ピーナッツの糖質は?糖質制限ダイエットに食べても大丈夫?

ピーナッツは糖質制限ダイエットに向いている食品?ピーナッツのカロリーや含まれる糖質量、脂質量、タンパク質量、糖質制限ダイエット中のピーナッツの食べ方や注意点についてなど分かりやすく解説します。

ピーナッツは糖質制限ダイエットに向いている食品なの?

ピーナッツとは?

ピーナッツとは、マメ科に属する落花生の実の部分をいいます。落花生そのものはもともと南米原産の食物で東アジアを経由して日本に渡来しました。

その歴史は古く、江戸時代には既に日本で食用として栽培されていたといわれています。

ピーナッツとして食べるには、落花生からピーナッツとなる実を取り出し炒ったものを食べます。また、地域によっては殻のまま茹で実を取り出し茹でピーナッツとして食べることもあります。

ピーナッツの主な食べ方としては、ピーナッツそのものを食べる方法、また、外側に砂糖を塗したり、小麦粉の衣をつけて揚げる、チョコレート菓子として加工するといったお菓子として食べる方法、ピーナッツをすり潰しピーナッツバターとして食べる方法などが一般的です。

また、沖縄や鹿児島では「ジーマーミ豆腐」といってピーナッツを使って豆腐を作る郷土料理もあります。

そんなピーナッツですが、糖質制限ダイエット中に食べても良い食品なのでしょうか?ピーナッツと糖質制限ダイエットについて徹底解説します。

ピーナッツの種類

一般的によく食べられるピーナッツの種類として2通りあります。

・バターピーナッツ
落花生からピーナッツとなる実を取り出しよく炒ったものを更にバターで炒め、塩を振った状態のものをいいます。

食品売り場では、おつまみコーナーによう陳列されており、ピーナッツそのものの旨味とバターの濃く、ほど良い塩気が効いて後引く美味しさがあるのが特徴です。

また、柿の種といってピリッと辛味の効いた柿の種の形状をしたせんべいとピーナッツが一緒に個装されている「柿ピー」も人気ですね。

・落花生
落花生の状態で炒ってあるまたは茹でてある状態で販売されているものです。

落花生の殻を剥きピーナッツを取り出して食べます。塩茹でされているものを除き、ピーナッツそのものの味を堪能できるためピーナッツは落花生の状態で購入して食べるのが好きという方も多いのが特徴です。

ピーナッツのカロリー・糖質・脂質・タンパク質

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
落花生(生ピーナッツ)(1粒0.5g) 3 0.05g 0.24g 0.13g
落花生(生ピーナッツ)(100g) 295 8.4g 24.2g 12g
バターピーナッツ(1粒0.9g) 5 0.1g 0.46g 0.23g
バターピーナッツ(100g) 592 11.3g 51.3g 25.5g
ピーナッツのカロリー、含まれる糖質量、脂質量、タンパク質量を見てみましょう。

100g当たりのカロリーを見ると落花生(生ピーナッツ)で295kcal、バターピーナッツだと592kcalと高カロリーですね。

タンパク質も意外と含まれており、落花生(生ピーナッツ)で12g、バターピーナッツは25.5gとなります。

脂質に関しては、ピーナッツバターといってピーナッツからは油脂が摂れることからやはり高めで落花生(生ピーナッツ)が24.2g、バターピーナッツに関してはピーナッツに含まれる油脂に加えバターに含まれる脂質も含まれるため51.3gと高脂質になります。

気になる糖質量は、落花生(生ピーナッツ)で8.4g、バターピーナッツは11.3gですので、多からず少なからずといったところでしょうか。

ピーナッツは糖質制限ダイエットに向いている?向いてない?

