卵の糖質は?糖質制限ダイエット向きか?おすすめのレシピを紹介!

目玉焼きや卵かけご飯、親子丼にオムライスなど日本人の食卓には欠かせない卵。
糖質制限中は卵を食べてもいいのでしょうか?カロリーや糖質を見ながら、卵が糖質制限ダイエットに向いているかを解説します。

毎日の食卓に欠かせない卵について解説

卵とはどんな食べ物?

わたしたちが一般的に「卵」と呼んでいるものは「鶏卵」といって、ニワトリの卵のことを指します。
受精した有精卵を温め続けるとヒヨコが生まれるように、卵にはたくさんの栄養とエネルギーが詰まっているのです。
卵は一年を通して安定して安く、コンビニやドラッグストアなどでも気軽に買えますよね。
栄養価が高いため重宝される食材であり、家庭料理には欠かせない食材のひとつです。
卵は見た目で大きく2種類に分けられます。卵の殻が白っぽいものと、赤っぽい茶色のものがありますよね。
実は殻の色と味はあまり関係がなく、ニワトリの種類や食べていたエサによって殻の色が変化するのです。白い殻の卵を生むニワトリは、羽が白いのが特徴。一方の濃い色の卵は茶色の羽をしたニワトリが生みます。
または、窓がなくて日光を浴びずに育ったニワトリが生む卵は色が濃いという説も。これは自然界で卵が敵に見つかりにくいように、環境の色や明るさに合わせるためだといわれています。
しかし、一般的には濃い色の卵の方がおいしいというイメージがありますし、殻の色が濃い卵の方が値段も高いですよね?
これは濃い色の卵を生むニワトリは体が大きく、コストがかかるからなのです。違いはそれだけで、色が濃いからといっておいしいわけではありません。
白い卵も茶色の卵も、味も栄養価もほとんど変わらないのです。
また、出回る数が少なく貴重ですが、青い殻の卵やピンクの殻の卵もあります。

卵の種類

わたしたちが普段食べている卵といえば「鶏卵」ですが、「うずらの卵」も一般的ですよね。
串揚げにしたり中華丼の具材として入っていることが多く、鶏卵よりも味が濃いのが特徴です。
単に食用の卵というのであれば、イクラやキャビアなどの魚の卵も。
世界にはほかにも様々な食用の卵が存在します。
日本でもよく知られているのが、ピータンで有名な「アヒルの卵」ですね。鶏卵よりも栄養価が高く、中国や台湾などではとても一般的な食材。クセが強いので、日本人には少し抵抗があるかもしれません。
世界で最大級の卵といわれるダチョウの卵は、テレビなどで見たことがある人も多いのではないでしょうか。他には以下のような食用卵があります。

・ガチョウ
・カモメ
・ホロホロ鳥
・エミュー

卵のカロリーと糖質は?

卵のカロリーと糖質はどのくらい?

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
生卵(1個60g) 91 0.18g 6.18g 7.38g
生卵(100g) 151 0.3g 10.3g 12.3g
成分表を見ると、卵1個(Mサイズ)は91kcalで、脂質が少し多めであるのは気になりますが糖質はほとんどありません。
たんぱく質量は小さな卵1個に7.38gと豊富に含まれていることが分かります。
1日に摂るべきたんぱく質の量は20歳以上の男性で50~60g、女性で40~50gなので、卵だけでいうと6~8個ほど。
卵を1日に6個以上も食べることはないと思いますが、食事で1日に必要なたんぱく質を摂るのは大変ですね。
しかし、様々な食品の中でも卵はたんぱく質が多い食品なので、健康的にダイエットしたい!という方は覚えておくとよいでしょう。

卵の代表的な調理法ごとのカロリーや糖質

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
生卵(1個60g) 91 0.18g 6.18g 7.38g
生卵(100g) 151 0.3g 10.3g 12.3g
ゆで卵(1個60g) 91 0.18g 6g 7.74g
目玉焼き(1個66.5g) 130 0.52g 10.21g 7.43g
ベーコンエッグ(1個102.5g) 276 0.63g 24.29g 12.07g
ハムエッグ(1個84.5g) 152 0.96g 11.08g 10.46g
卵焼き(1個70.5g) 145 4.64g 10.18g 7.38g
スクランブルエッグ(1個81.5) 146 1.01g 11.62g 7.92g
半熟卵(1個60g) 91 0.18g 6.18g 7.38g
卵は料理にもアレンジしやすく、家庭ではとても役に立つ食材です。
そのままでは大したことのないように思えますが、スクランブルエッグ・目玉焼き・ベーコンエッグ・卵焼き・ハムエッグに調理するとカロリーも脂質も大幅に上がってしまいます。
油を使うことによって脂質も上がり、ベーコンエッグのカロリーに至ってはご飯1杯分のカロリーがあります。
カロリーを制限して痩せたいという場合にはゆでたまごにするか、卵料理は避けた方がよいでしょう。
糖質に関してはどの調理法も低いので、必要以上に制限する必要はありません。

