とうもろこしのカロリーは?ダイエット向き?糖質・脂質・タンパク質比較

監修者

高山 菜緒

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

夏になるとよく見かけるとうもろこし。甘くてついつい食べたくなるとうもろこしですが、とうもろこしのカロリーはどのくらいあるのでしょう?ダイエットに向いているのでしょうか?とうもろこしのカロリーや栄養、ダイエットに向いているのか?詳しく解説します。

とうもろこしとは?とうもろこしの種類と旬

とうもろこしとは?

とうもろこしは、米や麦と並ぶ世界三大穀物の一つで元々はメキシコやアメリカなどで栽培されていた野菜です。
日本では、副菜やおやつなどで食べられることの多いとうもろこしですが、メキシコや南米アメリカ、中央アフリカなどではとうもろこしを石灰の入った水で煮た後、すり潰して粉状にして主食の一つとして食べられています。

アメリカのコーンブレッドやメキシコのトルティーヤは日本でも、近年馴染み深くなっていますがトルティーヤはとうもろこしの粉からできた食べ物です。

とうもろこしの種類

一般的に日本で食用として食べられるとうもろこしは、スイートコーンと呼ばれる種類のものです。スイートコーンは更に3つの種類があります。

・ゴールデンコーン
全ての粒が濃い黄色をしているとうもろこしです。その見た目からドール電コーンと名付けられたといわれています。

主な品種としては、ゴールデンラッシュ、未来、みわくのコーン、ピクニックコーンなどが挙げられます。

・シルバーコーン
ゴールデンコーンと比べると白色に近い薄い黄色をしたとうもろこしです。小粒で粒皮が軟らかいため、甘みも強い特徴があります。

主な品種としては、ピュアホワイト、ホワイトレディー、バニラッシュなどが挙げられます。

・バイカラーコーン
黄色と白色が3対1の割合で入ったとうもろこしです。元々はアメリカで育成されたとうもろこしですが、甘みが強く日本人からも好まれるkとおから日本でのとうもろこしの主流ともなっているとうもろこしです。

主な品種としては、ピーターコーン、カクテル、甘々娘、アンサンブルなどが挙げられます。

他にもあるとうもろこしの種類

とうもろこしは、茹でたり焼いたりして食べる他にもお菓子などの原料としても使われています。

・ポップコーン
乾燥させてから加熱させることで粒の中の水分が膨張し、皮が破れることで完成します。

・デントコーン
コーンスターチの原料として使われていいます。

とうもろこしの旬

とうもろこしの旬は、6~9月の間となっています。夏によく出回りますが、ちょうど旬の時期に出回っていることになりますね。旬の時期を過ぎるととうもろこしに含まれる糖分がでんぷんへと変化することで糖度が下がり、とうもろこし本来の旨味となる甘みが失われてしまうのです。

そのため、とうもろこしを美味しく食べるなら真夏の時期。夏の終わりになると旨味が落ちるので注意しましょう。

とうもろこしのカロリーはどのくらい?ダイエットに向いているのか?

とうもろこしのカロリーって高いですか?とうもろこしってダイエット中に野菜として食べても大丈夫ですか?

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

とうもろこしは一応野菜に分類されますが、白米などの主食よりカロリーが高いのでダイエット中はおすすめできません。

とうもろこしのカロリー・糖質・脂質・タンパク質は?

とうもろこしに含まれる栄養成分を見てみましょう。

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
とうもろこし(100g) 92 13.9g 1.7g 3.6g
とうもろこし(1本粒のみ) 138 20.7g 2.55g 5.4g
100g当たりのカロリーは92kcalとそれほど高くありませんが、1本当たりに換算すると大きさによって異なるとはいえ大体138kcalあります。とうもろこしは、副菜やおやつなどで食べられることも多いため1本を一度に食べてしまうと摂取カロリーが気になりますね。

また、とうもろこしは野菜とはいえ栄養素としては白米やパン、麺類などと同様の炭水化物に該当する食物なので糖質量も高く100g当たり16.9g、1本当たり25.2gと高くなります。

とうもろこしでダイエットはできる?カロリーは高い?低い?

とうもろこしでダイエットをすることはできるのでしょうか?

