腹筋ローラー(アブローラー)で立ちコロができるようになるには

多くの方が「立ちコロ」と言われる、「立って腹筋ローラートレーニング」を行うことに憧れているのではないでしょうか?

しかし、この「立ちコロ」は、とてもハードルの高い上級者向けのトレーニングです。
多くの方が一回チャレンジしては、そのハードルの高さに驚き、まずは膝をついて行う「膝コロ」を地道に行う・・・という手順を追っていると思います。

どんなトレーニングでもまずは「出来るところから行う」ことは非常に大切です。したがってこの場合、まずは「膝をついて行う」ところから始めるのは、とても正しい手順です。

しかし、この「膝コロ」に関しても、いくつか段階を経ていくことによって、より効率的に効果を出していき、やがてスムーズに「立ちコロ」に移行させていくことができます。

野上 鉄夫 監修トレーナーからアドバイス

NSCA 認定パーソナルトレーナー・日本トレーニング指導者協会(JTAI) 認定指導員・健康運動指導士 

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膝コロから立ちコロに難易度を上げていく手順を解説します。

まず、腹筋ローラーで頭に入れておかなければならないのは、「ローラー」と「身体の接地している箇所」の「距離」です。

身体の接地している箇所とは、この場合、「膝」か「つま先」だと思ってください。
立ちコロと膝コロの最大の違いは、この2箇所の「距離」が膝をつかなくなることによって伸び、そのため運動強度が飛躍的に伸びてしまうことが挙げられます。そしてこの2点の距離は、伸びていけばいくほど上半身と下半身の、その両方に身体を支えるためにかかる負荷は強くなっていきます。

この「距離」をいかにコントロールしながら身体にかかる負荷を「徐々に強くしていけるのか?」が、アブローラーを使ったトレーニングを実施していく上でのキーポイントになります。

アブローラーは、バーベルやダンベルを使ったトレーニングや、マシントレーニングと違い、負荷の調整が簡単にできません。
しかし、筋トレにおいて「負荷のコントロール」は、筋力向上、筋肉の肥大のためには必要不可欠な要素です。この「距離」をいかにコントロールしていくのか?の方法を色々とご紹介していきます。

膝コロのフォームの注意点

まず、膝コロを正しいフォームで行うための注意点をご紹介します。

・手首は「甲側には折らない」
むしろ負荷を受け止めやすくするために、やや手のひら側に「屈曲」させる

・肘はやや曲げる
この時、肘の向きは「外側」を向くようにする。床の方に向けてしまうと、上腕三頭筋で体重を受け止めなければならなくなってしまう。また肘は曲げすぎてもいけない

・体幹の姿勢
背骨を横から見たときに出来る「S字」のアーチをキープするようにしながら動作を行う

・ローラーを前方に転がしていく際に、「股関節」と「肩関節」を同時に伸展させる
初心者によくある悪いフォームは、ローラーを転がしていくときに、肩関節だけが伸展していき、股関節が動かず「屁っぴり腰」になってしまうフォームである。

・呼吸
ローラーを前方に転がしていくときに「吸い」、手前に戻していくとはに「吐く」
この場合もっともきつい箇所である「スティッキングポイント」はローラーが最も遠くに転がった時であり、そのスティッキングポイント周辺で、一瞬呼吸を止め、スティッキングポイントを超えてから息を吐く呼吸法はOK!

腹筋ローラーの負荷調整の3つのポイント

次に腹筋ローラーの行う際の、ローラーと足の接地箇所の距離の調整ですが、この距離の調整ポイントは「膝コロ」の場合は2点、「立ちコロ」の場合は3点となります。

膝コロの場合の調整ポイントは、

・両足の開き具合

・ローラーの移動距離


となります。

「立ちコロ」の場合はそれにプラスして

・膝間接の屈曲の角度

となります。

両足の角度は開いていけばいくほど、ローラーとの距離は短くなっていく傾向になります。

ローラーの移動距離に関しては、ローラーを移動させる距離が短くなればなるほど、足との距離は短くなります。

「立ちコロ」の場合、膝関節は曲げていけばいくほど、ローラーと足との距離は短くなります。

これらを段階的にうまく調整しながら、「運動強度を段階的にコントロールしていく」のです。

膝コロから立ちコロができるようになるための5ステップ

膝コロ初心者の方はまずは両膝の幅を広くとって行いますが、慣れてきたら徐々に「足の間隔を狭めて」いきましょう。
できるだけ徐々に狭めていき、最終的には足の間隔を完全にゼロにして、フルレンジで回数は20回3セットできるくらいまでメニューをこなせるようになったら、いよいよ「立ちコロ」に挑戦します。

立ちコロができるようになるまでの、強度を高くしていくステップを紹介します。

ステップ① 両足を大きく広げる

膝を床から離して構えますが、「両足はできる範囲で大きく広げる」ようにしましょう。さらに、膝はまっすぐにしておくのではなく、動作に支障のない範囲で「膝をできるだけ曲げる」ようにします。

そこからローラーを前方に転がしていきますが、この場合も「出来る範囲」で転がしてもらえればそれでOKです。

<注意点>
・ローラーと身体の位置
手前に引いてくる時に、ローラーを肩の真下に位置してしまう方がよくいます。
これは体幹の力が足りず、上半身(腕)の力でローラーを手前に引くようにすると起きる現象です。この体勢になると非常に危ないです。

