イルカのポーズで期待できる効果とは?
パワーヨガ全米ヨガアライアンス、ハワイ州マッサージセラピストライセンス、フミユセラピストアカデミー整体ロミロミ、住環境風水アドバイザー

多くの恩恵が期待できるイルカのポーズですが、ここでは2点についてお話しさせていただきます。
イルカのポーズはサンスクリット語で「アルダシルサーサナ」、または「アルダシルシャーサナ」といい、脳を休め、心と体を心地よく沈静化する効果があります。
心臓から体全体へと動脈を通して広がっていく血液の地図。日常生活では重力の影響を受けているため、想像以上にスムーズではない道のりとなっているようです。脳を心臓よりも低くセットするイルカのポーズでは、普段はスムーズではない脳への血液の流れが、滑り台を滑っていくようにスムーズに流れていくことができます。
優しい血液の流れをキャッチした脳は、リラックスし、リラックスした脳は、首の緊張も解いていきます。
ゆったりとした呼吸を誘導し、腰痛を引き起こしやすい足の筋肉をほぐします。
腰痛を引き起こしやすい代表的な足の筋肉としてハムストリングスと外側広筋がありますが、。イルカのポーズでこの部分がタイトに感じる場合は腰痛症状がすでにある方かもしれませんね。
また、一点に集中しやすい足の裏の疲れを癒してくれます。足の裏は、歩き方、立ち方、体のバランスの癖が出やすい部位です。イルカのポーズで足の裏にかかるバランスを知り、調整をしましょう。
イルカのポーズは、ヨガの基本ポーズにあるダウンドッグと似た効果がありますが、肩甲骨の可動域の広い方にとってイルカのポーズはより気持ちがよく体を伸ばす感覚を得られるでしょう。
まとめ;イルカのポーズの恩恵
・腰痛対策
・消化促進
・精神的な緊張をほぐす
・座骨神経痛の緩和と予防
・首の疲れ、胸のつまり、肩こり、背中の痛みの軽減
イルカのポーズのやり方
イルカのポーズを行う前に準備運動をしよう
イルカのポーズを行う前にはウォーミングアップをすることをお勧めします。どんなウォーミングアップでも大丈夫です。足首を回す、腕を振る、肩をまわす、簡単な前屈を行う、など、カジュアルなウォーミングアップを行いましょう。
ヨガをする習慣のある方はサンサルテーションのあとに行うと体が伸びやかになり、よりイルカのポーズを楽しみ味わえるでしょう。
イルカのポーズのやり方
両手をついて正座のようにすわり、左右の肘同士をホールドします。

ハムストリングスを意識しながらゆっくりとお尻を上げていきます。このとき、少し背中を丸めながら息を吸い込んでいきます。

次に、肘と両手ををついた四つ這いの姿勢をとります。

5本の指と指の間をめいっぱい開き、手のひらを大きく広げて地面に触れます。親指、人差し指、中指で重さを支えるようにします。徐々にお尻を高く上げていき、足を伸ばしてきます。お尻を高く上げていくときには、肘から中指が生えているようなイメージで中指を前側にスライドするような押さえ方で体を支えます。

コツと意識するポイント
イルカのポーズが出来上がったら、ポーズを止めずに以下のことに心を配ってみましょう。
1.なによりもまず、ポーズのそのとき、微笑んでいますか?
2.首からお尻までの背骨は一直線に伸びているか?
3.肩と耳の距離は十分には慣れているか?(肩がつまっていないかどうか)
4.肘の内側(体に近い側の肘)で体重を支えられいるか?
5.お腹がへこんでいるか?
6.胸を開いた呼吸ができているか?その呼吸は体全体に行き渡っているか?
7.足の甲に無理な緊張が残っていないか?(足の甲の緊張は前もも部の筋肉が強張っているサインです)
ヨガのポーズは静止することがありません。少しタイトだなと感じたら自分自身が快適だと思える場所まで体を戻しましょう。関節と関節のつながりは無理強いをしないことが大切です。このくらいが自分にとって一番気持ちが良いと感じる「自分自身の感覚」を信じてヨガのポーズを行ってください。
ちょっと辛い!そんなときのイルカのポーズ
たくさんのポーズのあるヨガ。そのポーズのひとつひとつに「フォーギブネスポーズ」というものがあります。私たちの体は素敵な個性があり、柔らかいという個性もあれば、体がかたいという個性もあります。ヨガをしていると、柔らかいことがいいとされがちですが、実はそうでもないんです。
体が硬い方のほうがヨガ向きではないかと感じています。歯を食いしばり、筋肉が切れそうな状態では体には幸福感がありません。「自分自身の体はここが気持ちが良い」と感じるところを知ることが体の幸福感を高めてくれます。
膝を曲げたイルカのポーズのやり方

