食後のウォーキング習慣があなたの健康を変える!その理由とは?

監修者

高山 菜緒

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

食後のウォーキングの効果とは?食後どのくらい時間を空ければいいの?様々な疑問にプロトレーナーが解説します!有酸素運動の中でもウォーキングはジョギングより手軽に始められる運動です。健康のためにぜひ食後のウォーキングを始めましょう!

ウォーキングのメリットとは?

ダイエットや健康のためにウォーキングを始めました!が、食前か食後のどちらがいいのでしょうか?

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

どちらもそれぞれ効果がありますが、効果に違いがあります。今回は「健康」という観点で効果が高い食後のウォーキングについて解説しますね。

ウォーキングは誰でも手軽に始められる有酸素運動です。道具なども特に必要ないので通勤などで一駅分歩いて見たりなどちょっとした時間で行うことができます。他にもジョギングや水泳、自転車をこぐ動きなども有酸素運動ですが、初めて運動を取り入れる方にはウォーキングがオススメです。なぜなら有酸素運動は継続的に行うことで脂肪の燃焼をする働きなどの効果が出やすいからです。せっかく運動を行うのであればまずはハードルを低くして継続できるものを行うと良いでしょう。

また、食後にウォーキングを行うことによって血糖値を上がりにくくすると言われています。

食後30分間は時間を空けてウォーキングしよう

人の身体は食事をすると血糖値が上がります。糖分の過剰摂取によりこの血糖値が上がりすぎると脂肪に変わってしまったり、糖尿病になる原因にもなります。糖は身体のエネルギー源ですから全く摂らないのもNG。脂肪になる前にエネルギーとして使えれば脂肪になるのを防止できます。ではどうしたら糖が脂肪になる前にエネルギーに変えられるのか?それが食後のウォーキングです。

食後のウォーキングは血糖値が上がりすぎるのを抑え、脂肪の元となる血中のブドウ糖を運動エネルギーとして変換し、消費することができます。食後30分〜1時間に約10分間のウォーキングを行いましょう。人の身体は食事をしてから大体1時間から1時間半ほどで食べたものが糖に変わり、消化・吸収されます。なのでもっとも血糖値が上がる食後30分〜1時間に運動を行うと運動エネルギーとして消費しやすくなるのです。食後30分以内だと消化が始まる前なので体調不良や腹痛などを起こしやすいです。少し時間を空けてから行うと良いでしょう。

どの時間帯で行うと良いのか?

食後のウォーキングは基本的に朝食・昼食・夕食のあとならいつでもOKです。オススメなのは夕食後。夕食後は基本的にはもう朝や昼に比べて動くことも少なくなりますので活動消費が減り安くなります。夕食はしっかり食べる方も多いと思いますので夕食後にウォーキングを取り入れて見ましょう。

時間に余裕がある方は毎食後にウォーキングを行えるとさらに効果が上がりますよ。

食前のウォーキングはNG?

食事の前にウォーキングを行うのはいけないのか?そんなことはありません。同じ有酸素運動なので脂肪燃焼などの効果はもちろんあります。

しかし食前であると空腹状態のことが多いと思います。空腹時だと血糖値はすでに下がっている状態です。そこに有酸素運動を行うとさらに血糖値を下げるので低血糖を引き起こしやすくなります。また、空腹時であると身体を動かすエネルギーも少ないので筋肉からエネルギーを使い、筋肉が減ってしまう現象が起こります。なので運動そのものの効果は下がってしまいやすいので食前でも空腹時の運動は注意しましょう。

ちなみに、食前の有酸素運動のダイエット効果が高いことについては以下の記事に詳しく解説してあります。ぜひ参考にしてください。

食後のウォーキングは糖尿病の改善にも効果的?

