筋肉量を高めるためのトレーニングをする上で避けられないのが筋肉痛。私生活を考えればできるだけ症状を抑えたいですよね。筋肉痛予防のためには、お風呂は入るべき?食べ物はないがよい?ストレッチはするのがよい?プロテインや飲み物は何がオススメ?などなど様々な疑問に徹底してお答えします。
筋肉痛ってなんだろう?筋肉痛のメカニズム
筋肉痛が起こるメカニズム!最新情報をご紹介
ジムに通い始めて、筋肉量をアップさせるためのメニューを作ってくれたインストラクターの指示通りトレーニングをしたら、筋肉痛が酷くて仕事がしんどいです。筋肉痛のメカニズムを簡単に教えてください!
ヒラガコージ監修トレーナーからのアドバイス
柔道整復師/ランニングアドバイザー
筋肉痛は謎多き症状で、未だ完全に解明されていません。それでもわかってきている事から予防対策は様々あります。
これが筋肉痛の発生メカニズムです。
以前は乳酸が溜まる事によって痛みが発生するなどの情報がありましたが、研究が進むにつれてこの説に矛盾点が見られ、今説明したメカニズムが今最も有力とされています。
ただ、完全無欠のメカニズムは解明されていないため、二つの理論に明らかな正誤があるとは言い切れないのも事実です。
筋肉痛の予防方法3つ〜トレーニングの合間や直後に行おう〜
①簡単な有酸素運動で循環を促す
用途はストレッチと同じようなもので、筋肉を収縮させたまま放置をしてしまうと血液循環が低下し、筋肉が酸欠状態を起こします。そのため、無理なく筋肉が収縮するジョギングやウォーキングを全く無理のないスピードや勾配などの負荷で行うこともお勧めです。
ジョギングもウォーキングも息の上がらない程度の運動負荷が一番わかりやすい目処になります。
ランニングは非常にダイエットに効果的です。ウォーキングをするよりも、ランニングのほうが消費カロリーを上げやすく、ダイエット効果ははるかに高いです。今回は、こういったランニングの消費カロリーとダイエット効果について、くわしく解説していきます。
②水分補給で脱水を防ごう!
特に負荷の高いトレーニングをすればたくさんの汗をかくため、体内の水分量は減少します。
直接生命や内臓器の働きなどに影響は出ませんが、それでも血液が少なくなって、血流が多少なりとも遅くなれば、トレーニングをして損傷している筋線維への栄養供給が遅れて、筋肉痛は長く続いてしまいます。
運動中はもちろんの事、運動後にも水分補給を忘れずに行いましょう。
③栄養補給も大切なポイント
運動前2~3時間前を目処にご飯やパン、サツマイモなどの消化に時間のかかる炭水化物(複合炭水化物)や鶏胸肉や赤身肉などの動物性タンパク質を摂取しておくと、筋肉の分解を防いだり抑えたりします。
また、トレーニング直前はトレーニング中にBCAAというアミノ酸を摂りましょう。
BCAAとは「Branched Chain Amino Acids」というものの頭文字で日本語では「分岐鎖アミノ酸」と呼びます。これは自身の体内で作り出せず、口から摂取しなければなりません。
BCAAは筋トレによって失われるエネルギーを即座に補給して、こちらも筋肉疲労に効果があります。
筋肉痛になった後の正しいケア方法3つ
筋肉痛の正しいケアを知ろう!
筋肉痛になってしまったらどのような対策を取るのが良いのでしょうか?
ヒラガコージ監修トレーナーからのアドバイス
柔道整復師/ランニングアドバイザー
「筋繊維の破損を修復するために白血球が患部に集合し、それに伴って発痛物質の発生が痛みの原因」と考えれば、この流れを抑えられるようにケアする事がシンプルでしょう。
(トレーニングの原則に身体に対して強い負荷をかける事で鍛えられていくことを説明する「過負荷の原則」と言うものがあります)
しかしながら、この状況を身体がいち早く元に戻そうと反応してしまった結果が筋肉痛です。そこで修復を促すための人間の知恵を使ってみましょう。
①筋繊維の炎症を抑えるアイシング
炎症は字の通り細胞が炎を帯びたように熱を持つため、患部を冷やして炎症を必要最低限に抑える事が大切です。
ただ、これはあくまで運動直後、初めに発生する白血球による炎症を抑えるためのケアであるため、行うのは運動直後に冷やすのがベストです。
②運動後のストレッチは忘れずに
特に筋肉痛へのケアで重要になるのが運動後のストレッチ、整理体操です。
筋肉を強く使うと身体全体の熱を放出するために汗をかき、身体は脱水状態へ向かっていきますが、これを放っておくと血液の循環が著しく低下し筋組織が酸素不足へ陥ります。これがのちに筋肉が硬くなって筋肉痛の症状を余計に高めてしまう事に繋がるのです。
血液循環を滞らせないように、運動後のストレッチはできる限り行うようにしましょう。特に動かした部位の筋肉は確実にストレッチをしてあげる事が理想的でしょう。
ただ、筋繊維の部分的な断裂が起きている事が筋肉痛を発生させる発端のため、過度な牽引力をかけるストレッチは禁物です。
静的ストレッチとは何でしょうか?静的ストレッチをして、柔軟性が向上し、身体の動きを軽快にしていき、パフォーマンス向上、そして、障害予防を同時に得られるようにしていけることができます。目的=効果と捉えることができるので多くのメリットがあります。
③ぬるま湯で筋肉のリフレッシュ
筋肉はトレーニングで実際に使う(収縮)時も硬くなりますし、使った後の筋肉を放っておくと疲労物質がめぐって硬くなる方向に向きます。
そこで38~40℃ほどのぬるま湯に入ると良いでしょう。
湯船に浸かることで水圧と温度変化によって筋肉の中にある血管に刺激が伝わりますし、体温に近いぬるま湯に浸かることで神経はリラックスする方向(自律神経が身体をリラック方向に筋肉を沈める副交感神経を体内で優位にしていく状態)へ進んで行き、筋肉の回復をより促して行きます。
注意しなければならないのは、運動直後のぬるま湯の入浴は適していないため、タイミングは運動後かつ就寝前などがおすすめです。
1日の終わりにお風呂に入って疲れをいやすのは至福のひと時ですね。しかし、ゆったりお湯に浸かってリラックスしたいのに、逆に疲れてしまうこともあります。 ここでは入浴で疲れる理由と、目的によっておすすめの入浴法をご紹介します。
筋肉痛と上手に付き合おう
そのケアもそれぞれが難しいものではありませんから、できる限りトレーニングを行う上でのルーティーンにして欠かさぬようにしてみましょう。
皆さんのトレーニングが効率よくできること願っています。
筋肉痛の回復を早める方法については多くの間違いや誤解があります。例えばストレッチは筋肉痛回復に効果的ではありません。その他よく言われるタンパク質、アミノ酸などの栄養素の摂取は本当でしょうか?筋肉痛のメカニズムを知り、その正しい回復方法を解説します。