ピーナッツに含まれる糖質量は100g当たり落花生(生ピーナッツ)で8.4g、バターピーナッツで11.3gですので、糖質を気にせず食べることのできる食品とはいえません。

しかし、ピーナッツを1回に100gも食べるというのはあまり現実的ではありません。一般的によく見られるバターピーナッツは一袋当たり平均すると130g前後入っていますが、一度に一袋弱食べることはあまりありませんね。

一度に食べる量を考えると、食べ過ぎさえしなければピーナッツは糖質制限ダイエット中でも食べることができる食品だといえます。

但し、あくまでも食べ過ぎには要注意です。ピーナッツは糖質以外にも脂質が多く含まれていますし、カロリーも高カロリーとなります。歯ごたえが良く食べやすいためついつい食べ過ぎてしまいがちですので、袋からそのまま食べるのではなく、食べる前に食べる量を出してから食べ始めるなど工夫すると良いでしょう。

ピーナッツと他のナッツ類のカロリー・糖質・脂質・タンパク質を比較

ピーナッツと他のナッツ類のカロリーを比較してみよう

食品 カロリー
落花生(生ピーナッツ)(100g) 295kcal
バターピーナッツ(100g) 592kcal
アーモンド(100g) 598kcal
くるみ(100g) 674kcal
カシューナッツ(100g) 576kcal
ヘーゼルナッツ(100g) 684kcal
マカダミアナッツ(100g) 720kcal
ピスタチオ(100g) 615kcal
ピーナッツと一般的によく食べられるナッツ類のカロリーを比較してみましょう。

100g当たりのカロリーで比較すると落花生(生ピーナッツ)のカロリーが圧倒的に低いのが分かります。
バターピーナッツに関しては、バターによって高カロリーとなってしまいますが、他のナッツ類はバターピーナッツ同等、もしくはそれ以上の高カロリーですね。

カロリーでナッツを選ぶならピーナッツが一番低カロリーで良いといえるでしょう。

ピーナッツと他のナッツ類との糖質量、脂質量、タンパク質量を比較

食品 糖質 脂質 タンパク質
落花生(生ピーナッツ)(100g) 8.4g 24.2g 12g
バターピーナッツ(100g) 11.3g 51.3g 25.5g
アーモンド(100g) 9.3g 54.2g 18.6g
くるみ(100g) 4.2g 68.8g 14.6g
カシューナッツ(100g) 20g 47.6g 19.8g
ヘーゼルナッツ(100g) 6.5g 69.3g 13.6g
マカダミアナッツ(100g) 6g 76.7g 8.3g
ピスタチオ(100g) 11.7g 56.1g 17.4g
ピーナッツと一般的によく食べられるナッツ類に含まれる糖質量、脂質量、タンパク質量を比較してみましょう。

タンパク質量に関してはそこまで大差はありませんね。バターピーナッツは、バターにもタンパク質が含まれるため他のナッツ類と比べるとタンパク質量は多くなります。

脂質量に関しては、落花生(生ピーナッツ)が一番少ないのが分かります。脂質の多いバターを使ったバターピーナッツでも他のナッツ類と同等、または少ないですね。

気になる糖質量に関しては、ピーナッツは平均的な量だといえます。ナッツ類の中で低糖質となるくるみでも4.2gですのでピーナッツが高糖質という訳でもありませんね。

ピーナッツの特筆すべき栄養素・ダイエット効果

ポリフェノールの働きでアンチエイジング

ピーナッツの薄皮には「レスベラトロール」といってアンチエイジング効果のあるポリフェノールが豊富に含まれています。

アンチエイジングとは、体内のありとあらゆる細胞の老化を防止することをいい、美容効果はもちろん、健康面においても老化を防止することは有効です。

「カルシウム」の働きで脂肪の合成を抑制

ピーナッツには「カルシウム」が豊富に含まれています。

カルシウムが不足すると体は骨や脂肪からカルシウムを溶かして血液中に送るよう働きますが、この時、脂肪の中に含まれるカルシウムは脂肪を合成させる酵素を増やしてしまうという性質があるため、カルシウム不足によって脂肪からカルシウムを送ろうと体が働く度に脂肪を合成させる酵素を増やすため脂肪がつきやすくなってしまうのです。

また、体内でカルシウムが不足すると糖や脂肪をエネルギーへと変換する働きがうまく作動しなくなるため、エネルギーへの変換がスムーズにいかず脂肪として蓄えられやすくなります。

ピーナッツを食べてカルシウムを摂ることで、脂肪の合成やエネルギーへの変換ができないことで脂肪を蓄えるといった状態が改善されるためダイエット効果を期待することができます。

