腹直筋とは?働きから正しい筋トレメニューまで徹底解説!

監修者

松岡羊輔

NSCA認定パーソナルトレーナー、FSEMダイエットトレーナー、JCCAひめトレアドバンストインストラクター、JCCAベーシックインストラクター

【プロトレーナー解説】アナタの腹直筋のトレーニングは間違ってる?腹直筋の構造や作用を理解すれば非常に効果的に鍛えることができるようになります。お腹を引き締めたい方、シックスパックを目指している方必見、ボディビルダーも実践する効果的腹直筋のトレーニング法!これでアナタのお腹が変わります!

腹直筋とはどんな筋肉か?どんな作用をするの?

松岡羊輔監修トレーナーからのアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー、FSEMダイエットトレーナー、JCCAひめトレアドバンストインストラクター、JCCAベーシックインストラクター

皆さんに質問です。
腹直筋はどこからどこまであるか分かりますか?触ってみてください。
さぁどうでしょう、キチンと触れましたか?

このように質問されると難しくなりませんか?
なんとなくこの辺りと分かっても正確に「ここからここまで」と答えるのは難しいですよね。

腹直筋は、骨盤の前面の一番低いところにある恥骨から(起始)、体の正面のちょうど胃がある辺りの肋骨や胸の中心にある胸骨の一番下の剣状突起というところまで(停止)、お腹の前面を全体的の覆うようにあります。

皆さんがイメージしているよりも実際の腹直筋はかなり長いと思いませんか?そして腹直筋の中央を上から下まで左右を隔てるようにある「白線」と上下を隔てるように何カ所か存在する凹み「腱画」で、皆さんの憧れの凸凹(シックスパック)は出来ています。

腹直筋の作用・働きは?

次に腹直筋の作用についてです。

先ほど説明したように、腹直筋は肋骨と恥骨にくっついています。腹直筋が収縮すると肋骨と恥骨が近づきながら、背中を丸めた姿勢になります。つまり、腹直筋は上体を丸める動作に作用するのです。(上半身の屈曲)

松岡羊輔監修トレーナーからのアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー、FSEMダイエットトレーナー、JCCAひめトレアドバンストインストラクター、JCCAベーシックインストラクター

これは腹直筋をトレーニングする上で非常に大切なポイントになりますのでしっかり覚えておいてください。

間違った腹直筋の鍛え方

腹直筋の筋トレメニューを紹介する前に、よくやりがちな間違った腹直筋の腹筋トレーニングについて紹介します。

間違った腹直筋の筋トレ「シットアップ」

体育の授業などで一度は行ったことがある代表的な腹筋トレーニングに「シットアップ」というものがあります。

<シットアップのやり方>
1.地面に仰向けになり、膝を曲げて三角形を作る

2.足とお尻は地面につけたまま、上体をしっかり起こす(背中は特に丸めない)

ここでもう一度腹直筋の作用を思い出してください。

腹直筋は上体を丸める作用でしたね。

一方シットアップは上体こそ起こすものの、背中を丸める動きは少なめです。つまり、この腹筋運動は腹直筋への刺激は少ないのです。

そうだったんですね…驚きです!

松岡羊輔監修トレーナーからのアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー、FSEMダイエットトレーナー、JCCAひめトレアドバンストインストラクター、JCCAベーシックインストラクター

シットアップをすると太もものつけ根のところが疲労したり、痛くなったりしていませんか?

シットアップは腹筋よりも、上体を起こすときに股関節の曲げ伸ばしが主に働きます。つまり、股関節周りの方がかかる負荷が大きくなるのです。

腹直筋のトレーニングは肋骨と恥骨を近づけるように背中を丸める動きが必須なのです。

腹直筋のトレーニングと股関節の曲げ伸ばしは無関係です。

腹直筋の正しい鍛え方3選!

松岡羊輔監修トレーナーからのアドバイス

NSCA認定パーソナルトレーナー、FSEMダイエットトレーナー、JCCAひめトレアドバンストインストラクター、JCCAベーシックインストラクター

では、腹直筋のトレーニングで私がおすすめする種目を3つご紹介します。

おすすめの腹直筋のトレーニングは、以下の3つです。

①トランクカール
②ヒールフッククランチ
③リバースクランチ

全て自重トレーニングですが負荷は高く、しっかり腹直筋を鍛えることができます。まずはこれらのトレーニングで正しく腹直筋をトレーニングする感覚を掴みましょう。

トランクカール

最もベーシックな腹直筋のトレーニングです。主に腹直筋上部を鍛える種目です。

<やり方>
1.床に膝を立てて仰向けに寝る

2.頭を支えるように頭の後で手を組む

3.肋骨と恥骨を近づけるように背中を丸めて肩甲骨辺りまでを浮かせる

<注意点とコツ>
・上体を持ち上げるときに頭を支えている手に力が入って、頭を無理に引っ張らないように注意しましょう。

・頭の後で組んでいる手を離して腕を振りながら反動をつけずに行いましょう。

ヒールフッククランチ

主に腹直筋上部を鍛える筋トレメニューです。

<やり方>
1.膝と股関節を直角に曲げて床に仰向けに寝て、両足をベンチなどの上に置く

2.頭を支えるように頭の後で手を組みます

3.踵やアキレス腱で足を乗せているところをしっかり押さえる

4.肋骨と恥骨を近づけるように背中を丸めて肩甲骨辺りまでを浮かせる

この筋トレでも、ゆっくりと行うことを意識してください。腹直筋はゆっくり、背中を丸めることでかかる負荷が大きくなります。

リバースクランチ

主に腹直筋下部を鍛える筋トレメニューです。

<やり方>
1.床に仰向けに寝て、膝と股関節を直角に曲げる
足は宙に浮いた状態にしましょう。

2.手は床に着けておく

3.股関節を直角に保ったまま恥骨を肋骨の方へ巻き上げる

※リバースクランチ以外でもレッグレイズのように下半身を動かすトレーニングでは基本的に股関節は固定して、骨盤を巻き上げるように意識してください。

「シックスパック」を目指す方へ

さらにカッコイイ「シックスパック」を作るにはただトレーニングするだけでは不十分なので、しっかりポイントを抑えてトレーニングしましょう!

ダンベルなどを使って負荷をより高くする

他の部位のトレーニング同様負荷をかけてトレーニングしましょう。
なぜか腹直筋だけは自重で何百回という単位でトレーニングする方が多いですね。

でも考えてみてください、大胸筋や上腕二頭筋を太くするのに何百回も出来る負荷でトレーニングしてますか?そんなトレーニングをしている方はほとんど見掛けません。腹直筋も大きくするならダンベルやプレートを使って、他の筋肉同様負荷をかけてトレーニングしましょう。

ダンベルを使った腹筋の鍛え方については以下の記事に紹介しています。ぜひ参考にしてください。

腹斜筋の筋トレも忘れないように

腹直筋の外側にある「外腹斜筋」と「内腹斜筋」もトレーニングしましょう。
「シックスパック」をより格好良く魅せるためにはお腹周り全体のシルエットも大切です。

サイドブリッジやサイドクランチなど内外腹斜筋のトレーニングとして有効ですが、内外腹斜筋を腹直筋を同時にトレーニング出来るツイストクランチ等、体幹の捻りを利用するトランクツイスト等もオススメです。

食事のコントロール

どんなに素晴らしいシックスパックを作り上げても、分厚い脂肪に覆われていては宝の持ち腐れ、普段から食事にも気を付けて脂肪が溜まらないようにしましょう。