結論からいうと、とうもろこしは、野菜とはいえ白米やパン、麺類などと同様の炭水化物に分類される食物なので糖質量も多く、ただ食べるだけではダイエット効果はあまり期待できないといえるでしょう。但し、食べ方次第ではダイエットに有効に働くといえます。

とうもろこしのカロリーを他食材と比較

とうもろこしの他の野菜とのカロリー比較(100gあたり)

食品 カロリー
とうもろこし 92kcal
なす 22kcal
きゅうり 23kcal
大根 18kcal
にんじん 37kcal
じゃがいも 76kcal
とうもろこしと同じ夏野菜や通年でよく食べられる野菜のカロリーを比較してみましょう。

なすやきゅうりといった夏野菜は水分が多いため、とうもろこしと比較すると大分カロリーが低くなりますね。大根も同様、水分が多いため低カロリーとなります。

野菜の中でもカロリーが高めのにんじんと比較してもとうもろこしの方がカロリーが2倍以上ありますので、やはりダイエット中にとうもろこしを食べる場合には工夫する必要があるといえます。

他の野菜と比べても、とうもろこしのカロリーは圧倒的に高いですね。。

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

そうですね。とうもろこしは甘みがあることからわかる通り、糖質がたくさん含まれているのでその分、カロリーが高いです。

とうもろこしの調理方法別のカロリー比較(1人前)

とうもろこしを使った料理別のカロリーを比較してみましょう。
食品 カロリー
とうもろこしの天ぷら(1個28.6g) 52kcal
コーンスープ(1杯20g) 81kcal
コーンクリームコロッケ(1個) 84kcal
ポップコーン(1袋50g) 242kcal
旬の時期によく食べられるとうもろこしの天ぷらですが、小麦粉と油を使うため高カロリーになりそうなイメージはあるものの、1個当たりに使用する量が少量のため意外と低カロリーになります。コーンクリームコロッケも同様ですね。

コーンスープも1杯当たりに使用するとうもろこしの量が少ないため、乳製品を使っていても意外とカロリーは抑えられています。

ポップコーンに関しては、軽い食感で食べやすい反面、油を使っていますのでカロリーは大分高くなりますね。

とうもろこしの糖質・脂質・タンパク質量を他の食材と比較

とうもろこしと他の野菜との糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)

食品 糖質 脂質 タンパク質
とうもろこし 13.9g 1.7g 3.6g
なす 2.9g 0.1g 1.1g
きゅうり 4.1g 0.2g 1.3g
大根 2.8g 0.1g 0.4g
にんじん 6.5g 0.1g 0.6g
じゃがいも 16.3g 0.1g 1.6g
とうもろこしと同じ夏野菜と通年食べられる野菜の糖質、脂質、タンパク質の含有量を見てみましょう。

野菜の場合、基本的に脂質量は微々たるものであまり気にする必要はありませんが、やはり糖質量が気になりますね。
それでもなすやきゅうり、大根にかんしては糖質量はそこまで高くありません。糖質が高めといわれているにんじんも100g当たり10gですので極端に高いというほどではありませんね。

じゃがいもに関しては、とうもろこしと同様、野菜でありながら白米やパン、麺類などと同様の炭水化物に分類される野菜ですので糖質量は高くなります。とうもろこしの方が甘みが強い印象がありますが、糖質量に関してはじゃがいもの方が多いですね。

とうもろこしの調理方法別の糖質・脂質・タンパク質量比較(1人前)

食品 糖質 脂質 タンパク質
とうもろこしの天ぷら(1個28.6g) 4.24g 3.18g 1.13g
コーンスープ(1杯20g) 12.81g 2.6g 1.54g
コーンクリームコロッケ(1個) 6.9g 5.6g 1.3g
ポップコーン(1袋50g) 29.8g 11.4g 5.1g
とうもろこしを使った料理別の糖質量、脂質量、タンパク質量を比較してみましょう。

とうもろこしの天ぷらやコーンクリームコロッケに関しては、とうもろこし以外にも小麦粉などの炭水化物を使用するため、とうもろこしの使用量が少なくても糖質量は高くなってしまいます。

また、どの料理でも油や乳製品を使用することから脂質量も多くなりがちですね。とうもろこしを調理して食べる場合、食べ方や食べる量に気を付ける必要があるといえます。

とうもろこしの特筆すべき栄養素

食物繊維の働きで便秘を改善

とうもろこしには、セルロースといって水に溶けにくい不溶性食物繊維が含まれています。不溶性食物繊維は、食事として摂り入れても消化、吸収されることなくそのまま腸内へと送り込まれます。

腸内に送り込まれた不溶性食物繊維は、腸内に存在する有害物質を吸着して便と一緒に排泄させる効果があるため、とうもろこしを食べることで腸内がデトックスされ便秘の改善が期待できます。