糖質制限ダイエットに卵が向いている理由

卵は低糖質食材

前述した通り、卵の糖質は1個あたり0.18gと非常に少ない量しかありません。ご飯一杯あたり糖質60gであることを考えると、どれだけ卵の糖質が少ないかがわかります。

ゆで卵にすると腹持ちがよくなる

ひと昔前に流行った「ゆで卵ダイエット」はその名の通り、朝食をゆで卵だけにしたり肉や魚の代わりにゆで卵を食べたりするダイエット法です。
比較的カロリーが抑えられ、栄養素をバランスよく摂取できることで健康的に痩せられると話題でした。
そのように、ゆで卵は腹持ちがいいため朝食代わりに食べると1日の摂取カロリーを抑えられたり、1回の食事量を減らせたりすることでダイエット効果があるのです。
半熟卵もおいしいですが、ダイエットを考えるのであれば固茹でがおすすめ。
生卵を食べる人も多いですが、ゆで卵より消化や吸収のスピードが早いので、ダイエット目的に卵を食べるのであれば固茹でにしましょう。

「低GI値食品」なので太りにくくなる

低GI値食品とは、食べた後の血糖値が上がりにくい食品のことです。
卵は食べても血糖値の上昇が緩やかなのでインスリンの分泌が抑えられ、からだに脂肪が溜まりにくくなります。
逆にGI値が高い食品はというと、白米・パン・うどん・じゃがいも・にんじんなどです。
食後に上がった血糖値を正常に保つためにインスリンが分泌されるのは生命維持の活動ですが、インスリンは出れば出るほど体に脂肪を溜め込んでしまう厄介者。
糖質の高い食品や高GI値の食品をたくさん摂ると、血糖値を下げようとインスリンが大量に分泌され、結果的に太りやすくなります。
なるべく早くダイエットで結果を出したい場合、食品のGI値に注目して体質をコントロールするという方法もあるでしょう。

「卵は1日に1個まで」という噂は本当?

ほとんどの人は昔から「卵は1日に1個までに抑える」や「卵のコレステロールが体に悪い」などといわれてきたのを聞いたことがあるでしょう。
たしかに、悪玉コレステロール(LDL)は体に悪く、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中の原因にもなります。
そして卵には1個あたり200mgのコレステロールが含まれています。
2010年の時点では健康な人であれば、1日に摂取してよいコレステロールは男性で750mg未満、女性で600mg未満となっていました。
他の食品からもコレステロールを摂ることを考えれば、卵は1日に1個まで!といわれる理由に納得できますよね。
しかし、2015年以降はコレステロールの摂取量の目安量がなくなりました。
これは研究が進み、人間は体内で合成するコレステロール量と食事から摂取するコレステロール量が一定になるように、自然と調節していることが分かったからです。
つまり、コレステロールを食事でどれだけ摂っても、体内のコレステロール量は変わらないということ。
もちろん、個人差や健康状態などにもよりますし、体が自然と調節するからといって山ほど食べていいというわけではありません。
大切なのは善玉コレステロール(HDL)と悪玉コレステロールのバランスです。
偏った食事や不規則な生活習慣で悪玉コレステロール(LDL)が増えると、健康を害します。
動物性油脂や肉のとり過ぎ、糖質やお酒のとり過ぎは悪玉コレステロールを増やしてしまうので、適量を守りましょう。

糖質制限中は1日に卵は2~3個を目安に

卵は糖質が低い食べ物なので、糖質制限ダイエット中でも我慢する必要がありません。
だからといって食べ過ぎると健康を害する恐れがあります。
また、特別にカロリーが低い食品というわけでもないので、食べ過ぎればカロリーオーバーで太ってしまうでしょう。
糖質制限中でも卵は1日に2~3個程度に抑え、朝食やおやつ代わりとして固茹で卵を食べるのがおすすめです。

卵はダイエットに効果的な栄養素がたくさん

アミノ酸スコアは100点満点!必須アミノ酸が豊富

卵には人間が体内で合成できない9種類の必須アミノ酸がすべて含まれています。
必須アミノ酸はからだの機能を正常に保つほか、筋肉や組織の合成を助ける働きがあるのです。
摂取カロリーを控えるダイエットでは痩せこけて弱々しい体になってしまいますが、卵でアミノ酸をしっかり摂れば体調を崩したり筋肉が減ったりするような不健康な痩せ方にはなりません。

ダイエットで不足しがちなビタミンやミネラルが豊富

カロリーを気にして食事をするといつも食べるものが同じになってしまい、栄養が偏って体調を崩したり肌荒れや便秘を引き起こしたりします。
卵にはそのようなダイエットによる栄養不足を防ぐ効果があります。
ビタミンやミネラルをバランスよく含んでいることから、完全栄養食やスーパーフードともいわれているのです。