まず糖尿病とは、先ほど説明した通り食事によって血糖値が上がります。この血糖値は正常な人は下がりますが、糖尿病患者は血糖値が上がったまま下がりません。なので空腹時でも血糖値が高く食事をすると体内で糖を処理しきれずに尿に流れ出してしまうのです。この状態が糖尿病になります。

糖尿病の改善には治療法の1つとして運動療法があります。有酸素運動であるウォーキングを行うことで糖尿病の方に多く見られる肥満の改善や男性に多い内臓脂肪の燃焼にもなります。体重が増えれば増えるほど血糖値が上がりやすくなります。体重の増加を抑えることで肥満の改善やインスリンの働きを活発化させることができるのです。インスリンが活発化することによって血糖値の上昇も抑え、下げる効果があります。

前述した食後の運動も効果があります。血糖値の上昇を抑えることができ、有酸素の効果で脂肪燃焼や体重の調整もできますのでより効果的に行うことができます。また、脂肪燃焼を目的とする場合は10分のウォーキングよりできるのであれば最低30分ほど行えるとさらに効果が上がります。脂肪燃焼は有酸素運動を始めてから約15〜20分ほど経ったあとの方がより効率的になります。始めの10分より後半の20分からの方が脂肪燃焼を多くしているのです。

なので運動療法の1つとしてウォーキングを行うことで糖尿病の改善に繋がると言えます。糖尿病患者の方はかかりつけの医師に相談しながら運動を行なってください。

ウォーキングをより効率的に行おう

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

せっかくやるなら効果的に!ウォーキングの効果を高める歩き方を紹介します。

いつも通り歩くだけでも運動にはなりますが、せっかく歩くのであれば意識して歩いて見ましょう。

姿勢を意識しよう

まずは歩く姿勢を見直して見ましょう。姿勢は背筋を伸ばし、お腹を引き上げて歩きましょう。普段の姿勢が猫背だったり反り腰だったりすると歩いている時もその姿勢になりやすいです。背筋を伸ばすことによって全身を意識できるのでウォーキングも効果的になり歩きやすくなります。

正しい歩き方

歩くときは足裏の着地地点を意識して見ましょう。始めにかかと、次に足の指の付け根、最後に指で蹴るように歩いていきます。普段は無意識で歩いていますが少し意識してみると歩き方も変わってくると思います。さらに余裕があれば腕も大きく振ると上半身も使うことができます。

また、歩きながら足の裏のどこに体重が乗りやすいかも確認して見ましょう。O脚やがに股・内股などになっていると太ももの使う筋肉もバランスが悪くなってしまいます。まずまっすぐ立った姿勢で外側・内側のどちらかに体重が乗っていると感じたら意識して足の裏の親指の付け根・小指の付け根・かかとの3点を基準にして見ましょう。そこからまっすぐ歩くと筋肉もバランスよく使えて歩けるようになります。

歩く速さ

歩く速さも大切です。いつも通りの速さで歩くより、なるべく大股で早歩きで歩いて見ましょう。そうすると普段より運動効果が高まり消費カロリーも上がります。速すぎるとウォーキングからジョギングに変わってしまいますので少し息が上がるか上がらないかくらいの速さで歩いて見ましょう。

食後にウォーキングを取り入れよう

食後にウォーキングを取り入れることによって様々な効果があることを解説していきました。その内容をまとめて見ていきましょう。

○ウォーキングは誰でもどこでも行える有酸素運動の1つ
○食後10分間のウォーキングで効果がある
○食後のウォーキングは血糖値の上昇を抑えることができる
○食べたものが糖に変わり吸収される前の食後30〜1時間の間にウォーキングを行う
○食事の直後は体調不良を起こしやすいので少し時間を空ける
○できるのであれば毎食後、できなければ夕食後だけでも効果はあり
○歩くときは背筋を伸ばして姿勢を正す
○足裏のかかと・指の付け根・指で着地するように歩く
○普段の姿勢やO脚など癖がある方はしっかり意識しながら歩く
○歩く速さは普段より速く、大股で歩くようにする。
○糖尿病患者の方にも運動療法としてウォーキングが勧められている
○ウォーキングの脂肪燃焼効果によって肥満の改善に繋がる
○肥満が改善され、体重が減少すればインスリンが活発化する
○インスリンが活発化すれば血糖値の上昇も抑えることができる

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

ウォーキングに限らず有酸素運動は継続的に行うことで効果が出ます。始めは無理して速く歩く必要もありません。まずは自分が歩ける速さから始めて慣れてきたら早歩きを行って見ましょう。それでもなかなか続けられないという方は家族の協力であったり、誰かと一緒に歩いてみたりしてみましょう。楽しく運動できれば、継続しやすくなるので自分のやりやすい方法を見つけてみてください。

【あわせて読みたい】