イルカのポーズが大変だと感じた場合、「フォーギブネスポーズ」のイルカのポーズを行ってください。
膝を曲げ、足の裏はマットについてもつかなくてもどちらでも大丈夫です。ただし、手と肘はマットにつけておいてください。手と肘が大変だ、と感じる場合も膝を曲げるとより楽にイルカのポーズを楽しめます。
膝を曲げたイルカのポーズの注意点
1.背中が丸くなっていないか→膝が曲がると重心が肩に傾きやすいです。頭からお尻まで一直線に伸ばし、お尻で体重を引き上げるようにします。
2.お腹が凹んでいるか→膝が曲がると、お腹を膨らませる筋力(ふんばる筋力)が優位になりやすいです。息を吸っても履いてもお腹は凹ませておきましょう。
3.曲がった膝が内側や外側に歪んで開いてしまっていないか
→膝を曲げると、骨盤がお尻側に引っ張られやすくなります。骨盤の位置を整えるためにも、お膝は足の人差し指と同じ方向を向けておきましょう。
本当にイルカのポーズって初心者向け?
イルカのポーズは初心者向け、とされることも多いです。初心者向けと言われるこのイルカのポーズが私にとってはかなり大変なポーズでした。
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私自身はイルカのポーズを初心者向けと考えていません。
肩甲骨の可動域にもかなりの動きが必要となってきます。ダウンドッグのほうが腕が大変そうなイメージがありますが、ダウンドッグのほうが肩甲骨の動きが日常生活のライン上に近いためダウンドッグのほうがポーズがとりやすい、という方もいらっしゃるでしょう。

肩甲骨の可動域と肩こりには深い関係があります。まずは肩甲骨の機能を知ること。そして上半身を中心とした肩甲骨周囲筋のストレッチを行い、肩甲骨の可動域を広げることで、肩こり解消を行いましょう。また、普段の姿勢に気を付けるようになることで、肩こりになりにくい体を作っていきましょう。
初心者向けといわれるイルカのポーズが出来ない!!がっかり。。。。などと思わずに。。
私のスタジオでも、ダウンドッグのほうが楽、という方と、イルカのポーズのほうがずっと楽です、という方が半分ずつの割合でいらっしゃいます。他にもヨガには初心者向けとされるポーズが紹介されていますが、それがつらかったからといって、がっかりしないでくださいね。もしかしたら、ベテラン向けとされるポーズのほうが楽に出来ちゃった!ってこともあるかもしれませんよ。
こんなひとはイルカのポーズの前にちょっと待った!!!
以下のような症状をお持ちの方はイルカのポーズは今は控えてほしいと思います。またはパーソナルトレーニングなど1対1でみてもらえる機会にチャレンジしてください。画像を見ながら、動画をみながら行うと体に不自然なねじりが起こる可能性があります。
1.四十肩、五十肩と言われる症状で腕が上がらない方→動かしにくい肩を無理につかうことで脳がブレーキをかけてしまいます。肘をついた四つ這いの状態から始めてください。

四十肩や五十肩は肩まわりだけが原因ではありません。イルカのポーズで伸ばすつかう部分もも辛い肩こりに関係する筋肉群です。「ここは動くのに、ここがつっぱる」自己判断で動かすことは新たな痛みの呼び水となってしまいます。ある程度肩が上がる、ある程度曲がる、など、肩の痛みのストレスをなくすことを最優先にお考えください。
2.テニス肘、野球肘→肘と手首の位置に癖が出やすくなっています。まずは肘や手首の癖を取り除く、体を休める、を優先してください。
うしろ姿がマイナス7歳の効果もある!?
イルカのポーズで動かしていく肩甲骨から肋骨周辺の部分はむくみやすく、中年と呼ばれる頃になると肉付きの気になる部分です。
イルカのポーズはこの「むくみ」を解消します。肩甲骨を動かし、胸を開くイルカのポーズは姿勢全体を吊り上げるように引き上げてくれるため背中のラインがすっきりします。背中が引きあがると、ウエスト下部にたまっていたものも引き上げられて若々しいすっとした背中になっていきます。
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女性も男性も、後ろ姿は結構見られていますよ。
美しいデコルテラインを得る効果も!
女性の皆様は「デコルテ」という言葉はなじみ深いものでしょう。グッとせり上がったデコルテはとても素敵ですね。海外セレブたちのオフショットなども薄着にかっこいいデコルテ、素敵ですね。
この美しいデコルテラインも、イルカのポーズで手に入ります。肩甲骨を前に押し出し、胸を開くと美しいデコルテラインが浮かび上がってきます。また、このグッとせり上がったデコルテは「自然のレフ板」とも言われ、お顔を明るく輝かせて見せてくれます。イルカのポーズでせり上がった美しいデコルテと、すっきりとした若々しい背中を手に入れ、見た目の印象も大きく変わることと思います。
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ヨガのイルカのポーズってどんな効果があるんですか?