筋トレとインターバル(休憩)には、実は密接な関係性があります。それは筋肉を大きくしたい、引き締まった筋肉を手に入れたい、といった筋トレをする目的だけでなく、種目によっても変わります。インターバル1つで効果が劇的に変わるので詳しく解説します。
【基本編】筋トレのインターバルの取り方
筋トレをしていてセット間インターバルは何分くらいにすればいいのかいつも悩みます。
千陽 ハーヴェイ監修トレーナーからのアドバイス
NSCA認定パーソナルトレーナー
同じような悩みを持っている人は多いです。
インターバルの取り方で筋トレの効果は変わるのです。その理由について解説します。
目的別インターバルの時間と負荷
筋トレに最適なインターバルは、目的によって以下のように違います。
・筋肥大 :インターバルは1分、負荷は8〜12RM
・筋持久力 :インターバルは30秒、負荷は15〜20RM
目的によってインターバルの理由が違うのは、「筋肉の疲労度」をその目的の適切な程度にするためです。
筋力をアップさせるにはかなり大きな負荷を扱い、筋肉に強い刺激を与える必要がありますが、セット間インターバルが短いと筋肉の疲労が回復しておらず、次のセットで十分に力を出せません。結果、筋肉に与える刺激が小さくなってしまいます。
低負荷の場合は、休みすぎても筋肉の刺激が逆に少なくなりすぎてしまうので、30秒という短い時間にします。
【種目別】インターバルの取り方の違い
その違いは、「動員する筋肉量の違い」です。
単関節運動と多関節運動のインターバルの取り方の違い
・多関節運動(スクワット、ベンチプレス、デットリフトなど)
多関節運動は2つ以上の関節と筋肉を使うので複数に負担がかかる分、しっかり休憩をとることで集中力を高め、「高重量を上げられる=筋力が高まる」ためです。
・単関節運動(アームカール、レッグエクステンションなど)
単関節運動では意識する筋肉は一ヵ所のみです。またトレーニングの動作が単純で簡単なのでインターバルも短めに設定できます。そうすることで代謝系のストレスが高まり、パンプすることで筋肥大へ繋がります。
【応用編】成長ホルモンとインターバルの関係
インターバルで成長ホルモンの分泌量が変わる
成長ホルモンは体内で分泌され、筋肉の合成や脂肪の分解をする働きをしますが、睡眠・運動・食事をすることでも分泌されます。つまり、筋トレを行うことでも成長ホルモンは分泌されているのです。
この筋トレ中の成長ホルモンの分泌はインターバルを長くすると減ってしまうと言われていたので短いインターバルを行うようにされていましたが、研究により筋肥大のトレーニングを行う場合には長いインターバルをとる方が筋肉が成長すると結果が出ています。
その結果により、成長ホルモンは確かに分泌されますが「成長ホルモンの量は筋肥大に関係しない」ということが分かったのです。しっかり休息をとり、正しいフォームで行うことが筋肥大には効果的だと言えます。
筋トレにもなるインターバル速歩について
歩幅は大きく、姿勢は上半身はまっすぐ腕は大きく振ります。インターバルウォーキングとも言われるこの方法は、3分間速歩きをし、3分間ゆっくり歩くというウォーキング方法で、足腰の筋力がつきます。
足腰の筋肉が衰えると、肺炎や心筋梗塞、動脈硬化などをおこしやすくなりますが、この簡単なインターバル速歩で筋力がつく上、ふつうにウォーキングするより消費カロリーが多いため比較的速い期間にダイエット効果が得られます。もともと体力がない人や高齢者にもとり入れやすい下半身の筋トレ方法のため、ぜひおこなってみてください。
千陽 ハーヴェイ監修トレーナーからのアドバイス
NSCA認定パーソナルトレーナー
筋トレの良いところは、自分の体調に合わせておこなえることです。インターバルをとり入れることによって、飽きずに疲れすぎることなく、反復運動ができます。
1セットしかできない日やまったくできない日があっても、継続することで徐々に筋肉がついてきて、いつのまにか何セットかをこなせるようになります。ぜひ今日から理想のカラダ、健康のために筋トレをおこなってみてはいかがでしょうか。
誰もが一度は挑戦したことのあるであろう筋トレ。しかし、なかなか続かないのが現実ですよね。成果が出るまで3ヶ月?半年?どのくらいの時間がかかるのでしょうか?3ヶ月や半年筋トレを行っているのに成果がいまいち出ない、という方のために筋肉がつくメカニズムと効果的な鍛え方を紹介します。