卵の良質な脂肪

卵には大きく分けて2種類の脂肪が含まれています。ひとつは健康に悪いといわれている「飽和脂肪酸」、もうひとつはからだにいい影響を与える「不飽和脂肪酸」です。
卵が含む脂質はからだに悪い「飽和脂肪酸」よりも、からだにいいとされる「不飽和脂肪酸」の方が多く含まれています。
不飽和脂肪酸の中でも、オリーブオイルにも多く含まれている「一価不飽和脂肪酸」という脂肪酸が多く、心疾患の予防や肥満の改善に効果が期待されているのです。
そのため、卵は脂質が多いから控えるのではなく、ダイエット中でも摂るべき脂質だといえます。
脂肪を抑えすぎても、健康を害したり逆に痩せにくくなったりするので、摂りすぎない程度で摂取することを心がけましょう。

注目のダイエット法「MEC食」にも卵が

続けやすく効果が出やすいことで注目の「MEC食」ダイエットには、卵が含まれます。
MEC食とは肉・卵・チーズを中心とした食生活をし、1回に30回噛む食事法のことです。
たくさん噛むことで満腹中枢を刺激し満腹感が得られるので、食事の量が減ります。高血圧や高血糖、中性脂肪を改善する効果も期待できるのだとか。
MEC食は基本的に食事量や食べるものに制限はありません。
その代わり、必ず1回に30回以上噛まなくてはならないので、慣れるまでは大変かもしれません。
1日の目安としては、肉200g(薄切り肉10枚程度)、卵3個、チーズ120g(6Pチーズで6個程度)を中心に食べます。
噛むことで本来の味覚を取り戻し、不要な味付けや糖分、食物繊維などをからだが欲しがらなくなるところに狙いがあるとか。
そのため無理な食事制限もなく、健康的に痩せられるとのことで話題です。

糖質制限中にぴったり!卵を使ったダイエットレシピ

糖質制限中のダイエットにはゆで卵がピッタリだということは前途した通りです。
しかし、ゆで卵だけでは飽きてしまうのが辛いところ。ということで、ゆで卵を使ったアレンジレシピを紹介します。

糖質オフのおからポテサラ【材料】
・おから  150g
・茹で卵  2個
・にんじん  半分
・きゅうり 1本
・玉ねぎ  小さめ半分
・マヨネーズ 大さじ3
・酢  小さじ2
・牛乳  100cc
・塩、黒胡椒  適量

【つくり方】
1.玉ねぎはみじん切りにして水にさらす。きゅうりは薄くスライスして塩をふっておく。にんじんも半月型に薄くスライスし、レンジで1分ほど加熱する。ゆで卵はフォークやマッシャーでつぶす。
2.フライパンでおからを乾煎りする(油はなし)水分を飛ばしてパラパラになるまで。
3.おからが冷めたら、野菜と卵、マヨネーズと酢、塩コショウを加えて混ぜる。
4.お好みの固さになるまで豆乳で調節する。味を整えたら完成。

おからでたんぱく質を増やせますし、常備菜としてもサンドイッチの具材としてもおすすめです。

糖質制限で太る?ダイエット中に卵を食べて太る理由と注意点

糖質制限ダイエットで太ってしまう理由

糖質制限ダイエットは、一般的なカロリーを制限するダイエットよりも健康的に続けられ、効果が出やすいのが特徴です。
糖質の量を抑えれば食事の量を制限する必要はありませんが、それでも炭水化物や脂質などでカロリーを摂りすぎれば太ります。
いくら糖質を減らしても、消費カロリーよりも摂取カロリーが多ければ太る原因になるので注意しましょう。
糖質も抑えてカロリーも摂りすぎていないにも関わらず太ってしまう場合は病気が原因のこともあるため、早めに医師に相談することをおすすめします。

ビタミンCと食物繊維はほかの食材から摂取しよう

卵は栄養バランスがよく、完全栄養食品といわれています。それでもビタミンCと食物繊維が含まれていないというデメリットがあります。
ビタミンCは免疫力アップや肌のうるおいを保つ効果、食物繊維には便通をよくして腸内環境を整えたり食べ過ぎを防いだりする効果があるのです。
不足すると体調を崩しやすくなったり、肌トラブルが起きやすくなったりします。
卵を食べるときは、ビタミンCと食物繊維も忘れずに摂ることを心がけましょう。

卵の食べ過ぎは太る原因に

卵は1日に2~3個を目安に食べるのがおすすめで、大量に食べるとカロリーオーバーで太る原因になります。
また、卵の食べ過ぎによってたんぱく質を摂りすぎると、摂りすぎたたんぱく質を分解しようと内臓がフル稼働してしまいます。
すると肝臓や腎臓が疲れて、だるさが出たり疲れが取れにくくなったりする可能性も。
量を守ればからだによくダイエットにも効果的ですが、食べ過ぎはよくありません。