ダイエットを行う上で便秘は大敵となりますので、とうもろこしはダイエットサポートに活躍してくれる食材だといえるでしょう。

糖分の代謝を促す「ビタミンB1」が豊富

とうもろこしは、糖分が多い野菜ではあるものの「ビタミンB1」といって食事から摂り入れた糖分の代謝を促す働きのある成分が豊富に含まれています。

糖分の摂り過ぎは、脂肪の蓄積を招きダイエットの大敵となりますので、ダイエットを行う上でビタミンB1不足は避けたいため、糖分の多い食材を食べる際はビタミンB1を意識して一緒に摂る必要がありますが、とうもろこしに関しては糖分とビタミンB1を同時に摂ることができるので安心です。

新陳代謝を高める「ビタミンE」を含有

とうもろこしには、抗酸化作用が高く血行不良を改善する効果のある「ビタミンE」が豊富に含まれています。
血液の循環が悪いと血行不良に陥りやすく、新陳代謝機能も低下してしまうため、太りやすく痩せにくい体内環境となってしまいがちです。

こうした体内環境を改善するには、血液の循環を良くすることが有効でとうもろこしに含まれるビタミンEは最適な成分なのです。

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

細かい栄養素を上げると長所もありますが、ダイエットに大きく左右するのは、カロリー・三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)ですので、ダイエット中にとうもろこしを食べないに越したことはありません。

とうもろこしのおすすめ調理方法・レシピ

とうもろこしは、野菜とはいえ白米やパン、麺類などと同じ炭水化物に分類される食材ですので、どうしても糖質が多くなってしまいます。そのため、ダイエット中にとうもろこしを食べる際は、食べる量や一緒に食べる食材の栄養素に注意する必要があるのです。

ダイエット中でも安心して食べられる「とうもろこしの炊き込みごはん」レシピ

<材料(4人分)>
・米 2合
・とうもろこし 1本
・薄口しょうゆ 大さじ2
・酒 大さじ2
・顆粒だし 小さじ1

<作り方>
1.とうもろこしを生の状態で皮をむき、包丁で粒を削ぐ
2.米を研ぎ、薄口しょうゆ、酒、顆粒だしを加え炊飯器の2合の目盛まで水を加える
3.とうもろこしを上に乗せ、いつも通りに炊飯する
4.炊き上がったら軽く混ぜて完成
※お好みで小口ねぎやごまを乗せても美味しくいただけます。

とうもろこしは、様々な調理法がありますがどうしても高カロリー、高糖質、高脂質になりがちでダイエットにはあまり向きません。

ダイエット中にとうもろこしを食べる際は、同じ穀物類である白米と混ぜて食べることで摂取カロリーを抑えることができます。
ちなみに白米の100g当たりのカロリーは160kcalですのでとうもろこしを混ぜることで同じ100gを食べたとしてもカロリーダウンすることができるのです。

とうもろこしでダイエットの注意点、健康上に問題、太ってしまう理由

とうもろこしは食べ過ぎると太る?食べる際に注意すること

とうもろこしには、ダイエット中に摂りたい栄養素が豊富に含まれています。しかし、ダイエットの妨げとなる糖質も多く含んでいるため食べ過ぎには注意が必要です。
「とうもろこしを食べると太る」という話を見聞きしたことのある方もいるでしょう。これは、とうもろこしに含まれる糖質量が高いせいだといえます。

しかし、とうもろこしを食べたからといって必ずしも太るわけではありません。あくまでも食べ過ぎた場合、調理法による影響が太る大きな原因ですので食べ方に注意することでダイエットにも有効に働いてくれる食材です。

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

少量であれば食べても問題ありません。

とうもろこしでダイエットを成功させるために

とうもろこしを使ってダイエットするためには、食べる量と食べ方に注意することが重要です。
とうもろこしを食べる際は、1日に1/3本程の量にしておくこと。美味しくてついつい丸々1本食べたくなりますが、糖分を摂り過ぎてしまいますので注意しましょう。

また、とうもろこしの食べ方としてはなるべく焼きとうもろこし、ゆでとうもろこしなど、油や炭水化物を使った料理は避けることが大切です。
例外として、炊き込みごはんなど同じ穀物類の主食に混ぜて主食の摂取カロリーを下げるなど工夫するのはおすすめです。

1日のうち1食の主食をごはんやパン、麺類ではなくとうもろこし1本に置き換えるというのも良いですね。但し、とうもろこしの置き換えを毎日のように続けるのは飽きてしまいますし、挫折しやすくなります。
とうもろこしを1本食べたいという時や屋台などで焼きとうもろこしを購入して食べる場合などに置き換えを実践することをおすすめします。