テニスボールマッサージで腰痛を治す方法!仙腸関節の歪み、ヘルニアに効果的

監修者

吉村 有理菜

介護予防運動指導員、日本フィットネス協会GFI、FTPベーシックマットピラティスインストラクター、日本体調改善協会コンディショニングインストラクターbasic、社会福祉主事、児童指導員

【プロトレーナー解説】テニスボールを使った腰痛改善のマッサージ方法を紹介!テニスボールを2個、できれば3個ご用意ください。椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、仙腸関節の歪みによる腰痛、様々な原因の腰痛に対してテニスボールマッサージは効果的です。

腰痛の原因を知ろう!

以前から腰に痛みを感じているのですが、これって何か原因があるのでしょうか?

吉村 有理菜監修トレーナーからのアドバイス

介護予防運動指導員、日本フィットネス協会GFI、FTPベーシックマットピラティスインストラクター、日本体調改善協会コンディショニングインストラクターbasic、社会福祉主事、児童指導員

腰痛、つらいですよね。腰の痛みには様々な原因があって、そちらからまずご紹介しますね

原因が特定できる主な腰痛には、腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎が直接障害されてしまう圧迫骨折などがあります。その他には細菌感染やがん、臓器や血管などの病気が原因となって引き起こす腰痛もあります。

こういった原因が明確なものはおよそ15%といわれており、多くの方が抱えている腰痛は原因がはっきりしないものがほとんどです。およそ85%の方々はレントゲンなどの検査をしても明確な原因がわかりません。

それでは、原因別に探ってみたいと思います。

原因①:腰椎椎間板ヘルニア

まずは簡単に、ヘルニアとは体内のある臓器が本来あるべき位置から脱出してしまった状態をいいます。

例としてわかりやすいのが臍ヘルニアで、でべそのことをいいます。そう思って頂くとわかりやすいかと思いますが、腰椎の場合は背骨と背骨の間のクッションである椎間板に起こったものを椎間板ヘルニアといいます。椎間板の中にある髄核というゲル状組織が、外に飛び出てしまった状態のことをいいます。腰を丸めると痛みが出ます。

原因②:脊柱管狭窄症

加齢や労働、あるいは背骨の病気による影響で変形した椎間板と、背骨や椎間関節から突き出た骨などにより、神経が圧迫された状態のことをいいます。神経の血流が低下してしまうと脊柱管狭窄症が発症します。

腰痛はあまり強くありませんが、背筋を伸ばして立ったり歩いたりすると太股や膝から下にしびれや痛みが出ます。

原因③:腰椎圧迫骨折

背骨の本体である椎体と呼ばれる部分の負荷に耐えられなくらり潰れてしまうことを腰椎圧迫骨折といいます。背骨に強い力がかかった際に起こりますが、骨粗しょう症と呼ばれる骨がもろくなってしまう病気によって起こることが最も多いです。

骨粗しょう症はホルモンバランスが関係しており、閉経後の女性に特に多く、他にも喫煙しているか等の生活習慣に関わります。60歳以上の女性の約50%が骨粗しょう症というデータもあります。

原因④:その他、病気が関わる腰痛

病気が原因で腰痛が起こる場合もあります。婦人科系の疾患や、腎尿路系疾患、更にはうつ病から引き起こされることもあります。

原因⑤:原因がはっきりしない腰痛

このような腰痛は、生活習慣やストレス、不眠などが影響しているともいわれています。生活習慣の中には、スマートフォンやパソコンを使用するにあたっての姿勢に原因があります。視線が斜め下にいくので必然的に頭が体幹部よりも前に出てしまいます。

その為、前に出た頭を支えようと背中が丸まります。更にそれらを支えるために腰は丸まり腹筋を緩めてしまいます。背もたれのある椅子に座っている場合、お腹の力が抜けて腰が丸くなっているのを感じられるかと思います。

これは人間本来の全身に負担のかからない座り方ではなく、腰と背中の筋肉が常に緊張し突っ張った状態になっています。この姿勢を常日頃続けていくと、骨盤が後傾したままになり筋膜縮んで硬くなる一方です。更にその姿勢に身体が慣れきってしまい、腹筋も弱くなり腰への負担が増えます。こういった流れで、なかなか改善されない腰痛へと進んでいきます。
 
では、これらの腰痛をどのように改善すればよいか、詳しく進めて参ります。

腰痛を改善するための基礎知識

実際に腰の痛みを取るにはどうしたらいいですか?

吉村 有理菜監修トレーナーからのアドバイス

介護予防運動指導員、日本フィットネス協会GFI、FTPベーシックマットピラティスインストラクター、日本体調改善協会コンディショニングインストラクターbasic、社会福祉主事、児童指導員

腰の痛みを取るには、まず身体の構造を知っていくことが大切です。ご自身の身体への理解が深まりより痛みの改善に近づきます。

ここでは腰痛に関連する骨や骨盤ついて説明します

腰痛に関する身体の仕組みとは?

