腰のストレッチをして腰痛とオサラバしよう!

監修者

野島 賢

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー) ISA-CSTP(日本ストレッチング協会認定ストレッチングトレーナーパートナー) JCCAベーシックインストラクター(日本コアコンディショニング協会) JBBF(ジャパンボディビルフィットネス連盟)公認指導員 日本スタビライゼーション協会スタビライゼーション・アドバンサー 国際救命救急協会 CPR+AED

腰痛に悩まされている人は世界的にも増加傾向にあります。特に、日本人は外国人に比べて筋力が弱いため、10人に1人が腰痛に悩んでいるとも言われています。日本人の国民病と呼ばれている腰痛を改善するには、どんなストレッチをしたらいいのかを調べていきましょう。

腰痛の原因とは

腰痛の原因は普段の姿勢や、筋力の衰え、低気温などの環境的要因など様々です。

その中でも最もやりがちなものは「姿勢」でしょう。普段の動きの特徴や癖で、知らない内に腰に負担をかけてしまっている場合は多いものです。
まずはその意識から改善していきましょう。

人間の脊柱は頭蓋骨から骨盤にかけて1本につながっています。このことを意識すると、例えば中腰の姿勢になると脊柱が腰を視点にして大きく頭の方に向けて曲がり、腰に大きな負担がかかることがわかると思います。中腰や猫背は絶対に避けなければならない姿勢なのです。

このように、腰痛の原因は普段の姿勢で腰椎に負担をかけてしまうことが大きいのです。

腰痛予防にはストレッチや筋力の向上が不可欠

腰痛の大きな原因に姿勢の悪さが挙げられることは述べましたが、常に注意することはいきなりは難しいものです。

そこで大切なことは、いざ腰椎に負荷がかかったときに腰椎を守るクッションがあるかどうかです。このクッションが筋肉筋肉の柔軟性なのです。
筋肉があると腰椎にかかる負荷を支えてくれます。筋肉の柔軟性があると腰にかかる負荷を分散してくれます。

そのため、腰痛の予防や改善にはストレッチや筋トレが重要になるのです。
以下からは、腰痛の予防・改善に効果的なストレッチを紹介します。

腰痛に効くストレッチ① 3 months position

名前の通り、このストレッチのスタートポジションは生後3ヶ月の赤ちゃんのポーズに見立てています。

赤ちゃんや小さな子供の動きは非常に理にかなっていて、腰痛などには絶対にならないようになっています。人は大人になるに従い、スポーツをするなど様々なクセが生じるようになり、腰痛などの原因になってしまうのです。赤ちゃんの動きを見習い、腰痛の改善を行いましょう。

やり方は、仰向けに寝て腰と床の隙間をなくします。鼻から吸った空気でお腹をできるだけ膨らませ、その状態をキープしたまま腕を交互に上げ下げします。
左右各6回×2セット行いましょう。

このエクササイズで体幹の安定性を高め、腰痛の改善・予防が期待できます。

体幹を鍛えるということは、身体のバランスを整える筋肉を鍛えるということです。つまり、何かの拍子に腰に負荷がかかる場合もしっかり支えてくれる補佐役を担ってくれるのです。

腰痛に効くストレッチ② クワドラプト

このストレッチではまず、四つ這い姿勢で背中をフラット(後頭部・肩甲骨の間・骨盤の3点が横から見て一直線になっていること)に保ちます。背中がフラットになっていることを意識するために、背中にストレッチポールなどを置いて行うと正しい動作でやりやすくなります。

その状態をキープしながら腕を交互に上げ下げします。左右各6回×2セット行いましょう。

これも体幹の安定性を高めることができるため、腰痛の改善・予防が期待できます。

腰痛に効くストレッチ③ ブレッツェル

まず、右膝をL字にして身体をの下になるように座ります。そして左手を右手の下にいれるようにして置きます。これがスタートポジションになります。

そのまま上体を倒します。この際、腕が曲がらないようにしましょう。
適度にストレッチを感じる位置で3秒キープし、10回行いましょう。

身体後面がストレッチされるので、腰痛の改善・予防に効果的です。

腰痛に効くストレッチ④ キャットアンドドッグ

このストレッチは、四つん這いで背中を丸めるポーズと反らすポーズを繰り返すだけです。
10回行いましょう。

脊柱〜骨盤帯の可動域が改善され、まさに腰痛の改善・予防に効果的なストレッチです。

腰痛に効くストレッチ⑤ ソラシックローテーション

こちらは胸椎の可動域を広げることで、腰痛の改善が期待できるストレッチです。

胸のストレッチが腰痛に効くというのは意外に感じるかもしれません。しかし、胸椎の可動域が狭いと猫背になりがちで、背中が丸まってしまいます。つまり、猫背になると腰に負担がかかるため、猫背の改善である胸椎の可動域の確保は腰痛の改善に効果的なのです。

やり方は、まず脚を交差させて横向きになります。上側の膝が浮かないようにポールなどにくっつけておくと良いでしょう。
そのまま上半身をひねるイメージで手を伸ばして胸椎をローテーションさせます。

左右伸ばしきった所で3秒キープ×10回行いましょう。

寝る前に腰痛ストレッチをやろう

今回紹介したストレッチは自宅でいつでも行うことができます。
寝る前に行うことは、特に胸椎の可動域が広がるストレッチは、深い呼吸を促すため熟睡効果も期待できるのでオススメです。

身体が硬いと寝ているときに身体が不自然に偏り、腰痛など身体に支障をきたす場合があります。
まずは寝る前に上で紹介したストレッチを行うことを日課にしてみてください。

野島 賢監修トレーナーからのアドバイス

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)
ISA-CSTP(日本ストレッチング協会認定ストレッチングトレーナーパートナー)
JCCAベーシックインストラクター(日本コアコンディショニング協会)
JBBF(ジャパンボディビルフィットネス連盟)公認指導員
日本スタビライゼーション協会スタビライゼーション・アドバンサー
国際救命救急協会 CPR+AED

腰痛は経験してみないと苦しみが分からず、経験してしまうと生涯お付合いして行かなければならなくなるほど深刻な症状です。トレーニングの質を上げる事と、ストレッチを含むコンディショニングの質を上げていく事を正比例させて、腰痛を発症しないように常に努めましょう。すでに腰痛をお持ちの方は、それ以上腰痛を悪化、または再発させない為にも今回ご紹介したストレッチを欠かさず行うようにしましょう。

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