不飽和脂肪酸(オレイン酸・リノール酸)の働きでコレステロールを減らす

ピーナッツには「オレイン酸」や「リノール酸」といった不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。これらの不飽和脂肪酸には、血液中のコレステロールを減らす効果があります。

ダイエットを必要としている方の中には、血液中のコレステロール値が高い方も珍しくなく、また、血液中のコレステロールが高いことで血行不良に陥りやすく太りやすい体内環境を招いてしまいます。

ピーナッツを食べることでオレイン酸やリノール酸といったコレステロールを減らす効果のある不飽和脂肪酸を無理なく摂ることができますので、コレステロールを正常値へと導くことはもちろん、ダイエットをサポートします。

「ビタミンB3」の働きで二日酔いを予防

ピーナッツには、「ビタミンB3」という成分が豊富に含れており、このビタミンB3には、二日酔いを予防する効果があります。

ピーナッツは、お酒のつまみとして食べられることの多いナッツですが、お酒との相性はもちろん二日酔いを予防する効果もあるというお酒のつまみに最適なナッツなのです。

「食物繊維」の働きで腹持ちを良くして食べ過ぎ防止

ピーナッツには、「食物繊維」が豊富に含まれています。食物繊維には、大腸に蓄積された余分な老廃物を体外へ排出させるデトックス効果があることはよく知られていますが、他にも体内に入ると胃の中で水分を吸収してゆっくりと小腸へと移動する特徴があることから、腹持ちが良くダイエットにも最適なのです。

腹持ちが良くなることで食べ過ぎを防止することもできますので、無理なくダイエットすることを期待できます。

ダイエット中に不足しがちな「ミネラル」を補給

ピーナッツには、「ミネラル」といった成分が豊富に含まれています。

ダイエット中は、食事内容を改善したり食事量を減らすことでミネラルが不足しがちとなってしまう方も少なくありません。

ミネラルは、体を健康に保つために必要な成分で不足することで体内バランスを崩してしまう原因となってしまいます。

ダイエット中でも健康を維持するためにもミネラルを多く含むピーナッツは最適だといえます。

糖質制限ダイエット中にピーナッツを食べる場合、どのくらいの量を食べて良い?

ピーナッツは他のナッツ類に比べると低糖質ではありますが、100g当たり落花生(生ピーナッツ)で8.4g、バターピーナッツで11.3gありますので、食べる量を気にしないのは危険です。

また、ピーナッツはおやつやおつまみとして食べられることが多いため、食べる量に気を付けないと糖質の摂り過ぎにつながります。

糖質制限ダイエット中にピーナッツを食べる場合は、1日に30g程を上限に食べることをおすすめします。

糖質制限ダイエット中におすすめのピーナッツの食べ方

糖質制限ダイエット中でも食べる量に気を付ければ美味しく食べることのできるピーナッツですが、ピーナッツを食べる際にはなるべく落花生(生ピーナッツ)を食べると良いでしょう。

ピーナッツを使ったお菓子は、砂糖やチョコレートなど糖質の多いお菓子が多い傾向にあります。

また、バターピーナッツは、バターの脂質に加え塩で味付けされているため塩分が高くなっています。

糖質制限ダイエットでは、基本として糖質の摂取量を制限するダイエット法ですが脂質を必要以上に摂り過ぎるのはあまり良いことではありません。
更に、塩分の摂り過ぎは食欲増進に加え体に水分を貯め込みむくみの原因となってしまいますのでダイエットには大敵となります。

そのため、糖質だけでなく含まれる脂質、塩分を考慮し落花生(生ピーナッツ)で食べるのが一番適しているといえるでしょう。

糖質制限ダイエット中にピーナッツを食べる際の注意点

ナッツ類の中でも糖質が低いピーナッツですが、食べ過ぎてしまうと健康を害してしまう可能性がありますので注意が必要です。

ピーナッツには、「タンニン」という成分が含まれています。タンニンは適量に摂る分には問題ない成分ですが、摂り過ぎてしまうことで便秘を起こしやすくしてしまうのです。

便秘になってしまうと体内では余分な老廃物が蓄積されやすくなってしまうため、血液の循環も悪くなり、その状態が続くことで太りやすくなってしまいます。

ピーナッツを食べる量は、1日30g程を上限としなるべく食べ過ぎないよう心がけましょう。