猫背を解消する筋トレメニュー|自宅でできるメニュー、ダンベル、マシンメニュー

監修者

小石川和彦

健康運動指導士

猫背は筋トレで改善できるのか?猫背改善の為のトレーニングの例。自宅でできるトレーニング方法。実はとても大事な呼吸との関係などプロトレーナーが徹底解説。

筋トレで猫背は改善できるのか?

猫背は筋トレで改善できる

老若男女を問わず。
昨今猫背について悩まれているという方は少なくありません。

その証拠に、猫背改善専門の整体院やパーソナルトレーニングも出来ています。
整骨院でも、猫背改善コースがあるほど。

そんな多くの方々が悩まれている猫背。
実は筋トレで改善することができます。

最近猫背が気になって

小石川和彦監修トレーナーからのアドバイス

健康運動指導士

猫背を改善させる為には、筋トレが良いと思いますよ。最近運動していますか?

社会人になってからあまり運動しなくなりました。最近は、デスクワークが多いので、肩凝も酷くなって・・・

小石川和彦監修トレーナーからのアドバイス

健康運動指導士

それは、運動不足による不良姿勢の影響が大きいかもしれませんね。

猫背は運動不足から?

猫背になる方の原因の一つとして運動不足があります。
これは、大人の方に限らず小さいお子様にも該当することです。

筋トレに限らず、日常生活での活動(歩く、走る、飛ぶ、しゃがむ、捻る、など・・・)が機会が少なくなると。
それに伴い筋肉の使い方のバランスが崩れてしまいます。

本来人間の体は、全身の筋肉を連動させて動かすように出来ています。

しかし、筋バランスが崩れ、一部の筋肉が上手く動かせないようになると。
その動きを補うために、他の筋肉に無理やり負担をかけて補うことになります。

不良姿勢による肩こりや腰痛は、そういった筋バランスの崩れが原因の一つと言われています。

猫背などの不良姿勢を改善するためには、ストレッチやマッサージだけではなく。
筋トレで使えていない筋肉を使っていくことが大切です。

筋肉を整え猫背を改善

猫背を改善するためには、全身の筋肉を整える必要があります。

例えば、猫背の方に深くしゃがみこんで頂くと、後ろに倒れそうになったり、膝に痛みが出たりすることがあります。

これは、猫背により体の重心が後ろにあり、その為に足首や股関節周辺の筋肉が上手く機能していないということが考えられます。

こういった場合は、先ず足首や股関節周辺の筋肉に正しい働きを思い出させてあげる必要があります。

これは様々なパターンの猫背に共通して言えることです。
なぜなら、二足で立ったり歩行したりする人間ですので、その土台である足のバランスや機能が崩れていると、いくらその上のの状態を良くしても結果姿勢が崩れてしまいます。

猫背のパターン別の対処法はこちらの記事に掲載されていますので、こちらでは割愛させていただきます。

猫背を改善するための3つのポイント

①土台の足
②肩(肩甲骨)の動き
③体幹(呼吸筋)

この3つの動きと機能を整える事が基本です。
全てとか言いませんが、猫背の方はこの3つの機能と動きが落ちています。
筋トレで体を動かすことは、猫背を改善するこの3つのポイントを抑えているのです。

猫背改善の筋トレメニュー6選

自宅でできる筋トレメニュー3選

①スクワット
猫背改善で意外かと思われるかもしれませんが、スクワットはとても有効です。
足首や股関節を使うので、猫背の方が落ちやすい機能を使うことができます。
ポイントは、動画よりも深くしゃがむディープスクワットを行うことで効果が高まります。
②カーフレイズ
これは、猫背の方が使えていない足首周りの筋肉を鍛えるエクササイズです。
猫背の方は重心が後ろに下がりやすいので、このようなエクササイズで重心を前にする意識を養いましょう。
③ウィンギング
肩甲骨を動かすエクササイズです。
胸が開くときに息を吸い、閉じるときに息を吐くように行いましょう。
※呼吸が止まると、筋肉の動きが小さくなります

ジムでできる筋トレメニュー3選

①ダンベルデットリフト
下から起き上がる時に息を吸って胸を張りましょう。
フィニッシュの位置で、少し顎を引くことがポイントです。

ダンベルだけでなく、チューブで行うデットリフトも有効です。

②ラットプルダウン
肩甲骨を寄せ、胸を春意識で行いましょう。
フロント(胸の前で引く)とビハインドネック(首の後ろで引く)がありますが、猫背の場合はフロントで行うことをお勧めします。
もちろん両方行える時間がある場合は、両方行いましょう。

ラットプルダウンに慣れてきたら、チンニング(懸垂)にチャレンジしてみると。
より姿勢維持に大切な背中の筋肉を強化できます。

③プルオーバー
プルオーバーを行うときは、伸ばした場所からしっかり天井に手を押すように意識しましょう。
これがないと、肩が不安定になりケガの原因となるので注意してください。

もし通っているジムにプルオーバーのマシンがある場合は、そちらを利用すると安全面でいいと思います。

猫背には呼吸が大事!

猫背の方は思い出してください。

最近深い呼吸は出来ていますか?

最近息の上がるような運動を行いましたか?

猫背になる方の呼吸は、浅くなる傾向があります。
なぜなら、肩が前に出て胸が閉じるような姿勢のため。
肺が広がりにくい傾向があるからです。

呼吸が浅くなるに伴って、呼吸筋(横隔膜など)の機能が低下しやすくなります。
呼吸筋は、筋膜で全身の様々な筋肉とつながっていると言われています。

つまり呼吸筋の機能が落ちるということは、ほかの部分の筋肉の機能も落ちるということにつながります。

筋トレや運動では、日常生活に比べ呼吸を意識して行いやすいという利点があります。
猫背改善のためには、トレーニング中の呼吸を強く行うように意識することが大切です。

特に吐くときは強く行いましょう。

なぜなら、吐くことで呼吸筋が収縮して刺激されるからです。

なぜ、吐くほうを重要視するかというと。

姿勢が悪方は、息を吸っても肺が広がりにくいので上手く息を吸うというのが難しいからです。
従って、まずは一回吐くという比較的行いやすい呼吸から行うことで、徐々に息が吸いやすい状態に近づけていくことができます。

忙しい現代人は、ストレスなどの過度の緊張により呼吸が止まりやすい傾向があります。
もし筋トレする余裕もないという程忙しい方は、休憩時間のほんの一瞬に深呼吸から始めてみましょう。

呼吸は、姿勢だけでなくメンタルにも影響を与えると言われています。
呼吸を見直し、筋トレを行うことは、不良姿勢の改善だけでなく精神・肉体両面の健康を維持する上でとても大切です。

猫背で悩んだ時に、姿勢矯正の器具や施術を受けるのもいいと思います。
しかし、筋トレを通じてご自身の姿勢と向かい合い。
その原因について考え、自分で改善していくことも大切だと思います。

この記事が、猫背でお悩みのあなたのお役に立てれば幸いです。