この時に少しでも肩の真下よりローラーが手前にきてしまうと、全体の重心がローラーより前方に移動してしまいます。すると今度は勢いよくローラーが手前に転がってきて、ほぼ無防備のまま、一瞬で顔や額を床に打ち付けてしまいます。

ローラーの位置は常に「顔の真下より前方」に位置するように動作をコントロールしましょう。

ステップ② 壁を使って距離を調整

ここからは立ちコロの強度の段階的な調整です。
まず、いくら足を広げ、膝を曲げて行っても、いきなりフルレンジで動作をできる方はほとんどいないと思います。
そこで、転がす距離を調整するのですが、この時に「壁」にローラーを当て、壁を使って距離を調整するトレーニングを行う事はとても有効なテクニックです。

アブローラーは、ローラーが最も遠くに行った時に強度がMAXになります。
ローラーを壁に当てることにより、この最も強い負荷がかかるポイントでの負荷をかなり軽減できます。そのためローラーを壁に当てて行うトレーニングは非常に動作がしやすくなります。

まずは壁との距離は少し近めにして、トレーニングを行い、慣れてきたら徐々に壁との距離を伸ばしていきまょう。
腕が「ほぼ」頭上に伸ばせるまで筋力を向上させることを目標とします。

ステップ③ 膝を伸ばす

ステップ②ができるようになったら、次のステップは「膝」を徐々に伸ばしていきます。
この場合も、いきなり膝を伸ばしきるフォームで行うのではなく、膝を何段階かに分けて伸ばすようにして様子を見ながら行います。

ステップ④ 足の幅を狭くする

「膝を伸ばしきるフォーム」でフルレンジでトレーニングできるようになったら、次のステップは徐々に「足の幅を狭く」してみます。

また、この段階でのトレーニングはまだ「壁」をストッパーにして行う事をお勧めいたします。

ステップ⑤ 壁を外す

「膝を伸ばして」「足を狭めて」、「壁を使って」、フルレンジの動作ができるようになったら、最終的に「壁を使わない」で動作できるようになる事が目標です。
負荷を増やしていく目安は、10回3セットできるようになる位を目安にステップアップして行くといいでしょう。

野上 鉄夫 監修トレーナーからアドバイス

NSCA 認定パーソナルトレーナー・日本トレーニング指導者協会(JTAI) 認定指導員・健康運動指導士 

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また、この段階でよく見かけるシーンが「諦め」です。

どういう事かというと、いくら壁を使ったり強度の低いフォームで行っても、あまりにも膝をついた時と立って行った時とでは強度が違いすぎる為、1回試しただけで「無理」と思ってしまうケースです。

そういう場合のコツですが、最初は膝をついたフォームで(この場合爪先は床につけておく)、ローラーを転がしていき、ある時点で「膝を床から離す」というやり方をしてみてください。

最初はローラーのスタート地点と、最も遠くまでの中間地点くらいで「膝を床から離して」、1〜2秒ほどキープし、すぐに膝をつくところから始めましょう。
膝を離すとどれくらいの負荷がかかるのか?を予め身体に覚えさせておくと、いきなり立ってやるよりは心の準備ができているので、その強度の高さに「心が折れる」可能性は低くなると思います。

アブローラーの効果とは?立ちコロと膝コロで効く筋肉が変わる?


最後に、アブローラーの効果についてです。
まず、どこに効くのか?ですが、これはもう「ほぼ全身」と言っていいでしょう!

アブローラーの動作は専門用語でいうと、上半身で言えば「肩関節の屈曲」という動作に負荷がかかる筋トレになります。
この場合に負荷がかかる筋肉は「大胸筋」という大きな胸の筋肉だけでなく、その下にある「小胸筋」という筋肉にも強い負荷がかかります。

また、この「肩関節の屈曲」には、背中の筋肉群にも強い負荷がかかるのです。

試しに、片腕を伸ばして机の上に置き、そこから机を下に押してみてください。反対の腕で脇の下の広背筋を触りながら行うとよくわかりますが、グッと広背筋に力が入っているのがわかります。ついでに胸も触ってみるとやはりこちらにも力がしっかり入っているのがよくわかります。
つまり、アブローラーは「胸」も「背中」も鍛えるトレーニングなのです。

そしてもちろん「体幹」の筋肉も全て使っていると言っても過言ではないでしょう。

膝コロと立ちコロは使う筋肉部位が変わる

膝をついて行う「膝コロ」と、立って行う「立ちコロ」とでは、運動強度の違いもさることながら、「効く部位」に微妙に違いがあります。

まず膝コロに関しては、「膝から下」は使用しないので、大腿四頭筋やハムストリングスと行った太もも周りの筋肉はあまり使われることはありません。この点、「立ちコロ」は特に大腿四頭筋には強い負荷がかかるようになります。

また、立ちコロは床との接地点が「膝」から「つま先」になります。
その為、接地ポイントが下にずれる分、動作の「中心点」も下の方向にずれます。これはどんな影響を与えるのかというと、膝コロの場合は、体幹の腹直筋に強く負荷がかかり、立ちコロの場合は「腸腰筋」への負荷の割合が強くなります。

運動強度そのものが違う為、単純な比較はできないですが、使う筋肉の違いくらいは頭に入れながらトレーニングすると良いと思います。

立ってアブローラーを行うのは大変難易度の高い種目ですし、筋肉痛もかなり激しく起こる種目です。

野上 鉄夫 監修トレーナーからアドバイス

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ぜひ段階的にトレーニングを行って、「立ちコロ」ができるように頑張りましょう。

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