前回の項目では、腰痛の種類についてをご説明致しました。腰が痛いと感じられたら、まずは病院へ行き、レントゲン、更にはMRIの撮影をし医師の診断を受けて下さい。 それで原因がはっきりしなかった場合に、こちらの方法をとって頂きたいです。原因がはっきりしたものでも、こちらの方法が有効な場合もありますので、医師に相談して下さい。

85%の方が原因がわからない腰痛でお悩みですので、恐らく多くの方がつらい痛みがあってこちらのページにたどり着いたかと思います。皆様のつらい痛みが取れるよう、最大限の知識をこちらにて公開いたします。

では、まず身体の基礎知識から参りたいと思います。身体の構造を知ることにより、改善に繋がっていきます。ひとつストレッチをするにも、正しい知識が無ければ同じような形で行っていても実際は効いていないことがあります。

身体の基礎知識①:背骨のS字カーブ  

背骨とは、脊椎のことで身体を支えています。頭蓋骨の後ろの首から、骨盤までにかけてある骨のことをいいます。

頚椎7、胸椎12、腰椎5、仙骨(仙椎5、尾椎4)から形成されています。この骨と骨の間に関節があり、骨同士を接触させないようにクッションのような椎間板があります。

これらは成長とともにS字カーブを描くようになります。この画像にあるような本来あるべきの理想的な湾曲が、生活習慣や加齢によって失われていきます。ここが重要で、この形を失うことで、あらゆる不調が生まれてしまうのです。腰痛においてもここが原因になります。

余談ですが、肩こりやひざ痛等もこの湾曲が失われることにより引き起こされます。

身体の基礎知識②:骨盤の前傾と後傾

腰痛は直接的には骨盤の位置が関係してきます。正しい位置でないことにより背中の筋肉が緊張をし、腹筋は緩み、それらが腰の痛みを引き起こします。

骨盤の前傾とは反り腰のこと、後傾はお尻を下からしまい込むような姿勢をいいます。

こちらでセルフチェックが出来ますので、ご自身の骨盤がどの位置にあるのかを調べてみて下さい。

この後に下で説明しますストレッチ法を行い、骨盤の位置が正常に近づいたかを感じて頂きたいです。ストレッチ前と、後にセルフチェックをすることで、効果をより感じることが出来ます。

身体の基礎知識③:仙腸関節とは

仙腸関節は骨盤の中にある関節のことです。腸骨と仙骨をつないでいる左右2ヶ所に3~4ミリの隙間があり、これを仙腸関節といいます。

この仙腸関節はほとんど動きがなく、3~5ミリ程の可動域といわれていますが、腰痛に深い関りがあります。この仙腸関節のずれが骨盤のゆがみに繋がり、腰痛、足のしびれ、坐骨神経痛、更には便秘にも影響を及ぼします。この小さな隙間がとても重要なのです。

腰だけではなく、色々な部位が関連しているのですね

吉村 有理菜監修トレーナーからのアドバイス

介護予防運動指導員、日本フィットネス協会GFI、FTPベーシックマットピラティスインストラクター、日本体調改善協会コンディショニングインストラクターbasic、社会福祉主事、児童指導員

次の項目では実際に、仙腸関節へアプローチを向けたストレッチ法をご紹介していきます。

テニスボールを使った腰痛改善方法

テニスボールを使って腰痛が治せると聞いたことがあるのですが、実際どこに当てたらいいですか?マッサージのやり方も知りたいです

今回はテニスボールを使用したマッサージ法で腰痛改善を目指していきます。
まず、硬式のテニスボールを2個ご用意して下さい。出来れば3個あれば更に理想的です。
この2個のテニスボールをくっつけてガムテープなどで巻き付けて下さい。ずれないようにしっかりと固定します。
手順1
テニスボールの準備が出来たら、仙腸関節を見つけます。指で尾骨を探します。
そこにもう1個のテニスボールを当てておきます。なければこぶしを置いてください。
その上にくっつけておいたテニスボールを横にして置きます。
手順2
下の1個のテニスボールは外します。そうするとちょうど仙腸関節に2個のテニスボールが当たります。
手順3
ここから、平らな場所に横になります。畳やフローリングの上に座り仙腸関節にテニスボールをセットします。
※この際、必ず硬い床の上でお願いします。柔らかいとしっかりフィットしませんのでストレッチ効果が十分に得られません。
手順4
仰向けになります。リラックスをして、ゆったりとご自身のペースで呼吸をして下さい。1~3分を、もし痛みがある場合は膝を曲げて頂いても効果はあります。これを1日3セットまでが推奨されています。
ストレッチの際はできるだけ他のことを考えます。伸ばしている部位が気になってしまいますが、そうするとその部位が緊張してしまい可動域が狭くなってしまいます。
効果を高めるために、なんでもいいので、何か他のことを考えてみて下さい。次のお休みの日はどこ行こうかな~とかは、どうでしょうか。これは仙腸関節だけでなく、全てのストレッチに関係します。
これだけです!これだけを毎日続けていくことで効果を感じられます。

とっても簡単ですね!これなら毎日続けられそうです!

吉村 有理菜監修トレーナーからのアドバイス

介護予防運動指導員、日本フィットネス協会GFI、FTPベーシックマットピラティスインストラクター、日本体調改善協会コンディショニングインストラクターbasic、社会福祉主事、児童指導員

そうなんです、テニスボールで腰の痛みが楽になる方法がありますよ。

是非ご紹介したいので、動画も見て頂きながら行ってみて下さい

吉村 有理菜監修トレーナーからのアドバイス

介護予防運動指導員、日本フィットネス協会GFI、FTPベーシックマットピラティスインストラクター、日本体調改善協会コンディショニングインストラクターbasic、社会福祉主事、児童指導員

このテニスボールを使用したマッサージは、あらゆる腰痛の方に効果が得られます。原因のわからない腰痛の方、あるいは椎間板ヘルニアの方や脊柱管狭窄症、そういった方にも効果を感じて頂けています。緩めて緊張をほぐしていくことで痛みは和らぎます。これ以上痛みが悪化しないよう、正しい背骨を正しい位置に取り戻していきます。それは筋肉のトレーニングも含みます。

また機会がありましたら、正しい背骨の位置を取り戻すストレッチとトレーニング法もご紹介できたらと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。皆様のつらい腰の痛みが少しでも取れたら幸いです。

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