懸垂の効果とは?鍛えることで得られるメリット

監修者

宮城島大樹

NESTA PFT 食コンディショニングアドバイザー

【プロトレーナー監修】鉄棒などを使ってできる懸垂は、意外と身近なトレーニングの1つです。しかし、その効果は絶大!懸垂をすることで、非常に多くのメリットがあります。そこで、自重トレーニングの1つである懸垂が持つ効果の数々をまとめてご紹介します.

懸垂の効果その① 背中を大きくするのに最適

懸垂、英語では「チンニング」と呼ばれる筋トレは、次の筋肉を鍛えることができます。

・広背筋(背中に大きく広がる筋肉)
・上腕二頭筋(上腕の力こぶに当たる筋肉)
・大胸筋(胸にある筋肉)

これだけでなく、背中・首・肩・胸・腕にかけてを満遍なく鍛えることができるのが懸垂です。特に注目したいのは「広背筋」で、自重トレーニングでこの部位を十分に鍛えられるメニューというのはあまりありません。この筋肉を鍛えることで、逆三角形の広くたくましい背中を作ることができるのです。

懸垂の効果その② 高負荷トレーニングで筋肥大

懸垂は鉄棒やぶら下がれる場所さえあれば、誰もができるトレーニングです。しかし、懸垂は自重トレーニングの中でもトップクラスと言えるほどの高強度トレーニングでもあります。反動なしで行う懸垂は、慣れない方だと1回できるかどうかというほどの負荷です。

通常、自重トレーニングというのは筋肥大(筋繊維を太くして体を大きくすること)が難しい種類のトレーニングと言われていますが、この懸垂だけは別です。最後に紹介するいくつかの方法で徐々に筋力を上げていけば、懸垂だけで広がりのある背中を作ることは不可能ではありません。

懸垂の効果その③ 握力アップにもつながる

懸垂は自重のほぼ100%を使って行うトレーニングです。そのため、トレーニング中の筋力はもちろんのこと、ぶら下がっている間の「握力強化」にも効果があります。

握力というのは筋トレではとても重要な要素です。ダンベルやバーベルを持って行うトレーニングの場合、ターゲットとしている筋肉よりも前に、握力に限界がきてしまうという事態は少なくありません。握力を補助するためのグローブやリストも販売されていますが、素の握力が鍛えるに越したことはないですよね。

懸垂で鍛えた背筋力と握力は、水泳や格闘技、武道などのスポーツでも大きく役立ちます。

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懸垂ができない人のためのメニュー① 斜め懸垂

先ほど触れた通り、懸垂は1回やるだけでもかなりの筋力が要求されます。無理に体を持ち上げようとして、反動をつけたり変な動きを覚えてしまうと、ケガや変なクセがつく原因にもなります。そんな方は、少し負荷を下げた懸垂メニューから行うと良いでしょう。

その内の1つが「斜め懸垂」です。地面に足がつく高さの鉄棒にぶら下がるのですが、この時足を前方に伸ばすように地面につけ、鉄棒に対して斜めの姿勢になります。この状態から、肩甲骨を寄せて鉄棒に体を近づけるような運動を繰り返しましょう。鉄棒ではなく、食卓用テーブルの下に潜り込んで行っても構いません。

懸垂ができない人のためのメニュー② ネガティヴ・レップの活用

懸垂ができない人に勧めたいもう1つのメニューが、「ネガティヴ・レップを活用する」というものです。

ネガティヴ・レップというのは、重量を上げる時には反動を使い、元の姿勢に戻る動作をゆっくり行うことで、筋肉へ負荷をかけるというものです。

懸垂であれば、まず反動を使って体を持ち上げ、体を下ろす時に広背筋や上腕二頭筋の力をフルに使い、ゆっくりと動作するということになります。そうやって徐々に筋力をつけていき、その後反動なしのトレーニングにチャレンジしてみましょう。

懸垂には体を激変させる効果がたくさんある!

懸垂は見た目はもちろん、筋力アップにも絶大な効果を発揮してくれます。たくましい背中が手にはいるのはもちろんのことですが、懸垂を難なく5回、10回、15回とこなしてしまう人というのは、強さとかっこよさを感じますよね。

懸垂は自宅、ジム、あるいは公園などで実践できるという手軽さも魅力の1つです。導入用のメニューをこなしながら、ぜひ懸垂を筋トレライフに取り入れてみてください!

宮城島大樹監修トレーナーからのアドバイス

NESTA PFT
食コンディショニングアドバイザー

懸垂の正しいフォームは、頭から上がるのではなく、胸からバーに近づいていくようなイメージでしっかりと背中を寄せて肩甲骨を下げて行う必要があります!
難しい種目ですが、ぜひお試しください!

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