体的な見方では常識になりつつあるのですが・・・。
ここで皆様に考えてもらいたいのが、次のような例です。
スポーツをしている方ならなおさら、筋力はあるはずです。
ウエイトトレーニングしているのに膝関節が痛いっておかしいと思いませんか?
プロのスポーツ選手ほど筋肉があっても、ボディビルをされている方にも膝関節痛があるのです。
ここに「膝周りの筋力不足が膝関節痛の原因だ」という説のあきらかな矛盾が生まれます。
もちろん、全く運動をされてこなかった方や、怪我で寝たきりだった方、ヘルニア等の神経機能障害で筋力が低下したり、筋委縮を起こしている場合は膝関節の筋力強化が著効となる場合もあります。
今回は前提条件として「ある程度トレーニングや運動を続けているのに膝が痛む方」に最も多い原因を紹介します。
それは、膝周りの筋肉の「使い過ぎ」です。
膝の筋力が無いのではなく、膝関節を使いすぎた結果、膝周りの太ももの筋肉である大腿四頭筋が拘縮してしまい、痛みを起こしていることがとても多いのです。
そういう方が膝周りの筋力を高めるために、膝の運動やトレーニングをしてしまうと、膝関節の硬縮はひどくなり、膝が痛いという状況を招いてしまいます。
では、そのような場合どこを強化すればいいのか?次に説明しようと思います。
運動して膝が痛い場合は、まずここを鍛えろ!
膝関節痛の解消法
運動をした方がいいのはわかってるんですが、膝が痛くて運動をしたくてもできないという方が本当に多いですね。
そのような場合はどうすればいいですか?
川西 健太監修トレーナーからのアドバイス
神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。
そのような理由でお困りの方は本当に多いです。
しっかり筋肉をつけて、もっと歩いてくださいと言われたが、痛くて歩けない運動できないと皆様ホリスティックボディケアに相談に来られます。
そういう時は膝関節にストレスをかけている別のポイントを鍛えればいいんです。
では、そのポイントを説明しますね。
「膝関節が痛い方」におススメの強化ポイントは「股関節」
膝関節ではなく股関節ですか!?
川西 健太監修トレーナーからのアドバイス
神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。
そうなんです。
膝関節がおかしくなった原因に「股関節」が正常に働かなくなっているということが多くみられているのです。
膝が痛くなるずっと前の段階から股関節に可動域制限や機能異常などがあり、その状態で運動をすることによって膝を痛める方がとても多いんです。
そうすることで、膝周りの筋肉だけが過剰に働くことが無くなり、膝関節のストレスが軽減されます。
股関節が使えて来ることで、股関節周りの筋肉が自然と機能してきます。
その股関節周りの筋肉で重要な筋肉が「ハムストリングス」という太もも裏にある筋肉です。
膝関節主導で動いている方は、ハムストリングスの拮抗筋である、太もも前の筋肉、大腿四頭筋を優位に使いすぎています。
膝関節の制御に太もも前の大腿四頭筋は大変重要な筋肉ですが、働きすぎることで、股関節を逆に機能させにくくする要素も含んでいるので注意が必要です。
【プロトレーナー解説】全身の各部位における代表的な筋肉の名称とトレーニングをご紹介します!毎日筋トレを続けていくと、同じ胸や背中でもそれぞれの部位に分けてトレーニングをしたくなります。そんな時、それぞれの筋肉の名称を知っておくと非常に便利ですよ!
ハムストリングスを使いこなせ!
