タートルネックや丸首の服、女性らしいかわいいファッションが似合わない。たくましく見えてしまうなど肩幅の広さを気にしている女性は意外に多いもの。今回は肩幅が広くなる要因と、肩幅を狭くするストレッチ&エクササイズについて解説いたします。
肩幅が広くなる要因
スポーツや筋トレなどによる筋肉肥大
水泳やテニス、野球など肩をよく使うスポーツを行っていたことで起きる筋肉の肥大です。
また、現在は空前のフィットネスブームで、ジムでも筋トレに励んでいる女性の姿が多くみられるようになりましたが、間違ったフォームや負荷のかけすぎにより、肩周りの過度の筋肉の発達が原因で肩幅が広く見えてしまうというケースも。
筋肉は使わなければ衰退していきます。現在も続けているスポーツがある場合は難しいですが、特に自身で筋トレを行っている女性の場合、一度フォームのチェックをしてもらうか、負荷を軽くする、回数を少なくするなどトレーニング内容を見直しましょう。そうすることで徐々に肩の筋肉が落ちていき、肩幅を狭くすることが出来ます。
肩や二の腕などについた脂肪
肩や二の腕についた脂肪が肩幅を広めている原因にもなります。ですがこのような場合、その部分だけでなく、全体的に脂肪がついているはずです。食事を見直しダイエットで全体的に脂肪を落としていきましょう。
生まれつきの骨格
遺伝などの生まれつきの場合、それ以上肩幅を狭くすることはなかなか難しいことです。ですが肩幅が狭く見えるデザインの服を選ぶことで、骨格をカバーすることは出来ます。
不良姿勢による肩幅の広がり
意外に思われるかもしれませんが、最近ではこの不良姿勢が原因で肩幅が広くなってしまうケースが多くなっています。これについてはストレッチやエクササイズで改善することが可能です。
その方法を紹介する前に、まずはこの不良姿勢と肩幅が広くなる関係について解説していきます。
不良姿勢とは何か?
日常生活において無意識に行っている動作や姿勢のクセが原因で筋肉、筋膜のバランスが不均等になります。
あなたはいくつあてはまりますか?
①パソコンやスマホを見ている時間が長い。
②椅子に浅く腰掛け、常に背もたれにもたれかかっている。
③正しい姿勢を意識するとすぐに疲れる。
④首や肩が凝っている
⑤脚を組む癖がある。
⑥荷物を持つ手はいつも同じ側。
⑦運動をほとんどしない。
⑧いつも同じ側を下にして寝る。
⑨仕事でいつも同じ向き、同じ姿勢で作業している。
⑩床に座るときはいつもべた座りまたは横座り。
いかがでしたか?当てはまる数が多いほど不良姿勢になりやすく注意が必要です。
暇つぶしでついついスマホを見てしまうのですが、やはり影響ありますか?
Yoko Tanaka監修トレーナーからのアドバイス
JDHAプロフェッショナルダイエットアドバイザー。フィニッシング(ウォーキング)アドバイザー
大いに関係しますね。スマホを見ている時のご自身の姿を見た事はありますか?
それはないですが、想像はつきます(笑)。すごく悪い姿勢なんだろうなって。
Yoko Tanaka監修トレーナーからのアドバイス
JDHAプロフェッショナルダイエットアドバイザー。フィニッシング(ウォーキング)アドバイザー
そうですよね(笑)。スマホやPCを使った作業は、現代人にとってプライベートだけではなく、仕事の上でも切っても切れないものとなっていて、それらを切り離すことは、ほとんどの人にとって不可能なことともいえます。
確かに私の仕事などは、スマホやPCがないと出来ない事ばかりです。
Yoko Tanaka監修トレーナーからのアドバイス
JDHAプロフェッショナルダイエットアドバイザー。フィニッシング(ウォーキング)アドバイザー
そして、肩や背中を丸めて首が前に出てずっと下を向いた状態が長時間続き、とても良い姿勢とはいえません。
でもなぜ日頃の悪い姿勢が、肩幅が広くなるのと関係があるのですか?
