【プロトレーナー解説】太ももの裏に痙攣、感じたことありませんか?単純な運動不足や筋疲労が原因ではないかもしれません。原因は何なのか、予めどう予防すればいいか、治し方は?などの疑問について詳しく解説していきます
太ももがつった!すぐにできる対処法とは?
太ももがつったとき、どのように対処すればいいですか?
植松駿太監修トレーナーからのアドバイス
Fit Arc認定ランニングアセスメントスペシャリストアドバンストレーナー
マラソンなどの様なスポーツで、もも前がつったときには、まずは無理せず運動を中止し、休んでください。その後落ち着いたらストレッチを徐々にかけます。
これに関しては、以下の記事にて対処法の考え方を記述しているので参考にしてみてください。今回は太ももの「裏」がつりやすい方の対処法に関して詳しく紹介していきたいと思います
ランニングやスポーツをする人にとって厄介なのがふくらはぎなどの痙攣。特にマラソン本番では絶対につりたくないもの。原因は何なのか、予めどう予防すればいいか、治し方は?などの疑問について詳しく解説していきます
よくある痙攣の原因とは
①筋収縮や神経伝達に関連する栄養素の不足
②水分不足
③筋肉疲労
④冷えや血行不良
などが原因です。④は末端で起こりやすいため、ももの場合は①~③が主な原因でしょう。
もしつってしまったら、その場でできる対処法としてはマッサージとストレッチが有効です。
強い痛みの場合はすぐにストレッチをかけず、軽擦といって、さするようなマッサージをしてみてください。
最後にストレッチをかけましょう。いきなりストレッチをかけると再度緊張してつり方が大きくなる可能性があるからです。
軽めの痙攣の場合には早めにストレッチをかけてみてください。
太ももがつるのを予防する方法
予防方法について教えてください教えてください
植松駿太監修トレーナーからのアドバイス
Fit Arc認定ランニングアセスメントスペシャリストアドバンストレーナー
運動前から水分を摂っておきましょう。できればミネラルを含んだものです。スポーツドリンクでいいでしょう。甘いのが苦手、カロリーが気になるという方は水で1.5倍~2倍に薄めてみてください
体が温まった後にストレッチです。よくストレッチから入る人を見かけますが、軽運動で筋温、関節周囲の温度を最初に上げておくことでストレッチをかけた時にそれらがしっかりと伸びてくれます。ストレッチには筋肉の緊張を和らげる効果や、収縮弛緩(伸び縮み)をスムーズにする効果がありますので、つり予防にしておきたいものです。
運動中は、前述したように水分を小まめにとっておいてください。できればミネラルを含んだ飲料です。のどが渇いたと実感する頃には、軽度の脱水が始まっていると言われます。ポイントは、のどが渇いたと感じる前に、小まめに、です。
運動後は筋疲労が残らないようにケアをしましょう。クールダウンの意味で軽運動を最後に行い、乳酸が体内に残らないようにします。ストレッチもお忘れなく。
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マラソンなどで太ももがつる場合の予防方法
ランニングフォームの改善とは、例えば足の接地位置が股関節の真下に比べてかなり前方になる方は、もも前に負担がかかりやすいので、足の接地位置を変えていくのをお勧めします。それには適度な前傾姿勢の維持と、股関節の前側の腸腰筋や大腿直筋などの柔軟性向上が効果があると思いますので、実践してみてください。
反対にもも裏がつるという方は、スピードがある程度出せるランナーに多いですが、柔軟性の向上はもちろんのこと、練習の質を検討すると良いかもしれません。マラソン当日はいつもより速いスピードを維持していることが想定されますから、ストライドが広がり、足を遠くから大きく戻してくる必要があります。この時ハムストリングスはジョギングの時以上に大きな伸び縮みを伴います。疲労が早めに来る可能性があります。
そこで練習では、本番に近いかあるいはそれ以上の速いペースで走る、やや質の高い練習も時々行っておきましょう。レース前の刺激と位置づけ、メインにしている大会の1ヶ月前くらいに、ハーフや30kmにひとつ出てみるのもいいと思います。
テーピングも予防になる
太ももの裏がつる意外な原因とは?
もも裏やふくらはぎがつるという方は、脊柱管狭窄症やヘルニアや坐骨神経痛などに代表される腰痛をお持ちではないでしょうか。
これらの疾患では神経が圧迫を受け、症状として臀部、もも裏、ふくらはぎなどにしびれや放散痛が出ることが多いです。皆様も経験があると思いますが、痛みがあると強張ったり、かばったりしませんか?腰から下に痛みが生じる時、筋肉は興奮状態となり、緊張が生まれます。その緊張が続くと、つりやすいわけです。
ヘルニアかどうかは病院に行かないと分かりづらいところではありますが、坐骨神経痛の可能性がないかどうかはその特徴を知っておくと判断がつきやすいです。坐骨神経痛は別名梨状筋症候群ともいわます。坐骨神経が梨状筋と言う臀部のインナーマッスルのすぐそばを通っており、その筋肉が神経を圧迫すると痛みやしびれが出るからです。
お尻のストレッチをすると他の部位のストレッチに比べてきつく感じる、骨盤が後傾している、O脚姿勢である、膝のお皿が外を向いておりがに股である、などが思い当たる方は気をつけておきましょう。坐骨神経痛になりやすい方の特徴です。
前述の様にお尻の筋肉が硬くなるとリスクが高まります。今は症状がないという方も、お尻の筋肉のストレッチを日々入れてみてください。
また、坐骨神経が梨状筋のどの辺りを走行しているかは、人によって個人差があります。お尻の筋肉の硬さ、明らかな不良姿勢がなくても、臀部から下に痛みやしびれが出るという方も、念のため整形外科を受診することをお勧め致します。
坐骨神経痛に有効なストレッチは?
梨状筋という筋肉を伸ばすのに有効なストレッチはどんなものですか?
植松駿太監修トレーナーからのアドバイス
Fit Arc認定ランニングアセスメントスペシャリストアドバンストレーナー
梨状筋のストレッチはよくあるストレッチではあまり伸びないことが多いので、きちんとやり方を知っておいた方がいいです。すごく効果的な肢位にするには、そもそも柔軟性がある程度必要になります。
そこで、やや大勢をとるのが楽で、体が硬いと悩む男性でも比較的できるストレッチを一つご紹介します
骨盤を丸めているので、表面の大きい筋肉、大殿筋ではなく、奥の梨状筋と言う筋肉に効きやすくなります。
柔軟性が高まったら別の方法をお勧めしますが、前述の硬さや不良姿勢がある方はだいたいこのストレッチで十分な伸びを感じると思います。
植松駿太監修トレーナーからのアドバイス
Fit Arc認定ランニングアセスメントスペシャリストアドバンストレーナー
太もも裏がつる原因はもしかしたら腰痛やヘルニア、坐骨神経痛などの症状につながるかもしれません。もしハードな運動をしていないのに太もも裏がつったという場合には、今回紹介したストレッチを日課にして予防してください。
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