では、股関節を機能させるために重要なハムストリングスを上手く使えるようにする為は何が必要でしょうか。
まず、いきなりレッグカールなどのトレーニングを始めても効果はありません。
最初に必要なのが、ハムストリングスが正しく収縮できるように骨盤のポジションを整えることです。
股関節を普段使っていない方は、このハムストリングスが拘縮しているため、骨盤がハムストリングスによって脚方向引っ張られ後傾してしまっています。
骨盤が後傾した状態では、ハムストリングスは機能できず、収縮が起こらない状態になっているため、トレーニング効率が大変悪くなってしまいます。
そこでまずやっていただきたいのが、「ハムストリングスのストレッチ」
ハムストリングスが硬い方は自然と骨盤が後傾してしまっているので、そのまましてしまうとよけい後傾がひどくなります。
後傾が強くなると膝痛が酷くなってしまうので注意してください。
あと、「股関節から」前方に倒れてストレッチをかけることも重要です。
股関節が使えていない方は、「腰から」まるまってしまい、これも腰痛や膝痛を招いてしまいます。
川西 健太監修トレーナーからのアドバイス
神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。
皆様に意識してもらいたいポイントは「どこ」をストレッチするかではなく、「どのように」ストレッチしていくか?です。
少し難しいのですが、ストレッチをするのが目的ではなく、その筋肉をストレッチする目的を明確にするということです。
膝痛を解消するためのハムストリングスのストレッチと、ハムストリングスを伸ばすためのストレッチは違うということです。
腰を丸めてストレッチをかけてしまっている場合は、膝の裏あたりに強いのび感がでてきますので、そこでうまくできているかどうかの判断をしてください。
上手くハムストリングスのストレッチがかかり柔軟性が回復してくると、股関節主導の動きができるようになり膝へのストレスが軽減し痛みも改善されていきます。
もう二度と「運動で膝が痛い」と言わないために。
1度膝を痛めるとくせになる?
よく怪我はくせになると言いますが、その原因は何なのでしょうか?
膝関節痛もくせになりやすい部位になりますか?
川西 健太監修トレーナーからのアドバイス
神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。
そうですね。くせになるというのは表現上少し違うのですが、何度も怪我を繰り返されている方は多いです。
実際には、くせになるというより、根本原因が残っていて、表面上の痛みがひいたことを治ったと勘違いされ、運動を再開してしまうのが主な原因です。
膝が痛くなったのは結果であって、原因ではありません。突然何の前触れもなく、膝が痛くなることはありません。
ある原因をずっと抱えたまま、その状態で無理な運動をしたから膝にストレスがかかり痛みがでてきたのです。
だから、膝を治療しただけでは、根本の原因が残ってしまっているために、何度も何度も怪我や症状を繰り返してしまうのです。
もう、膝関節痛を繰り返さないために大切な事
膝関節痛を繰り返す原因はわかりました。
では、そのような方たちにアドバイスはありますか?
川西 健太監修トレーナーからのアドバイス
神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。
一つアドバイスするとすれば、まず、自分の膝がなぜ痛くなったのかを正しく理解し知ることです。
・身体の使い方による膝の痛みなのか?
・神経の機能異常なのか?
・関節の器質的疾患があるのか?
・またそれらの混合なのか?
・外的な要素なのか?(靴やインソール、ソックスが原因となっていることも多いです)
これが分からない状態でのやみくもなトレーニングは大変危険です。
100人の膝痛があれば、100通りの原因があります。
プロの選手でも原因がわからずに、やみくもにトレーニングをして膝の痛みを重症化、手術までいってしまった選手の術後ケアの担当を任されたことがあります。
トレーナーとして選手が必死に頑張っていた努力がズレていて、本当に悔しいと思いをすることもありました。
専門のトレーナーさんや、インストラクターさんはこのあたりを熟知されているので、なかなかよくならない膝の痛みがある方は自己判断だけではなく、一度相談されてみるのがいいと思います。
ありがとうございました。膝関節痛一つとっても原因って様々なんですね。
何が原因でどのように痛みが出ているかを見極めるのが大変重要だとわかりました。
最後に膝関節痛でお困りの方にお願いします。
川西 健太監修トレーナーからのアドバイス
神戸【ホリスティックボディケア】代表、柔道整復師、JCMA認定体軸セラピスト。プロ選手から一般のクライアントまでの施術、トレーニングと総合的に担当している。
最も大切なのは原因を見極めることですが、一般の方には難しいです。なので信頼できるトレーナーさんに一度見てもらうってのが正直なところなんですが、そう簡単にはみつからないですよね。
そこは本当に何とかしなければと思い、現在プロ向けに、セミナー活動などで情報を広めています。
膝関節痛でやりたいことを我慢して生活している方がいなくなるようにと本当に思います。
まずは、今日紹介したハムストリングスのストレッチを試してみてください。
ホリスティックボディケア逸見先生が解説した動画を見ながらしてもらえれは、うまくいくはずです!
絶対にあきらめないでください!膝関節痛は改善する症状です。
最後までお読みいただき本当にありがとうございました。
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