Yoko Tanaka監修トレーナーからのアドバイス
JDHAプロフェッショナルダイエットアドバイザー。フィニッシング(ウォーキング)アドバイザー
そこですよね。では、不良姿勢と肩幅が広くなる要因について説明します。
不良姿勢と肩幅との関係
不良姿勢による肩幅の広さの要因①
長時間のデスクワークやスマホの閲覧などで前かがみの姿勢が続くと、首から肩にかけての筋肉(僧帽筋上部繊維、肩甲挙筋)が緊張し収縮します。
これらの筋肉は肩甲骨とつながっているため、収縮することで肩甲骨を引っ張り上げてしまいます。(挙上)
それとは反対に、肩甲骨を下制させる筋肉(僧帽筋下部繊維)は緩み延長するため、肩甲骨が挙上された状態が持続し、常に「すくめ肩」や「いかり肩」のようになるのです。
なるほど。たしかに女性でいかり肩だとそれだけでいかつく見えてしまいますね。
Yoko Tanaka監修トレーナーからのアドバイス
JDHAプロフェッショナルダイエットアドバイザー。フィニッシング(ウォーキング)アドバイザー
そうですよね。また首や肩こりの原因となる筋肉でもあるので、見た目だけでなく健康面でもよくないですよね。
不良姿勢による肩幅の広さの要因②
悪い姿勢が習慣になると、左右の肩甲骨が外側に向けて開き離れて、肩が内側に巻き込まれ凝り固まり猫背になります。
これは肩甲骨を寄せる働きである筋肉(僧帽筋中部繊維、菱形筋)が緩み延長され、かわりに拮抗している大胸筋が縮こまることで起こります。
Yoko Tanaka監修トレーナーからのアドバイス
JDHAプロフェッショナルダイエットアドバイザー。フィニッシング(ウォーキング)アドバイザー
肩甲骨が左右に離れてしまうので、肩幅が広くなるわけですね。
肩幅の広さを改善するポイント
①首から肩にかけての筋肉をストレッチで緩め、肩甲骨を下制させる筋肉の強化。
②縮こまった大胸筋をストレッチして緩め、肩甲骨を寄せる筋肉の強化。
寄せて下がった肩甲骨が理想ということですね。
Yoko Tanaka監修トレーナーからのアドバイス
JDHAプロフェッショナルダイエットアドバイザー。フィニッシング(ウォーキング)アドバイザー
まさにその通りです。それでは肩幅を狭くする方法を紹介します。
肩幅を狭くするエクササイズ・ストレッチ
首~肩のストレッチ
①まず、右側の首筋から伸ばしていきます。右腕を背中に回し肘から90度に曲げます。
②左手を頭の上に乗せ、左側にゆっくりと頭を倒していきます。この時左耳が肩よりも前に出るように斜め前に倒しましょう。
けっして無理に倒すのではなく、手の重みで自然に倒れていくようにします。(30秒)
③頭に手を置いたまま、今度は左耳を左肩に近づくように倒します。(30秒)
④頭の手を外し、顔を左真横に向いてから、今度は鼻を左肩に近づくように倒します(30秒)
⑤同様に左側も伸ばしていきます。
Yoko Tanaka監修トレーナーからのアドバイス
JDHAプロフェッショナルダイエットアドバイザー。フィニッシング(ウォーキング)アドバイザー
これは首や肩こりにも効果的です。座ってでも行えるので一日数回、デスクワークの合間にでも是非やってみて下さい
肩甲骨を下げるエクササイズ
①両腕を肩から横に水平に上げます。
②肘から先を90度に上へ曲げます。
③②の状態をキープしながら、肩甲骨を下に押し下げこの状態を5秒間キープします。これを10回行います。
Yoko Tanaka監修トレーナーからのアドバイス
JDHAプロフェッショナルダイエットアドバイザー。フィニッシング(ウォーキング)アドバイザー
腕だけを下げるのではなく、肩甲骨ごと押し下げるように行うのがポイントです。
肩甲骨を寄せるエクササイズ
①四つん這いになり、両腕は肩幅の2倍くらいの幅に開きます。
②腕立て伏せを行うように、少しずつ腕を曲げていきながら肩甲骨を背中側に寄せていきます。
③目線を前に、胸を反り込むようにして顎を床に付けにいくようなイメージで肘を曲げていきましょう。
④肩甲骨を寄せたまま、肘を伸ばしていき①の姿勢に戻ります。
⑤8回×3セット行います。少々きついと感じたら、初めは5回×3セットから始めてみましょう。
Yoko Tanaka監修トレーナーからのアドバイス
JDHAプロフェッショナルダイエットアドバイザー。フィニッシング(ウォーキング)アドバイザー
このエクササイズは、大胸筋のストレッチと、肩甲骨を寄せる筋トレを同時に行う事が出来ます。週に3回行うと効果的ですよ。
最後に
不良姿勢からくる肩幅の広さの要因と解消法についてご理解いただけたでしょうか?
しかしながら、いくら上記で紹介したストレッチやエクササイズを行っても、日頃の姿勢が崩れていては改善することは困難です。常に姿勢を正すという意識を持ち不良姿勢を習慣にしないよう心がけましょう。
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